「薄毛治療」はイスラム圏の得意分野! 医療ツーリズムの成功モデル国・トルコの実態
2018.05.28 更新

・トルコのイスタンブールと現地美容外科は、薄毛治療を目的とした新たな医療ツーリズムを推進している。
・その「売り」は魅力的な値段と、薄毛治療成功の保証だ。
・トルコのエルドアン大統領は、2023年には医療ツーリズムを通じて、200万人を呼ぶことを目指している。

イスラム圏では男の象徴「ヒゲ」の増毛術を応用し薄毛治療へ

イスラムの国々において、ヒゲは男らしさと優雅さの象徴である。
それゆえに、豊かなヒゲを持たない多くの男性が、毛管の移植に救いを求める。世界の迷えるイスラム教徒たちが、解決の糸口を探し、トルコを訪れる。
この分野での熟練度が、男たちを引きつけるのだ。トルコ厚生省のデータによると、医療ツーリズムで国に落ちる外貨は、年に10億ユーロ(約1358億円)に及ぶ。

トルコへの医療観光客はすでに4年で約4倍に

トルコはかつてより、年間50万人が訪れる、温泉医療ツーリズムの国である。17の登録浴場があり、無登録を加えると、さらに多く存在すると見られている。

また、2012年には、27万人の医療ツーリストが外科の治療を受けた。2011年には、15.6万人、2008年には、7.5万人であり、その数は、今後も伸び続けると予想されている。

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経済危機で失業ギリシャ人医師も雇用する熱の入れよう

2014年6月に、イスタンブールにおいて、『イスタンブール医療ツーリズムフェア』が開催された。これは、トルコを医療ツーリズムの主要な目的地としてアピールするためだ。
そして、2013年10月には、トルコ厚生大臣のMehmet Muezzinogl氏が、失業中のギリシャ人医師7千人をリクルートした。

得意分野は美容整形と薄毛治療。値段の安さが最大の魅力

トルコが新たな医療ツーリズムの目的地になりつつある根拠は、その治療費から見て取れる。例えば、歯のインプラントは、ヨーロッパより7割ほど安い。その上、文化的観点から見ても、リゾート地としてまたは、ショッピングの目的地として見ても、魅力満載の国なのだ。
その成功の一例は、美容整形や毛管移植の分野で全ヨ-ロッパから患者を獲得していることからわかる。

ヨーロッパより多くの男性が薄毛治療へ

José Luis Martínさん(スペイン・グラナダ出身の保険仲介人・39歳)はひと月ほど前、毛管移植の旅から戻った。
12年前にもスペインにおいて、この手術を行ったことがある。そして今回、再手術を決めた時、スペイン人医師に相談した。「そこで、少なく見ても、8000~10000ユーロ(約108万~135万円)って言われて……。ヨーロッパは平均しても高いんですよ。とてもそんなお金なくて」。

そんな時、彼はトルコの医師Serkan Aygin氏の広告をフェイスブックで見つけた。それは、信じられないくらい魅力的なものだった。スペインからの旅費に現地での移動費、手術代、宿泊費(三ツ星から五ツ星)を合わせて3000ユーロ(約41万円)以下だった。

「もしも、価格の差が1000~1500ユーロ(13万~20万円)ほどだったら、私はスペインで手術を受けていたでしょうね」と彼は回想する。

匿名希望のPedroさんも、薄毛に深く悩んでいた。

「1年に渡り、治療機関にメールや電話で問い合わせをしたり、説明会に出席したり、皮膚科医の元へ通ったりしました。また、別の年には,育毛剤をつけ続けていました。そんな期間を経て、私はトルコに質の高い美容医療産業(頭髪に関してだけではなく)が存在することを知りました。私にとって、その価格は魅力的な側面の一つでした。その他に評価した点は『自分の事例に適合しており、問題の解決に役立ち、さらに、成功の可能性が高い』というところでした。ここのようなことから、私はトルコを選択肢の一つに入れました。スペインで同じ手術をするのには、3~4倍の金額がかかり、スペインで多くのお金をつぎ込む覚悟が、私にはできていませんでした」

二人とも初めから、トルコの整形事情について分かっていませんでした。Martínさんは次のように振り返る。

「最初は信頼していませんでした。しかし、クリニックのウェブサイトを見たり、ユーチューブでトルコ人医師の出演するTV番組を探したりして、自分なりに調べ始めました」。その後、トルコ人の医師や病院に詳しい相談員のいる説明会への出席が転機となる。「相談員たちを見ていて、とても優秀に感じました。『スペイン人医師で手術するより、悪い結果になることはないんじゃないか』と思ったのです」。それでもなお疑念は残っていた。「仕事が雑なのではないかと恐れていました。同時に、遅れている第三世界ではないのかとも、誘拐されてシリアに連れて行かれるのではないかとも……。しかし、イスタンブールに着き、街を知り、医師たちをを知ることで恐怖は消えました」

航空券代&ホテル&専属運転手付きの薄毛治療が3500ユーロ(47万円)から

Pedroさんは以下のように付け加えた。「一旦、トルコの医療機関と人々に対し疑念が消えてからは、すっきりした気持ちで手術を決められました」。彼はこのツアーで、5000ユーロを支払った。「スペインだったら6000~10000ユーロになっていただろうと医師は言っていました」「この5000ユーロという値段は、耳介形成を含めてのでした。もし、植毛だけだったら3500ユーロあたりでしょう」。

2012年から1000名をイスタンブールへ斡旋

Martínさんが、参加したパックツアーはイタリアのアルトゥラ旅行社が主催していた。アルトゥラ旅行社は前出トルコ人医師Aygin氏のクリニックと独占契約しており、全てを委託されている。同社のスペインにおける代表であるDaniele Latinoさんは次のように話す。「2012年から私たちは、1000名以上のイタリア人をイスタンブールへ斡旋しました。そして、2014年の12月からスペインにおいても同事業を始め、80名以上を参加へ導いています」。

アフターケアも充実の薄毛治療ツアー

MartínさんとPedroさんのツアー行程は似ていた。Martínさんの行程を例に紹介する。初日は、空港でお迎えの運転手にピックアップされてホテルに向かう。次の日、ガイドがクリニックまで同伴して医師に引き合わせて、その後血液検査を実施。3日目に手術が実施されて、3000もの毛包が移植される。手術後、1時間の経過観察を取りホテルへ。そして最終日。再び運転手付きでクリニックへ。殺菌・消毒が施される。その後、帰国してからのケアについて説明があった。空港まで送り届けてもらい、全日程の終了となった。そして手術よりひと月が経過した現在……。Martínさんは言う。「時々、トルコから手紙がきます。『その後の経過はどうだ? なにか問題はないか?』とね。ここまでやってくれる翻訳スタッフを配置していることと、そのホスピタリティの大きさに驚いています」。一方、Pedroさんも担当医師とコンタクトを取り続けている。

まとめ

 確かにイスラム圏のニュースを見ていると、ほとんどの男性成人がヒゲを生やしている。漠然と見ていただけでは分からないが、その裏にはヒゲの少なさで悩んでいる男性も多いということだ。日本でも「髪は女の命」という言葉はよく聞かれる。威厳と男らしさを大切にするイスラム文化の中では、ヒゲに問題があるという事は、この言葉同様か、またそれ以上に深刻な事態のかもしれない。それに目を付けたのがイタリアのアルトゥラ旅行社だ。ヒゲ移植の技術は頭髪にも転用可能だ。「餅は餅屋」を商売に生かし実践している。「薄毛のことは、男性毛髪移植の盛んなイスラム圏で」という具合にだ。
 多くの日本人は「イスラム圏のヒゲ」に対する認識は「生やしている人が多い」という事で止まっているだろう。もしこの先、イタリアの旅行社の様な事業家が日本にも現れれば「韓国のプチ整形」「タイの性転換」等に続く「トルコの薄毛治療」という新たな医療ツーリズムの代名詞が日本で生まれるかもしれない。イスラム圏男性人口8億人が是とするヒゲ文化から生まれた薄毛治療法に、少なくとも投資する価値は十分にあるだろう。

出典:http://www.lavanguardia.com/
出典:http://es.wikipedia.org/wiki/Estambul

banana

マラガ・飛汁

ライター・翻訳家

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