口元にたるみがあると、老けた印象になってしまいがち。10代・20代の頃は全く気にならなかったのに、30代以降になりだんだん気になり始めた、という方はたくさんいることでしょう。
口元にたるみがなくすっきりしていると若々しく見えるため、たるみが出てきたらすぐにでも解消したいですよね。
そこで今回は、口元のたるみを本気で解消したい方必見、美容外科や美容皮膚科で受けられる「おすすめのたるみ解消術」をご紹介します。美容医療におけるエキスパートである5名の医師たちによる、たるみの原因や解消法についての見解を一挙にまとめてみました。
口元のたるみに悩んでいる方、ぜひ参考にしてみてください。
初めに、口元にたるみが生じる原因について知識を深めましょう。セオリークリニックの筒井裕介院長はこのように説明しています。
出典 http://www.theory-clinic.com/
お顔の肌がたるんでくると、どうしても顔の重心が下へと移動してしまいます。口元に起こるたるみは、加齢により真皮層のコラーゲンやエラスチンが減少することで肌の弾力が失われたことや、口の周りの筋肉(口輪筋)が衰えることが原因です。
こうしてできた口元のたるみは、口角を下げ口元を「への字」に見せてしまうため、人に不機嫌な印象を与えてしまいます。
口元のたるみは表情筋の衰えも関係しています。表情筋を使わず無表情でいる時間が長いと、肌の引き上げ効果はますます低下し、たるみに拍車がかかってしまうのです。顎や首のたるみも同様の原因で発生しますが、顔の中でも下の部分であるため、たるんだ皮膚がたまりやすい傾向にあります。顎や首のたるみはフェイスラインを崩して老けた印象を強めてしまいます。
出典 http://www.theory-clinic.com/
また、口元のたるみを未然に防ぐための予防法として、美容皮膚科シロノクリニックの城野親徳総院長はこのように述べています。
紫外線は老化を進行させる要因の一つです。浴びた直後は大きな変化が見られない場合も、コラーゲンやエラスチンにダメージを与えています。そのため、日頃から日焼け止めや日傘を使用して、紫外線対策を行いましょう。
口元の筋肉は、食べ物を嚙むことや表情が変化することで鍛えられます。そのため意識的に硬いものを食べるなど口元の筋肉を動かすように気を付けましょう。また「しわになるという」理由で笑わないようにしている方もいますが、前述した口輪筋の衰えにつながるため、逆効果です。
口元のたるみは、加齢によってお肌のハリや弾力を保つ成分が失われてしまうこと、そして口の周りの筋肉が衰えてしまうことによって引き起こされることがわかりました。未然に防ぐためには、なるべくそれらの成分にダメージを与えないようにすることや、口の周りの筋肉をよく動かして筋力を保つことが大切なようですね。
このように口元のたるみを効果的に予防することはできますが、一度できてしまったたるみを自力で解消することは、とても難しいことです。セルフケアで期待できる効果にはどうしても限りがあるため、本気で解消したいと考えている場合は、美容外科、美容皮膚科による施術が望ましいと言えます。
それでは実際に、美容外科、美容皮膚科でのおすすめのたるみ解消法を見ていきましょう。
まずは最も人気が高いたるみ解消法として、フェイスリフトをご紹介します。フェイスリフトの主な特徴について、品川美容外科品川院の嶽﨑元彦医師はこのように語っています。
皮下組織を確実に短縮し縫い合わせるため、表皮に無理な力が加わらず、傷の赤みや盛り上がりを抑えながら余分な皮膚を取り除き、タルミやシワを解消します。肌にハリが戻り、顔の輪郭もハッキリするので、最も効果的な若返り術のひとつといえるでしょう。耳たぶの縁後に沿ってカットするのでキズ跡もほとんどわかりません。
また、フェイスリフトの施術に関する注意点について、アイリス美容外科の桐原直樹院長はこう述べています。
出典 https://www.iris-beauty.com/
皮膚を切開する手術であるため、治療から回復までにはある程度のまとまった時間が必要です。手術の部位や患者様の体質などによって個人差はありますが、術後2~3日は包帯による圧迫が必要で、腫れが引くまでのダウンタイムも10日前後かかります。仕事を持っている方などは、休暇を確保しなければならない大変さもありますが、効果や持続力の点から「やはりフェイスリフトで」という患者さまは、決して少なくありません。
出典 https://www.iris-beauty.com/
ダウンタイムはかかってしまいますが、その分効果は期待できるようです。口元のたるみに関して本気で悩み、解消したいと考えている方におすすめの施術法ではないでしょうか。ただし、メスを入れる手術のため、メスを入れることに不安を感じる方は多いことでしょう。そこで次に、メスを入れない施術法をご紹介します。
メスを入れない施術として代表的なたるみ解消法としては、サーマクールが挙げられます。サーマクールの原理や効果について、RDクリニック院長の田中牧恵先生は、以下のように説明しています。
サーマクールは、アメリカの医療機器の会社、Thermage社が研究・開発したしわ・たるみ治療器です。メスを使わない『プチ整形』の治療感覚で日帰り治療が可能で、なおかつある程度の効果が期待できるという点で非常に人気のある治療方法です。サーマクールは比較的最近日本に紹介されましたがアメリカとカナダの厚労省に相当する機関が認可済です。
原理は、高周波電磁波の熱作用による肌の引き締め・たるみに対する効果です。皮膚表面を冷却し電気抵抗を少なくし、かつ熱作用から表皮を保護しつつ電磁波を照射します。冷却していない深部は電気抵抗が高くなり、コラーゲンや細胞が熱変性を起こします。つまりサーマクールでは表面(表皮)は全く変化が無く、深部(真皮部分)だけ軽いヤケドを起こさせるものです。こうして、深部のコラーゲン産生が活発になり、肌に張りが出てくるというものです。
メスを使わないということで、不安や恐怖心がかなり軽減されることでしょう。施術に伴う痛みやダウンタイムについては、オザキクリニックの理事長である小﨑有恒先生は以下のように語っています。
出典 http://www.ozaki-clinic.com/
『サーマクール』の最大の魅力は、切る治療並みのリフトアップ効果を、ゼロに近い痛み・ダウンタイムで実現できる点です。
新型の「サーマクールCPT」は、熱を均一に伝える新型チップとヘッドのバイブレーション(振動)機能を持ち、従来機(「サーマクールNXT」など)より痛みが大幅に軽減されています。施術後に、内出血や腫れが起こることはほぼなく、ダウンタイムもありません。もちろん傷跡が残る心配もないので、痛みが苦手という方、ダウンタイムは困るという方も、安心してお受けいただけます。
出典 http://www.ozaki-clinic.com/
ダウンタイムがなければ、仕事を休むことが難しい方などでも安心して受けられることでしょう。気軽に口元のたるみケアを行いたい方におすすめの施術法だと言えます。また、サーマクールはコラーゲンを増やす働きもあるので、美肌づくりにも効果があります。たるみがなくなるだけでなく、ハリや弾力を取り戻すことも期待できます。
口元のたるみを引き起こす原因や解消法について、医師の見解を交えながらご紹介しました。ご紹介した解消法にはそれぞれメリット・デメリットがあるため、お肌の状態やお悩みの程度、リスクなどをしっかりと考慮した上で選ぶようにしましょう。
(注)本記事内でご紹介した内容はあくまで各医師の見解であり、個人の体質や状況によって効果などに差が出る場合があります。実際に施術を検討される際は、担当医によく相談の上、その指示に従ってください。
美容系ライター。元美容外科勤務。
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