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ふと鏡を見ると、ぽっこりでたお腹、ムチムチな二の腕や足などが目につくことはありませんか? 数年前に比べて全体的に体にお肉がついたなと感じることもあるかもしれません。お気に入りの洋服がキツくなって「少し太ったかも……」と気がつくこともありますよね。

そんな時そろそろダイエットしようと意気込んではみるものの、食事制限をしたり運動をしたりと継続的にダイエットを行うことが難しく、三日坊主になってしまう方も多いのではないでしょうか。ダイエットのための健康的な生活を習慣化させることってとても難しいですよね。

少しでも楽にダイエットを進めたり、食事制限や運動も効率的にダイエットに繋がっていけばいいのにとみなさん思うはず。
今回は少しでもみなさんのダイエットがうまくいくように、クリニックで処方されるダイエットに関連した内服薬と、一緒に摂取するとダイエット効果を高めることができるサプリメントについてご紹介していきます!

人間はどうして太るのか?

まずはじめにダイエットの内服薬やサプリメントを紹介する前に、人間がなぜ太ってしまうのかを簡単に解説していきます。

人間が太ってしまうのは過剰なエネルギーを摂取することが原因です。炭水化物、タンパク質、脂質の三大栄養素は、体の中でグリコーゲン(糖質)や中性脂肪などのエネルギー源に合成されて体に貯蔵されていきます。

体の許容量を上回る栄養素が体内に入り続けると体は栄養素を中性脂肪に変えていき、いわゆる太っているという状態になります。
摂取したエネルギーのバランスが崩れる理由は大きく分けて3つあります。①食べ過ぎ②消費エネルギーの減少(運動不足)③加齢(筋肉量の低下)です。これらが複合的に重なることで人間は太りやすくなります。

つまり痩せるためには逆のことを行えば良いので、①食事量を抑えて②運動で消費エネルギーと筋肉量を増やし③代謝を上げる必要があります。

味覚と肥満の関係性

食べ物の「うま味」を感じる味覚感覚が低いと肥満になる人が多いと言われています。 うま味を感じにくい人は肥満、高尿酸血症に罹患していたり、甘い物が好きな割合が高いです。 うま味の感度が低い人はその代償として甘味を生かした食品で食の満足感を得ている人が多いと考えられ、つまりショ糖を多く含む 高カロリーの食品やお菓子を好んで摂取することで肥満になるのではないかと予想されています。

代謝とは?

代謝とは体に取り入れた栄養素をエネルギーに変え、不用物は排出する生命活動のことです。栄養素をより単純な分子に分解して、筋肉や臓器を動かす元になるATPなどのエネルギーを産生すること(=異化) と、栄養素を消費してグリコーゲンや 中性脂肪を作ったり、細胞の構成成分となるタンパク質を作ったりすること(=同化)の二つの働きを合わせて代謝と呼んでいます。

ダイエットで使用される内服薬やサプリメントでは、この代謝に対して働きかけるものも多くあります。

クリニックで処方されるお薬

サノレックス

正式名称はマシンドールといい、国内で唯一厚生労働省が認可した食欲抑制剤です。肥満症の治療薬として用いられています。脳の視床下部にある食欲調整中枢ニューロンに直接働きかけ、神経終末部におけるモノアミンの再吸収抑制を介することで、食欲を抑える働きがあると考えられています。

食事の摂取量が自然と抑えられるためダイエットの効果があると言われています。ただし副作用として依存性があるため内服期間の経過をしっかりと追っていく必要があります。

副作用

  • ・口渇
  • ・便秘
  • ・睡眠障害
  • ・悪心
  • ・依存性
  • ・頭痛
  • ・不整脈

ゼニカル

ゼニカルは脂肪分解酵素のリパーゼの働きを抑制し、腸からの脂肪吸収を30%カットして便として排出することで体重を減少させる効果があります。ゼニカルの目的は脂肪を排出させることだけではなく、普段の食事で多くの脂質を摂取していることを見直すことにあります。

何気なく摂取している油分の多い肉類や揚げ物、ファストフードなどの食事から、脂質の少ない食事に自然と移行するよう意識づけするのに適しています。
筆者もこの薬を内服した経験があるのですが、マクドナルドのハンバーガーを食べた際に大量の油が排出されたため、この脂の量で30%しかないのかと非常に驚きました。

ゼニカルの内服中には注意しなければならないことがあり、ふとした動作で意図せずお尻から油が出てしまうことです。ですから内服期間は尿取りパッドや生理用のナプキンなどであらかじめ対処しておかないと下着が油で汚れてしまうなどの大惨事を起こしてしまいます。

副作用

  • ・油漏れ
  • ・便意をコントロールできない
  • ・ビタミン不足(脂溶性ビタミンが排出されやすい)
  • ・肌のカサつき
  • ・肝機能障)
  • ・腎機能障害

フォシーガ

SGLT2阻害薬。SGLT2阻害薬はインスリンと関係なく血糖を下げる薬です。腎臓でのブドウ糖の再吸収を抑え、尿中に糖を排出することで体内で吸収される血糖を下げます。糖と共に水分も排泄されるため尿の量が増えます。

カンジダの既往がある方はカンジダが再発することがあるため注意が必要です。
筆者が内服した際は上記の説明通り、トイレがかなり近くなり何度も通う羽目になりました。水分をなるべく摂取するよう気をつけて使用していました。

副作用

  • ・尿路、性器感染症
  • ・脱水症状

リベルサス

内服タイプの抗GLP1作動薬で、もともとは糖尿病治療薬です。
主な働きは①血糖を下げる②胃の内容物の排出を遅らせるの2点です。これらの作用によって血糖値を下げるようコントロールをし、満腹感の持続により食欲を抑制することができます。リベルサスは正しく内服しないと効果が発揮されない場合があるため、しっかりと医療機関の指示に従って服用しましょう。

副作用

  • ・低血糖
  • ・便秘
  • ・吐き気
  • ・頭痛
  • ・腹部膨満感
  • ・膵炎
  • ・胆嚢炎、胆管炎

筆者もリベルサスの内服経験がありますが、吐き気と頭痛の副作用が強く出てしまったため内服期間はかなり辛い思いをしました。今は内服をやめています。

処方は必ずクリニックで!

上記のどの薬剤を使用する場合も副作用が必ずあるため、しっかりとクリニックに通院して定期的に医師の診察を受け、健康状態を把握しながら使用する必要があります。通常は血液検査を定期的に行いながらでないと処方ができません。個人的に輸入するなどして使用することは重大な副作用で健康被害を起こす可能性もあり危険であるため推奨しません。

ダイエット時に一緒に摂取すると効果的なサプリメント

人間が栄養素を代謝するためにはさまざまな補酵素が必要になります。サプリメントは代謝のための補酵素を補うものがメインであり、ダイエットにおいてすぐに劇的な変化を実感できるものではないですが、継続して内服し続けると脂肪を燃焼しやすい体づくりを助けてくれます。

α-リポ酸

α-リポ酸はチオクト酸ともいい、脂肪酸の一種です。ミトコンドリア内に糖質を取り込むのをサポートしてくれる働きがあり、糖質のエネルギー代謝に深く関わっています。体内でも微量に生成される成分ですが、加齢とともに減少してしまうため、サプリメントで補ってあげることをお勧めします。

またα-リポ酸は抗酸化力が非常に強い成分であり、ビタミンA、C、Eやグルタチオンなど抗酸化物質が力を失った時に再生し、もう一度抗酸化力のある物質へとリサイクルする働きがあります。
さらにα-リポ酸はデトックス効果があり、腎臓に溜まっている水銀を排出する働きを持っています。
ダイエットだけでなく美肌に対する作用も持ち合わせている成分で、日々摂取するのが非常にお勧めな成分です。

L-カルニチン

L-カルニチンは骨格筋や心筋に存在するアミノ酸の一種です。 必須アミノ酸であるリジンとメチオニンを出発材料として、肝臓で生合成される成分です。血液中や細胞内に存在する。脂肪酸をトラックのように運搬する働きを持ちます。通常脂肪酸はL-カルニチンなしでは単独でミトコンドリア内に通過することができません。

よって脂肪を燃焼するミトコンドリアへと脂肪酸を運び、効率よくエネルギーに変換するために働き、エネルギー産生を行う上で非常に重要な栄養素として知られています。

この脂肪酸を運搬する働きは、他の栄養素では代替することができないため、しっかりと補う必要があり、L-カルニチンが不足すると脂質代謝の低下だけでなく、身体のエネルギーが不足してしまいます。

体内のL-カルニチンは20歳をピークに体内で減少していき、文献などでは、1日500mg以上の摂取が推奨されています。

ビタミンB群

水溶性ビタミンの一種です。 身体での滞留時間が短く、体内で使われなかったビタミンB群は尿などから排泄されます。

ビタミンB群は ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン(ビタミンB3)、パントテン酸(ビタミンB5)、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸(ビタミンB9)、ビオチン(ビタミンB7) で構成されます。

ビタミンB群はそれぞれ単独での働きの他、お互いの働きを補助しながら作用するため、複合的に摂取することが好ましいとされ、三大栄養素の代謝の触媒になります。ダイエット期間はビタミンB群のサプリメントの摂取を特に推奨します。

ビタミンB1

糖質の代謝をサポートします。エネルギー代謝する際の補酵素として大活躍。 脳のエネルギーはブドウ糖から作られるため、糖質代謝を助けることで神経機能を正常に保ちます。

ビタミンB2

三大栄養素の代謝を助けます。 タンパク質の合成を助けて皮膚や髪、爪などの細胞の再生と新生をサポートします。 過酸化脂質を分解する酵素の働きを助けます。

ナイアシン(ビタミンB3)

NAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)として糖質や脂質の代謝を助けます。NADはホルモンの合成やDNAの修復、細胞分裂などの補酵素として働きます。アセトアルデヒドの代謝もサポートするため、飲酒する機会がある場合は摂取すると良いです。

ビタミンB6

タンパク質の代謝をサポートします。タンパク質を分解してアミノ酸にし、必要に応じて体内のタンパク質を再合成する過程を補酵素としてサポートする働きがあります。

ビタミンB12

赤血球の成熟をサポートします。 DNAの合成や末梢神経細胞の拡散の合成を助けるため、傷ついた末梢神経の回復にも寄与します。

葉酸(ビタミンB9)

DNA合成の補酵素として働きます。またビタミンB12と共に造血を促します。ホモシツチンの増加を防ぎ動脈硬化を予防する効果があります。

ビオチン(ビタミンB7)

三大栄養素の代謝をサポートします。 ヒスタミンの増加を抑える働きがあり皮膚の炎症を抑え、爪や髪の健康を保ちます。

パントテン酸(ビタミンB5)

コエンザイムAの構成成分として働きます。エネルギー代謝の補酵素として働き、三大栄養素の代謝にも必要不可欠です。コレステロールの合成や、 副腎皮質ホルモンの合成に関与します。

ビタミンC

ビタミンCにはたくさんの働きがあります。

  • ・メラニン産生の抑制
  • ・抗酸化作用
  • ・皮脂抑制
  • ・コラーゲンの造成
  • ・免疫を高める
  • ・ホルモンの生成を助ける
  • ・鉄の吸収を助ける
  • ・酵素の働きを助ける

通常は美肌のために摂取している場合が多いと思いますが、実はダイエットにも必要なビタミンといえます。

脂肪酸を運搬するL-カルニチンはアミノ酸からつくられているのですが、このときビタミンCも必要になります。L-カルニチンの合成には 必須アミノ酸であるリジン、メチオニンとビタミンC、ナイアシン、ビタミンB6、金属イオンの鉄が必要で、これらの1つでも欠如すればカルニチンの合成に支障が出ます。

つまりビタミンC不足が続くことでカルニチン不足に繋がり、脂肪が燃焼しにくい体になってしまうのです。よってダイエット中にはビタミンCも摂取することをお勧めします。

クリニック専売のサプリメントがある?

サプリメントは健康食品であり決まった定義はなく、消費者庁でも「食品」として分類されていますが、一般に販売されているサプリメントよりも内容成分の容量が多い医療専売のサプリメントがあります。効率的に栄養素を取り込みたい時はクリニックでサプリメントの相談をしてみるのも良いと思います。

美容クリニックの中でも、痩身治療専門のクリニックや、痩身の治療に力を入れているクリニックだと、細かく相談に乗ってくれる可能性が高いです。

おわりに

ダイエット効果のある内服に関しては副作用もあるため、しっかりクリニックに相談しながら慎重に使用していただきたいです。サプリメントに関しては日々の食事に取り入れるだけなので比較的安全に開始できますので、いきなりダイエット薬を服用することに抵抗がある方は、サプリメントの摂取から始めてみると良いかもしれません。

【記事の執筆・レビューに使用した参考文献等】

記事の正確性等の確保方法及び参考文献の取り扱いについては、Call to Beautyの編集プロセスをご覧ください。

『ニュートン別冊 やせる科学』(2022年ニュートンプレス)
木村直之 編
『生化学・基礎栄養学 第三版』(2022年朝倉書店)
池田綾子・石原健吾・小田裕昭 編
『分子生理化学研究所』

*本記事内でご紹介した治療機器、施術内容は、個人の体質や状況によって効果などに差が出る場合があります。記事により効果を保証するものではありません。価格は、特に記載がない場合、すべて税込みです。また価格は変更になる場合があります。記事内の施術については、基本的に公的医療保険が適用されません。実際に施術を検討される時は、担当医によく相談の上、その指示に従ってください。

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YuNi

都内で働くフリーランス美容ナース。美容皮膚科、脱毛専門、痩身クリニックにて勤務経験あり。クリニックの立ち上げに関わり、師長を務めていたことも。現在はいくつかの美容皮膚科にて勤務しており美容皮膚施術とアートメイクを担当している。Twitterでは同名義で4000人以上のフォロワーがおり、正しい美容医療の知識の普及に努めている。飛鳥塾という講習会にて講師を務め、美容看護師の知識や技術の向上に尽力している。

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YuNi看護師

都内で働くフリーランス美容ナース。美容皮膚科、脱毛専門、痩身クリニックにて勤務経験あり。クリニックの立ち上げに関わり、師長を務めていたことも。現在はいくつかの美容皮膚科にて勤務しており美容皮膚施術とアートメイクを担当している。

X(旧Twitter)では同名義で4,000人以上のフォロワーがおり、正しい美容医療の知識の普及に努めている。飛鳥塾という講習会にて講師を務め、美容看護師の知識や技術の向上に尽力している。

大学病院勤務(血液内科、耳鼻咽喉科、頭頸部外科勤務)
大手美容皮膚科
個人美容皮膚科
大手脱毛専門クリニック
脱毛専門クリニック
脱毛専門クリニック立ち上げ協力
個人美容皮膚科(保険診療込み)
バイト勤務含め10院以上のクリニック勤務経験あり