デリケートゾーンの手術は、泌尿器科や婦人科、美容外科において、ひと昔前から行われてきた。しかし、この5年でようやく、専門的な美容外科手術の分野として、その重要性が認識し始められた。それは、個別的に男性器・女性器の機能や外見の欠陥を治療する必要性の高まりからである。
(スペイン人美容外科医 Ramón Vila Roviraは指摘する……)
これらの分野の発展と需要の増加は、徐々に性にまつわるタブーから放たれた患者たちが持つ、性行為やパートナーとの関係性についての興味の現れに起因する。
この背景には、深刻なコンプレックスと自尊心に関わる問題を、多くの人が抱えている事実がある。この分野への興味の高まりは(同医師の所属する)医療センターにおいて、5年前に始まった、ヨーロッパ初の“デリケートゾーン”整形専門の学科が、成功を収めていることからも見て取れる。
これらの需要の背景には、ポルノグラフィへアクセスの容易さと、ピッチリとした窮屈なセクシー下着の普及もあるのではないだろうか。
上記一文のみ出典はスペインラジオ局・カデナセールより
出典 : http://cadenaser.com/emisora/2015/03/09/radio_barcelona/1425916439_832857.html
最も需要があり(患者の1~2割が希望する)、施術が行われている部分は小陰唇だ。「不揃いであること」や「大きすぎること」が悩みの原因だ。
これに続き、大陰唇、陰核包皮(クリトリスを包む余分な皮の切除)、膣の緊縮と若返り(レーザーを用いた治療において粘膜を切除する)等の需要が高い。
(スペイン人美容外科医 Ramón Vila Roviraは指摘する……)
これらの施術を受ける女性たちは年齢により、3つのグループに分けられる。最も若いのが、30歳以下のグループである。
彼女たちの願望は、恥部の外見を修正すること、特に外陰部を完全に閉まった状態にして、余分な皮が露見しないようにすることだ。つまり、細く垂直な筋を描くことにある。30~50歳代のグループの特徴は、出産を経た女性器の外見上の変形を修正または、改善することにある。
60~70歳代のグループにおいては、これらの施術を望む女性は多くはない。
出典 : http://www.informativos.net/public/images/2012/0114_vilarovira/vilarovira_608486304.html
(スペイン人医師は指摘する……)
米国においては、長年これらの施術が非合法の下、行われてきた。しかし、今日では、性器に関する外科手術を専門的に行うクリニックもあるほどだ。
(スペイン人医師は指摘する……)
これらの施術は増えている。美容外科の施術の5~10%が性器周辺に関するものだと推測されている。
出典(特記カ所を除き) : http://www.infosalus.com/estetica/noticia-cirugia-genital-femenina-remodelar-intimidad-20150224142732.html
インターネットが普及する以前は、女性が自分の性器を比較する機会は極めて少なかっただろう。男性と違い、銭湯やトイレにおいても構造上、比較するのは難しいだけではなく、男性向けの非合法なポルノ雑誌を手に入れることとなるとなおさらである。
しかし、今日では、検索ひとつで、数え切れないほどのそれを目にすることが出来る。微かに感じていた“ある部分”へのコンプレックスが、他者と比較たことで確信になってしまう……。
「ポルノグラフィへアクセスの容易さ」と「デリケートゾーンへの美容整形の増加」。大いに関係がありそうだ。
ライター・翻訳家
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