※この記事は藤林先生がスキンリファインクリニック吉祥寺に在籍されていた当時の記事です。
人気企画「美人女医インタビュー」第三十二回は東京の吉祥寺、銀座、広尾に展開するスキンリファインクリニックの吉祥寺院長、藤林万里子(ふじばやし まりこ)先生です。

中学高校をアメリカで過ごし、慶應義塾大学環境情報学部でコンピュータアートとコンピュータミュージックを学び、IT系コンサルに就職、そのあと医学部へ進学された才女藤林先生。猛勉強ではなく、医学部を通過してしまうその頭脳明晰さと美容に対する飽くなき探究心は、患者様から信頼され、憧れの対象となっています。

藤林先生の美容施術体験と治療から導き出された考え方は今後治療を検討される方に必ず参考になるはず。ではインタビューをどうぞご覧ください!

医学部受験に向けて、専門的な内容を復習するには時間が足りなくて、もう無理かなと思い医学部への進学は諦めました

美人女医藤林先生

ー医師を志した理由を教えてください。

藤林先生(以下F):私は中学高校はアメリカの学校に通っていました。そのときにファミリードクターというのがいて、私はまだ渡米したばかりで言葉は未熟でしたが、それでもドクターは診察だけで色々なことが分かって治療ができるというのが印象的でした。

ただ、大学は日本に帰るようにと言われていたので、医学部受験に向けて、専門的な内容を復習するには時間が足りなくて、もう無理かなと思い医学部への進学は諦めました。

ー経歴を拝見しました。慶應義塾大学の環境情報学部に入られて、その後に医学部入学されていますが、環境情報学部は、さまざまな分野に強みがある学部だと思いますが、そこから医学部に進学しようと思ったきっかけを教えてください。

F:確かに、環境情報学部はいろいろな分野がありますが、私は3歳からピアノを習っていまして、ずっと音楽をやりたいと思っていました。アメリカだと音楽と勉強を両方学べる選択肢がありますが、日本だと音楽大学という専門的な大学になります。

アメリカの大学も考えましたが、特に心理学、精神医学に興味があり、そして音楽もやりたかったというのと、色々と模索した結果、環境情報学部がオールマイティに幅広く勉強ができると思い進学しました。私はコンピュータアートとコンピュータミュージックを専攻していました。

医学部の編入学の締め切りの1カ月前で、受けて落ちたら諦めがつくと思い記念受験をしました

美人女医藤林先生

ー藤林先生の多才ぶりが窺えますね。

F:いえいえ、そんなことはありません。コンピュータアートでは、プログラミングをしたり、一方では心理学の勉強もあったり、ほかにも色々な勉強があったので、少しずつ広い範囲で学んでいました。

ー興味がある分野を攻めていく感じなんですね。そのあとに東海大学の医学部を卒業されていますが、医学部へ進学した理由を教えてください。

F:実は、1度就職していました。ITコンサルティング関連の職種でしたが、あまりIT業界に興味がありませんでした。たまたま行ったところがITで、その時にコンサルティングは面白そうだと思っていたので、転職をするか、ビジネススクールでMBA取得のために留学をしようかと考えていました。

ビジネスの予備校に通う予定でしたが、そこでたまたま「本当は医学部に行きたかった」という話をしたら、「編入学がある」と教えて頂きました。ちょうど聞いたときが、東海大学の編入学の締め切りの1カ月前で、受けて落ちたら諦めがつくと思い記念受験をしました。

解剖の先生に「君は手先が器用だから、細かいことをやるといいよ」と言っていただき、それから形成外科に興味を持ち、美容が好きだったので、その流れから美容医療にたどり着きました

美人女医藤林先生

ーなるほど。そこで、見事合格されたということですよね。記念受験で医学部に入れる地頭の良さにビックリしています。

F:いえいえ、運もありますが思い込むと突き進んでしまう性格なんです。

ー医学部に進学されて、美容医療を志した理由を教えてください。

F:医学部に入ってから知ることが沢山ありました。記念受験ということもあり、下調べもなく入っているところもあるので、医師は人の命を救ったり、病気を治したりと単純にすごいと思っていました。でもその時に好きだった人が「病気を治したり命を救うだけじゃなくて、見た目をきれいにすることで生きている人のQOL(クオリティオブライフ)を上げることのほうが興味がある」とおっしゃっていて、「そんな考え方もあるんだ」と思うようになりました。

編入学は3年生から入学するので、入学直後の授業が、いきなり解剖学でした。解剖の先生に「君は手先が器用だから、細かいことをやるといいよ」と言っていただき、それから形成外科に興味を持ち、美容が好きだったので、その流れから美容医療にたどり着きました。

その方の顔や骨格をみて、どこを直したら一番きれいに見えるかというバランスを考えながら施術することが好きであり、心がけていることです。

美人女医藤林先生

ーなるほど。次に、藤林先生の得意な施術を教えてください。

F:フィラー、注入系が得意な施術です。その方の顔や骨格をみて、どこを直したら一番きれいに見えるかというバランスを考えながら施術することが好きであり、心がけていることです。

ー藤林先生のインスタグラムを拝見しました。ご自身でフィラーなどの施術をされていますが、ご自身で施術される場合も、事前にデザインやバランスを考えて施術されますか、それとも感覚で施術されますか?

F:自分で三面鏡を使って、サイズを測ったりバランスを見ながら施術しています。

ー緻密ですね。実際に藤林先生が施術された内容や部位を教えてください。

F:大体の治療は、全て1度は試すことにしていますが、注入ですと、ボトックスは3~4カ月に1度は必ずしているので、眉間、額、目尻、顎、エラ、あと私は、笑うと歯茎が見えやすくなるので、ガミースマイルにもボトックスを打っています。額と頬と顎にもヒアルロン酸とエランセが入っています。

ー確かに藤林先生はシワが無いので、シワ予防にはボトックスの効果が高いことが窺えます。

F:実際にボトックスの施術に来られる患者様は40〜50代の方が多いですが、30代など早くからやっていただいたほうが予防という観点では適していますので、それを以前から啓蒙させていただいています。

患者様と直に接する仕事ですので、その場ですごく喜んでいただけたり、「ここで治療してよかった」などそういうお言葉を頂くときが一番うれしいです

美人女医藤林先生

ー現在所属されているスキンリファインクリニックの特徴を教えてください。

F:美容外科、美容皮膚科は様々なタイプがあると思いますが、当院は外科的な美容整形がメインというよりは、美容皮膚科的な観点で、肌をきれいにすることを主な目的にしています。
いろいろな施術があり、当院がなにをしないというのを決めているわけではありませんが、患者様を「きれいに作り込む」というよりは、より自然に見えてその方の若々しさをアップさせる治療をベストな形でご提供することが一番の特徴だと思っています。

ーなるほど。自然な若返りは女性の求めるものだと思います。次に美容医療の診療を通してよかったこと、うれしかったことを教えてください。

F:やはり患者様と直に接する仕事ですので、その場ですごく喜んでいただけたり、リピーターの患者様が多いので、信頼感を持っていただいて、「ここで治療してよかった、またここで治療をしていきたい」と言っていただけるとすごくうれしいです。

ー吉祥寺という土地柄、近隣からいらっしゃる方が多いですか? また、患者様に多い悩みを教えてください。

F:そうですね。近隣の方だけではなく、近郊の方や遠くからも通っていただいております。クリニックのカラーなのか、アンチエイジング目的でいらっしゃる方が多いです。ボトックスなどの注入系や、シミ治療の光治療、レーザー治療辺りが人気です。

神経が出てきてる場所は決まっているので、先に頬の感覚神経のポイント近くに麻酔を少し入れます。そうすると、麻酔薬が効くので、そのあとの痛みが楽になります

美人女医藤林先生

ー藤林先生のフィラーやボトックスの施術の際に患者様に行なっている痛み対策を教えてください。

F:患部を冷やしながらやること、必要に応じて塗る麻酔薬や、局所麻酔薬を使っていきます。あとは注入のときに小さな電動する器具を使い痛みの感覚を散らします。

ーそれは電気か何か通っているのですか?

F:そうです。電池が入っていて、振動するようになっています。これを押し当てながら注入すると、針を刺したときの痛覚が鈍るので、場合により使います。

F:あとは部位によってはカニューラといって、先の尖っていない針を使用します。針で1カ所を刺し、入り口だけ局所麻酔を使用し注入します。そうするとあまり痛みは感じないので、先にカニューラで注入してから微調整をしています。

ヒアルロン酸には麻酔薬が入っているので、先にカニューラで入れると痛みを感じにくいです。あとは注入するときに頬でも神経が出てきてる場所は決まっているので、先に頬の感覚神経のポイント近くに少し入れます。そうすると、麻酔薬が効くので、そのあとの痛みが楽になります。先に痛みを感じにくい場所に入れて、それからほかの場所を細かく調整していきます。

やはりどちらにしても早めに意識している方のほうがいい状態がついてくるので、シワが気になる前に対策をしているほうがいいと思います

美人女医藤林先生

ーなるほど、痛みに対して先回りして対処していくということですね。次に、女性はいつからアンチエイジングをするべきか、藤林先生のご意見を聞かせてください。

F:私は、特定の処置をアンチエイジングとは思っていなくて、全部がケアだと思っていますので、若ければ若いときのほうがいいと思います。例えば、紫外線防御もアンチエイジングだと思いますので、できれば赤ちゃんの頃から日焼け止めを塗っているほうがいいと思います。海外だと20歳からボトックスを提唱している先生もいらっしゃるぐらいです。

ー日本だと20代後半からとおっしゃる先生も多いですが、世界だと年齢の基準が違いますね。

F:そうですね。でも、20代後半でいいと思います。白人の方だと肌質によりシワができるのが早い方もいるので、20代前後というのはあると思いますが、やはりどちらにしても早めに意識している方のほうがいい状態がついてくるので、シワが気になる前に対策をしているほうがいいと思います。

ー同じ年齢でも白人の方と例えば黄色の方とでは、肌質は全然違うものですか?

F:違いますね。例えば同じレーザーでもシミの反応の仕方や、色素沈着といって、ぶり返して茶色っぽくなったりする反応が全然違いますし、傷の治りも違います。

白人の方ですとメラニン色素や肌質の問題などで、縫ったあとや怪我のあとも、跡が分からない程度まで傷がきれいに治癒しますが、例えば黄色人種、スキントーンが暗めの方だと傷跡は残りやすいので、そういう意味では肌質に違いはあります。
とはいえ日本人の中でも、個々の肌質も異なりますし、レーザー後の反応も変わってくるので、その方の状態に合わせて調整するように気を遣っています。

老化は全部の細胞に起こっているので、色々な治療を万遍なくやることは重要だと思います

美人女医藤林先生

ーありがとうございます。では、藤林先生の美容法、結果が出た美容医療の施術を教えてください。

F:全部気に入っていて、選ぶのが難しいですが、注入は即効性と効果が確実に出るので、一生やり続けると思います。あとエランセ(コラーゲンを増加させる注射)です。
あとはレーザーでもシミなどの色素に効くものや、タイトニングメインなど機械によっても異なります。働きかける場所が違うので、老化は全部の細胞に起こっていますので、色々な治療を万遍なくやることは重要だと思います。

ー現在は多くのクリニックのハイフ(超音波を使った熱治療)推しが目立つ印象ですが、以前はフォトや光治療が主流でしたが、機器の流行りなどはありますか?

F:当院ではウルトラフォーマー3を取り扱っています。ハイフはすごく引き締まるのでシワ・たるみ治療に良いと思いますが、ハイフだけで全てのお悩み、肌質がよくなったり、老化がなくなるわけではありません。たるみは引き締めてもボリュームは追加できないので、やはり年齢とともにボリュームが足りないところも出てきますので、ハイフをした上でほかの治療も組み合わせて行なっています。

ーなるほど。スキンリファインクリニックは吉祥寺以外にも銀座、広尾と分院がありますがそれぞれ違いなどはありますか。また、今後スキンリファインクリニックをどのようなクリニックにしていきたいか教えてください。

F:今でもたくさんの患者様に通っていただいていますが、より身近な存在になりつつ信頼度を高めて、より多くの方に来ていただけるよう知名度を増やしていきたいと思います。治療メニューとしては3院とも似ていますが、それぞれの院長が経営をしているので、カラーの違いはあるかと思います。

もともとお料理を作るのが好きなので、ワンランク上のお料理を作りたいなと思ってお料理教室に通ったりして過ごしています

美人女医藤林先生

ー藤林先生が吉祥寺以外で診療されることはありますか?

F:現在は吉祥寺院のみです。以前はありましたが、患者様の希望として、また同じ先生に診てもらいたいという方も多くいらっしゃるので、1カ所でリピートしていただいたほうが患者様に負担なく通っていただけるのではないかという考えになりました。

ー毎回藤林先生に診察していただけるのは安心です。次に、藤林先生のワークライフバランス、働き方について教えてください。

F:基本的に診療時間内に仕事は終わらせるようにしているので、それ以外の時間はプライベートで使っていますが、そこまで多くのプライベートな時間があるわけではありません(笑)。

ーお仕事の日はなかなかプライベートな時間を確保することは難しそうですね。お休みの日はどのように過ごしていますか。趣味や特技はありますか?

F:つい最近ですが、あまり筋肉がついていなかったので、トレーニングをしにジムに通っています。平日も行けるときは行きます。あとはもともとお料理を作るのが好きなので、ワンランク上のお料理を作りたいなと思ってお料理教室に通ったりして過ごしています。

恋愛も美容も一緒で、毎日が楽しくなるための、人生のスパイスみたいなものだと思っています

美人女医藤林先生

ーワンランク上のお料理素敵です。そんな才女な藤林先生の若い頃の忘れられない恋愛を教えてください。

F:特定のものだと言えるのではなく常にあります……。

ー現在も恋愛はされているということですか?

F:はい、そうですね(笑)。恋愛も美容も一緒で、毎日が楽しくなるための、人生のスパイスみたいなものだと思っています。

ー人生のスパイスかっこいいです。では最後の質問になります。藤林先生の憧れの女医さんまたは医師はいらっしゃいますか?

F:特定の方はいません。形成外科は女医の先生が多くいらっしゃいました。女性でも、ものすごく働きますし、手術ができて、テキパキしていて、尊敬できる先生たちばかりでした。教えてくださった皆さんすべてが素敵だと思っています。

ー男性だけではなく女性も活躍する美容医療業界の発展がますます楽しみになりますね。藤林先生、本日はありがとうございました。

F:ありがとうございました。

*本記事内でご紹介した治療機器、施術内容は、個人の体質や状況によって効果などに差が出る場合があります。記事により効果を保証するものではありません。価格は、特に記載がない場合、すべて税込です。また価格は変更になる場合があります。記事内の施術については、基本的に公的医療保険が適用されません。実際に施術を検討される時は、担当医によく相談の上、その指示に従ってください。

待合室

スキンリファインクリニック 吉祥寺
住所:東京都武蔵野市吉祥寺本町1-12-9 Belle Blanc吉祥寺3F
電話番号:0120-556-595
診療時間:11:00~19:00
撮影:kei deyama(SIMA)

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監修:

藤林万里子医師

東京美容外科 東京銀座院

慶應義塾大学環境情報学部卒業から、東海大学医学部卒業。慶應義塾大学を卒業後、一般企業へ就職するも一度諦めた医師としての道を目指して医学部合格。
医学部卒業後は形成外科医として経験を積み、スキンリファインクリニックに勤務。吉祥寺院院長に就任。 得意施術はフィラー、注入系で患者様の顔や骨格をみて、どこを直したら一番きれいに見えるかというバランスを考えながらカウンセリングや施術を行っています。
現在の所属クリニックは、東京美容外科。

日本形成外科学会 認定専門医
日本美容外科学会(JSAPS) 正会員など

慶應義塾大学環境情報学部卒
東海大学医学部卒
慶應義塾大学病院 初期研修
東海大学医学部付属病院 形成外科勤務
東海大学医学部付属病院 形成外科助教
東海大学医学部付属八王子病院 形成外科勤務
スキンリファインクリニック 勤務
東京美容外科 銀座院院長

この記事の監修ドクターが所属するクリニック

  • 住所: 東京都中央区銀座7-9-11モンブラン銀座ビル6F
  • 最寄駅: 東京メトロ銀座駅A3出口徒歩3分
  • 院長: 藤林 万里子
  • 診療時間: 10:00~19:00(予約制)
  • 休診日: 年中無休(年末年始を除く)