発毛効果があるとして服用する人が多いミノキシジル。最近は薄毛で悩まされる女性も増えているため、男性だけでなく女性でも服用する人が増えているんだそうです。ただ、ミノキシジルについては、副作用が起きるので注意が必要という声も聞かれます。
ここでは、ミノキシジルについての基本情報と気になる副作用についてまとめてみましたので、服用を考えている人はぜひ参考にしてくださいね。

目次

1.ミノキシジルとは?

ミノキシジルは、育毛剤に使用される代表的な成分で、AGA(男性型脱毛症)の治療に効果があるとして広く使用されています。

ミノキシジルには血管拡張作用があるため、もともと高血圧症の薬として使用されていたものです。高血圧症の治療のためにミノキシジルを服用していた患者の体毛が副作用として濃くなったことから、「脱毛症に効果があるのでは?」と注目されるようになりました。

そして、さまざまな研究や臨床試験の結果、ミノキシジルが脱毛症に効果があることが分かり、育毛剤として商品化されるようになったのです。育毛剤としてのミノキシジルには、直接頭皮に塗る外用タイプのものと、飲み薬として服用するサプリメントタイプがあります。

1-1.ミノキシジルのメリット

ミノキシジルは、アメリカのFDA(食品医薬品局)が初めて正式に認可した育毛剤です。FDAによって脱毛症への有効性が認められた成分ですから、発毛効果については信頼性が高いといえるでしょう。

ミノキシジルには血管拡張作用がありますから、ミノキシジルを使用することで毛根にまで髪の発育に必要な栄養分がしっかりと行き渡るようになります。その結果として発毛が促され、薄毛が改善されるといわれています。

ミノキシジルのメリット

2.女性に薄毛が増えている原因とは?

では、どうして女性に薄毛が増えてきているのでしょうか? 女性の薄毛の原因としては次のようなものがあります。

  • 遺伝
  • ストレス
  • 無理なダイエット
  • 睡眠不足
  • 食生活の乱れ
  • ホルモンバランスの乱れ
  • 加齢
  • 間違ったヘアケア

以前は女性の薄毛と言えば、加齢によるものが多いと考えられてきましたが、最近では20代の女性でも薄毛に悩まされる人が増えてきています。

若い女性の薄毛の場合に考えられるのは、無理なダイエットや睡眠不足、また食生活の乱れです。もちろん、遺伝的な要素のために薄毛に悩まされる人もいますが、それ以外の原因となると食生活や睡眠不足などが原因の可能性が高いです。

無理なダイエットなどをして食生活が乱れていると、髪に必要な栄養が足りていないために髪が抜けやすくなってしまうのです。さらに、睡眠中には髪の成長に必要な成長ホルモンが多く分泌されますが、睡眠不足だと成長ホルモンの分泌量が減ってしまいます。そのために、若くても薄毛に悩まされる人が増えてきているのです。

また、ほかの原因として考えられるのがホルモンバランスの乱れです。
女性ホルモンのバランスが乱れて、男性ホルモンが増加してしまうと、薄毛の原因になってしまいます。女性ホルモンや男性ホルモンについては、女性の体内で分泌されるのが女性ホルモン、男性の体内で分泌されるのが男性ホルモンという風に考えている人が少なくないのですが、これは間違いです。

女性の体内でも男性ホルモンは分泌されますし、男性の体内でも女性ホルモンは分泌されます。そして、男性ホルモンが体内で必要以上に増加してしまうと、薄毛などの原因となってしまうのです。

2-1.女性でも使用者が増えているミノキシジル

最近では深刻な薄毛に悩む女性が増えてきているため、毛髪再生外来では男性だけでなく女性の薄毛相談窓口も設けられています。また、ドラッグストアなどでは男性用だけでなく、女性向けの育毛剤や育毛効果があるといわれる製品も豊富に並んでいます。

ミノキシジルは、もともとは男性の薄毛治療に使用されてきたものですが、女性の薄毛も増えてきているため、女性の中にも使用する人が増えてきています。外用タイプのものはドラッグストアなどでも購入が可能なので、手軽に購入しやすいというのが使用者が増えている一因といえるでしょう。

ミノキシジルの効果については、外用タイプのものよりも内服するタイプのものの方が効果は高いといわれていますが、内服薬を購入する場合はクリニックで医師の診察を受けることが必要になります。

ただし、女性の薄毛治療のためにミノキシジルを処方することには、消極的な医師も少なくないのは事実です。その理由は、ミノキシジルの使用には副作用のリスクがあるからです。

また、女性向けのミノキシジルを取り扱っているクリニックでも、女性の薄毛治療には外用薬のみを使用しているというところもあります。内服薬の方が外用薬よりも効果が高く出やすい反面、副作用のリスクも高くなるからです。

FAGAにも効くミノキシジルの副作用とは

3.服用するとむくみや動悸が起きる?

その発毛効果についてはお墨付きのミノキシジルですが、効果が高い反面、副作用のリスクが高いともいわれています。

ミノキシジルの代表的な副作用としては、むくみや動悸などが起こるとされています。

ミノキシジルには血管拡張作用があり、血流に影響を与えるため、むくみが出やすくなります。また、副作用によって利尿作用が低下するために排出されるべき水分が体内に溜まってしまうので、むくみやすくなってしまうのです。

動悸が起きる理由も血管拡張作用にあります。ミノキシジルを服用すると、動脈には拡張が起きますが、静脈には拡張が起きません。このことが動悸の原因となります。

3-1.副作用が起きる確率

むくみや動悸などの副作用が起きる確率としては、ミノキシジルの含有量に左右されます。ミノキシジルが多く含まれているものを服用すれば、それだけ副作用があらわれる確率は高くなりますが、含有量が少ないものを選ぶと副作用が起きる確率も低くなります。

ミノキシジルの含有量が1%程度だと、副作用が起きる確率は5%程度といわれていますが、含有量が多くなると、副作用が起きる確率は上がります。

また、高血圧や低血圧の人、もともとむくみやすい人などは、副作用が強く出やすい傾向にありますので、摂取の際には注意が必要となります。

3-2.ミノキシジルのほかの副作用

ミノキシジルについては、ほかにも次のような副作用が報告されています。

  • 頭痛
  • 性欲減退
  • 不整脈
  • 多毛症
  • 低血圧
  • 皮膚のかゆみ
  • ニキビ
  • 体重増加

薄毛治療のための薬なので、服用することで頭髪だけでなく全身のムダ毛が濃くなってしまったというケースも少なくないようです。
また、アレルギー症状による皮膚のかゆみや頭痛などの副作用も報告されています。

ミノキシジルのほかの副作用

3-3.女性の使用で気を付けたいこと

女性でも使用できるミノキシジルですが、実は男性向けのミノキシジルの外用薬と女性向けとではミノキシジルの配合量が異なります。男性向けのものと女性向けのものを比べると、男性向けのミノキシジルは5%配合が主流なのに対し、女性用のものは1%ないしは2%となるようにされています。(日本では女性用は1%が主流です)

ミノキシジルの配合量が多い方が効く感じがするかもしれませんが、わざわざ配合量を少なくしているのにはパーセンテージが高いとムダ毛が濃くなるという理由があるからですが、海外では女性用で5%のものもあります。

また、ミノキシジルの使用にあたってはすべての女性の薄毛に効果があるわけではないという点を覚えておきましょう。
先ほど述べましたように、女性の薄毛の原因はさまざまですが、ミノキシジルが効果があるといわれているのは男性ホルモンの分泌量が多いのが原因で薄毛である場合だけです。このタイプの薄毛は、髪の生え際や頭頂部などに症状がみられるのが特徴です。

もし、薄毛の原因がほかにある場合は、発毛効果がないばかりか、むくみや動悸などの副作用が出るだけとなってしまいますから注意しましょう。

また、ホルモンに影響を与えるものですから、妊娠中の方や妊娠を考えている方は服用については医師に相談するようにしてください。

毛髪再生外来のあるクリニックでは薄毛の原因の診断ができますから、ミノキシジルの使用を考える前に、まずはクリニックを受診するようにしましょう。今は、インターネットなどでミノキシジルを購入する人も増えているようですが、自己判断での使用はリスクをともないますから、必ず医師の指導の下で使うようにしてください。

まとめ

女性の薄毛治療にも用いられるミノキシジル。しかし、すべての薄毛に効果があるというわけではなく、男性ホルモンの影響によるFAGAの場合だけですので、まずはクリニックを受診して薄毛の原因を突き止めることからスタートしましょう。
また、服用によって動悸やむくみなどの副作用が生じることがありますので気を付けてください。

*本記事内でご紹介した治療機器、施術内容は、個人の体質や状況によって効果などに差が出る場合があります。記事により効果を保証するものではありません。価格は、特に記載がない場合、すべて税込です。また価格は変更になる場合があります。記事内の施術については、基本的に公的医療保険が適用されません。実際に施術を検討される時は、担当医によく相談の上、その指示に従ってください。

maricchi

maricchi

美容系ライター。エステティシャンとしての経験をもつ。国内外問わず優秀なコスメを探すのが趣味。

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