鼻は、顔の中心にあり、外見の印象に大きく影響を与えます。そこで、鼻の形成手術の中でも相談を受ける事の多い鼻翼縮小術について詳しく解説していきたいと思います。

鼻翼縮小術とは

鼻翼縮小術とは、鼻翼(小鼻)の一部を切除し、鼻翼の幅を狭く、小さくする手術です。鼻翼縮小術をおこなうことで、鼻の穴や鼻の横幅が小さくなり、控えめな鼻の印象を与えられるという効果があります。

具体的な手術方法としては、鼻翼の内側を切除する内側法、鼻翼の外側を切除する外側法の2種類があります。

内側法は傷跡を少なく、鼻の横幅を狭くしたい場合にお勧めの方法です。
一方、外側法は、鼻翼が大きく、外への張り出しが気になる方におすすめの方法です。鼻翼自体のボリュームを小さくすることができるので内側法よりも効果は大きくなります。

ただし、傷を残したくないから内側法にしたいというような選び方ではなく、ご自身の鼻翼の張り出し具合や小鼻の形によって適切な術式を選んだ方が効果を感じられますので、術式の選択については医師とよく相談するのがおすすめです。

鼻翼縮小術のメリット、デメリット

鼻翼縮小術のメリットは、外側法、内側法にかかわらず、鼻翼の幅や大きさを好みで調整できることです。

一方、デメリットは、傷痕が残ること、小さくしすぎると鼻閉となったり、不自然な鼻翼形態となり修正が難しい場合があるということです。当院では、鼻翼の形態をより自然に縮小するために、鼻翼の新しい切除デザインを用いて行っております(第58回日本形成外科学会にて発表しました)。この方法によって術後形態が自然な鼻翼形態を得ることができています。

鼻の下半分がやや大きな方に、鼻翼縮小術のみをおこなうと、相対的に鼻尖が丸く大きく感じてしまう場合があります。そのような場合は鼻尖縮小術の併用も考慮されます。

術後の腫れや副作用、合併症について

鼻翼縮小術の術後、腫れや内出血が出ることがありますが、1週間〜10日で引いてきます。上口唇が少し腫れる術式もあります。

手術後に現れる可能性のある副作用や合併症に、切除しすぎてしまって不自然な形になってしまうということがありますが、事前に顔全体のバランスを見ながら十分に切除範囲を検討することで予防は可能です。

そのほか考えられる副作用に、鼻づまりがあります。通常、術後の腫れが引いてくるころには改善しますが、極端に小さい鼻を希望された場合には、鼻の息が通りにくくなることがあります。

また、他の外科的手術同様に感染のリスクがあります。

まとめ

小鼻の大きさや鼻の穴の大きさは、小さくすれば美しいというものではなく顔全体のバランスに合わせて医師とよく相談しながら最適な術式を選択していきましょう。

*本記事内でご紹介した治療機器、施術内容は、個人の体質や状況によって効果などに差が出る場合があります。記事により効果を保証するものではありません。価格は、特に記載がない場合、すべて税込みです。また価格は変更になる場合があります。記事内の施術については、基本的に公的医療保険が適用されません。実際に施術を検討される時は、担当医によく相談の上、その指示に従ってください。

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監修:

大場教弘 医師

プリモ麻布十番クリニック

大阪市立大学医学部卒業。大学病院では形成外科医として勤務。都内美容外科を経て、2009年プリモ麻布十番クリニックを開院。現在は理事長兼院長。形成外科専門医。
目元の外科治療全般、鼻の鼻中隔延長術などの症例が多く、他院での修正手術を希望する方も多いそう。自身のクリニック以外にも神戸大学医学部附属病院美容外科非常勤講師として活躍。

大阪市立大学医学部卒
大阪市立大学医学部付属病院形成外科・美容外科
大阪市立大学大学院医学研究科
大阪市立大学医学部付属病院形成外科・美容外科
リッツ美容外科 東京院
プリモ麻布十番クリニック理事長