「ワキの脱毛」は、脱毛のなかでももっともメジャーなものです。専門施設(脱毛エステサロンや脱毛クリニック)での脱毛がムダ毛処理の選択肢の一つとなってきたとはいえ、やはりまだまだ自己処理をする人の方が多いこのご時世ですが、「ワキ脱毛は脱毛エステサロンや脱毛クリニックで行っている」と答えている人も多く、もっとも人気の高い脱毛だと言えます。
今回は、この「ワキの脱毛」について見ていきます。

【監修医師からのワンポイント】

値段にこだわるのであればエステ脱毛はあり。結果やアフターフォローにこだわるのであれば医療脱毛。医療脱毛も以前よりかなり安くなっているので、今は医療脱毛がおすすめ。

目次

1.ワキの処理は家でもできそうだけど……

「ワキなどのムダ毛の処理は家でもできそうだ」と考えている人も多いのではないでしょうか。実際、ネットリサーチ「マイボイスコム株式会社」が、2020年7月1日~5日にわたって『ムダ毛処理・脱毛』に関するアンケートを実施し、10,094件の回答を集めました。
ムダ毛処理を行っている部位は(複数回答)「ワキ」「顔」がムダ毛処理実施者の各50%台で、ムダ毛処理の方法は(複数回答)、「カミソリ」がムダ毛処理実施者の62.6%、また、「毛抜き」が36.0%に上回っています。「ムダ毛用電気シェーバー」「ハサミで切る」が2割前後もいます。
このため、ほとんどの人が「家で処理をしている」と考えてもよいでしょう。

ムダ毛処理・脱毛を脱毛サロン等でしたことがある人は1割強で、直近5年以内では5.4%でした。脱毛エステサロンや脱毛クリニックでの処理がメジャーになってきたとはいえ、5年以内に脱毛サロン等でムダ毛処理・脱毛をしたことが、「いままでに経験ない」と答えたのが80%になっています。

このようなことを考えると、ワキなどのムダ毛の処理は、「たしかに家でもできるし、家で処理をする人が大半ではあるが、専門施設での処理を選んでいる人もたくさんいる」ということができるでしょう。

2.ワキ脱毛のメリットとデメリット

ワキの処理方法でもっとも多いのは「カミソリでの処理(剃毛)」ですが、「脱毛」に着目していきましょう。
ワキの脱毛は、大きく分けて、「レーザーによる脱毛」「光による脱毛」「電気針による脱毛」「毛抜きによる脱毛」「ワックスによる脱毛」に分けられます。まずはそれぞれのメリットとデメリットについて見ていきましょう。

ワキ脱毛のメリットとデメリット

2-1.レーザーによる脱毛のメリットとデメリット

レーザー脱毛は、黒の色素を選択的に攻撃するレーザーをあてて、毛の生えるもととなる毛母細胞を破壊する脱毛方法です。
この脱毛方法は、今回取り上げる4つのなかでもっとも威力が高く、施術回数が少なくて済むのが魅力です。また、レーザーはクリニックでしか扱うことができないため、国家資格をはじめ、専門的な知識を持つ「医療従事者」による施術が受けられます。このため、ほかの方法に比べて信頼度も高く、安心して体を任せることができます。
「とにかく、確かな効果がほしい」「お金がかかってもいいので、安心して施術を受けたい」「確実にきれいにしたい」ということを第一の目的にする場合は、レーザー脱毛を選ぶとよいでしょう。

ただし、レーザーによる脱毛にもデメリットがあります。
もっとも大きなデメリットは、「お金がかかる」ということでしょう。
レーザー脱毛は、当然のことながら自由診療です。そのため、クリニックごとに値段をつけることができます。費用感はだいたい両脇5〜6回コースで、2,500〜15,000円程度になります。レーザー脱毛はとても強力な脱毛方法とはいえ、一回ですべての毛がなくなり、「今後一切の処理が不要になる」というものではありません。そのため、複数回通うとなると、かなりの出費を覚悟しなければなりません。

もう一つのデメリットは、「痛み」です。
レーザー脱毛は非常に強力なレーザーを使っているため、光での脱毛に比べると痛みが強く感じられます。レーザーの種類によって痛みは異なりますし、現在では比較的痛みの少ない「メディオスター」と呼ばれるレーザー機器も出ています。ただそれでも、かなり鋭い痛みを感じてしまい、「継続が難しい」と判断される人もいます。
レーザー脱毛が初めてだ、という場合は、一度は「トライアル」として、無料で施術してくれるところを選ぶと良いでしょう。

またこれは病院によっても違いますが、一般的に「クリニック」であるため、エステサロンよりも営業時間が短い可能性が高いと言えます。

2-2.光による脱毛のメリットとデメリット

レーザーと同じ原理でありながら、弱い出力を使って行われるのが「光脱毛」です。レーザー脱毛は医療機関でしか使えませんが、光は様々な事業者が脱毛エステサロンとして展開しているため、選択肢が非常に幅広いのが第一のメリットです。
また、光による脱毛の場合、レーザー脱毛に比べて痛みが少ないという特徴もあります。そのため、痛みに弱い人などの場合は、レーザーよりも光による脱毛の方が向いています。
もう一つ、光による脱毛のメリットとして、「安さ」が挙げられます。
光脱毛の場合、お店にもよりますが、6回~8回でも30000円以上になることはほとんどありません。また、ワキ脱毛の場合は「特別コース」として扱われることも多いため、実際には通常価格よりもはるかに安い値段で脱毛を完了させることができます(詳しくは後述します)。

レーザー脱毛にデメリットがあるように、光脱毛にもデメリットがあります。光脱毛のデメリットはレーザー脱毛と比較して論じられることが多いと言えます。
光脱毛はレーザー脱毛に比べて、弱い出力でしか処理ができません。これはどこの脱毛エステサロンであってもまったく同じです。強すぎる出力を使うと法律違反になってしまうからです。そのため、「通う回数」はレーザー脱毛よりも多くなります。「どこまでやったら納得できるか」にもよりますが、レーザー脱毛の2~3倍程度の回数は通わなければならない、と考えておいた方がよいでしょう。

もう一つのデメリットが、「資格を持っていない人間に体を任せられるか」ということです。
上でもお話しましたが、脱毛エステサロンは国家医療資格なしでも運営できます。現在は質のよい脱毛エステサロンが増えているため社内教育をしっかりしているところが大半ですが(社内や社外で、試験や民間資格をとらせる会社もあります)、やはり「クリニックでの脱毛」に比べると、信頼性の面で難があるのは確かです。

2-3.電気針による脱毛のメリットとデメリット

「ニードル脱毛」「絶縁針脱毛」などの名前で呼ばれることもある「電気針脱毛」は、非常に確実性の高い脱毛方法です。これは毛乳頭に針を入れてそれを壊すため、二度とムダ毛が生えてきません。そのため、「現状として、『永久脱毛だ』と断言できる唯一の方法だ」と見る向きもあります。
「確実性」がもっとも大きな魅力であり、毛の1本1本に対して的確に働きかけていく方法であるため、剛毛の人であっても脱毛が可能です。男性のヒゲを脱毛する方法としてもよく使われるのはこのためです。また、電気針によって、アポクリン汗線にアプローチすることもできるので、ワキガの軽減にも役立ちます。

一方、電気針による脱毛は、その選択肢が狭いというデメリットもあります。現在ではレーザー、光を使った脱毛が主流であり、電気針での脱毛を扱っているところはそう多くありません。そのため、お店(クリニック)選びに苦慮することもあるでしょう。

加えて、「値段がはかりづらい」という点もデメリットの一つです。電気針での脱毛を行う場合は、まず針を購入します。そしてそのうえで、「処理をした毛の本数」に応じて料金が加算されます。ここまでの料金はどこのクリニックもきちんと明記している(もしくは説明がある)はずですが、「何本抜いたらどれくらいきれいになるのか」がなかなかイメージしにくく、費用がわかりにくくなりがちです。

2-4.毛抜きによる脱毛のメリットとデメリット

毛抜きを使った脱毛は、みんな一度はする「脱毛」の方法でしょう。
毛抜きを使って脱毛する場合、ほかの方法に比べてお金がかからないというメリットがあります。毛抜きを1本購入すれば済むわけですから、100円程度で道具が手に入ってしまいます。
また、「ワキ」という狭い部分であるため、毛抜きでも十分に処理が可能です。カミソリとあわせて使えば、さらに便利です。
毛抜きによる脱毛は、「今、すぐに」「気づいたときに」処理できるという手軽さも魅力です。「明日海水浴に行きたい」という状況でも対応できるのが魅力です。

毛抜きの大きなデメリットの一つが、「肌を痛める可能性が高い」ということでしょう。毛抜きは、「今生えている頑丈な毛」を物理的に引っこ抜く方法ですから、当然肌にダメージがいきます。場合によっては、毛を抜いたときに血が出てしまうことも……。また、埋没毛を無理やり引っ張り出して引っこ抜くことで、肌荒れなどを招いてしまうこともあります。

毛抜きによる脱毛には、永続性はありません。「剃る」という方法をとったときよりは長持ちしますが、また生えてきます。また、1本1本処理をしなければならないので、時間がかかるのも難点です。

2-5.脱毛ワックスによる脱毛のメリットとデメリット

ワックスを塗って、それをべりっと剥すことで脱毛する、という方法もあります。現在は美容成分を配合したワックスも数多く開発されています。うまく使うと、「広範囲を一度にきれいにできる」というメリットもあります。
毛抜き同様、家で行える処理方法であるため、「すぐに肌をきれいにしたい」というときにも役立ちます。

ワックスによる脱毛は、どうしても痛みを伴います。また、扱いに少しコツがいるワックスもあります。もちろん使い慣れている人ならば、痛みの少ない処理方法やきちんとした扱いも可能なのですが、初心者さんには少し難易度の高い脱毛方法であることは確かです。

また、脱毛ワックスによる脱毛も、毛抜きによる脱毛と同様、永続性はありません。こまめな処理が必要となります。

毛抜きによる脱毛のメリットとデメリット

3.最近のワキ脱毛の傾向~エステで価格破壊! とっても安いワキ脱毛

現在のワキ脱毛業界は、「価格破壊が起こっている業界だ」といっても差し支えありません。
多くの脱毛エステサロンがワキ脱毛を一つの「看板プラン」「お試しプラン」「客寄せプラン」として定めている現状があります。
これは、「ワキ」という箇所が持つ特性にあります。ワキは狭い範囲ながらムダ毛が密集している場所であり、かつ多くの人が気にしている箇所であるため、非常に脱毛効果を実感しやすいのです。ワキ脱毛で満足した人が、「継続契約」としてほかの部位の契約をすることも決して珍しくありません。

ちなみにクリニックもワキ脱毛をリーズナブルな価格で提供していますが、この部位に関していえば、脱毛エステサロンの方が安いと言えます。

では、実際にプランについて見ていきましょう。なおデータはすべて、2022年10月20日現在のものです。

まず、脱毛サロンA。7歳からでも脱毛が受けられる、としているこの脱毛エステサロンでは、Sパーツ(両脇8分)で、2回のまとめ買いで7,700円、単価ですと3,850円です。

脱毛サロンBは、両ワキ+Vラインコースの料金が6回コースで総額100円。
「脱毛サロンBは初めて」という人だけのプランになります。
また、期間・回数が無制限の完了保証コースですと、総額4,800円というプランになります。こちらは前述のプランよりは少し高いですが、それでも4,800円という値段です。

脱毛クリニックの選び方

脱毛クリニックの選び方

上では「脱毛方法」と「脱毛エステサロン」について見ていきました。ここからは、脱毛クリニックの選び方について見ていきましょう。

脱毛クリニックを選ぶうえで特に気にしてほしいのは、「痛み」と「料金」です。
脱毛クリニックでの脱毛は、基本的にはレーザー脱毛だと考えてください。レーザーでの脱毛は、種類によって差はあるものの、基本的には光脱毛よりも痛いものです。「輪ゴムで肌をばちん、とはじかれたような痛みを感じる」という意見もあり、痛みに弱い人は少しつらいかもしれません。このため、「痛みに対する対策をとっているクリニックかどうか」ということが、脱毛クリニックを選ぶ一つの基準となります。

脱毛の痛みからクリニックを選定する際の基準となるのは、大きく分けて、「機械の工夫」「麻酔の工夫」「トライアル」の3つです。
現在は、従来型よりも痛みの少ない「メディオスター」と呼ばれる最新機器が出ています。これは、ムダ毛に栄養を与えるバルジに対して攻撃を加える方式をとっています。バルジは毛乳頭よりも浅いところにあるので、肌の奥側までレーザーを照射する必要がなく、痛みが少なくなるという理屈です。
また、肌を冷やして痛みを感じにくくする、という方法をとっているクリニックもあります。

「麻酔を使って痛みを軽減する」という方法は、比較的イメージしやすいのではないでしょうか。
現在ワキ脱毛によく使われているのが、「麻酔クリーム」です。これをワキに塗ることで、痛みを感じにくくさせます。その効き目は30分~1時間ほど経ってから現れるため、施術にかかる時間が長くなるというデメリットはあるものの、痛みを手軽に軽減できる方法として知られています。
また、クリニックによっては笑気麻酔(吸入型の麻酔)を導入しているところもあるので、一度相談してみるとよいでしょう。

最後の方法としてあげたいのが、「一度トライアルをしてみる」という方法です。これは上で挙げた2つのように、直接「痛みを少なくする方法」ではありません。ただ、そのクリニックの施術がどんな痛みを伴うものなのか、痛みの程度はどのようなものなのかを測る指針となります。
この「トライアル」は、有料のところもあれば無料のところもあります。しかしいずれの場合であっても、継続契約をした後に「1回行ってみたけれど、あまりの痛みに2度と行けなくなってしまった」という状況に陥るよりは安上がりです。特に「痛みに弱い」という自覚がある人や、「家で脱毛機械を使っていたが、痛くてやめてしまった」という人は、一度は試しておくとよいでしょう。また、そのときにそのクリニックの接客態度や雰囲気を見ることもできます。

夏に間に合わせるにはいつから脱毛を始めるべき?

4.夏に間に合わせるにはいつから脱毛を始めるべき?

ワキの脱毛をしたい、と考える人は、多くの場合、「夏に間に合わせること」を目的にしていると思われます。薄着になる時期ですし、海水浴などにもよく足を運ぶようになる時期だからです。では、この「夏」に合わせるには、いつから脱毛をしたらよいのでしょうか?

ワックス脱毛や毛抜きでの脱毛を除けば、脱毛は「1回で完全にきれいになる」というものではありません。複数回通う必要があります。特にレーザー脱毛や光脱毛は、原則として「黒い色素」に反応するものであるため、産毛はなかなか脱毛できないのです。そのため、「今生えている毛」が落ちたとしても、後からまたムダ毛が生えてきてしまいます。そして、「後から生えてくる毛」も一瞬で生えそろうわけではありませんから、「昨日処理して、今日もまた照射してもらう」というわけにはいかないのです。
ムダ毛の再生サイクルは人によって違います。ただ、一般的には1カ月~2カ月に1度通うことになるでしょう。何をもって「効果が出た」とするかは人それぞれではありますが、脱毛エステサロンでは6回程度は通いたいものです。そのため、光脱毛を選んだ場合は、完了するまでに1年程度の時間がかかります。光脱毛よりも効果が高いと言われているレーザー脱毛でも、毛の周期にあわせて通わなければなりませんから、最低でも半年程度の時間は見ておきたいものです。

このようなことを考えれば、「来年の夏」に間に合わせるには、「今年の夏」から脱毛に取り掛かるのがベスト、ということになります。
もっとも、秋になってからであっても諦める必要はありません。早く処理をし始めた方がいいのはたしかですが、秋口から始めた場合でも、来年の夏にはかなり薄くなっているはずです。そのため、自己処理にかける手間や時間は確実に減ります。

気になる毛嚢炎(もうのうえん)、そして汗

脱毛をしているときに起こるトラブルや「困った!」には、さまざまな種類があります。今回はそのなかでも、多くの人が気にしている「毛嚢炎」と「汗」について取り上げます。

毛嚢炎は、かゆみを伴う皮膚トラブルのうちの一つです。
毛嚢炎の始まりは、毛の周りが熱で傷を負ったことで起こります。肌がかゆくなったときに、爪をたてて患部をガリガリとかいてしまうと、患部に雑菌が入り込み毛嚢炎にいたります。熱を加えてムダ毛を処理する方法(光やレーザー)を使ったときに起こりうるトラブルです。
ただこれは、確かに不快ではあるものの、薬を飲んだり外用薬を使ったりすることで治りますから、それほど心配はいりません。

「脱毛をしたら、汗をかきやすくなった」「脱毛をしたら、臭いがひどくなった」という声は、たびたび耳にします。しかしながらこれは、専門家によって明確に否定されています。
ワキ毛は、汗をからめとり、流れていくことを防ぐ役割があります。そのため、同じ量の汗をかいた場合でも、ワキ毛が残っている場合は、本人が「汗をかいている」と気づきにくいという特徴があります。
対して、しっかりと脱毛を終わらせたワキの場合、汗を受け止めるワキ毛がありません。そのため、脇腹のあたりまで汗が流れてくることがあります。「脱毛をして、汗が増えた」「脱毛をしたことによって汗臭さが増した」という人は、多くの場合、この「汗を受け止められなくなったこと」を「汗が増えた」と勘違いしているだけにすぎません。
ちなみに「臭い」についてですが、ニードルを使った脱毛の場合はワキガも改善します。臭いについても、「脱毛をしてひどくなった」ということはない、と考えてよいでしょう。

5.ワキ脱毛ができない人はこんな人

ここまでワキ脱毛の有用性について見てきましたが、実は、「ワキ脱毛ができない人」というのも存在します。
なお、ここで紹介している「ワキ脱毛ができない人」というのは、「レーザー及び光を使った脱毛ができない人」と考えてください。家での自己処理やニードル脱毛の場合はとりあげていません。

肌の色が黒すぎる人は確認が必要です。レーザー脱毛や光脱毛は「黒色」に反応して攻撃をするため、地肌が黒すぎる人は照射ができないこともあります。もっとも日本人の場合、地肌の色によって引っかかることはそれほど多くはないでしょう。気にしたいのはむしろ、「日焼けした肌」の方です。

光アレルギーを持っている人は、一度相談をしてみてください。場合によっては施術に慎重な立場をとるクリニックにあたることもあります。また、それ以外でも、アレルギーがある場合は必ず事前に自己申告をしてください。ジェルなどに入っている成分のなかにアレルゲンがある可能性も否定しきれません。

10代、特にまだ成長期に入っていない子どもの場合は、施術が断られる可能性もあります。この世代はまだホルモンバランスが整っていないため、十分な効果が得られない可能性もあるからです。また、「7歳などの低年齢からでも施術が可能」としているところもありますが、大人が受ける場合とは違った条件がつけられる可能性もあるので、よく説明を聞き、契約書等を読みましょう。

妊娠中や生理中の場合も、一度相談してください。生理中の場合はVIO部分以外は基本的には施術OKとしているところが多いはずですが、妊娠中は施術できません、としているところもあります。
これは、光やレーザーが胎児に悪影響を及ぼすから、というよりは、「肌の調子が変わっているから」「どんなトラブルが起こるかわからないから」というところが大きいと言えます。安全策として妊婦さんへの照射はしない、としている専門施設が多いでしょう。ただ、このような妊娠による理由の場合は、「契約破棄」ではなく、「契約延長」という形をとるところが多いはずです。

あまりないことかもしれませんが、薬を飲んでいる人の場合、施術が断られる可能性もあります。特にホルモンバランスに影響を与える薬の場合は、慎重な立場をとる専門施設が多いでしょう。薬による影響は決して無視できるものではないからです。
常用している薬があり、かつそれが一般的な薬ではない場合は、必ず申告しましょう。また、このような人は、念のため、脱毛エステサロンではなく脱毛クリニックを選んだ方がよいでしょう。脱毛クリニックの場合、施術者が医師ですから、脱毛エステサロンよりは信頼度が高いと言えます。万が一何かのトラブルが起こった場合でも、すぐに対処してくれるはずです。

アルコールを飲んでいる人の施術は断る、という姿勢は、ほとんどの脱毛エステサロン(脱毛クリニック)で共通しています。アルコールを摂取した肌というのは非常に不安定だからです。また、お客様が酩酊している場合などは、思わぬ事故につながりかねない行動をしてしまうこともあります。このようなことから、「アルコールを飲んでいる人は受け付けない」としている専門施設が非常に多いです。また、たとえ明記していなくても、一般的な常識として、アルコールを飲んだ状態での来店(来院)は控えるべきです。

6.脱毛前にしておくこと、脱毛後のケア

「脱毛コースも申し込んだ、『脱毛を受けられない人』の条件も満たしていない。いいよいよ脱毛エステサロン(脱毛クリニック)に向かうぞ!」という当日に、気にするべきことは何なのでしょうか。それについて見ていきましょう。

まず気を付けたいのが、「事前の処理」です。事前の処理をどこまで、どのような形で行うか、というのは、脱毛エステサロンや脱毛クリニックによって異なります。ただ、多くの場合では、「ムダ毛は一度カミソリで剃ってきてください。ただ、毛抜きでの処理や脱毛器、あるいはワックスなどでの処理は不可」としているところが多いと思われます。
これには、きちんとした理由があります。まったくムダ毛を処理していないと、光(レーザー)を照射しても、ムダ毛の方が強くて効率よく処理することができません。しかし毛抜きなどで毛を引き抜いてしまっていると、今度は逆に「反応するべき黒い色素」を見つけることができずに処理効率が落ちます。ただ、「どこまで、どのように処理するか」は上でもお話したようにそれぞれの専門施設ごとに違いますから、契約時に確認しておくとよいでしょう。

また、「保湿」をきちんと行っておくこともおすすめします。保湿された肌は傷つきにくいですし、光やレーザーによるダメージも響きにくいと考えられています。自分の肌を守るためにも、保湿に努めておきましょう。現在は保湿効果の高い美容液などがたくさん出ています。
また、施術後も、しっかりと保湿に努めましょう。処理後の肌はとてもデリケートですから、いつも以上に肌に優しいものを使うとさらに安心です。
ワキ脱毛は、非常に安く受けられるものです。来年の夏に向けて、今から処理を開始しましょう!

*本記事内でご紹介した治療機器、施術内容は、個人の体質や状況によって効果などに差が出る場合があります。記事により効果を保証するものではありません。価格は、特に記載がない場合、すべて税込です。また価格は変更になる場合があります。記事内の施術については、基本的に公的医療保険が適用されません。実際に施術を検討される時は、担当医によく相談の上、その指示に従ってください。

moeko

moeko

美容系全般に造詣が深いライター。

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監修:

加藤成貴 医師

まゆりなclinic名古屋栄

鳥取大学医学部医学科卒業後、大手美容外科、美容皮膚科を経て、まゆりなclinic名古屋栄開院。主に、医療脱毛、美容皮膚科治療、エイジングケアに力を入れている。脱毛に関しては複数の脱毛機を導入、ピコレーザーでの治療も受けられ、総合的な美容皮膚科クリニックとして治療を行っている。

2009年 鳥取大学医学部医学科卒業
2009~2011年 豊橋市民病院初期研修医
2011年 名張市立病院 消化器内科、循環器内科入職後、内科医指導、循環器内科部長
2019年 大手美容外科入職
2020年 大手美容外科 宇都宮院院長兼技術指導医
2021年 大手美容皮膚科 名古屋院 院長
2022年 まゆりなclinic名古屋栄開院