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高濃度ビタミンC点滴療法とは、美容効果やアンチエイチング効果、健康促進効果のあるビタミンCを点滴により補う美容方法です。ビタミンCは体内で作り出すことができない栄養素なので、高い濃度の状態で補うと効果があるといわれています。今回は、気になる高濃度ビタミンC点滴療法の効果や費用、治療方法を詳しく紹介します。

目次

1.高濃度ビタミンC点滴療法とは

毎日の食事で摂取してもビタミンCは水溶性ビタミンなので、大量にとっても尿から排出されてしまいます。

しかし、直接血管に投与することにより、ビタミンCは血液により全身へと運ばれます。高濃度ビタミンC点滴療法は、アンチエイチング効果や美肌効果、アレルギー症状の改善などの効果があると言われています。また、1970年代にノーベル賞授賞学者であるライナス・ボーリング博士らがビタミンCでがんは治ると発表して以降、がん治療においても治療方法として取り入れられています。

2.ビタミンCとはどんな栄養素?

ビタミンCとはどんな栄養素?

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美容にいいと言われるサプリメントやドリンクには必ずといっていいほどビタミンCが含まれています。そもそも、ビタミンCとはどのような栄養素なのでしょうか? ビタミンCとは、アスコルビン酸と呼ばれている水溶性のビタミンです。体にとって欠かせない栄養素であるため多くの動物は、自分の体内でビタミンCを作り出すことができます。しかし、人間にはビタミンCを合成する機能が備わっていないため、食事やドリンクから意識的に取り入れる必要があります。また、ビタミンCは熱や空気、アルカリ性の物質に触れることで壊れやすい栄養素でもあります。加熱をしたり切ったりするだけでもビタミンCの摂取量は減少してしまうといわれています。そのため、ビタミンCを破壊することなく体に届けることができる高濃度ビタミンC点滴療法は、効率的に濃度の高いビタミンCを補給することができます。

3.高濃度ビタミンC点滴療法の効果

高濃度ビタミンC点滴療法の効果

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高濃度ビタミンC点滴療法を受けることで、次のような効果が期待できます。

3-1.体を活性酸素から守る

私たちは呼吸することで、体内へ酸素を取り込みます。この酸素は赤血球によってさまざまな細胞へ供給されます。供給された酸素はエネルギーを発生させるためにも使用されますが、このときに使った酸素のおよそ2%は活性酸素となるようです。活性酸素は体内の細胞の表面を覆っている不飽和脂肪酸と結びつくことで、細胞を酸化させてしまいます。その結果、体の機能が衰えて疲れやすくなったり代謝が落ちたりします。また、活性酸素は紫外線を浴びることでも発生します。活性酸素の働きを抑制しようとメラニン色素が分泌されてしまうため、シミやそばかすが増えてしまいます。体内でも活性酸素を除去するための酵素を作り出すことはできるのですが、20歳をピークに酵素の量は減少していきます。ビタミンCは活性酸素を除去する効果がある栄養素なので、高濃度ビタミンC点滴をすると活性酸素を体外へと排出することができると考えられています。さらに、ビタミンCには皮膚の粘膜やダメージを修復する働きがあるため、活性酸素を取り除きながらダメージを修復し、体内の老化、皮膚のシミやそばかすを防ぐことができるのです。

3-2.コラーゲンの生成を助ける

コラーゲンは体のタンパク質のうち30%を占めています。骨や筋肉、関節を作るための欠かせない栄養素でもあります。さらに、皮膚の健康や弾力などを担う真皮は約70%がコラーゲンだといわれています。コラーゲンは年齢と共に減少してしまうため、肌の弾力やハリが失われていきます。さらに、美肌を維持するために欠かせないコラーゲンは、それだけを摂取しても体に定着することができません。コラーゲンの生成に必要な酵素の作用を助ける補酵素としてビタミンCが必要不可欠なのです。ビタミンCの働きによりコラーゲンは皮膚へと定着することができます。浸透率の高い高濃度のビタミンCの摂取は、肌のハリや弾力を保つためには欠かせない栄養素です。

3-3.メラニンの生成を抑える

ビタミンCには活性酸素を体外へと排出させる働きがあります。活性酸素は、メラニン色素を作り出す原因にもなるためビタミンCがメラノサイトに働きかけることで、メラニンの生成を抑えることができます。また、ビタミンCは還元型の栄養素であるため、シミやそばかすとなり黒く変色した部分を自然の色へと戻す効果もあるようです。

3-4.アレルギーやアトピーの改善

私たちの体はさまざまなホルモンを分泌していますが、花粉症やアトピーなどのアレルギーと深い関わりがあるのが副腎皮質ホルモンです。脳下垂体からの指令により分泌される副腎皮質ホルモンは、炎症を押さえたりストレスを減少させエネルギーを作り出したりする働きがあります。しかし、ストレスや栄養不足により副腎が萎縮してしまうとホルモンが分泌できずにアレルギー症状が悪化するといわれています。それで重要となるのがビタミンCです。特に、副腎は体の中でももっともビタミンC濃度が高い臓器です。副腎皮質ホルモンを正常に分泌させるには、高濃度のビタミンCが必要となるのです。また、ビタミンCには炎症を抑制して皮膚の粘膜を保護する効果もあるといわれています。定期的に高濃度ビタミンC点滴療法を受けることは、アレルギー症状の改善にも効果があるようです。

3-5.ストレス解消効果

慌ただしい毎日にストレスや疲労を感じている人も多いのではないでしょうか。ストレス解消や疲労回復にもビタミンCは欠かせません。人はストレスを感じたときに副腎から副腎から副腎皮質ホルモンを分泌させます。このホルモンはストレス対抗ホルモンと呼ばれることもあり、ストレスを抑制させる効果があります。副腎皮質ホルモンの分泌には、ビタミンCが欠かせないためビタミンCが不足しているとストレスを感じやすくなるのです。また、神経伝達物質であるノルアドレナリンの分泌にもビタミンCは必要となります。ノルアドレナリンは、集中値からを高めたり不安や恐怖などのストレスを軽減する神経伝達物質です。ビタミンCが慢性的に不足していると、事前にストレスを感じやすく疲れやすい体になってしまうのです。

3-6.がんの予防や治療にも効果が

近年、高濃度ビタミンC点滴療法はがん治療の方法としても注目されています。医師らにより発足されている点滴療法研究会や高濃度ビタミンC点滴療法学会でもがん治療に有効だという見解が発表されています。ビタミンCの持つ抗酸化作用が酸化作用のあるがん細胞を殺菌し、他の細胞へはダメージを与えないことがわかったそうです。他にも、がん細胞はブドウ糖を吸収しやすい性質があり、構造的に似ているビタミンCはがん細胞に吸収されやすいようです。がん細胞へ働きかけるには、ビタミンCの血中濃度が重要であるといわれており、経口からでは困難な高濃度を実現するためにも高濃度ビタミンC点滴療法は有効だといわれています。健康な人でも1日に約5000個ものがん細胞が生成されているといわれています。そのため、がんの予防にも効果があると考えられています。

4.高濃度ビタミンC点滴療法の方法

高濃度ビタミンC点滴療法の方法

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美肌効果やアンチエイチング効果、そしてストレス解消効果などさまざまな優れた効果を持つ高濃度ビタミンC点滴療法ですが、どのような手順で受けることができるのか見てみましょう。

4-1.G6PD検査を受ける

G6PD検査は血液を採取することで診断できる簡単な検査です。血液中のグルコース6リン酸脱水素酵素の量を測ることで、高濃度ビタミンC点滴療法を受けることかできるかどうか調べます。保険の適用外になるため、6000円から10000円ほどかかることが多いようです。G6PDの働きが弱いと溶血発作を引き起こすことがあるためです。日本人では0.1%から0.5%ほどの確率でG6PDの働きが弱いことがあるといわれています。

4-2.高濃度ビタミンC点滴療法を受けられない人は

高濃度ビタミンC点滴療法は誰でも受けられるものではなく、基礎疾患がある場合や妊娠中の場合は受けることができません。また、G6PD検査の結果によりG6PD欠損症である場合や腎臓機能に疾患がある場合、心不全や不整脈の場合も受けることができません。体調が悪い場合も受けられないことがあるため、治療を受ける前に医師と相談してみるといいでしょう。
他にも、空腹時に高濃度ビタミンC点滴療法を受けるとインスリンの過剰分泌により低血糖におちいる場合があるため、空腹時には受けられないことが多いようです。

4-3.何科で受けることができるの?

高濃度ビタミンC点滴療法は美容皮膚科や美容外科で受けることができます。医療行為に当たるので、信頼のおけるクリニックを見つけておくと安心して治療を受けることができます。

4-4.高濃度ビタミンC点滴製剤の種類は

ビタミンCは空気や熱で変質しやすい不安定な栄養素です。そのため、国内で製造されている高濃度ビタミンC点滴用製剤には品質を守るために、ピロ亜硫酸ナトリウムやチオグリコール酸ナトリウムと呼ばれる防腐剤が添加されていることが多いようです。このようなものを高濃度で点滴してしまうと、体内へ大量の防腐剤が流れこむことになります。事前にどのようなものを使用しているか確認して、防腐剤や添加剤が含まれていない高濃度ビタミンC点滴製剤を使用することをおすすめします。また、高濃度ビタミンC点滴製剤は品質管理がとても重要です。先程述べたようにビタミンCはとても不安定な栄養素なので、8℃以下の日が当たらない場所で品質が保たれていることも大切です。

4-5.1度に点滴することができる量

体調や症状により1度に点滴することができる量は異なりますが、初めての高濃度ビタミンC点滴療法であればもっとも量が少ない12.5グラムでも効果を実感できることが多いようです。この量を生理食塩水などに溶かして1時間ほどかけながら点滴していきます。他に30グラム50グラムとビタミンCの濃度を上げることは可能です。しかし、ビタミンCは水溶性で体内に貯蓄することが難しい栄養素です。1度にたくさん摂取したからといって美肌効果が持続したり急激に改善したりするわけではありません。濃度を上げる場合は、疲労がひどい場合や肌荒れが激しい場合など体の治療に関する場合が多いようです。

4-6.高濃度ビタミンC点滴療法は定期的な通院が必要

高濃度ビタミンC点滴療法は1度受けたからといって効果が持続するものではありません。定期的に通院することで、少しずつ症状が改善していくようです。どのくらいで違いを実感することができるのかは個人差がありますが、2週間に1回くらいの感覚で通院するのが好ましいといわれています。

5.高濃度ビタミンC点滴療法の費用は

高濃度ビタミンC点滴療法の費用は

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高濃度ビタミンC点滴療法は保険の適用外となるため、どうしても費用がかかります。高濃度ビタミンC点滴製剤を25グラム1回点滴する場合は、10000円前後が相場です。初回はG6PD検査や診察があるので、もう少し高くなります。濃度を上げることで、その分費用が高くなります。美容皮膚科や美容外科によっては回数券がありまとめて申し込むことで、少し安くなる場合もあるので調べてみるのもいいかもしれませんね。

6.高濃度ビタミンC点滴療法の副作用は

高濃度ビタミンC点滴療法の副作用は

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高濃度ビタミンC点滴療法は治療後もすぐにいつも通りの生活を送ることができます。点滴後にはビタミンCの抗ヒスタミン効果により眠気や軽い吐き気を感じる場合もあるようですが、一時的なものだといわれています。高濃度ビタミンC点滴療法の副作用は少ないといわれています。G6PD欠乏症や低血糖など事前に検査をしたり問診をしたりしていれば防ぐことができるものばかりです。ビタミンCの過剰摂取により腹痛や下痢を引き起こすことがあるといわれていますが、高濃度ビタミンC点滴療法で発症することは少ないようです。

7.高濃度ビタミンC点滴療法の効果

高濃度ビタミンC点滴療法の効果

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高濃度ビタミンC点滴療法は続けることで、美容効果を感じる人が多いようです。個人差もありますが、肌がワントーン明るくなったりシミやそばかすが薄くなったりと嬉しい美容効果を感じることができます。また、疲れやストレスが溜まっているときにリフレッシュも兼ねて高濃度ビタミンC点滴療法を受ける人もいるようです。他にも、花粉症などのアレルギーシーズンに合わせて取り入れる人もいます。自分のライフスタイルや肌の調子に合わせて上手く活用してみましょう。

8.まとめ

高濃度ビタミンC点滴療法は、食事で摂取することでは不可能な量のビタミンCを血管内から作ることができるため、美肌効果やアンチエイチング効果が期待できる美容方法です。肌のシワやたるみを改善したい人や美白効果を期待したい人にはおすすめの美容法だと思います。

*本記事内でご紹介した治療機器、施術内容は、個人の体質や状況によって効果などに差が出る場合があります。記事により効果を保証するものではありません。価格は、特に記載がない場合、すべて税込みです。また価格は変更になる場合があります。記事内の施術については、基本的に公的医療保険が適用されません。実際に施術を検討される時は、担当医によく相談の上、その指示に従ってください。

Emiri

Emiri

美容系全般得意なライター。自身でも美容医療を実践。

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監修:

蘇原しのぶ 医師

しのぶ皮膚科

東海大学医学部卒業。皮膚科医として大学病院で経験を積み、都内の皮膚科にて副院長を歴任。2016年しのぶ皮膚科開院し院長に就任。
しのぶ皮膚科では、一般皮膚科治療はもちろん、美容治療はヒアルロン酸注入を中心に、先生目当てに患者様が来ている。安心してリピートできるクリニックとして人気に。さまざまなSNSで積極的に発信、テレビ出演も多数。

日本アンチエイジング外科・美容再生研究会認定医
日本皮膚科学会会員など

東海大学医学部卒
北里大学皮膚科
獨協大学皮膚科
新宿皮フ科副院長
しのぶ皮膚科院長

この記事の監修ドクターが所属するクリニック

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