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「胸がもう少し大きかったら……」とため息をついたことはありませんか? 女性なら誰もが憧れる豊かなバスト。でも、シリコンバッグを入れるような大掛かりな手術は怖くて受けられないという方も多いでしょう。そこで、考えてみたいのがヒアルロン酸注射による豊胸の施術です。ここでは気軽にバストアップできる印象のあるヒアルロン酸豊胸のメリットやデメリット、最新の情報などについて詳しく説明していきます!

目次

  • 1.ヒアルロン酸による豊胸ってどんな施術?
  • 1-1.ヒアルロン酸豊胸のメリット
  • 1-2.ヒアルロン酸豊胸、何cc注入するのがオススメ?
  • 1-3.ヒアルロン酸豊胸による授乳や乳がん検査への影響
  • 1-4.豊胸に使用するヒアルロン酸の種類
  • 1-5.ヒアルロン酸豊胸のデメリット。術後は痛い? マッサージは必要?
  • 1-6.ヒアルロン酸豊胸によるしこりができる原因
  • 1-7.ヒアルロン酸豊胸は痛い? ダウンタイムは?
  • 1-8.ヒアルロン酸豊胸によるしこりを除去するには
  • 2.まとめ

1.ヒアルロン酸による豊胸ってどんな施術?

専用のヒアルロン酸をバストに注入することでバストアップを図る美容外科の施術です。ヒアルロン酸豊胸は注射で少しずつヒアルロン酸を注入していくことでバストアップを図ります。

ヒアルロン酸豊胸の他に、豊胸手術には、シリコンバッグを入れる方法と本人の脂肪を注入する脂肪注入がありますが、ヒアルロン酸豊胸が比較的手軽にできる方法です。

1-1.ヒアルロン酸豊胸のメリット

①施術時間が短く、比較的手軽に受けられる
ヒアルロン酸をバストに注入するだけなので、施術時間は15~30分程度。術後はすぐに帰宅できます。

②バストのデザインが可能
部分的にへこんでいる、左右大きさが違う、谷間をつくりたいなど、理想のバストにデザインメイクすることもできます。また、バストの形を見極めながら少しずつヒアルロン酸を注入していくことで、より理想に近いバストラインを手に入れることが可能です。

③自然なバストアップができる
ヒアルロン酸豊胸では極端なサイズアップは望めません。でも、いきなり胸が大きくなると不自然だからイヤという人もいるでしょう。また、サイズを大きくするというより授乳や加齢でしぼんでしまったバストにハリを取り戻したい方にもヒアルロン酸豊胸は最適です。

④アレルギーが起こりにくい
ヒアルロン酸はもともと体内にある成分なので、アレルギー反応が起こりにくいです。

⑤低侵襲の施術であること
シリコンバッグを入れる方法はワキの皮膚を少し切開する必要があります。また、脂肪注入は自分の脂肪を吸引したものを使うため、脂肪吸引した部分にも多少の負担がかかります。バストに注射するだけのヒアルロン酸豊胸は、注射痕も数日で消え、1週間たてばプールや海で泳ぐこともできます。その他の施術と比較して低侵襲(体への負担が少ない)であると言えるでしょう。

■ヒアルロン酸豊胸はこんな人にオススメ

  • ・バストのハリを取り戻したい
  • ・シリコンバッグを入れる手術は怖い
  • ・脂肪吸引が怖いから脂肪注入はイヤ
  • ・極端なサイズアップは望んでいない
  • ・手軽に受けられる豊胸を試してみたい
  • ・部分的に注入して形を整えたい
  • ・左右アンバランスなバストの形が悩み
  • 1-2.ヒアルロン酸豊胸、何cc注入するのがオススメ?

    ヒアルロン酸豊胸、何cc注入するのがオススメ

    出典:https://www.photo-ac.com/

    一般的にはブラジャーのサイズを1カップUPさせるのに100cc必要です。しかし、あまりたくさんヒアルロン酸を注入すると、しこりの原因になることも。ヒアルロン酸豊胸でサイズUPできるのは2カップまで、200ccが限度とされています。まずは100ccを目安にしてみてはいかがでしょうか。

    1-3.ヒアルロン酸豊胸による授乳や乳がん検査への影響

    ■授乳への影響

    ヒアルロン酸注射は先が丸い針を使用し、乳腺組織を傷つけることがありません。したがって、将来的な授乳にも問題はないでしょう。

    ■ヒアルロン酸豊胸と乳がんの関係。乳がん検査は問題なく受けられる?

    ヒアルロン酸豊胸が原因で乳がんが起こりやすくなることはありません。

    乳がん検査については受けることが可能ですが、事前にヒアルロン酸豊胸を受けていることを医師や検査担当者に伝えることが大切です。高濃度乳腺(レントゲンに映りにくい白い乳腺組織の割合が高い)の人がヒアルロン酸豊胸を受けるとエコー検査時に乳腺組織がさらに白く映り、乳がんの発見が難しくなる可能性があるということも理解しておきましょう。

    可能であれば、乳がん検査を行っているクリニックでヒアルロン酸豊胸を受けるか、クリニックから乳がん検査機関を紹介してもらうのがいいでしょう。

    1-4.豊胸に使用するヒアルロン酸の種類

    ヒアルロン酸豊胸に使用するヒアルロン酸にはいくつか種類があります。ここでは現在使用されている主なヒアルロン酸を紹介します。

    ・ハイアコープ ボディコンタリングMLF1、MLF2
    豊胸に用いられる最新のヒアルロン酸。安全性、品質が高いドイツ製です。マクロレーンが販売中止となり代替品と使用しているクリニックが多いようです。MLF1、MLF2で粒子の大きさが異なります。持続期間は1~2年程度で、費用は1本10cc、70,000円程度。

    ・SUB-Q
    スウェーデンのQ-MED社のヒアルロン酸。粒子の大きさが従来の約10倍と大きく持続期間が長い(2~3年程度)のがメリット。FDAの認可を受けた安全性の高い製品です。価格は10cc、30,000円程度。

    ・マクロレーンVRF20、VRF30
    スウェーデン製のヒアルロン酸。こちらも2種類の粒子サイズがあります。VRF20の方が粒子が小さくしこりができにくいと言われています。FDA(アメリカ食品医薬品局)認可の製品。現在は販売が中止されています。

    ・ヒアロス
    アメリカHyalose社のヒアルロン酸。関節痛にも用いられています。ジェル状で手触りが柔らかいものの、持続期間が短いという欠点も。100cc、75,000円程度。

    ・HAC-40
    通常のヒアルロン酸と比較して2倍の濃度であるのが特徴。その分、持続期間が2~3年程度と長くなっています。価格は1cc当たり3,000円程度です。

    1-5.ヒアルロン酸豊胸のデメリット。術後は痛い? マッサージは必要?

    プチ整形の一種として知られ、気軽に受けられるイメージのあるヒアルロン酸豊胸ですが、いくつかデメリットがあります。

    ①手触りが硬く感じことがある
    ある程度、バストに脂肪がついている場合、その下にあるヒアルロン酸が直接手に触れることはないため、手触りも自然です。でも、もともとやせ型で脂肪が少ない人はヒアルロン酸を覆う脂肪がないため、手触りが硬くなることがあります。

    ②持続期間が短い
    種類にもよりますが、ヒアルロン酸の豊胸の効果が持続する期間は1~3年。とはいえ、実際にはヒアルロン酸が分解されて、少しずつ減り始めるのはもう少し早いため、患者さんによっては「1年ももたなかった」と感じる人もいます。

    ③費用が高い
    こちらもヒアルロン酸の種類によりますが、ヒアルロン酸は単価が高い成分です。最新のハイアコープ・ボディコンタリングMLF1、MLF2の場合、10cc当たりの価格は70,000円程度。

    バストを1カップ大きくするためにはおよそ片胸あたり100ccのヒアルロン酸が必要となることから、両方のバストに同じように注入すると単純計算では1,400,000円、価格が比較的安いHAC-40でも600,000円かかる計算です。これだけの費用なら、シリコンバッグを挿入する方法とそれほど変わりませんよね。

    さらにクリニックによっては注入料や麻酔料を別途、請求することも。これだけ高額の費用で効果の持続が1~2年、あるいはそれ以下と感じるようであれば、費用対効果は高くないという考えもあります。

    1-6.ヒアルロン酸豊胸によるしこりができる原因

    ヒアルロン酸豊胸によるしこりができる原因

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    ヒアルロン酸豊胸ではしこりができることがあります。原因は多すぎた注入量や注入箇所、繰り返しの施術、ヒアルロン酸の品質、患者さん本人の体質、医師の技術などによるものと考えられてますが、はっきりとはわかっていません。

    もとから体内にある成分とはいえ、注入されたヒアルロン酸は異物として判断されます。その結果、ヒアルロン酸の周囲に被膜が形成されてしこりになってしまうのです。通常であれば、被膜ができる前の段階で酵素によってヒアルロン酸が分解され、吸収されて豊胸効果も消失するのですが、被膜が厚くなりすぎた場合、ヒアルロン酸が分解される前にしこりを形成してしまうと考えられています。しこりができれば当然、手触りも硬くなってしまうことに。

    また、ヒアルロン酸の質が問題になることがあります。安価でヒアルロン酸豊胸を行うクリニックの中には質の低いヒアルロン酸を使用したり、余ったヒアルロン酸を使いまわしたりしている可能性も否定できません。どの位置にどのくらい注入するかによってもしこりができやすくなりますから、価格だけで判断せず、クリニック選びは慎重に行う必要があります。

    1-7.ヒアルロン酸豊胸は痛い? ダウンタイムは?

     
    ヒアルロン酸豊胸は痛い? ダウンタイムは?

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    ヒアルロン酸豊胸は術後、1週間から10日程度内出血の後が残ります。また、術後1週間程度は筋肉痛のような痛みも。バストは張った状態になり、出産経験のある女性からは「授乳時にバストが硬くなったときのような状態になる」という声が挙がっています。しばらくするとボリュームが減ったように感じますが、これは注入されていた麻酔液がなくなったことによるものです。

    もし、数か月たっても施術後の痛みがぶり返すようなときはアレルギー反応が起きていると考えられるので、施術を受けたクリニックで相談するようにしてください。

    ■ヒアルロン酸豊胸後、マッサージは必要?

    シリコンバッグによる豊胸とは違い、術後のマッサージは不要です。施術後、バストの硬さが不安になってマッサージしたほうがいい?と不安になる方もいるようですが、マッサージをするとヒアルロン酸の吸収が早まってしまいます。術後のマッサージはしないようにしましょう。

    1-8.ヒアルロン酸豊胸によるしこりを除去するには

    ヒアルロン酸によるしこりができた場合は、ヒアルロニダーゼというヒアルロン酸を分解する酵素を注入することでしこりを除去することができます。アレルギー反応が起きたときも同様です。また、塊で残っている場合、エコーで目視しながら針を刺してヒアルロン酸を吸引し、除去することも可能です。

    2.まとめ

    美容外科で受けられる豊胸施術の中でも、比較的気軽に行えるヒアルロン酸豊胸。メスを入れる手術が怖いという方には適していますが、効果の持続期間がそれほど長くないことは、費用が高額なことを考えるとデメリットでもある方法です。また、気軽に行えるといってもヒアルロン酸を注入する場所や量によってしこりができることもあり、信頼できるクリニックを選ぶ必要があることもお分かりいただけたのではないでしょうか。
    術後、後悔しないためにも、カウンセリングを利用しリスクを含めて納得のいく説明をしてくれるクリニックを選んでくださいね。

    *本記事内でご紹介した治療機器、施術内容は、個人の体質や状況によって効果などに差が出る場合があります。記事により効果を保証するものではありません。価格は、特に記載がない場合、すべて税込です。また価格は変更になる場合があります。記事内の施術については、基本的に公的医療保険が適用されません。実際に施術を検討される時は、担当医によく相談の上、その指示に従ってください。

    Emiri

    Emiri

    美容系全般得意なライター。自身でも美容医療を実践。

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