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最近よく耳にするダーマペン、一体どんな施術なのか気になりますよね。SNS等で流れてくる動画では、血まみれになっている人もいてなんだか怖そうな施術だと思っていませんか? 今回はみなさんの疑問や不安を解決するべく、実際の施術とリスク、その後のダウンタイムについて詳しく解説していきます。

【監修医師からのワンポイント】

ダーマペンは創傷治癒機能によりコラーゲン・エラスチンを造成するだけではなく、同時にお悩みに合わせた薬剤を塗布してより効果を高めることもできます。施術後はやや腫れや赤みを伴いますので、ご自宅でのアフターケアも重要となります。ぬるま湯で優しく洗顔をし、しっかりと保湿をしましょう。また、室内にいるときでも日焼け止めを塗布し、紫外線防止をしましょう。数日後からお肌の張りが感じられるでしょう。お悩みの症状が強い場合は複数回の施術がお勧めです。 

ダーマペンってどんな施術?

ダーマペンとはオーストラリアにあるEquipmed社が開発した医療機器のことです。機械に装着した極細針の長さと速度を電動でコントロールすることで、皮膚に微細な穴を無数にあけ、皮膚の創傷治癒効果(修復機能)によりコラーゲンやエラスチンなどを増生して肌質や瘢痕を改善させることができます。また、ダーマペンで肌に穴を開けた後にさまざまな薬剤を塗布することでさらに肌への効果が期待できます。

ダーマペンの効果とは?

ダーマペンは、針の穿刺深度(せんししんど=刺す深さ)によって効果が変わります。

表皮(約0.2mm)

  • ・美白
  • ・シミを薄くする
  • ・毛孔性苔癬の改善

真皮(〜約2mm)

  • ・ニキビ・ニキビ跡の改善
  • ・毛穴の開きの改善
  • ・肌のハリ
  • ・小じわの改善
  • ・瘢痕・ストレッチマークの改善

皮下組織(約2mm〜)

  • ・瘢痕・ストレッチマークの改善

それぞれの肌悩みに対して針を刺す深さを選択します。肌の状態は個人差があるため、この悩みにはこの深さで施術するという決まりはありません。医師の診察によって深さは調整していきます。
基本的に美肌を目指すために施術を受けるのであれば、浅めの穿刺で十分な効果が期待できます。また、使用する薬剤によっても穿刺深度を調整しなければいけない場合があります。

▼ダーマペンの効果など基本的な情報は医師監修のこちらの記事もチェック

ダーマペンで使用される追加薬剤

ダーマペンの施術では効果を高めるために、様々な薬剤を合わせることができます。クリニックによって採用している薬剤が異なり、希望の薬剤がない場合があります。クリニックのwebサイトなどを確認して、しっかりと下調べすることをお勧めします。

マッサージピール(ヴェルべットスキン)

コラーゲンピールやマッサージピールの名称で、ピーリング剤として単体でも使用される薬剤です。薬剤名はPRX-t33です。このピーリング剤にはトリクロロ酢酸という真皮層まで作用する薬剤が含まれており、効果的に線維芽細胞を刺激するのを手助けしてくれます。

ミラノリピール

コラーゲンピール同様トリクロロ酢酸が含まれているピーリング剤で、トリクロロ酢酸の濃度はコラーゲンピールに比較して少し高めです。他にもサリチル酸やラクトビオン酸などの5種類の酸が含まれています。

また、他にもコラーゲンブースターや皮膚再生を高める成分、さらに保湿成分も配合されており万能なピーリング剤です。コラーゲンピールと異なる部分としては、皮膚が剥離する可能性がコラーゲンピールよりも高いことです。おおよそ6〜8割の方が皮剥けすると言われています。

効果は肌のハリ感、くすみ・色素沈着の改善、毛穴の引き締め、ニキビ・ニキビ跡の改善が期待されます。

ウーバーピール

ウーバーピールとはマンデル酸や乳酸、コウジ酸、ヒアルロン酸など11種類の有効成分が配合されているオールインワン型の低刺激ピーリング剤で、特にニキビ、ニキビ跡の治療が得意な薬剤です。肌のターンオーバーを促し、肌の再生、抗炎症効果によって肌を改善していきます。

成長因子(グロースファクター)

成長因子とは、創傷治癒の促進やコラーゲンの造成、細胞分化や増殖を促す薬剤のことです。ダーマペンはそもそも肌に傷をつけて、創傷治癒の過程で肌質や傷跡を改善させていくため、薬剤自体に創傷治癒促進の効果がある成長因子は非常に相性が良いと言えます。

肌のハリ感、小じわ、ニキビ跡、毛穴、傷跡などの改善に効果が期待できます。
写真に掲載されているBENEVの成長因子は、EGF(上皮細胞成長因子)やFGF(線維芽細胞成長因子)のほか、ヒアルロン酸やビタミン類、ペプチドなどが配合されており、肌に良い成分が揃っています。

PRP(ヴァンパイアフェイシャル)

PRPとは多血小板血漿のことで、自分自身の血液を採取して加工したものです。ダーマペンで傷をつけ再び自身の肌に注入することで、細胞のもつ創傷治癒能力を高めることができます。

アンチエイジングとしても優秀です。元々は自分自身の血液のため感染やアレルギー反応の出現は極めて少なく安全性が高いと言われています。ヴァンパイアフェイシャルでは小じわ、ニキビ跡、毛穴、肌の細胞の再生・修復、肌質の改善など多くの効果が期待できます。

エクソソーム

エクソソームとは、幹細胞培養上清に含まれる成分の一つで、細胞間の情報をやり取りする役割を担っている物質のことです。
エクソソームには幹細胞から抽出された多くの種類の成長因子やタンパク質などの様々な成分が含まれています。細胞の修復・再生、肌質の改善、皮膚の再生、しわの改善などの効果が考えられ、リバースエイジングが期待されています。

▼ダーマペンのコンビネーション治療詳細は医師監修のこちらの記事も

ダーマペンのリスク

ダーマペンのリスクは

  • ・赤みや腫れ
  • ・内出血
  • ・色素沈着
  • ・肝斑が悪化する
  • ・ニキビが悪化する

などが挙げられます。

赤み・腫れ

針の穿刺深度によって程度は変わりますが、基本的には全体的に赤みが出ます。針を深く刺し、炎症が強いほど赤みも腫れも強くでます。

内出血

針を刺しているわけなので、内出血を起こす可能性があります。大体は点状出血と言って、細かく点々と内出血が起こる場合が多いです。時間の経過で綺麗になくなります。

色素沈着

ダーマペンの効果として色素沈着を薄くする可能性がある一方で、ダーマペンによって色素沈着ができてしまうリスクがあります。

針の穿刺深度を深くすればするほど、色素沈着を起こしてしまうリスクが高まります。クレーターや傷跡の治療を行う場合は要注意です。
また、深く穿刺していなかったとしても施術後の紫外線対策を怠ってしまうと色素沈着してしまうことがあるため、しっかりと日焼け止めを塗って対処しましょう。

肝斑の悪化

肝斑は紫外線の曝露や物理刺激、ホルモンバランスが複雑に絡み合って発症すると言われているシミの一種です。女性の割合が多く、左右対称で頬にベタッとしたように現れるシミが特徴的です。

肝斑は普段の洗顔やスキンケアの摩擦でも悪化してしまうデリケートなシミです。ですから、ダーマペンのように針が刺さる、擦れるような炎症を起こす施術では濃くなってしまう場合があります。ダーマペンの効果として肝斑にも効くと謳っている場合がありますが、それは使用薬剤によっては肝斑に効果のあるものがあるという場合がほとんどで、その薬剤の効果よりも穿刺をして擦れ、炎症が起こるという物理的刺激の方が肝斑に対してはリスクが高いと言えます。

元々肝斑があるけれど、どうしてもダーマペンによる治療もしたい場合は、肝斑に対する内服を継続し、様子を見ながら施術を行っていく必要があります。肝斑が悪化する前提の心構えが必要です。基本的には肝斑部分は避けて施術する場合がほとんどです。それでもかなり薄いものや、隠れ肝斑に気が付かず施術してしまった場合は肝斑がくっきりと出てきてしまう場合があります。

ニキビが悪化するリスク

ダーマペン施術後は針をさした刺激によって、一時的にニキビが悪化してしまうことがあります。しかし治療を継続することで、ピーリング剤追加による皮脂分泌の抑制やターンオーバーが促進され、最終的にはニキビができにくくなり改善する可能性が高いです。治療途中のニキビの悪化にはめげずに、しばらくは継続しましょう。

ダーマペンの治療の流れ

1.洗顔をする

これからお顔に針を刺すので、まずは綺麗に洗顔します。メイクや日焼け止めはしっかり落としましょう。

2.麻酔を行う

治療部分にクリーム状の表面麻酔を行います。置く時間はクリニックによって変わりますが、大体15〜30分程度が多いです。

3.麻酔を拭き取る

麻酔クリームをしっかりと拭き取って準備完了です。

4.施術を行う

治療部位に潤滑剤をのせ、その上を滑らせるようにダーマペンを動かして施術していきます。施術中は基本的には赤みや点状出血程度ですが、クレーターなどの瘢痕治療の場合は血まみれになることもあります。

5.鎮静をする

施術後はお顔がひりついたり熱ったりしているため、パックや美容液の導入を行って鎮静をします。

これで施術は終了となります。

ダーマペンの治療中の痛み

ダーマペンの治療中の痛みは、針の深さによって変わります。また、ダーマペンを行った後にのせる薬剤によっても痛みを感じることがあります。筆者は浅めの穿刺と、ピーリングを使用した経験があるため、それぞれの実体験を書きます。深めの感想は同僚に聞いたものを掲載しておきます。

ダーマペン単体で針の穿刺が浅い場合

事前に表面麻酔を必ず行うため、浅い穿刺深度ですと痛みは我慢できるかなぁという感想です。針を刺されているチクチク感はあります。同じところを数回重ねて穿刺するため、重なるほど痛みは強くなっていきます。

場所によっても痛みは変わって、頬はさほど痛みはありませんでしたが、フェイスラインは少し強めに痛みを感じました。しかし耐えられないような痛みではありませんでした。骨の近いところ、脂肪の少ないところは痛みを感じやすかったです。

ダーマペン単体で針の穿刺が深い場合

ダーマペンには瘢痕治療を行うためのSTモードというモードがあります。STモードは3.0mmまで深く刺すことができるモードです。傷跡やニキビ跡でクレーター状に残ってしまった跡に使用します。

受けた方の感想としては、結構痛いとのことでした。表面麻酔はしていますが、完全無痛になるものではないため痛みは感じてしまいます。特に瘢痕のあるところは容赦なく穿刺するため、ゴリゴリと刺されている感覚が伝わるのだそうです。施術者としてもSTモードを扱っているときはゴリゴリっという感覚があります。

ピーリングの薬剤を選択した場合

ピーリング系の薬剤を塗布する際は、ダーマペンの穿刺深度は浅いため施術終了時はそこまで強い痛みやひりつきはありません。しかし穿刺後に薬剤を塗った直後は非常につよいひりつきを感じます。

私はヴェルべットスキンを行うため、PRX-t33というピーリング剤を塗布しました。「ひえ〜」と声が出そうになるくらい燃えるようなしみるような感覚が続きました。ダーマペンを行っている時の痛みよりも、ピーリング剤を塗布した時の痛みの方が圧倒的に強いです。

ダーマペンのダウンタイム

ダーマペンのダウンタイムはおおよそ1週間程度と言われていますが、針の穿刺深度によって期間が変わってきます。浅い場合は2〜3日で赤み等は落ち着きますが、深い場合は1週間以上赤みがほんのりと続いたり、肌のゴワつきを感じることがあります。今回は浅めの深度で施術を行った筆者の体験を載せておきます。

施術当日

施術直後は顔全体が真っ赤になります。麻酔がきれるに従って、ひりつきや火照りを感じます。少し痒さもありますが我慢です。施術後12時間は洗顔やメイクは禁止(場合によっては翌日も禁止)ですので、顔は触らないように注意します。ひりつきはありますが、日常生活に支障が出るほどではないです。痛くて眠れないということはなく、私は当日帰ってすぐに寝ました。

翌日

相変わらず顔全体に赤みはありますが、ひりつきはすでに治っていました。薄くメイクをして少し赤みが緩和されるかなという程度です。なんとなく肌がゴワついている感じがあるため、目周り以外はあまり厚塗りはせず、下地とパウダー程度にしました。笑ったり表情を動かすとよりゴワつきを感じます。

3〜5日目

赤みはほとんどなく元通りです。ダーマペン後には目に見えないくらいの細かいカサブタが少しできるため引き続きゴワつきは感じています。化粧ノリも継続してあまり良くありません。私は特になかったのですが、人によってはピーリング剤による皮剥けが起こっている場合もあります。

7日目以降

肌の状態はすっかり元通りです。針による傷が治って肌がツルッとした感じがしました。またピーリング剤も使用しているためツヤ感も出ていました。施術後しばらく肌の調子が良いなと感じる期間があり、さらに回数を重ねていけばもっと肌質が良くなるだろうなと実感しました。

※施術後、本当にコラーゲンが作られるのは約1カ月後と言われているため、ダーマペンを行ったらビタミンやタンパク質などお肌に良いとされる栄養素を積極的に摂っていく必要があります。

※この経験談はあくまでもピーリングを使用しているので穿刺深度が浅い場合の話です。穿刺を深くして施術すると、ダウンタイムの経過日数は延びていくと考えてください。

ダーマペンの施術間隔

基本的にはおよそ1カ月間隔で施術していきます。施術時の出血の状況やダウンタイムが思ったよりも長引いた場合は2カ月以上開けて施術を再開する場合もあります。万が一肌に色素沈着を起こしてしまった場合は一旦施術をお休みし、ある程度色素沈着が改善するまで間隔を延ばすこともあります。

ダーマペンの治療回数

1クール3〜5回が一般的です。肌質改善程度であれば比較的早めに効果の実感があり、1回の施術でも効果を実感できる場合があります。しかし、大きく開いてしまった毛穴や、ニキビ後のクレーターに関してはもっと回数が必要になる場合があります。

おわりに

ダーマペンは比較的手軽に受けることができる治療の一つです。最初は浅めの穿刺でスタートすることが多く、強い副作用が出ることが心配な方も始めやすいかと思います。合わせる薬剤によって希望の肌状態を目指せるため、ぜひ一度クリニックで相談してみてください。

【記事の執筆・レビューに使用した参考文献等】

記事の正確性等の確保方法及び参考文献の取り扱いについては、Call to Beautyの編集プロセスをご覧ください。

・『ダーマペン4国内正規代理店PRSS.JAPAN発行のクリニック向け資料』

*本記事内でご紹介した治療機器、施術内容は、個人の体質や状況によって効果などに差が出る場合があります。記事により効果を保証するものではありません。価格は、特に記載がない場合、すべて税込みです。また価格は変更になる場合があります。記事内の施術については、基本的に公的医療保険が適用されません。実際に施術を検討される時は、担当医によく相談の上、その指示に従ってください。

MarkeTech

YuNi

都内で働くフリーランス美容ナース。美容皮膚科、脱毛専門、痩身クリニックにて勤務経験あり。クリニックの立ち上げに関わり、師長を務めていたことも。現在はいくつかの美容皮膚科にて勤務しており美容皮膚施術とアートメイクを担当している。Twitterでは同名義で4000人以上のフォロワーがおり、正しい美容医療の知識の普及に努めている。飛鳥塾という講習会にて講師を務め、美容看護師の知識や技術の向上に尽力している。

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監修:

田澤しおり 医師

STスキンクリニック青山

北里大学医学部卒業。港区北青山に2021年4月STスキンクリニック青山を開院。STスキンクリニック青山は、カウンセリングから施術、アフターケアまで院長が一貫して対応するプライベートクリニック。
HIFU治療や自然な変化の注入治療を得意とし、たるみ、しわ、毛穴治療を中心に提供している。

北里大学医学部 卒業
都内大手美容皮膚科 勤務
美容皮膚科・皮膚科クリニック 院長歴任
STスキンクリニック青山 開院

執筆:

YuNi看護師

都内で働くフリーランス美容ナース。美容皮膚科、脱毛専門、痩身クリニックにて勤務経験あり。クリニックの立ち上げに関わり、師長を務めていたことも。現在はいくつかの美容皮膚科にて勤務しており美容皮膚施術とアートメイクを担当している。

X(旧Twitter)では同名義で4,000人以上のフォロワーがおり、正しい美容医療の知識の普及に努めている。飛鳥塾という講習会にて講師を務め、美容看護師の知識や技術の向上に尽力している。

大学病院勤務(血液内科、耳鼻咽喉科、頭頸部外科勤務)
大手美容皮膚科
個人美容皮膚科
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脱毛専門クリニック
脱毛専門クリニック立ち上げ協力
個人美容皮膚科(保険診療込み)
バイト勤務含め10院以上のクリニック勤務経験あり

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