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出典 https://visualhunt.com/
「太ももだけをあと3センチ細くしたい」「お腹の脂肪をなんとかしたい」ダイエッターなら誰でも一度はこのような部分痩せを考えたことがあるのではないでしょうか。このような部分痩せを可能にし、理想的なボディライン作りに役立つのが脂肪吸引です。しかし脂肪吸引の手術は全身麻酔を使った手術であることや、カニューレ(吸引する機器)による傷口、術後の痛み・ダウンタイムがあることなどから、施術を受けるのを躊躇している方も多いのではないでしょうか。
そこで誕生したのが、脂肪吸引と同じような部分痩せの効果が得られ、メスを入れる必要のない安全性の高い施術である“切らない脂肪吸引”と呼ばれる施術です。メディカルダイエット、メディカルエステなども同義語です。ひとことで切らない脂肪吸引といってもいろいろな種類の施術があります。また、メスを入れることがないので体への負担が少ない方法ですが、本当に効果が得られるのでしょうか。ここで最新の“切らない脂肪吸引”とその効果について詳しくお話していきます。
目次
1.切らない脂肪吸引とは
1-1.本当の脂肪吸引ってどんな施術?
1-2.なぜ「切らない脂肪吸引」なのか?脂肪吸引のデメリットとは
2.最新の切らない脂肪吸引
2-1.脂肪を加熱するタイプ
2-2.脂肪を凍らせるタイプ
2-3.脂肪を溶かすタイプ
3.まとめ
1.切らない脂肪吸引とは
食事制限や運動だけではなかなか落とせない部分的な脂肪にアプローチできる「切らない脂肪吸引」と呼ばれる施術。では、そもそも「切らない脂肪吸引」とはどんな施術なのでしょうか。まずは本当の脂肪吸引と比較してみましょう。
1-1.本当の脂肪吸引ってどんな施術?
本来の脂肪吸引とは、お腹やお尻、太ももといった脂肪が気になるパーツから脂肪を吸引して部分痩せを実現するというもの。現在行われている脂肪吸引の施術には以下の2種類があります。
●チューメセント
チューメセント液と呼ばれる局所麻酔薬や止血剤、血管収縮剤などを生理食塩水で薄めた液体を患部に注入して脂肪細胞を破壊し吸引する、一般的な脂肪吸引方法。血管や神経を傷つけるのを防ぎながら施術ができる。
チューメセントの脂肪吸引はダウンタイムが数日。カニューレと呼ばれる脂肪を吸引する管を通すために切開した傷口を縫合するため、後日抜糸を行う必要がある。ダウンタイム中は強い筋肉痛のような痛みが起こる。
「デメリットは手術を受けた後に数日間は腫れやむくみ、筋肉痛のような痛みがあります。抜糸は一週間ほどで出来、二週間ほどで軽い運動ができますがそれまでは安静が必要です。また、皮下脂肪が無くなったことによって拘縮という皮下が硬くなる症状が現れます。これをほおって置くと肌が凸凹になってしまうので腫れがひいたらしばらくはマッサージを怠らずにする必要があります」
出典 栄セントラルクリニック
●マシンを使用した脂肪吸引
さまざまなマシンで脂肪組織を破壊したり、柔らかくしてから吸引する方法。代表的なものには以下の3種類がある。
[ボディジェット脂肪吸引]
水が噴射されるときの力で脂肪組織を破壊してから吸引する方法。血管や神経を傷つけることが少ない。
[ウルトラゼット脂肪吸引]
超音波の力で脂肪を液状化するキャビテーションを利用した脂肪吸引。キャビテーションで液状に溶かした脂肪をカニューレで吸引していく。ベイザーとほぼ同じ原理だが、値段がベイザーより安い。
[ベイザー脂肪吸引]
現在、脂肪吸引で主流になりつつある方法。ベイザー波で脂肪を液状に溶かしてから吸引する。ウルトラゼットやボディジェットよりも高い脂肪除去率が期待できるとされる。
「ベイザー脂肪吸引(ベイザーリポ)は、今までの脂肪吸引と違い、組織を断裂させずに脂肪を破砕できますので、皮下の線維組織の構造を保ったまま、脂肪が除去できます。したがって、今までは取れなかった皮膚直下の浅い部分の脂肪層まで、根こそぎ除去できるようになり、皮下脂肪の90%までもの除去が可能になっています。今までのどの方法より痩身効果が高いのです
出典 THE CLINIC東京
「この『ベイザー波』の波動を皮下脂肪層に照射すると、血管や神経を避けて脂肪のみを選択的に溶解することが出来ます。
いままで皮下脂肪を溶解する器械はいくつか開発されてきましたが、VASER(ベイザー)はこれまでの器械とは比べ物にならないぐらい強力な威力があり、『ベイザー波』の波動を照射している途中でも体内から溶け出した脂肪が体外に出てくるほどのものです」
出典 湘南美容外科クリニック
1-2.なぜ「切らない脂肪吸引」なのか? 脂肪吸引のデメリットとは
なぜ「切らない脂肪吸引」が人気なのか。その一番の理由は脂肪吸引に比べてリスクがぐんと低くなるという点にあります。
痩せたい部分だけを細くできる脂肪吸引は理想的な痩身術のように思えますが、世界的に見ると事故の多い施術でもあるのです。日本よりも脂肪吸引の症例が多いアメリカでは、毎年のように感染症によるショック死・皮膚の壊死・術後に脂肪のかたまりが血管を詰まらせる「脂肪塞栓症」のほか、カニューレで内臓を傷つけることで起こるトラブルなどが報告されています。残念ながら日本国内でも脂肪事故が起きたケースがあるのです。
そして脂肪吸引は二の腕で20~40万円、お尻で30~60万円と費用も高額です。他の美容外科施術と比べてリスクが高い上に高額……となれば、二の足を踏んでしまう人が多いのも当然でしょう。
また脂肪吸引はボディラインをデザインする感覚が必要となり、非常に高いレベルの医師の手技とセンスが要求されます。多くの美容外科で実施されてはいるものの満足のいく結果が得られる施術のできる医師はそう多くありません。
これに対して“切らない脂肪吸引”は脂肪吸引のようなリスクがなく、かつ痩せたいパーツに直接アプローチできる方法です。切開する必要がないため、傷も残らず、痛みやダウンタイムもほとんどありません。また脂肪吸引のように全身麻酔が必要ないので、体にかかる負担も小さくなります。
「切らない脂肪吸引は、皮膚を切除する必要がないため傷が残らず、周囲の内臓や組織を傷つける恐れもなく、ダウンタイムもありません」
出典 Theoryクリニック
2.最新の切らない脂肪吸引
メスを入れることなく、部分痩せができる理想的な痩身術である“切らない脂肪吸引”施術。今、美容皮膚科・美容外科で施術されている切らない脂肪吸引の施術にはどんなものがあるのでしょうか。その原理の違い別に見てみましょう。
2-1.脂肪を加熱して溶解するタイプ
脂肪細胞を温めて、血液やリンパの流れや代謝によって体外に脂肪を排出させ、痩身効果が得られる方法です。エステサロンでも同じ原理によるものがよく使われていますが、クリニックで使用されているマシンの方が出力が高く施術でき効果が期待できます。主なものを紹介しましょう。
キャビテーション
高周波のラジオ波と呼ばれる超音波を当て、脂肪細胞を壊し、脂肪細胞そのものを減らす方法。効果を実感するには数回の施術が必要。筋肉運動と同様の効果が得られるEMSやたるみを改善するテノールなどの施術と合わせて行うことでより高い効果が実感できる。費用は腹部1回で25,000~32,000円程度。5回以上施術を受けると効果がより実感しやすくなるため、1回当たりの費用が割安になる5回・6回のコースを設けているクリニックも。
「キャビテーションとは、空洞現象と呼ばれる現象のことをいいます。これは液体の流れの中にある圧力の差によって短時間に泡の発生や消滅が起こり、ごく小さな気泡でも、それが破裂するときにはとても大きな力をもたらします。ウルトラキャビテーションは、このキャビテーションの原理を用いて、発生する気泡が、他の細胞や血管そして神経にダメージを与えずに、『脂肪細胞膜』のみを破壊することで、余分な脂肪を体外へ排出させる仕組みです」
エンダモロジー
手では実現できない動きでセルライトをほぐして、血行やリンパの流れによって脂肪燃焼を促進する。脂肪細胞そのものを減らすわけではない。費用は1回10,000~15,000円程度。10回以上の施術が目安とされる。
「エンダモロジーは、セルライトと局部脂肪のケアを同時に可能にした痩身マシンです。コンピューターで制御された精巧で非常に強い力で、肌に『もみ』『ほぐし』『吸引』を行います。エンダモロジーは、燃焼しにくいと言われる『セルライト』を分解し、脂肪燃焼を促進します」
出典 有楽町美容外科クリニック
ウルトラアクセント
超音波の力で脂肪細胞のみを破壊し、高周波の力で脂肪の排出を促すもの。熱によって肌のコラーゲン再生機能にもアプローチするため、肌を引き締める効果も期待できるのが特長。肌のたるみが気になる人にも。費用は10cm×10cmを1エリアとし、1回9,900~32,400円程度。二の腕で2~3エリア、腹部全体で4エリア程度が目安となる。
「世界で初めての『横波(Shear Wave)』の超音波を搭載したことで、他の組織を傷つけることなく脂肪細胞膜だけを破壊することができます。(中略)超音波照射に加え、高周波(RF)の照射治療を行い代謝を促進することで、液状化した脂肪やセルライトを血液やリンパの流れによって体外に早く排出します。また、肌の引締め、コラーゲン再生促進効果もあります」
ライポソニックス
リフティングにも使用されるHIFU(ハイフ高密度焦点式超音波)を用いた方法。何度も施術を受ける必要がない。皮下脂肪が厚い人に最適。1エリア4.5×4.5cmの料金が32,400~35,000円程度。お腹全体の目安は6エリア程度なので高額だが、1回で効果が実感できることも。
「痩身系の治療器には様々なものがありますが、ライポソニックスとその他の痩身治療器との最大の違いは、治療回数です。ライポソニックスは1回で破壊できる脂肪の厚さが他のどの治療器よりも多いので、たった1~2回の治療で満足いただけるサイズダウンが可能です。(中略)ライポソニックスは1回で破壊できる脂肪の厚さが他のどの治療器よりも多いため、皮下脂肪の厚さが23ミリ以下の部分はできません」
出典 五本木クリニック
2-2.脂肪を凍らせるタイプ
2010年にアメリカのFDAで認可を受けた比較的新しい痩身術がゼルティックです。ゼルティックは脂肪細胞を凍らせて体外に排出しやすくする施術。脂肪以外の組織には影響がないため、安全性が高いのが特徴です。破壊された脂肪細胞が自然に排出されるまで2~3カ月かかるものの、施術中の痛みはほとんどなく、リラックスした状態で受けることができます。
ゼルティックの費用は手のひらサイズの面積で1回10万円が相場。脂肪が排出されるまでに2カ月程度の時間がかかるものの多くの人が1回の施術で効果を実感しているようです。また何度も通わなくていいので、男性の利用者も多いと言われています。
「脂肪減少の仕組みは、脂肪細胞は、皮膚・神経・筋肉など他の組織よりも融点が高く4℃で凍るという特徴を利用したもの。皮膚の表面から4℃で冷却して他の組織には影響を与えずに、脂肪細胞のみを凍らせて自然に細胞死(アポトーシス)へと誘導するものです。死んだ脂肪細胞は2~4ヶ月かけて体外へ排出され、一度壊れると再生しない脂肪細胞の数自体がどんどん減って行くために脂肪層が減少して、リバウンドしづらい身体が出来上がります」
出典 Theoryクリニック
「脂肪細胞自体への影響ですが、シャーベット状に凍った脂肪はアポトーシス(不要となった細胞が自ら死滅すること)を起こし、体外へ排出されるとされています。例えばオタマジャクシからカエルに成長する途中で尻尾がなくなるのも、アポトーシスによるものです。このようにアポトーシスは壊死とは異なった自然現象なので、身体に悪影響はありません」
出典 Theoryクリニック
2-3.注射で脂肪を溶解するタイプ
脂肪を溶かして体外に排出しやすくする方法にはマシンを痩せたいパーツに当てて施術する方法の他に脂肪溶解成分を注射する方法があります。
メソセラピー
脂肪を溶かす効果のある注射を打つことで痩身効果が得られる施術。1回あたり2~3万円程度と他の切らない脂肪吸引よりも安価ですが、効果を実感できるまでには数回施術を受ける必要があります。体の場合、ひとつのパーツで10万円程度かかることが多くなっているので、事前に何回施術を受ける必要があるか確認しておくべきでしょう。
「(メソセラピーは)気になる場所に脂肪を溶かす薬剤を注射して脂肪を溶かす画期的なダイエットです。脂肪吸引と異なり、安全性が高く、施術時間は10分と短時間で、当日から通常の生活を送る事ができます。メソセラピーは使用する薬剤によってその効果が変わります。
従来のメソセラピー(主成分:フォスファチジルコリン)は脂肪を溶解する際に炎症が起きるため、腫れや熱感、痛みを生じます。新しいメソセラピー(輪郭注射 主成分:サポニン)は、脂肪が溶ける際に炎症が起きないため、治療後に腫れ・赤み・痛みなどが出ません。治療部位や状態に応じて使用薬剤を決定します」
「二の腕三回 下腹三回 しました。 一週間もすれば綺麗になります。 二の腕は厚み1.5cm減りました。 サイズは3cm減。ノースリーブが着れるようになって嬉しいです。 下腹も同じくらい減りましたよ。 私には合ってます」
出典 ガールズちゃんねる
BNLS(小顔注射)
顔やせに用いられる脂肪溶解注射。セイヨウトチノキやオキナグサ、ペルシャグルミといった植物性の成分を中心にした脂肪を溶解する溶剤を注射することで脂肪を排出しやすくし、肌を引き締めてくれる。費用は1本当たり9,000~15,000円程度。
「BNLSの成分作用によるリンパ循環作用、脂肪溶解作用、肌のひきしめ作用があります。それによりお肌のタルミの改善やひきしめ効果が期待できます。治療効果は2~3日程で実感でき、1週間程で作用してきます」
出典 水の森美容外科
3.まとめ
本来の脂肪吸引と比較して、リスクや痛み、リバウンドが少なく価格も安い“切らない脂肪吸引”施術。いろいろな種類がありますが、脂肪のつき方やタイプによって適した施術や受けるべき回数が変わってきます。結果的に高額になることも多いのでカウンセリングの段階でしっかり確認しておきましょう。
また複数の施術を組み合わせることでより高い効果が得られることも。まずはどんな施術が自分に合っているかカウンセリングを受けて医師にアドバイスを求めてみてはいかがでしょうか。
最後に、切らない脂肪吸引は現在のところ、本来の脂肪吸引と同等の結果を得るのはまだまだ難しいといえますが、部分痩身として注目するべき施術といえます。年々新しい方法や施術機械が導入されていますので今後は益々注目される分野と言えます。
*本記事内でご紹介した治療機器、施術内容は、個人の体質や状況によって効果などに差が出る場合があります。また価格は変更になる場合があります。実際に施術を検討される時は、担当医によく相談の上、その指示に従ってください。

Emiri
美容系全般得意なライター。自身でも美容医療を実践。
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監修:
依田拓之医師
よだ形成外科クリニック
東邦大学医学部卒業。形成外科医として経験を積み、美容外科院長を歴任。宮城県仙台市に2010年よだ形成外科クリニックを開業。2020年で開院10周年。
日本形成外科学会認定専門医の資格を持ち、現在では少なくなった総合的な美容医療を地域に提供しています。目元、鼻などの美容外科治療はもちろん、エイジングケア、美肌、男性・女性のAGA、男性診療まで幅広いメニューは安心してかかりつけ医にできそうです。
東邦大学医学部卒
東京警察病院形成外科入局
美容外科クリニック院長
よだ形成外科クリニック院長

医療痩身・脂肪吸引が受けられるクリニック
- 住所: 東京都港区西麻布3-16-23 Azabu Body Design Center 1F
- 最寄駅: 東京メトロ日比谷線・都営大江戸線六本木駅1a番出口徒歩10分
- 院長: 中居 弘一
- 診療時間: 10:00~19:00
- 休診日: 年中無休
- 住所: 東京都豊島区南池袋1-25-11第15野萩ビル8F
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- 院長: 佐々木 直美
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