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アンチエイジング治療はいつからするべきか
実際にシミができてしまったり、しわができた。もしくはたるんでしまった。そうなってからそれを治すのは大変です。これは体の中のことと同じです。高血圧や糖尿病になってしまってそれを改善する大変さと比較して、なる前に食事など気をつけているほうがどれだけ楽かは少しずつ浸透してきています。
でも、まだ実際に予防美容医療を一生懸命やっている方はほぼいないのが現状です。女性、男性ともに、年をとってきて変わってしまった自分の見た目に衝撃を受けると一生懸命そこからがんばり始める方は多いです。
でも、治すのって1年前の自分に戻すだけでもかなり難しいのですが、1年たっても1カ月分しか年をとらせないのは楽なんです。多くの方に美容でも予防医療をすることによって美しい肌をキープしていってほしいです。
この症状がたるみのサイン
肌はたるみがでてくると少しづつ毛穴部分が縦長になって伸びてきます。頬の毛穴開きが気になり始めたらたるみが出てきているということです。肌のコラーゲン線維やエラスチン線維がなくなってくると、肌はたるんできます。肌がたるんでくると頬の上のほうの脂肪がずれ落ちてきて、法令線が目立ってきます。
さらにたるみが進行して脂肪が落ちてくると、口の横にまで落ちてくるのでよく言われるブルドック顔になってきます。法令線が目立ってきてるということはたるみが進行してるということになります。
目元もコラーゲン線維や、エラスチン線維などなくなってくると、小じわが出てきます。そして、眼球を保護している眼球周りの脂肪がずれてきてぽっこり飛び出てきます。
個人差はありますがこのようなサインが出てきたら、たるみは進行しています。
アンチエイジングの代表的治療を解説
自分の中の顔のコンプレックス部分を改善したい(たとえば鼻を高くしたいとか、顎をつんとさせたい、顔をほっそりさせたい、目を大きくしたいなど)場合の治療法はいろいろあります。
しかし基本的に、アンチエイジングでいつまでも若々しくみえるポイントは、①肌の美しさと、②顔のラインの2点です。
①肌の美しさ
(1)ピーリング
ピーリングを定期的にすることにより、肌の細胞が活性化されるため、肌のターンオーバーのリズムが整います。老化・シミの予防、くすみの改善、ハリを出す、ニキビや毛穴詰まり・脂性の改善、肌のきめを整える効果などがあります。
また用賀ヒルサイドクリニックではサリチル酸マクロゴールのピーリングをオリジナルで作り推奨させていただいています。理由としてサリチル酸は角質軟化・融解作用などピーリングの効果が高いのですが、液体のエタノールに融解させていると、発赤や痛みがその分でやすく使いづらいものでした。しかしマクロゴールに融解することにより、効果はそのままで、肌トラブルがほとんどなくなっているからです。
(2)メソポレーション
無針メソセラピーともいわれる皮膚内部への針を使わない薬剤の導入方法です。美容成分のたっぷり入った医療用の薬剤と、悩みに応じてプラスしていく医療用オプション薬剤があります。これまでイオン導入や超音波などでも導入ができなかった分子量の大きい成分を、短時間で大量に導入することが可能です。針を使わないので、痛みがなく、針の痕なども残りません。
ヒアルロン酸なども面で入れていくことにより肌内部からの保湿ができます。多くの有効成分を肌の奥深くに導入できるため、肌細胞を活性化させ、新陳代謝を促進します。ハリやツヤが出てきて、美白効果もあります。また、毛穴も目立たなくなっていきます。
(3)ジェネシス
コラーゲン再生を促進し、ハリやツヤのある若々しいお肌にしていきます。その他、波長の一部が微小血管に吸収されることで赤ら顔を軽減する効果もあります。
②顔のライン
年とともに肌内部のコラーゲン線維やエラスチン線維が減少します。
(1)サーマクール
高周波の熱により、真皮層・皮下組織内のコラーゲンが収縮します。コラーゲン線維が縮むことでたるんだ肌がひきしまり、ハリ感もアップすることで美肌効果と、たるみの改善をします。また、高周波の刺激をうけるとコラーゲンが生成・増加していきます。定期的に治療を続けると、よりコラーゲン生成力が高まりたるみやしわの改善だけでなく肌のたるみをしっかり予防します。
(2)リードファインリフト
鍼治療に使われるような極細の針と医療用の吸収糸をたるみをひきあげながら挿入しリフトアップさせます。東洋医学と西洋医学のメリットを兼ね備えた最新の切らないフェイスリフト治療です。
東洋医学の効果として鍼で顔面のツボを刺激することでリンパの循環が促進され、肌の代謝や血行を改善し、コラーゲンも作られやすくなります。また、糸がSMAS筋(皮下の筋膜)に挿入され残ることで、置き鍼と同じような効果が期待でき、血流やリンパの循環が促進された状態が保たれます。西洋医学の効果として、細かく形をつけながらV字形状の糸を挿入します。
そうすると、生体反応で、入れた方向にコラーゲンやエラスチンが増産され、糸が吸収される約8カ月間は真皮層に刺激を与え続けるため長期的にコラーゲンが生成されます。さらに、糸が吸収されたあとも結果的に糸の形状でコラーゲンに置き換わっていくので、半永久的にリフトアップ効果は持続します。
(3)ビスタシェイプ
ビスタシェイプはその方の顔の黄金比を医師が診ながらお顔の黄金比に対して、足りない部分のたるみを引き上げた状態で、ピンポイントでヒアルロン酸を注入します。そうすることで、持ち上がった状態で固定されるため、結果的に法令線やマリオネットラインも引き上げてリフトアップし目立たなくさせていくという最新治療方法になります。
(4)BNLS注射
たるみが出てくると、下に脂肪がずれてきてブルドック顔になってきます。その脂肪を分解していく注射です。肌の引き締まり効果もあるため脂肪が分解された後も肌が伸びた状態でなくどんどん小顔になっていきます。
内側からのアンチエイジングとは
点滴注射
口から摂取した栄養素は胃や腸で吸収されて、血液中に取り込まれて全身に運ばれていきますが、加齢とともに栄養素の吸収効果が落ちるのと、体質的に吸収効率の悪い方は栄養素を大量に摂っても栄養効果がでにくいです。これに対して、医療薬剤の効果をより上げる方法として点滴・注射があります。吸収効率の低い方でも、点滴や注射で栄養素を直接血液中に入れると栄養素はすべて有効活用されますので、 効果の現われ方が全く違ってきます。
皮膚は生死にあまり関係ない臓器なので、栄養が落ちると最初にダメージを受けます。ですから、外側からのアンチエイジングだけでなく、内側からのアンチエイジングとして是非加えていただきたいものです。定期的にしてる方は、見た目年齢が明らかに若くなっていきます。そしてもちろん全身のすべての臓器にこの栄養素は行き届くので、内臓も筋肉もすべてが老化予防になっているのです。
まとめ
人は誰でも年をとります。私たちは、1日に何度も鏡を見ます。
特に女性で肌の状態に関心が強く、肌の状態がいい悪いで一喜一憂するという方も多いのではないでしょうか? だからこそお手入れの仕方を研究し雑誌や本を買って熱心に勉強するのですが、肌本来を「きれい」にするよりもお化粧で気になる部分を隠し、表面上の皮膚だけを美しく見せようとする近道に多くの方は関心を移してしまいがちです。
私は、表面だけを化粧品でごまかす一時しのぎでなく「肌も生き物」ということを忘れずに、体を健康にして内側からも肌の生きる力を引き出して美しさを支えるのが理想だと思っています。ただ人は誰でも年をとります。40代50代になっても10代の状態を目指すのが理想ではありません。
そのような不可能に近いことを目標にしたら精神的に参ってしまいます。私は医師になってからアンチエイジング治療に携わっていますが、この間に、人(の生き方)も変わってきたように思います。
今まではある程度年をとって子供が独立したり、孫ができたり、仕事をリタイアしたりすると後は余生だけでという時代でしたが、近年は寿命も延びて、定年、子育て後も第2、第3の全く違う人生を楽しんだり、また一から勉強したりする方が増えています。現代では人の生は一生ではなく二生でも三生でも、その人が決められる時代に変わってきているのです。
私はこの第2、第3の人生をより素敵なものにしていくために、アンチエイジングが役立ってくれたらいいなと思っています。
*本記事内でご紹介した治療機器、施術内容は、個人の体質や状況によって効果などに差が出る場合があります。記事により効果を保証するものではありません。価格は、特に記載がない場合、すべて税込です。また価格は変更になる場合があります。記事内の施術については、基本的に公的医療保険が適用されません。実際に施術を検討される時は、担当医によく相談の上、その指示に従ってください。
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監修:
鈴木稚子 医師
六本木スキンクリニック
東京慈恵会医科大学医学部卒業。大学病院にて皮膚科医として勤務後、六本木スキンクリニックを開院する。
不自然になるような施術は行わないことをモットーに自然な美しさを意識しているそうです。学生時代から美しいものに対する意識を高く持ち、人の見た目をきれいにしたい、ハッピーにしたいという気持ちから、エイジング治療、美肌治療には力を注ぎ、様々な角度から治療のアプローチをおこなっています。
医学博士
日本医師会スポーツ認定医など
東京慈恵会医科大学医学部卒
同大皮膚科
国立大蔵病院皮膚科
六本木スキンクリニック院長
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