可愛くなるため、綺麗になるために髪型やファッション、ネイル、メイクなど色々頑張っているつもりなのに、いまいち雰囲気がパッとしない。どうすればいいんだろう……とお悩みの方。

顔の産毛はきちんとケアしていますか? 顔の産毛なんて細くて目立たないんだし気にしてないという方もいるかもしれませんね。ですが、実は男性が女性に接近したときに一番気になる顔の部分は「産毛」だそうです。気になる相手にうっすら生えているヒゲを見られてしまったら……最悪ですね。

顔の産毛はその人の印象・雰囲気を大きく左右する原因の一つとなり得るのです。そこで今回は垢抜け効果抜群の顔脱毛のメリット・デメリット・効果などについて徹底解説していきたいと思います。

【監修医師からのワンポイント】

顔の脱毛はメリットがたくさんあります。全身脱毛をするときに、同時に顔脱毛ができるのであれば、追加料金は必要になるかもしれませんが、いっしょにしておいたほうが、後々、良かったと思えるでしょう。毛穴治療をするにしてもまずは、毛の分の断面積を減らしてから、フラクショナルレーザーやダーマペン治療を行ったほうが効率的です。

顔の産毛を処理することのメリット

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先ほど顔の産毛はその人の印象・雰囲気を大きく左右するものとお話しましたが、顔の産毛を処理することによって得られるメリットとはどのようなものがあるのでしょうか。
メリットは大きく分けて4つあります。順にみていきましょう。

一つ目はニキビができにくくなるということです。顔に産毛がある状態では肌の雑菌や余分な皮脂は産毛に付着し絡まります。すると毛穴が詰まりやすくなり、そこから炎症が起きてニキビができる原因となります。産毛がなくなることで雑菌や余分な皮脂が絡まることがなくなるので、肌の清潔を保つことができニキビ予防に繋がるというわけです。

二つ目は毛穴が目立ちにくくなるということです。先ほどニキビの原因でもお伝えしましたが、顔の産毛に雑菌や余分な皮脂が付着し絡まることで毛穴が詰まりやすくなります。毛穴が詰まるということは毛穴の開きが目立ちやすくなるという訳です。開いた毛穴はなくなることはありませんが、産毛がなくなることで詰まりが解消され、それにより毛穴が小さくなり目立たなくなってくれるのです。

三つ目はメイクのりがよくなるということです。メイクでファンデーションやコンシーラーなどを肌に塗る際に顔に産毛があると、産毛がクッションとなってしまい、きれいに肌にのりません。すると凹凸が生まれ、うまく馴染まず、時間が経過するとヨレる原因となります。逆に産毛がないと肌に無駄な凹凸がなくなるためファンデーションなどがしっかりフィットし、崩れにくくもなります。

四つ目はくすみが改善し、肌の透明感がUPするということです。産毛は細く目立たないような気がしますが、髪の毛などと同様にメラニンがあるため、色は黒みを帯びています。そのため顔の産毛を放置したままだと、顔全体が黒ずんで見え、くすんだ印象を与えてしまいます。産毛の処理を行うことで、顔のトーンが一気に明るくなり透明感のある印象を与えてくれるようになるのです。また産毛は、光に当たると、皮膚表面が白く霜がかったように見えることもあるので、それがなくなるのもいいです。
以上が顔の産毛を処理することで得られるメリットとなります。

顔の産毛を処理することで起こるデメリット

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先ほど産毛を処理することでもたらされるメリットについてお伝えしましたが、反対にデメリットはないかというと、実はあります。それは産毛の役割について理解すると見えてきます。
産毛は外部からの刺激によるダメージを軽減するクッション的な役割をしています。外部からの刺激というのはほこりや花粉、摩擦、そして紫外線などです。そのため、産毛がなくなると肌が直接外部からの刺激を受けることになるので、肌の敏感な方は受ける刺激の程度の
差が気になるかもしれません。

また、産毛には肌の水分バランスを保ち、肌の乾燥を防ぐというはたらきもあります。乾燥している肌は潤っている肌に比べて刺激によるダメージをより受けやすくなります。
以上のことから産毛の処理を行う場合には念入りな保湿とUVケアを並行して行なっていくと良いでしょう。

自己処理は実は危険? 顔の産毛には脱毛をおすすめする理由

顔の産毛処理をしてみようと思ったときにまず頭に浮かぶ方法はカミソリや毛抜きを使用した自己処理かと思います。そのメリットはなんと言ってもお金をかけずに手軽にできる点でしょう。しかし肌のことを考えると実は負担が大きい方法でもあるんです。自己処理に潜む危険性をみていきましょう。

カミソリを使用する場合、肌にカミソリの刃が当たることで細かい傷が無数につきます。深く傷をつけてしまった場合にはもちろん出血をしてしまいますし、浅い傷だとしてもそこが小さな炎症を起こすこともあります。これが肌荒れの原因となってしまいます。

そして毛抜きを使用した場合には毛を抜くことで毛穴が広がってしまったり、毛穴の周りが炎症を起こしたりしてしまいます。
肌に刺激が加わると、肌内部のメラニン産生が促進されます。メラニンが過剰に作られるということは今まで気にならなかったくすみや色素沈着が新たにできたり、より濃くなってしまう原因となります。特に顔の肌は薄くてデリケートなため、ちょっとした刺激にも敏感に反応しやすいのです。

そういった肌への刺激・負担を考慮して自己処理の頻度は月に1〜2回程度におさめることが推奨される場合が多いです。しかしながら顔は身体の中でも毛周期が短い部位のため処理が頻繁になりやすく、多い方だと処理する頻度は毎日という方もいらっしゃいます。そうすると肌への負担が大きくなってしまうことは明らかです。

もちろん脱毛についても照射時に大きなエネルギーを与えるため肌への負担はゼロではありません。ですが脱毛の場合は照射するごとに毛量は減り、毛自体もだんだんと細く目立たなくなってきます。すると完全に脱毛が終了しなくても、徐々に自己処理の頻度が少なくてもよくなり、結果的に処理による肌トラブルが起こる可能性が軽減されます。
肌トラブルを回避し、きれいな肌を維持するという点において自己処理よりも脱毛が断然おすすめできるというわけです。

顔脱毛はエステ脱毛より医療脱毛を選ぶべき理由

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いざ顔脱毛をしてみようと考えた時に、エステサロンで行うエステ脱毛とクリニックで行う医療脱毛の2つのうち、どちらにするべきか悩まれる方もいるでしょう。結論からいうと顔脱毛は医療脱毛の方が圧倒的におすすめです。

エステ脱毛の多くは光脱毛という脱毛方法です。この光脱毛は毛のメラニンに反応することで毛根の働きを弱める効果があります。脇などの濃く太い毛にはメラニンも多く含まれているため反応しやすいのですが、顔に生える産毛はメラニン量が少ないため光脱毛では反応しにくいのです。

反応しにくい場合には出力を上げるなどして対応する必要がありますが、出力を上げると今度は火傷などの皮膚トラブルが起きる可能性が高くなります。エステサロンは医療機関ではないため皮膚トラブルが起きない範囲での出力調整しかできないため、結果として脱毛効果の実感が薄く、回数を重ねる必要が出てきてしまうのです。

それに対し医療脱毛で使用する機械によっては毛に含まれるメラニン量に関係なく脱毛できるものもありますし、メラニンに反応する機械でも医師の監督のもと出力の調整をしていけるので少ない回数で脱毛効果を実感することが可能です。

費用面で考えてみても、1回あたりの費用はエステの方が安いかもしれませんが、回数が多くなりがちなエステ脱毛と、少ない回数で終了できる医療脱毛とでは総額は大きく変わらないことも多いのです。
以上のような理由から顔脱毛する際にはエステ脱毛よりも医療脱毛をすることをおすすめします。

顔脱毛におすすめな医療レーザー脱毛の機械は?

クリニックで行われる医療脱毛は主にレーザーを用いたレーザー脱毛がほとんどです。そしてレーザーはアレキサンドライトレーザー、ダイオードレーザー、YAGレーザーの3種類あり、ダイオードレーザーはさらに熱破壊式と蓄熱式の2種類に分かれます。
レーザーによって脱毛箇所の得意・不得意が異なるのですが、顔のような産毛に対して1番効果を発揮するのが蓄熱式のダイオードレーザーです。

蓄熱式のダイオードレーザーは毛を作るように司令を出している「バルジ領域」というところを低出力のエネルギーをじわじわと与えることで破壊します。そしてこの蓄熱式はメラニンの量に左右されずに脱毛できるというのがポイントです。メラニンの量に左右されないということはメラニンの少ない産毛の部分の脱毛もできるということです。

YAGレーザーも同じくメラニン量に左右されることなく脱毛できるのですが、レーザーの波長がながく肌の深いところにダメージが届くため感じる痛みが強いため、顔の産毛に対しては蓄熱式のダイオードレーザーを第一選択とするのがいいでしょう。

具体的に蓄熱式のダイオードレーザーの脱毛機器として挙げられるのが、「メディオスターNeXT PRO」「メディオスターモノリス」「ソプラノアイスプラチナム」「ソプラノチタニウム」「クリスタルプロ」「ラシャ」などになります。この中で、「メディオスターNeXT PRO」「メディオスターモノリス」だけが厚労省承認脱毛器です。

クリニックによって取り扱う機械は違うので、金額だけでなく、どの機械を使っているのかというところにも着目してクリニックを選んでみるといいと思います。最近は、中国製の安い脱毛器がたくさん輸入されています。オリジナル脱毛器と言われていたりしますが、効果の程度ははっきり分かっていません。せっかく高い費用と時間をかけるなら、効果が厚労省から承認されている脱毛器があるクリニックを選んだほうがよいでしょう。

顔脱毛にかかる回数や金額とは

顔脱毛をするにあたって気になるのが「どのくらいの金額がかかるのか」ということと、「どのくらいの回数がかかるのか」ということかと思います。
もちろん1回の照射で全ての毛をなくすことは不可能なので、複数回にわたって照射することになります。

多くのクリニックがそれを見越して5回もしくは6回コースを設定しており、金額として5万円〜15万円程度になることが多いです。ですが実際に5回でもう毛が全く生えてこなくなるかというとそうではなく、5回〜8回程度脱毛して生えてこなくなる毛は7〜8割程度と言われています。

7〜8割程度なくなれば自己処理もだいぶ楽になりますし、生えてくる毛もさらに細く目立たなくなっているためそこで満足する方々も多いですが、完璧に毛をなくしたいという方は10回程度は照射する必要が出てくるでしょう。

後悔しないクリニック選びのポイント

顔脱毛をするためには決して安くはないお金を払う必要があり、だからこそクリニック選びで失敗したくないですよね。後悔しないためのクリニック選びのポイントは「使用している脱毛機械」「照射の頻度」「顔脱毛の照射範囲」「硬毛化・増毛化に対するアフターサポート」の4つです。

1つ目の脱毛機器については顔脱毛におすすめの機械を先述していますので、そちらを使用しているクリニックを選択するといいでしょう。

2つ目は照射の頻度です。照射の頻度はクリニックによって異なりますが、多くが1、2カ月ごとの照射を目安としているので期間で言うと半年〜1年半程度かかるような計算になります。より早く脱毛を完了したい方は1カ月おきに照射できるクリニックを選んでみるといいでしょう。

3つ目は顔脱毛の照射範囲です。眉下の照射や鼻腔内の照射(いわゆる鼻毛脱毛)はNGとするところが多いですが、クリニックによってはその部位も含めて顔脱毛を行なっているところもあるため、気になる方は顔の照射範囲まで確認してみましょう。ただし、眉毛の脱毛に関しては、注意が必要です。毛が斜めに生えているため毛根がどこにあるか正確にわからないため、思っていた範囲よりも脱毛できてしまうというトラブルも生じることもあります。

4つ目は硬毛化・増毛化に対するアフターサポートです。硬毛化・増毛化はなぜ起きてしまうのかという理由は未だ解明できていないのですが、照射の刺激により元々生えていた毛よりも太く濃い毛が生えるようになってしまう現象で、脱毛による副作用の一つです。

そしてこの硬毛化・増毛化は産毛が生えている部分で起こりやすく、顔であれば頬やフェイスラインなどで見られることが多いです。脱毛する際の波長を変えたり、継続して照射していくことで改善することも多いので、アフターサポートとして機械の変更や脱毛の有効期限の延長などを行なっているクリニックもあるため、そちらについてもクリニックを選ぶ際に確認しておくと安心です。

以上のように見ておくべきポイントはいくつかあります。金額だけみるのではなく、それ以外の部分も考慮した上で、自分に合ったクリニックを見つけてもらえればと思います。

顔脱毛をするにあたって注意しておくべき2つのこと

顔脱毛を安全に行なっていくために気をつけておきたいことが2つあります。それは「保湿」と「UV対策」です。
脱毛をすると肌内部に熱が加わるため非常に乾燥しやすくなります。乾燥をそのまま放置してしまうと肌荒れの原因や、新しくシワをつくる原因にもなります。せっかく綺麗になるために脱毛をしているのですから、肌状態を良好にするためにも保湿を徹底しましょう。

また日焼けをしていると照射した際に火傷しやすいため、出力を上げられなくなったり、最悪の場合、施術を断られることもあります。脱毛効果を最大限に出すためにもUV対策を忘れずにしておきましょう。

顔脱毛は自分の魅力を底上げできるツールの一つ

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顔脱毛をした方々は口を揃えて「肌が明るくなった」「メイクのりがよくなった」「もっと早くやればよかった」と話します。顔脱毛をすることで肌の土台が変わるので、スキンケアやメイクを変えてはいないのにワンランク上の自分に出会えると思います。正しい知識も味方にして、みなさんも顔脱毛を始めてみてはいかがでしょうか。

*本記事内でご紹介した治療機器、施術内容は、個人の体質や状況によって効果などに差が出る場合があります。記事により効果を保証するものではありません。価格は、特に記載がない場合、すべて税込みです。また価格は変更になる場合があります。記事内の施術については、基本的に公的医療保険が適用されません。実際に施術を検討される時は、担当医によく相談の上、その指示に従ってください。

つーさん

つーさん

ナース歴11年目。岩手県出身。地元の大学卒業後、都内の大学病院にてNICU勤務→美容ナースとして5年間勤務→現在は保険診療のクリニックで勤務中。美容ナース時代は大手美容クリニックにて2年間勤務し、その後個人クリニックへ転職、脱毛クリニックでアルバイトをしていたため、美容外科・美容皮膚科を幅広く学んできた経験がある。

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監修:

加藤成貴 医師

まゆりなclinic名古屋栄

鳥取大学医学部医学科卒業後、大手美容外科、美容皮膚科を経て、まゆりなclinic名古屋栄開院。主に、医療脱毛、美容皮膚科治療、エイジングケアに力を入れている。脱毛に関しては複数の脱毛機を導入、ピコレーザーでの治療も受けられ、総合的な美容皮膚科クリニックとして治療を行っている。

2009年 鳥取大学医学部医学科卒業
2009~2011年 豊橋市民病院初期研修医
2011年 名張市立病院 消化器内科、循環器内科入職後、内科医指導、循環器内科部長
2019年 大手美容外科入職
2020年 大手美容外科 宇都宮院院長兼技術指導医
2021年 大手美容皮膚科 名古屋院 院長
2022年 まゆりなclinic名古屋栄開院

執筆:

つーさん看護師

大手美容クリニックにて美容ナースとして働き始め、現在は個人の美容クリニックで勤務しており、美容ナース歴は7年目。
これまで複数のクリニックで医療脱毛、美容皮膚科、美容外科の領域を学び、幅広く経験を重ねている。
そのため、患者様に対して必要な治療をピックアップし、サポートできるのが強み。
個人クリニックでは管理職の経験があり、スタッフ育成やクリニック運営に携わってきた。

都内大学病院勤務(NICU)
大手美容クリニック(美容皮膚科・美容外科)
美容クリニック(美容皮膚科・美容外科、医療脱毛)
内視鏡クリニック
美容クリニック(美容皮膚科・美容外科、医療脱毛)