出典 https://visualhunt.com/

「UVカット効果のある下地は夏になったら使い始めればいい」と思っていませんか? 紫外線の量は3月から増え始め、5月にピークを迎えると言われています。あらゆる肌の老化サインの原因になる紫外線を防ぐためには年間を通した紫外線対策が必須。とはいえ、春先からSPF効果の高い日焼け止めを使用するのも、肌に負担がかかりそうで抵抗がありますよね。そこで便利なのが、飲む日焼け止めと言われるヘリオケアです。名前は知っていても「本当に効くの?」と思っている方も多いかもしれませんね。ここでヘリオケアの効果について詳しくお話していきます。

目次

1.飲む日焼け止め、ヘリオケアの効果とは

1-1.ヘリオケアの効果

.ヘリオケアの効果

出典 http://heliocare.com.sg/

ヘリオケアとはスペインのI.F.Cantabria社が開発した飲むタイプの日焼け止めです。2001年に発売されてからヨーロッパや韓国など世界30カ国以上で販売されています。

■日焼けによる炎症を抑え、シミを作らせない

紫外線を浴びると私たちの体内では活性酸素が発生します。さらに肌を守るためにシミの元となるメラニンを作り出すように脳が指令を出すのです。こうして、表皮の基底層と呼ばれる部分に存在するメラノサイトと呼ばれる色素細胞がメラニンを作り出します。これがシミの原因となるのです。ヘリオケアは活性酸素の発生を強力に抑え、メラノサイトがメラニンを作り出す働きを抑制して日焼けを防いでくれます。

ヘリオケアを飲むと30分後くらいから紫外線防御作用が現れ始め、日焼けによる炎症や皮膚のダメージを抑えてくれます。サンバーンを抑制してくれる作用は使用していないときと比べると300%もアップするそうです。紫外線を浴びるとすぐに肌が赤くなってしまうタイプの方は効果を実感しやすいと言えるでしょう。

また、ヘリオケアの紫外線防止成分は特に肌の真皮層に到達し、完全に防ぐことが難しいと言われる紫外線A波(UVA)による影響を抑える抗酸化作用があるとして注目が集まっています。

■DNAの損傷を抑制し、ハリの元となるコラーゲンを強化

紫外線を浴びることで起こる「光老化」はしわやシミ、たるみなどのあらゆるエイジングサインの原因となります。肌の衰えは加齢よりも、この光老化による影響が大きいのだとか。紫外線の影響を最小限に抑え光老化を防ぐことができれば、年齢を重ねても若々しい肌を保つことができるとも言えます。

光老化は肌の線維芽細胞がダメージを受け、肌のコラーゲンを破壊するマトリックス分解酵素(MMP)が生成されることによって起こります。ヘリオケアは線維芽細胞のダメージを抑え、マトリックス分解酵素が生成される作用を抑制。コラーゲンの損傷を最小限にとどめることができるので、肌の土台となるしっかりしたコラーゲンを育てることができるようになります。ヘリオケアの成分によってコラーゲンの減少を防ぐことで、最大で55%光老化を予防してくれると言われています。

■皮膚ガンのリスクを低減、肌の免疫を維持する

日焼けによってDNAレベルで細胞が損傷をうけることは肌の細胞にとって大きなダメージとなります。細胞は修復されるものもありますが、死んでしまうものもあるのです。さらに何度も細胞が傷つき、修復を繰り返しているうちに「細胞を間違って修復してしまう」ということが起こります。これが細胞の突然変異です。

突然変異した細胞がたまたまがんの発生に関わる遺伝子だった場合、皮膚がんになってしまう可能性が高まります。ヘリオケアによってDNAレベルで細胞が損傷を受けるのを防ぐことができれば、皮膚がんのリスクを低減することにもつながると言えるのです。

また、細胞の損傷を防ぐということは、日焼け以外の皮膚疾患の治療にも役立つ可能性があるということ。実際にヘリオケアの主成分は白斑や乾癬、アトピー性皮膚炎などの治療にも用いられてきました。また、ヘリオケアは皮膚の免疫を保つために必要なランゲルハンス細胞を維持するためにも役立つことが分かっています。

■肌の弱い人はヘリオケアと紫外線散乱剤のUVカットを併用して

市販の日焼け止めは肌に負担をかけることがあります。紫外線対策をしたいけれど、SPF値の高い日焼け止めを使用すると肌が荒れてしまうという方もいるのではないでしょうか。こうした日焼け止めの連用は肌を乾燥させ、かえって肌トラブルを引き起こしたり、老化のスピードを早めてしまったりすることにつながりかねません。

肌が弱い方は、刺激の少ない紫外線散乱剤の日焼け止めとヘリオケアを併用してみてはいかがでしょうか。曇りの日でも日焼け止めを塗らないと顔が真っ赤になってしまうような肌の弱い方にも最適です。

1-2.ヘリオケアの成分

■主成分はシダから抽出した成分

ヘリオケアの主成分は中央アメリカに生息するシダ科の植物から抽出されたフェーンブロックFernblock(Polypodium Leucotomos)と呼ばれる成分。この成分には紫外線から強力に肌を守る抗酸化作用があります。その効果はメーカーであるI.F.Cantabria社とハーバードメディカルスクールの12年にわたる臨床試験によって確認されています。

■リコピンやルテインなどの抗酸化成分も

ヘリオケアにはリコピン、ルテイン、ビタミンCやEといった抗酸化成分がプラスされています。ルテインやビタミンEは、目に与える紫外線の影響を防いでくれる成分。日焼け止めを塗っていても、目から紫外線が入るとメラニンを増やせという情報が脳に伝わってしまうということは皆さんもご存知ですよね。ヘリオケアなら目の紫外線対策もばっちりです。

1-3.ヘリオケアを飲めば日焼け止めは不要?

飲むだけで体の中から紫外線の影響を軽減できるヘリオケアですが、日焼け止めの代わりになるものではありません。時間の経過や摩擦、汗などによって薄れてしまう日焼け止めの効果を補うために飲むものと考えましょう。ヘリオケアを飲んでいても、日焼け止めは必ず使うようにしてくださいね。

同じヘリオケアの製品ラインで、ヘリオケアの作用をより高めてくれるジェルタイプの日焼け止めを併用すると、より質の高い紫外線防御ケアが可能になります。こちらも、使用感がとてもよいとして口コミ人気が高い商品です。

1-4.ヘリオケアの飲み方

紫外線を浴びる30分前くらいに1カプセル飲んでおきましょう。夏のレジャーなど紫外線を長時間浴びるときには4時間後にもう1カプセル飲むのがおすすめ。毎日、飲むことも可能ですが、妊娠中や授乳中は飲むのを避けてください。また、海やプールへ行く予定があるなど、長期間紫外線を浴びる可能性があるときは2週間くらい前からヘリオケアを飲み、予定が済んだあとも2種間程度飲み続けると効果的です。

1-6.ヘリオケアの副作用

ヘリオケアは主成分をはじめ、すべての成分が天然由来の成分で作られている安全性の高い製品として知られています。カプセルにも動物性成分は含まれておらず、ベジタリアンの方でも飲むことができるほどです。

主成分であるフェーンブロックはヨーロッパや中央アメリカにおいて白斑や乾癬、アトピー性皮膚炎などの治療にも用いられているそうですが、これまでのところ副作用は認められていません。ただし、シダ科の植物にアレルギーのある方は服用を避けるようにしましょう。また、カプセルの粒が大きいので4歳以下のお子さんには適していません。

1-6.ヘリオケアの種類

.ヘリオケアの種類

出典 http://honyaku.yahoo.co.jp/

ヘリオケアの商品ラインにはいくつか種類があります。ベーシックな「ヘリオケア」に有効成分フェーンブロックの含有量が多い「ヘリオケア ウルトラ」、ヘリオケアウルトラにビタミンDをプラスした「ヘリオケアウルトラD」などがあります。ヘリオケアウルトラはベーシックなヘリオケアの2倍、有効成分フェーンブロックが入っています。日本の美容皮膚科などで処方しているヘリオケアは「ヘリオケア ウルトラD」が多いようです。

■アジア向けに作られたヘリオケア・ピュアホワイトラディアンスとは

ヘリオケア・ピュアホワイトラディアンス

出典 http://www.heliocare.tokyo/

日本や中国、台湾、香港などアジア向けに作られているのが、美白成分を追加した「ヘリオケア・ピュアホワイトラディアンス」です。アメリカやヨーロッパではアジアほど美白信仰がないため、このような商品は需要がありません。特に日本人の肌質に合うように作られているわけではなく、美白成分が配合されているかどうかの差があるだけです。

このピュアホワイトラディアンスはアジア人向けに、ヘリオケアの成分に大豆から抽出したLシステインやザクロから抽出したエラグ酸、ビタミンCといった美白成分をプラスしています。いずれも天然由来の成分なので安心して飲むことができます。美肌のために長期間服用しても問題ありません。Amazonで購入できるピュアホワイトラディアンスはスペインのI.F.Cantabria社で製造したものを輸入しているので、安全性も確かです。

■子ども用のヘリオケアも!

子ども用のヘリオケア

出典 http://www.heliocare.tokyo/

通常のヘリオケアはカプセルが大きいので、お子さんにはちょっと飲みづらいかもしれません。家族で海やプールに出かけるときなど、小さなお子さんのための紫外線ケアアイテムとして作られたのがこの子ども用ヘリオケアです。こちらは粉末タイプなので、飲みものやヨーグルトなどに混ぜて飲んでもOK。4歳以上から飲むことができるそうです。

▼飲む日焼け止めに関する医師監修記事はこちら

2.ヘリオケアの入手方法と価格

ヘリオケアの入手方法と価格

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日焼け止め効果だけではなく、体の中から紫外線の影響を少なくして光老化や皮膚疾患が起こるリスクを低減してくれるヘリオケア。店頭では販売されていませんが、どこで購入できるのでしょうか。価格と合わせてチェックしていきましょう。

2-1.ヘリオケアを皮膚科で処方してもらう

ヘリオケアやヘリオケア・ウルトラDは皮膚科や美容外科・美容皮膚科などクリニックでしか購入することはできません。日本国内のクリニックで処方されるものはヘリオケア・ウルトラDが多く、30カプセル1カ月分が5,000~6,300円で処方されます。ただし、この価格の他に初診料や再診料などがかかるところも多いので、事前に確認してからクリニックに行くようにしましょう。

2-2.ヘリオケアを通販で購入するなら

アジア人向けに開発されたピュアホワイトラディアンスに限って日本でも正規販売店から通販で購入することができます。amazonを通して購入した場合、1カ月分60カプセルが税・送料込で10,584円。ヘリオケア・ウルトラDと比較すると倍近い金額になってしまうので、かなり割高な感じがしますよね。

確かに美白成分が配合されているのは魅力的ですが、Lシステインやエラグ酸、ビタミンCなどは比較的一般的な美白成分。クリニックでヘリオケア・ウルトラDを処方してもらって、別のLシステイン、エラグ酸などの美白サプリを購入した方が安く済むかもしれません。また、すでに美白サプリメントは別に飲んでいるという方はクリニックで「ヘリオケア・ウルトラD」を処方してもらうことをおすすめします。

■通販で購入できるヘリオケア・ウルトラDは安全?

ヘリオケアの公式サイトからはピュアホワイトラディアンスと子ども用ヘリオケアしか購入することができません。個人輸入のサイトでも購入することができますが、偽造品が混ざっていることもあるようです。品質に不安のある方はクリニックで処方してもらうようにしましょう。

2-3.ヘリオケアの口コミ

ヘリオケアの口コミ

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「飲む日焼け止め」という地味な存在でありながら、若い女性にも人気があるヘリオケア。外出先や旅行先などで、日焼け止めを頻繁に塗りなおすことができないという方や、南の島へ出かける前に購入したという声も。また、皮膚科で勧められて以来、ずっと飲んでいるという方も多いようです。

3.まとめ

天然由来の成分で、体の中から紫外線の影響を減らし、日焼けや光老化を防いでくれるヘリオケア。皮膚疾患や皮膚がんのリスクを低減してくれる可能性も指摘されています。塗るタイプの日焼け止めは、ていねいに塗っても時間とともに落ちてしまい、効果が薄れがち。日焼け止めをヘリオケアを併用することで、体の内側と外側から紫外線を防御すれば、白く美しい肌をキースすることができそうですね!

▼飲む日焼け止めの医師監修製品詳細(概要、ダウンタイム、費用、リスク等)はこちら

*本記事内でご紹介した治療機器、施術内容は、個人の体質や状況によって効果などに差が出る場合があります。記事により効果を保証するものではありません。価格は、特に記載がない場合、すべて税込みです。また価格は変更になる場合があります。記事内の施術については、基本的に公的医療保険が適用されません。実際に施術を検討される時は、担当医によく相談の上、その指示に従ってください。

Emiri

Emiri

美容系全般得意なライター。自身でも美容医療を実践。

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監修:

武田りわ 医師

タケダスポーツ・ビューティークリニック

昭和大学医学部卒業。総合病院にて皮膚科医の経験を積み、福岡市のタケダスポーツ・ビューティークリニック院長に就任。
第一子育児休暇中に、皮膚科専門医を取得し、ご主人の仕事に合わせて福岡に転居後皮膚科医としての仕事を再開し、現在に至っています。産後の自身の肌の老化、シワやたるみが美容治療を提供するきっかけに。光治療、レーザー治療が人気で患者様の要望に合わせてお得なセット治療を提供しています。

日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
日本皮膚科学会など

昭和大学医学部卒
関東労災病院皮膚科
総合高津中央病院等
タケダスポーツ・ビューティークリニック院長

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