これから豊胸術を検討してる方や少し興味があって情報が知りたい方へ向けて、豊胸術の知っておくべき知識の体系をおおくりする。各クリニックのホームページを比較検討した後では、知識の整理、疑問の解消として活用してもらいたい。

最近の主流の製品・方法、具体的にクリニックはなにをすすめているのか、方法別平均費用など知りたい情報はすべてある!

目次

1.読めば読むほど迷うクリニックホームページでの“豊胸術”

近年、海外セレブの影響や、簡単な(身体に負担が少ない)方法が宣伝されているため豊胸手術をする人は増えている。

今回は豊胸術に焦点をあてて、掘り下げてみたいと思う。初めて豊胸術をしようと思う人、興味があるから調べてみようと思った人にとってクリニックのホームページに書いてある情報は迷うことや“?”がいっぱいであると思う。

加えて、クリニックへの誘導でフィーが発生するいわゆるアフィリエイトサイト(ランキング形式とか体験談のような感じでここがおすすめ!みたいなサイト)も乱立しまくっており、正直どれがよいのか判別がかなり困難だ。

この記事を書く理由は、豊胸術を受ける人が数多くのホームページ(クリニック公式、ブログ、前出アフィリエイトサイトなど)を見比べて、頭に“?”を浮かべる時間の短縮・削減である。

はっきり言うとどのクリニックも書いてあることは似ている。だが表現や言い方、名称が違う=だから混乱するという図式である。これとこれが実は同じだということがわかれば、他のところを比較検討すればいいだけではないか。まずは豊胸術の基礎的な知識と一般論を確認する。

2.豊胸術の種類

まず豊胸術をしている美容外科のホームページの「豊胸術」のページにはもれなく以下のことが書かれている。豊胸術は初めてという方のために、各方法を一般のサイトからの口コミ・体験談の引用含め、わかりやすく説明する。

2-1.プロテーゼ豊胸術(メリット、デメリット、体験など)
※同意のワード=シリコンプロテーゼ豊胸術、人工乳腺法、バッグと名がつくもの

安全性の高いシリコンバッグを挿入する方法。人工乳腺バッグと呼ばれることもある。昔は生理食塩水を使用したこともあるが、現在ではより感触や見た目が自然なシリコンが使用されている。

「シリコンバッグ入れました。 今はすごく柔らかく自然で仰向けに寝たら天然の胸と同じで横に流れてぺたんこになる。 昔に聞いた情報をまだそのまま信じてる人がいるけど それほどケアも大変じゃないですよ。 マンモはできないけど手術した所でガン検診もできるし 豊胸したからって 罹患率が高いわけじゃないし」

出典 ガールズちゃんねる

切開する位置はワキの下かアンダーバストのライン。日本ではもともと皮膚にしわがあって傷跡がより目立ちにくいワキの下を切開することが多い。

◇シリコンプロテーゼによる豊胸術のメリット

  • 好みのボリューム、形に整えることができる
  • 手術時間が短く、切開口も小さい
  • 耐久性が高く、半永久的に形が維持される
  • 気に入らない場合、取り出すことができる

もともと痩せている方は脂肪注入豊胸やヒアルロン酸注入による豊胸術の場合、大幅なバストアップは望みにくい。ブラジャーのサイズで2カップ以上アップさせたいなら、この方法が最適。

◇シリコンプロテーゼによる豊胸術のデメリット

  • 他の豊胸術に比べて費用が高め
  • 痛みが若干強い
  • シリコンバッグの端が折れることで皮膚表面にシワがよることがある
  • 横になっても形が変わらないなど、バストの動きが不自然になることがある
  • 2週間程度のダウンタイムがある

2-2.脂肪注入法(メリット、デメリット、体験など)
※同意のワード=(普通の)脂肪注入、セリューション豊胸術(脂肪幹細胞注入)、CRF(コンデンスリッチ豊胸)、ピュアグラフト、PPP(少血小板血漿)とPRP(多血小板血漿)と呼ばれる自分の血液から採取したものを脂肪に混ぜて注入する方法 ※すべて脂肪吸引が伴う方法

お腹やヒップ、太ももなどの気になる部分から脂肪を吸引し、バストに注入する方法。自分の脂肪を注入するため、見た目や触った感じが自然でアレルギーを起こす心配もない。40代以降、出産を経てバストがしぼんで、お腹やお尻が大きくなってきたという方に選ばれている方法。体に異物を挿入するのは怖い……という方にも適している。

◇脂肪注入による豊胸術のメリット

  • 自分の脂肪を注入するため、見た目や感触が自然でアレルギーを起こす心配もなし
  • 気になる部分を細くするのとバストアップが同時にできる
  • レントゲンに写らない
  • 注射針を使用するので、傷口が目立たない

◇脂肪注入による豊胸術のデメリット

  • もともと痩せていて脂肪がついていない人には不向き
  • ボリュームアップに限界がある
  • 注入した脂肪が石灰化した場合、レントゲンに写ることがある
  • 豊胸手術と脂肪吸引手術それぞれに費用がかかる
  • バストだけではなく、脂肪を取ったパーツにも負担がかかる
  • 2週間程度のダウンタイムがある

脂肪注入による豊胸術は気になる部分を細くするのとバストアップが同時にできるため、一気にメリハリのあるスタイルを手に入れることができるが、その分、執刀する医師の技術やセンスが問われることは言うまでもない。

また注入された脂肪は、すべて定着するわけではなく、半分程度が吸収される。そのため、ボリュームアップは0.5~2カップ程度が限界となっている。

「もともとAカップでした。3人授乳後、まな板に垂れ下がったレーズン乳首。主さんと同じく悩みに悩んだ末、脂肪豊胸でAカップに毛が生えた程度に復活。 一番嫌だった垂れ下がった乳首が胸の大きさで引っ張られ、元の位置に戻った事が嬉しかったです」

出典 ガールズちゃんねる

「高須クリニックでは、バストへの脂肪の定着率を高めるために、最新医療でできる限りの方法を駆使しています。脂肪は数ヶ月である程度は吸収されますが、5~6割は定着。そして一度定着した脂肪は半永久的に残り、ずっと豊かなバストでいられます」

出典 高須クリニック

2-3.ヒアルロン酸豊胸術
※同意のワード=プチ豊胸、マンマリーヒアル、ヒアルエイド、アクアフィリング(主成分は水)

異物挿入や脂肪吸引には抵抗があるという方に適しているのがヒアルロン酸注入による豊胸術。使用するヒアルロン酸は顔に使用されるものと同じだが、持続性を高めるため粒子が大きいものになっている。

「お顔のプチ整形等で使用される成分と同じですが、粒子を10倍に大きくすることで、体内に吸収される時間を通常は半年~1年のところ1~2年間持続させる事が可能になりました。やや硬めですが、持続性はあります」

出典 共立美容外科

◇ヒアルロン酸による豊胸術のメリット

  • 左右のバランスを見て注入できる
  • 施術時間は10分程度
  • 術後の痛み、ダウンタイムがほとんどない
  • 何回かにわけで段階的にバストアップすることも可能
  • 気に入らない場合、ヒアルロン酸を溶解することができる

◇ヒアルロン酸による豊胸術のデメリット

  • ボリュームアップに限界がある
  • 効果の持続は3年程度
  • レントゲンには写らないが、しこりになった場合、MRIやエコー、CTスキャンなどに写ることも

ヒアルロン酸注入もシリコンプロテーゼ豊胸術に比べると、バストアップはしづらく0.5~2カップ程度のボリュームアップが限界。ただし、感触が自然で痛みやダウンタイムがほとんどないため、他の方法に比べると手軽に受けることができると言える。人に知られずバストアップしたいという方に向いている。

「ヒアルロン酸豊胸しました。 吸収されてしまうので、お金がもったいない!ような気もしますが 私は大満足です。2人の子の授乳が終わったあと、ずっと胸がコンプレックスでした」

「ガリガリの方はシリコン+ヒアルロン酸を入れるんですよ。肉がないから胸の周りにヒアルロン酸を入れてその後にシリコンいれて…って感じです!このやり方だとメンテナンス代がかかりますよー」

出典 ガールズちゃんねる

2-4.ハイブリッド豊胸術
※同意のワード=コンポジット豊胸 ※バッグを挿入後、脂肪を注入

プロテーゼ豊胸術と脂肪注入法の合体技。痩せ型で、入れたプロテーゼの輪郭が目立つ場合、それを解消するために、主にデコルテ(鎖骨のほう)中心に自分の脂肪を注入する。同時に脂肪吸引をする必要がある。

上記より、日本での豊胸術はほぼプロテーゼ豊胸、脂肪注入、ヒアルロン酸豊胸の3種類の方法だが、クリニックにより、プロテーゼ豊胸術と脂肪注入法の合体技がある。クリニックのwebサイトには各方法のメリット・デメリット、比較表が高い確率で掲載されている。比較表の項目は一度にアップ可能なバストサイズから始まり、どのくらい効果が続くか、さわり心地、ダウンタイム(復帰に要する時間)、費用、オペに要する時間、麻酔の種類、傷跡の有無などである。

3.豊胸術のわかりにくさをひとつずつ紐といていく

豊胸術に限らないのだが、クリニックにより、各方法のメリット・デメリットが正反対に書かれていることがある。他の術式を直接ウソとまでは言っていないが、安全性に問題があるとか、あの術にはこんなデメリットがあるというディスりが凄い場合もある。

これは最終的には受ける人が、どうなりたいか、それのためにデメリットをどこまで受け止められるかという話だと思うのだが、初めての人は各方法に書かれているメリット・デメリットを読めば読むほど迷いが深くなる。

プロテーゼとヒアルロン酸は入れるものが、はっきりしているからいいのだが、問題は脂肪注入法である。

3-1.セリューション豊胸術とCRF(コンデンスリッチ豊胸術)とピュアグラフト

セリューション豊胸術(脂肪幹細胞)とCRF(濃縮脂肪細胞=コンデンスリッチ豊胸術)の違いがわからないのではないか。

まず脂肪吸引で脂肪を採取。それをセリューションシステムという幹細胞を取り出す機械にかけ、幹細胞を取り出したものと他の脂肪を混ぜて注入するのが、セリューション豊胸術。
いっぽう、採取した脂肪を遠心分離機(この時ウェイトフィルターという不純物をより排出するフィルターを装着する場合あり)にかけ、老廃物(血液、麻酔液、老化した細胞など)と分離された濃縮された脂肪を取り出すのがCRF(コンデンスリッチ豊胸術)だという。

この時もうひとつ混乱のもとになるのが、よく一緒にでてくるピュアグラフトという方法である。これは、採取した脂肪をフィルターでろ過して、濃縮された脂肪と不純物をわける方法である。なので、ピュアグラフトできれいな脂肪だけ残してその後、セリューション豊胸術で脂肪幹細胞を取り出し、混ぜたものを注入という形もありうる。

要は、セリューション豊胸術、CRF(コンデンスリッチ豊胸術)両方とも、注入系の生着率(注入系豊胸のときにでてくる言葉で、注入後自然に身体になじんで、胸の細胞の一部になる割合)のキモになる幹細胞が“濃縮”されて、多いものをバストに入れますよということである。

セリューション豊胸術側は、脂肪の幹細胞がとれるのは人間の手作業で幹細胞を採るCAL法以外では、セリューションシステムという医療機器だけだといい、CRF(コンデンスリッチ豊胸術)側は、脂肪をどう分離しているのかという図で、セリューションのほうは、バスト注入時に結局もとの脂肪と半々で混ぜて入れているので、不純物が混ざっている(=生着率が低い)という書き方をしているところもある。

3-2.結局“幹細胞”とはなにか

幹細胞が、血管や良い細胞になり、しこりになりにくく、生着率が高まることが脂肪注入系の豊胸術の核心のため、こういう状態が起きていると思われる。セリューションは幹細胞“だけ”をわざわざ別個に専用の機械で取り出している、CRFは、遠心分離にかけた後の脂肪を“多幹細胞脂肪”と表記している。
ただ、幹細胞を取り出すセリューション法自体は、美容以外の他の医療でも応用されているようで、それ自体に問題があるわけではない。

現在、日本国内では、CRF(コンデンスリッチ豊胸術)を採用しているクリニックのほうが多い。料金はセリューションのほうが高くなっている。もちろん、どちらが100%正しくかつ効果がある方法だとは言い切ることができない。どちらの方法も比較的最近の方法のため、症例を10年単位で追い、経過を観察することも必要であるし、脂肪の分離のやり方だけでなく、患者さんの体質(皮膚や肉のつきかたなど)にも左右されるからである。もちろん、医師の注入技術も大いに関係してくるだろう。

4.豊胸術、最近はどんなものが使われ、どんな工夫がなされているか(製品、方法)

以下、豊胸術の各方法について、最近の主流のひとつ(製品、方法など)を記すので、参考にして欲しい。

4-1.ヒアルロン酸豊胸術の最近の主流のひとつ(製品、方法)

①Q-MED社(スウェーデン)製のヒアルロン酸であるマクロレーンVRFがFDA(米国食品医薬品局、日本でいう厚生労働省にあたる機関)が認可。日本美容外科学会も推奨。

②しこり(石灰化)を極力さけるため、狙ったところに正確に入れる必要があるため、エコーを見ながら注入するクリニックがある

4-2.プロテーゼ豊胸術の最近の主流のひとつ(製品、方法)

①最近のプロテーゼの主流は、ラウンド型(丸い形)とアナトミカル型(涙の滴のような形)のよいところをとったハイブリッド型(寝てるときはラウンド型、立ったときはアナトミカル型)、表面の触りはザラザラのテクスチャー型、材質はコヒーシブシリコン、プロテーゼメーカーはMentor社、ALLERGAN社、Establishment Labs社など。

②プロテーゼ挿入時にいかに無菌、出血なしで、その後最小限の薄い被膜で済ますことができるか。そのためFDA承認の製品であるケラーファンネル(The Keller Funnel)を使用し、傷口を最小限にする工夫をしている。

※ケラーファンネルとはワキからプロテーゼを入れる時、傷口を最小限にするため、漏斗状をした医療器具。漏斗状器具の中に、プロテーゼを入れ、外から押し出すようにプロテーゼを中に挿入する。

バッグの材質(中身)は流行り廃りがあり、海外の流れで、シリコンジェルから生理食塩水になり、またシリコンジェルに戻った時期もあり、最近は上記のコヒーシブシリコン、その柔らかい版のソフトコヒーシブシリコンが主流だ。
ヨーロッパでは、人体に悪影響を及ぼす豊胸用のバッグをめぐり、多くの国を巻き込んで、問題になった経緯があり、バッグメーカーの経営者が拘束されている。

4-3.脂肪注入豊胸術の最近の主流のひとつ(製品、方法)

①BRAVA(ブラバ)というドーム状のカップを脂肪注入豊胸の前後の期間に胸につけ、皮膚に圧力をかけ、伸ばす。胸が小さい人でも、注入後に定着率が高くなるとされる。

5.主な美容外科クリニックの豊胸術〜クリニックはどの方法をすすめているか〜

主な美容外科クリニックの豊胸術

ここでは、美容クリニックが豊胸術において、どの点をおすすめポイントにしているかをみていく。
豊胸手術は患者さんの希望や体型などによって適したものを選ぶ必要があるが、クリニックによっておすすめしている手術方法が違うこともある。

5-1.クリニックによっておすすめの方法が違う理由

美容整形外科、美容クリニックでおすすめの手術が異なるのは自由診療であることが理由に挙げられる。普通の病院で行われている保険適用の治療では提供できる技術に限りがある。しかし自由診療であれば、保険適用されていない最新の技術を提供できることになる。

また美容整形手術は医師の技術だけではなく、センスも問われる。そして医師によって『なにを一番優先するか』『どの技術が一番得意か』も異なる。

例えば豊胸手術なら

・ボリュームした美しい胸が一番と考えて、シリコンプロテーゼによる豊胸術をオススメする

・異物を挿入するリスクを避けるために脂肪注入による豊胸術をオススメする

ところもあるということ。ひとつのクリニックがプロテーゼ豊胸術も脂肪注入法も得意であるとは限らない。

また美容整形の手術はアメリカや韓国など美容医療の技術が進んでいる国から新しい技術を取り入れることで他の医療機関と差別化を図ることもできる。それだけに美容クリニックではそれぞれが得意な方法やイチオシの方法に特化していることが多い。

では、代表的なクリニックはどんな方法を勧めているのかみてみよう。

5-2.プロテーゼ豊胸術をすすめているクリニック

希望通りのバストの大きさにできるという理想的な方法であるだけに、シリコンプロテーゼによる豊胸術をすすめているクリニックは多い。シリコンバッグのタイプや形などにこだわり、被膜拘縮と呼ばれるバストが硬くなる現象を予防するための術後のアフターケアを充実させているところも多く見受けられる。

5-3.脂肪注入法をすすめているクリニック

脂肪注入をオススメしているクリニックは、前出のCRF(コンデンスリッチ豊胸術)と呼ばれるしこりができるリスクを下げながら、脂肪の定着率を高める方法がひとつの勢力になっている。一方、セリューション豊胸術を採用しているクリニックもある。脂肪注入を得意としているクリニックはいかに脂肪を定着させるか、不純物を取り除くかといった方法にこだわりをもっているところが多い。

5-4.ヒアルロン酸豊胸術をすすめているクリニック

施術時間が短く、ダウンタイムがほとんどないヒアルロン酸注入による豊胸術は多くのクリニックで行われている。しかしヒアルロン酸をどこに、どのくらい、どのように注入するかによって結果が異なるため、医師の高い技術が要求される方法でもある。ヒアルロン酸の質と手技にこだわりのあるクリニックで推奨されている。

6.豊胸術方法別平均費用

豊胸術方法別平均費用

それぞれの豊胸手術の費用の相場をチェックしてみよう。

  • シリコンプロテーゼによる豊胸術
    価格幅40~100万円まで。平均74万円程度
  • 脂肪注入法
    脂肪吸引手術と脂肪注入の手術を合わせて価格幅88~120万円まで。平均107万円程度
  • 脂肪注入法の方法別料金比較
    セリューション豊胸術>CRF(コンデンスリッチ豊胸術)>ピュアグラフト>(普通の)脂肪注入

  • ヒアルロン酸注入豊胸術
    1カップサイズアップさせるのに片側100cc注入した場合の例。価格幅20~60万円まで。平均44万円

※サンプルは都内及び全国展開主要クリニック13ブランドより算出

7.海外での豊胸事情

海外での豊胸事情

外国人女性のグラビア写真を見ていると日本人よりはるかに大きいバストをしている。実際、海外では日本よりも豊胸手術を受けている人の割合が多い。では海外では今、どんな豊胸手術方法が主流なのか。

7-1.海外ではシリコンプロテーゼによる豊胸術が一般的

アメリカでは芸能人やモデル以外の一般の女性も豊胸手術を受けている人が多く、「大きくて美しいバストは買うもの」という意識があるのだそう。

『豊胸して娘が自信を持てるなら』と親が豊胸手術の費用を出してくれたり、プレゼントとしてパートナーから豊胸手術の費用を受け取ることもあるのだとか。

それだけに、ヒアルロン酸注入のように『手術を受けたのかどうか分からないくらい仕上がりが自然』な手術なら、受ける必要がないと考える人が多いのか、主流はしっかりとサイズアップができるシリコンプロテーゼによる豊胸となっている。確かにハリウッドセレブのなかにはいかにも豊胸手術をしました!という印象を受ける人も多い。

「(ヒアルロン酸注入による豊胸は)日本国内では2006年頃から行われている方法です。実はヒアルロン酸注入による豊胸手術はアメリカでは正式には認可されていませんし、ヨーロッパでも認可されたのは2008年からです。ですから、ある意味では日本が世界で最も古くから数多くの患者様の治療を行ってきたと言えます」

出典 共立美容外科 宇都宮院

7-2.整形大国アメリカで脂肪注入の豊胸術が行われなくなった理由

アメリカでは以前、脂肪注入による豊胸手術がよく行われていたが、現在ではシリコンプロテーゼによる豊胸手術が主流になっているよう。脂肪注入による豊胸手術が少なくなったのは、1990年代に起きたある事件がきっかけとなってる。

ヒアルロン酸注入による豊胸を行っても、特に問題はないというのが一般的な考えだが、気になる方は医師に質問してみる、あるいは豊胸手術を受けたクリニックで手術後の乳がん検査を受けるという方法もある。

「また、2011年8月からフランスではヒアルロン酸注入による豊胸術が禁止されています。禁止になっている国は未だにフランスだけです(2015年6月現在)。これは発癌性などの危険性が危惧された訳ではなく『乳ガン検診等の際に注入されたヒアルロン酸が検査の妨げになる可能性がある」』という理由です。当院でもヒアルロン酸注入を行った患者様の乳ガン検診(超音波エコー)を行っていますが、乳腺外科専門医が診れば特別に困る症例はなさそうです」

出典 共立美容外科 宇都宮院

「豊胸術の後は、すべての患者様に1年に1回、将来にわたる『定期検診』を行います。この定期検診では、一般の美容外科には置いていない乳房専用の検査機器を用い、バストの美容面に変化はないか、健康や機能は保たれているか、中に入れている人工乳腺バッグ(インプラント)に問題がないかなどを入念にチェックします」

出典 ナグモクリニック

8.まとめ 豊胸術で迷わないために

豊胸手術は体型や年齢、希望するバストのサイズなどによって適した手術方法が変わってくる。自分の希望をきちんと伝えること、あなたにとってベストな手術方法を提案してくれるようなクリニックを探すことがポイントだ。

また、術式だけ、脂肪注入ならその処理の仕方だけ等を一元的に見るのではなく、自分の希望に対して、このデメリットなら受け入れられるというところを納得して決めることが大切だ。

*本記事内でご紹介した治療機器、施術内容は、個人の体質や状況によって効果などに差が出る場合があります。記事により効果を保証するものではありません。価格は、特に記載がない場合、すべて税込みです。また価格は変更になる場合があります。記事内の施術については、基本的に公的医療保険が適用されません。実際に施術を検討される時は、担当医によく相談の上、その指示に従ってください。

Emiri

Emiri

美容系全般得意なライター。自身でも美容医療を実践。

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豊胸術が受けられるクリニック

  • 住所: 大阪府大阪市北区梅田1-3-1大阪駅前第1ビル2階
  • 最寄駅: 地下鉄四ツ橋線西梅田駅徒歩約1分、JR東西線北新地駅徒歩約1分、阪急・阪神各線梅田駅徒歩約3分、地下鉄各線梅田駅徒歩約5分
  • 院長: 木村 幸志伊
  • 診療時間: 10:00~19:00(予約制)
  • 休診日: 年中無休(年末年始を除く)
  • 住所: 大阪府大阪市北区曽根崎2-12-4 コフレ梅田6F
  • 最寄駅: 市営地下鉄東梅田駅すぐ
  • 院長: 福田 越
  • 診療時間: 10:00~19:00
  • 休診日: 年中無休
  • 住所: 大阪府大阪市北区梅田3-3-45 マルイト西梅田ビル2F
  • 最寄駅: JR大阪駅桜橋出口徒歩5分
  • 院長: 寺町 英明
  • 診療時間: 10:00~19:00
  • 休診日: 年中無休