出典 http://gahag.net/

紫外線の強さが気になり始める季節。日焼け止めを使って、紫外線防止ケアをしても塗ってから時間がたってしまったり、SPF値の低いものを使っていたりすると「本当に大丈夫かな?」と不安になることはありませんか? うっかり日傘や手袋、サングラスなどを忘れて慌ててしまうこともありますよね。このような日焼け防止ケアに関する不安を払拭してくれるのが、飲む日焼け止めです。ここでは最新の飲む日焼け止めについて詳しく紹介していきます。

目次

  • 1.敏感肌の方、必見! 近年人気の飲む日焼け止めとは?
  • 1-1.飲む日焼け止めとは
  • 1-2.飲む日焼け止めの効果とメリット
  • 1-3.飲む日焼け止めの成分①フェーンブロック
  • 1-4.飲む日焼け止めの成分②ニュートロックスサン
  • 1-5.飲む日焼け止めの成分③カロチノイド
  • 1-6.新しいタイプの日本製飲む日焼け止めUVlock
  • 1-7.飲む日焼け止め副作用
  • 1-8.飲む日焼け止めの口コミ
  • 1-9.フェーンブロックとニュートロックスサン、どちらがいい?
  • 2.まとめ

1.敏感肌の方、必見! 近年人気の飲む日焼け止めとは?

飲む日焼け止めといえば、一番有名なのはヘリオケア。でも、最近は新しい成分を使った他の日焼け止めも増えてきています。どんなメカニズムで効くのか、主成分や副作用、口コミなどを紹介していきます。

1-1.飲む日焼け止めとは

飲む日焼け止めは、紫外線に当たる30分くらい前に服用することで、そのあと4~6時間程度日焼けを防止してくれるというもの。1日に2粒の使用を目安として服用、塗る日焼け止めや日傘、サングラスなどのアイテムと併用することで紫外線による肌へのダメージを軽減する効果が期待できます。

■飲む日焼け止めのパイオニア・カンタブリア社のヘリオケア

代表的な飲む日焼け止めとして知られているのがスペインの製薬メーカー・IFCグループ(INDUSTRIAL FARMACEUTICA CANTABRIA, S.A)カンタブリア社のヘリオケアです。美容皮膚科、通販などで購入することができます。

ヘリオケア

出典 http://www.heliocare.es/

「2002年、スペインのCantabria(カンタブリア)社から発売されたヘリオケアは、主にハーバード大学にて12年以上の研究開発ののち誕生。確かな臨床結果について世界中の皮膚学会で発表された現在では、人種に併せたヘリオケアシリーズとして発展し、世界80カ国以上の医療機関で処方されています」

出典 http://www.heliocare.es/

1-2.飲む日焼け止めの効果とメリット

飲む日焼け止めは以下のようなメリットがあります。

  • ・肌が弱くてSPF値の高い日焼け止めが使えない人でもOK
  • ・全身の日焼け止め防止効果があるので、耳の後ろや足の甲など日焼け止めを塗り忘れがちなところのケアも
    できる
  • ・日焼け止めを塗りなおす手間が減る
  • ・日焼け止めを落とすときの肌ダメージも軽減できる
  • ・レーザー施術・治療後やレチノール、ハイドロキノンを使用している間の日焼け防止にも有用
  • ・紫外線による目や頭皮、唇などの粘膜のダメージも減らしてくれる

■敏感肌の方は塗る日焼け止めと併用して!

飲む日焼け止めは肌にも体にも優しいのが大きなメリット。例えばヘリオケアは主成分のフェーンブロックをはじめ、化学薬品は一切使用していないため副作用もほとんどなく、4歳のお子さんから服用できます。

SPF値の高い日焼け止めのなかには専用のクレンジングが必要なアイテムもありますが、このような日焼け止めは肌を極端に乾燥させるため、長期連用はできません。敏感肌の方の中にはSPFの高い日焼け止めを使うと肌が荒れてしまうけれど、そのまま紫外線に当たると光過敏症のアレルギー症状である湿疹ができてしまう……というジレンマを抱えている方も多いでしょう。飲む日焼け止めなら肌に負担をかけることがありません。

肌が弱くて紫外線吸収剤を使用したSPF値の高い日焼け止めが使えない……というかたは、SPF30前後の肌に優しい日焼け止めと飲む日焼け止めを併用するといいでしょう。

また、最近は紫外線吸収剤を使用したSPF値の高い日焼け止めも登場しているので、サンプルをもらうなどして肌が耐えられるかどうか試してみる価値はあるかもしれません。こうした日焼け止めと飲む日焼け止めを併用すれば、肌へのダメージは最小限で最大限の日焼け止め効果を狙うことができます。

・DHC薬用ホワイトニングセラム UV 紫外線吸収剤不使用

DHC薬用ホワイトニングセラム

出典 http://www.dhc.co.jp/

■日焼けに関するうっかりミスをカバーしてくれる

サンダルを履いて出かけた外出先で「しまった! 足の甲に日焼け止めを塗っていない!」と気がついて慌てたことはありませんか? 耳の後ろや首の後ろ、襟足、足の甲などのパーツは日焼け止めを塗り忘れてしまいがち。飲む日焼け止めなら全身の肌に効果を発揮してくれるので、うっかりミスの日焼けを防ぐことができます。ただし、飲む日焼け止めはあくまで補助的に使用するもの。このような「うっかり」に気がついたらできるだけ早く、日焼け止めを塗るようにしてくださいね。

1-3.飲む日焼け止めの成分①フェーンブロック

飲む日焼け止めの成分は

  • ・フェーンブロック
  • ・ニュートロックスサン

の2種類があります。どちらのスペインの製薬メーカーが開発した成分です。

■フェーンブロックによるバイオロジーフィルター

フェーンブロックによるバイオロジーフィルター

出典 http://www.heliocare.es/

ヘリオケアを製造しているIFCグループが特許を取得している成分がフェーンブロックです。シダ科植物(Polypodiumleucotomos)から抽出された成分で、紫外線によるメラニンの生成やDNAの損傷を防ぎ、シミそばかすやシワなどのダメージから肌を守ってくれます。また、フェーンブロックには強い抗酸化作用もあるため、紫外線はもちろんストレスや大気汚染などによって増えた活性酸素からも肌を守ってくれます。

その他にも肌の免疫機能を正常化させたり、紫外線によって肌が受けるダメージを減らし、回復をサポートとしてくれる作用もあります。いまのところ、フェーンブロックを使用している飲む日焼け止めはヘリオケアシリーズのみ。

また、使用しているすべての成分が天然由来なので、副作用がほとんどない点も大きなメリットです。

■飲む日焼け止めを飲んだら、塗る日焼け止めや日傘はいらない?

日焼けから肌を守る方法はいくつかあります。従来の

  • ・物理的フィルター(日傘や長袖の服、サングラスなどのアイテム)
  • ・化学フィルター(塗る日焼け止め)

は紫外線の浸透を減らして有害な影響を抑えてくれるとしています。ただし、この2つを組み合わせて紫外線の害を大幅に減らすことはできても、100%その害を防ぎきれているわけではありません。

そこでIFCグループが目をつけたのがフェーンブロックによる「バイオロジー(生物学的)フィルター」という考え方です。植物由来の抗酸化作用と修復作用を持つフェーンブロックによるバイオロジーフィルターをこれまでの2つのフィルターにプラスすることで、より効果的に紫外線の外から肌を守ることができるというのがその原理です。

したがって、飲む日焼け止めを飲んだら塗る日焼け止めやサングラス、日傘はいらないということではありません。飲む日焼け止めは塗るタイプの日焼け止めでは防ぎきれない紫外線のダメージから肌を守るものと考えるようにしてくださいね。

■激レア・ヨーロッパ向け! 日焼け促進アイテムも

ヘリオケアブロンズ

出典 http://www.heliocare.es/

アジア人女性の間では美白肌が美しいとされていますが、欧米ではテラコッタ色に焼けた肌こそが健康的な美人の象徴。そのため、同じヘリオケアシリーズのなかにはフェーンブロック、フォルスコリン、カロチンなどを配合して、紫外線によるダメージを抑えながら日焼けを22.6%スピードアップ、ブロンズ色の肌を長期間キープするためのサプリメントも販売されています。ちなみに肝斑のある方は使えないそうです。

1-4.飲む日焼け止めの成分②ニュートロックスサン

ニュートロックスサン

出典 https://nutroxsun.com/

最近の新しい飲む日焼け止めに配合されている、ニュートロックスサンはローズマリーと柑橘系の果実から抽出した成分。紫外線からのダメージから肌を守りコラーゲンの破壊を防止、DNAを保護しながら日焼けによる炎症を最小限に抑えるといった作用があります。

16歳から60歳までの被験者10名が250mgのニュートロックスサンを飲み、背中6カ所にUVライトを当てた影響をチェックした結果、飲み始めてから57日で紫外線から肌を保護する力が34.2%アップ、85日目には56.1%までその力が伸びたそうです。

また、抗酸化作用や抗炎症作用、DNAの損傷を防いで紫外線の影響と光老化を防いでくれるという点についてもフェーンブロックと同じです。

■ニュートロックスサンを使用した飲む日焼け止め

ニュートロックスサンを開発しているスペインのバイオ企業・モンテロエデール社は開発した成分、ニュートロックスサンをさまざまなメーカーに提供しています。日本でもサプリメントや化粧品を製造しているメーカーでニュートロックスサンを使用している飲む日焼け止めを販売しているメーカーがいくつかあります。

・WHITE’st デイシールド 30カプセル 1,924円

WHITE'st デイシールド

出典 http://www.fracora.com/

・BE-MAX the SUN(ザ・サン) 30カプセル4,200円

BE-MAX the SUN

出典 http://www.be-max.info/

1-5.飲む日焼け止めの成分③カロチノイド

クリスタルトマト

出典 https://crystaltomato.com/

新しい飲む日焼け止めとして注目を集めているのが美白のために作られた白いトマトから抽出した特殊なカロチノイドを使用したCRYSTAL TOMATOです。通常、カロチノイドは赤やオレンジ、黄色など濃い色ですが、この白いトマトのカロチノイドは無色。さらに美白成分L-システインを配合することで、飲む日焼け止め効果だけではなく、美白作用も期待ができるようになっています。

1-6.新しいタイプの日本製飲む日焼け止めUVlock

フェーンブロックやニュートックスサン、白いトマトのカロチノイドはすべて海外で製造されている成分ですが、最近、多くの美容皮膚科で取り扱われているのが日本製の飲む日焼け止めUVlockです。1日1粒飲むだけで24時間紫外線から肌を守ってくれるため、飲み直しが必要ありません。日焼け止め防止効果が期待できるのは、シトラス果実、ローズマリー葉エキス末。ニュートックスサンと同じような成分を使用しています。

「(飲むUVケアは)塗る日焼け止めと併用することでより高い紫外線対策が期待できます。(中略)ビタミンC、ビタミンD、プロテオグリカン、葛花抽出物、シルクペプチド、白キクラゲエキスなど贅沢に6種類配合し、美しい肌を維持します。
【全成分】シトラス果実・ローズマリー葉エキス末、葛花エキス末、白キクラゲエキス末、酵母エキス(酵母エキス、デキストリン)、シルク加水分解物(シルク加水分解物、デキストリン)、鮭鼻軟骨抽出物/HPMC、ビタミンC、ステアリン酸Ca、セルロース、カラメル色素、ビタミンD」

出典 http://www.sunsorit.co.jp/

1-7.飲む日焼け止めの副作用

体の中から日焼けを防いでくれる飲む日焼け止め。使用されている成分の副作用について見て見ましょう。

■フェーンブロック

ヘリオケアに使用されているフェーンブロックは25年以上前からヨーロッパや中央アメリカでアトピーや乾癬、白斑の症状がある患者さんにも使用されているそうですが、副作用は報告されていません。ただし、アレルギーのある方は事前に医師に相談してください。

■ニュートロックスサン

ニュートロックスサンも天然由来成分を使用しています。ニュートックスサンを製造しているメーカーのサイトで副作用はないと公表されています。

■白いトマトのカロチノイド

アメリカのFDAが食品添加物として認可している成分なので、トマトにアレルギーがない限り、副作用は報告されていません。

1-8.飲む日焼け止めの口コミ

■ヘリオケア

ヘリオケアは光敏感症などのアレルギーに悩まされている人から支持されています。目が受ける紫外線の影響まで減らしてくれるというのは素晴らしいですね!

「でも私はへリオケア一筋です。これからもずっと。飲むのをサボるとテキメンに紫外線アレルギーの症状が出るので、効いてると思います。」

出典 http://www.cosme.net/

「日中15時間ぐらい外にいるお仕事で美白とは無縁。治ったはずの日光アレルギーが復活! 毎晩苦しんでいたはずなのにこれを飲み始めてから全く症状がでないし、日焼けはするけど痛くなったり目の痛みもない。日焼け止めも使っているけど朝だけ塗って特に塗り直しはしてない。決して安くはないけど日光アレルギーで毎月1万円の漢方を処方されるからそれに比べれば全然安いし症状もでないから個人的には凄く安いと思う」

出典 http://www.cosme.net/

■ニュートロックスサンを使用した飲む日焼け止め

インナーパラソル16200

出典 https://finebase.jp/

・インナーパラソル16200

「現在販売されているニュートロックスサンのサプリの中で1番高配合と見て購入しました。これを飲んで白くなるという訳ではなく、数年後数十年後の肌の為に飲むという感じかなと思います。30代、40代でシミやシワに悩まないように今のうちからしっかりと紫外線ケアしていこうと思います! 実際にこれを飲んで沖縄の海で一日中泳いだ日も痛いほど日焼けすることも無かったので、その点で効果は感じています」

出典 http://www.cosme.net/

1-9.フェーンブロックとニュートロックスサン、どちらがいい?

フェーンブロックとニュートロックスサン、どちらがいい?

出典 http://gahag.net/

ヘリオケアに使用されている成分、フェーンブロックとニュートロックスサンはどちらも同じような紫外線、光老化防止効果が期待できる成分です。どちらの方が効果が高いというわけではありませんが、フェーンブロックを使用しているのは今のところヘリオケアのみでクリニックで処方してもらうと、価格は30カプセル5,400円からとなっています。

これに対して、ニュートロックスサンを使用した飲む日焼け止めは複数のメーカーから販売されており、サプリメントは通販で購入すると1カ月分2,000円以下のものもあります。

■即効性ならヘリオケア!

日焼け止め効果を発揮するまでの時間に差はあるのでしょうか。

ニュートロックスサンの成分を製造しているメーカーでは「どれくらいから効果が現れるか?」という質問に対し、以下のような回答を公表しています。

「健康な被験者を対象とした研究によると、毎日摂取し続けた場合、56日後に大きな効果が現れています」

出典 https://nutroxsun.com/

フェーンブロックを配合したヘリオケアは日にあたる30分前に服用して、4時間効果が継続するとされていますから、即効性に関してはフェーンブロックのほうが上回ると言えそうです。

日常的な紫外線を継続して防ぎたいなら、続けやすい価格のニュートロックスサンを、夏のレジャーや外での仕事、炎天下の作業など紫外線のダメージを受けやすい予定のある方はヘリオケアで即効性のあるケアを選んでみるというのも一つの方法と言えるでしょう。

2.まとめ

飲む日焼け止めというと高価なイメージがありましたが、新しい成分ニュートロックスサンは比較的手ごろな価格のものが多いようです。ライフスタイルや目的に合わせて飲む日焼け止めを取り入れてみましょう。ただし、塗る日焼け止めや日傘、サングラスなども併用するようにしてくださいね!

*本記事内でご紹介した治療機器、施術内容は、個人の体質や状況によって効果などに差が出る場合があります。記事により効果を保証するものではありません。価格は、特に記載がない場合、すべて税込です。また価格は変更になる場合があります。実際に施術を検討される時は、担当医によく相談の上、その指示に従ってください。

Emiri

Emiri

美容系全般得意なライター。自身でも美容医療を実践。

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監修:

鈴木稚子 医師

六本木スキンクリニック

東京慈恵会医科大学医学部卒業。大学病院にて皮膚科医として勤務後、六本木スキンクリニックを開院する。
不自然になるような施術は行わないことをモットーに自然な美しさを意識しているそうです。学生時代から美しいものに対する意識を高く持ち、人の見た目をきれいにしたい、ハッピーにしたいという気持ちから、エイジング治療、美肌治療には力を注ぎ、様々な角度から治療のアプローチをおこなっています。

医学博士
日本医師会スポーツ認定医など

東京慈恵会医科大学医学部卒
同大皮膚科
国立大蔵病院皮膚科
六本木スキンクリニック院長

この記事の監修ドクターが所属するクリニック

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