ノースリーブの服を着たいという時に気になるのが二の腕のぶつぶつ。「なんだか鳥肌みたいでイヤだな」と悩んでいる人も少なくないのではないでしょうか。ここの部分にぶつぶつがあると、なかなか思うようにファッションも楽しめませんよね。
ここでは、二の腕のぶつぶつの原因と治療方法について解説していきますので、お悩みの方はぜひ参考にしてくださいね。

目次

1.二の腕のぶつぶつの原因は?

ノースリーブの服を堂々と着こなせている人を見るとうらやましい気持ちになるものですが、二の腕のぶつぶつで悩んでいる人も意外と少なくありません。鮫肌(さめはだ)とも呼ばれているこの二の腕のぶつぶつ、実はきちんとした病名がつけられています。医学的には、「毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)」もしくは「毛孔性角化症(もうこうせいかくかしょう)」と呼ばれています。

毛孔性苔癬、もしくは毛孔性角化症と呼ばれている二の腕のぶつぶつ。触るとザラザラした感じがあり、見たところはぶつぶつの部分が赤みを帯びていることもあります。そもそもこのぶつぶつの原因は何なのでしょうか?

主な原因は、肌の代謝(ターンオーバー)の異常により、角質が毛穴に過剰にたまることで、皮膚の表面が盛り上がり、ブツブツが生じるとされています。肌はざらざらとした触感となり、毛穴の周りで炎症を起こして、赤みを伴うこともあります。また、遺伝的な要因やホルモン代謝などの影響で症状が起きるとも考えられています。

出典 http://www.kobayashi.co.jp

つまり、考えられる原因は大きく3つ、「肌のターンオーバーの異常」「遺伝」「ホルモン代謝の影響」です。それぞれの原因によってぶつぶつが引き起こされるメカニズムをみていきましょう。

1-1.肌のターンオーバーの異常

正常な肌は28日~56日くらいの周期で常に生まれ変わっています。この肌の生まれ変わりのことを、肌の新陳代謝もしくは肌のターンオーバーと呼びます。この肌のターンオーバーに異常が起きると、本来ならはがれ落ちるべき肌表面の角質が毛穴周辺にとどまり、それが分厚くなってしまって毛穴をふさいでしまいます。それが盛り上がることで、ぶつぶつが生じてしまうのです。

肌のターンオーバーの異常

出典 https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/

1-2.遺伝

毛孔性苔癬は遺伝でも発症すると考えられており、両親の一方が毛孔性苔癬だと、子どもも毛孔性苔癬を持つ可能性が高くなるといわれています。幼少期から二の腕や足にぶつぶつがあるとすれば、遺伝性のものである可能性があります。

美容皮膚科での治療方法

1-3.ホルモン代謝の影響

毛孔性苔癬は、10代くらいからあらわれ始め、30代、40代と年齢を重ねるにつれて症状が治まることが多いため、「ホルモン代謝が関係しているのでは?」とも考えらえています。10代から20代にかけてはホルモンバランスが乱れやすく、皮脂が過剰に分泌しやすくなります。そのため、毛穴が詰まりやすくなり、ニキビなどの肌荒れも起きやすくなりますし、毛孔性苔癬も発症しやすくなると考えられています。

2.二の腕のぶつぶつが脱毛で治るってホント?

毛孔性苔癬は、「脱毛で治る」というウワサがあります。二の腕のぶつぶつは脱毛で治すことができるのでしょうか?

美容皮膚科の中には、二の腕の毛孔性苔癬を治すためにレーザー脱毛を行うところもあります。毛孔性苔癬は、毛根の周りに角質が詰まるのが原因となりますから、レーザー脱毛で毛をなくしてしまうことで、毛穴詰まりを改善できるからです。
また、毛孔性苔癬は毛が肌表面に出てくるときに与えられる刺激によって悪化するともいわれていますから、レーザー脱毛をすることで毛による刺激がなくなり、結果として症状の改善がみられるようになります。

このような理由から、脱毛で毛孔性苔癬が治るといわれているのです。しかし、人によって毛孔性苔癬の症状の程度もさまざまですから、脱毛で毛孔性苔癬が治ると言い切ることはできません。正確には、脱毛によって毛孔性苔癬の症状が改善される程度だということを思いに留めておいでくださいね。

ただし、脱毛エステなどでは毛孔性苔癬によって肌に赤みがあったりすると施術をしてもらえないことがありますから、脱毛で症状の改善を望む人は、クリニックでのレーザー脱毛を受けるようにしましょう。

3.二の腕のぶつぶつを市販薬で治す方法

気になる二の腕のぶつぶつですが、治療・改善に効果的な市販薬もいくつかあります。ここでは、代表的な治療薬「ニノキュア」と「ザラプロ」を例に、それぞれの特徴をご紹介しますので参考にしてくださいね。

3-1.「ニノキュア」小林製薬

小林製薬が出しているニノキュアは、尿素を20%配合したクリームタイプの塗り薬です。この量は一般用医薬品の最大量です。尿素が20%配合されることで、水分保持作用を高め、ぶつぶつの原因となる溜まった角質を溶解させることができます。
また、血行促進効果のあるトコフェロール酢酸エステルが配合されていますから、肌のターンオーバーを高め、抗炎症効果のあるグリチルリチン酸モノアンモニウムの配合によって赤みを改善することができます。
小林製薬のHPによると、2週間使い続けることで効果が実感できるんだそうですよ。

口コミもいくつかご紹介しましょう。

3-2.「ザラプロ」ロート製薬

ロート製薬が出しているザラプロも二の腕のぶつぶつ、ザラザラといった悩みを改善するための塗り薬です。
主要成分を見てみると、角質軟化のための尿素、血行促進して肌のターンオーバーを高めるためのトコフェロール酸エステル、赤みを改善するためのグリチルリチン酸にカリウムと、ニノキュアとあまり変わりません。大きな違いは尿素の配合量で、皮膚が薄い二の腕に与える負担を考えて、10%の配合量になっています。
こちらも2週間続けることで、ある程度の効果を実感できるのだそうです。ニノキュアと比べて、こちらの方が尿素が10%と低いので、肌が敏感な人はこちらから試してみたほうが良いかもしれません。

ザラプロの口コミもいくつかご紹介します! 

https://twitter.com/pou_dou2/status/620599730360311809

ザラプロの評判もいいようですね。しかし、こちらも効かなかったという口コミもあります。

4.美容皮膚科での治療方法

「市販薬を購入したけど、なかなか治らない」「市販薬で改善したけど、完璧を目指したい」という場合は、美容皮膚科がオススメです。専門の医師がいる美容皮膚科では、市販薬では無理だったという症状でも改善される可能性が大です。

美容皮膚科での毛孔性苔癬の治療は、それぞれのクリニックによって治療方法が異なります。また、ひとつの治療方法だけでなく、複数の治療方法を組み合わせて治療することもあります。
では、美容皮膚科で行われる治療にはどんな方法があるのか代表的な治療方法を解説していきましょう。

美容皮膚科での治療方法

4-1.ダーマペン4

美容皮膚科では、多くのクリニックで導入されているダーマペン4は二の腕のぶつぶつに適応があります。
ダーマペン4は極細針がついた機器で肌に穴をあけ、創傷治癒効果により、内部の線維芽細胞の活性化、コラーゲン、エラスチンの生成を促しますが、この極細針で、ぶつぶつを潰していくイメージです。

しつこいぶつぶつに効果があり、医療機器での治療はダーマペン4を推奨しているクリニックは多いです。

顔の治療のイメージがありますが、ボティにも効果があり、1回目、2回目と徐々に肌がきれいになります。穴をあけた後に、浸透させる薬液もウーバーピールなどバリエーション豊富です。ご自分の症状にあった薬液はクリニックで相談するとよいででしょう。

4-2.ケミカルピーリング

肌の表面に薬剤を塗って、肌の表面の古い角質を溶かす治療法です。毛孔性苔癬は、肌のターンオーバーが正常に行われないために古い角質が毛穴に溜まってしまって、毛穴をふさぐことが原因と考えられています。ですから、ケミカルピーリングによって、古い角質を除去することで、肌のターンオーバーを正常に戻し、二の腕のぶつぶつやザラザラなどの症状を改善することができます。

ケミカルピーリングの場合は、一度行っただけでは大きな効果は期待できません。何度か繰り返し行うことで、症状が徐々に改善していきます。また、効果の持続性は低いので定期的に施術を受けることが必要になります。

4-3.フラクショナルCO2レーザー

フラクショナルCO2レーザーは、肌に目に見えない小さな穴を無数に開けることで、深層部から肌の細胞を入れ替えることができるレーザーです。ケミカルピーリングは、肌表面にのみ働きかけるものですが、フラクショナルCO2レーザーは、肌の奥にまで達し、その部分からの細胞の入れ替えができるため、毛孔性苔癬やクレーター状のニキビ痕などのような症状にも効果があります。

4-4.ダーマローラー

ダーマローラーも、フラクショナルCO2レーザーと同じく、極細の針を使って肌に無数の穴を開けることで、肌の奥から新陳代謝を促すことができる治療法です。ただ、治療で用いるのはレーザーではなく、極細の針がついたローラーです。

4-5.外用薬

外用薬としては、トレチノインなどの肌のターンオーバーを促す塗り薬や保湿効果のある塗り薬が処方されます。フラクショナルCO2レーザーやダーマローラーのように肌の奥から働きかける治療とはなりませんので、効果のあらわれ方はゆるやかなものとなります。そのため、レーザー治療などと併用して用いられることも少なくありません。

まとめ

気になる二の腕のぶつぶつ。治らないとあきらめている人も少なくありませんが、市販薬や美容皮膚科などで改善することは可能です。ぜひ試してオシャレの幅を広げましょう! また、市販薬で効かない頑固なぶつぶつも美容皮膚科なら改善することができますので、諦めずに美容皮膚科で相談してみましょう。

*本記事内でご紹介した治療機器、施術内容は、個人の体質や状況によって効果などに差が出る場合があります。記事により効果を保証するものではありません。価格は、特に記載がない場合、すべて税込です。また価格は変更になる場合があります。記事内の施術については、基本的に公的医療保険が適用されません。実際に施術を検討される時は、担当医によく相談の上、その指示に従ってください。

maricchi

maricchi

美容系ライター。エステティシャンとしての経験をもつ。国内外問わず優秀なコスメを探すのが趣味。

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