植皮法(刺青・タトゥー除去)とは(概要・基礎知識)

広範囲にわたる刺青除去に適した手術法です。刺青部分の皮膚を除去し、その部分にお尻や太もも、背中などから採取した自分の皮膚を移植する治療方法です。1回の治療で刺青を除去したい方に適しています。
除去する刺青部分は色素が入っている深さに合わせて削皮します。色素が入っている部分を取り残してしまうと、術後皮膚の上から透けて見えることがあるので色が完全に除去できる層まで慎重に皮膚を削皮していきます。

植皮の方法は、ふたつあります。採取した皮膚をそのまま剥皮した部分に植皮する方法を「シート植皮」、採取した皮膚をメッシュ状に加工して引き延ばしてから、剥皮部分を覆う「メッシュ植皮」の2つがあります。
刺青のサイズにもよりますが、大きく採皮できるお尻や背中、太ももなどから皮膚をもらってくることが一般的です。

刺青部分だけではなく皮膚を採取してくる部分も傷つけることになりダウンタイムも長くなります。採皮部分は約2週間程度で上皮化します。 植皮部も約2週間程度で上皮化します。シート植皮とメッシュ植皮を比較すると、メッシュ植皮はメッシュの跡がはっきりとのこるため、シート植皮のほうが仕上がりが綺麗ですが、採皮が必要となる面積は大きくなります。

採皮部の傷跡はうすく色素沈着や赤みが残ることがありますが、数年かけて目立ちにくくなります。植皮部は、傷跡が消えることはありませんが、こちらも数年かけて術直後よりは馴染んでいきます。
刺青の色素が入っていた層が深いほど除去するために深く削皮が必要となるため、周囲の皮膚との質感の差が大きく出て目立つ傷跡となります。

植皮法(刺青・タトゥー除去)が向いている人(こんなお悩みに)

・広範囲の刺青を1度で確実に除去したい方 

ダウンタイム/経過

通常、術後3日・1週間・2週間でガーゼ交換が必要です。
皮膚定着までの2週間は安静に過ごす必要がある。術後約10日〜2週間で抜糸します。
ダウンタイム約1~2週間必要となり、傷あとが馴染むまで数年を要します。

費用

約50~60万円程度(ハガキ大サイズの目安)

リスク・副作用

出血、感染、植皮片の不生着
刺青部分と皮膚を採取した部分に痕が残ります。
また移植皮膚と周囲の皮膚は質感や色が異なります。体質によっては、傷跡部分がケロイド状になることもあります。

*本記事内でご紹介した治療機器、施術内容は、個人の体質や状況によって効果などに差が出る場合があります。記事により効果を保証するものではありません。価格は、特に記載がない場合、すべて税込みです。また価格は変更になる場合があります。記事内の施術については、基本的に公的医療保険が適用されません。実際に施術を検討される時は、担当医によく相談の上、その指示に従ってください。

監修:

五反田希和子医師

ビスポーククリニック 福岡院

長崎大学医学部医学科卒業。現在はビスポーククリニックに勤務。
美容医療は「喜びの医療」をモットーに診療し、形成外科専門医のほかに日本レーザー医学会専門医としての資格を持つ。

長崎大学医学部医学科 卒業
国立病院機構 九州医療センター
久留米大学病院 形成外科
済生会福岡総合病院 形成外科
久留米大学病院 形成外科
宗像水光会病院 形成外科
久留米大学病院 形成外科
済生会二日市病院 形成外科
ビスポーククリニック福岡院 院長

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