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顔のボリュームアップだけじゃない! 肌を育てるプロファイロとは
肌に注入する薬剤も成長因子からスネコス、ボトックスやヒアルロン酸など多くの種類があります。筆者が美容看護師になってからもどんどん新しいものが出ており、プルプル注射などユニークなネーミングのものもあります。
エクソソームも最近人気が出ている薬剤のひとつです。そんな薬剤もひとつひとつ特徴がありお悩みに合わせて注入していくのですが、よく注入治療をしたいけれど何を注入して良いのかわからないと相談を受けます。
特に、筆者が相談されるのは目元や首の小ジワや加齢によるボリュームの減少を気にされる方が多いです。目元や首に向いている製剤は少なく、さらに同時にボリュームを出すだけでなく肌を再構築して修復(肌を育てる)ものとなるとおすすめはプロファイロです。
このプロファイロについて今回は詳しく解説していきます。
プロファイロとは
プロファイロとは、次世代型のヒアルロン酸と言われており、イタリアのIBSA社が開発したものです。ヒアルロン酸には高分子のものと低分子のものがありますが、プロファイロはNAHYCOテクノロジーという世界特許を取得した技術で高分子と低分子の特殊な構造をしているヒアルロン酸製剤です。
ヒアルロン酸の高分子のものは細胞を膨張させて効果の持続力が高く、低分子のものは深部の水分を増加させヒアルロン酸の産生を促す効果があります。また、ヒアルロン酸は架橋のものと非架橋のものにわけられプロファイロは非架橋のためアレルギーやボコつきが出にくいという特徴も持っています。
そのため目元や首などボコつきの出やすいデリケートな部分にも安心して注入できる製剤です。
ヒアルロン酸と一言でいってもジュビダームビスタのように架橋剤が入っていて長期間しっかり持続しながら肌の土台になるものもあれば、プロファイロやスネコスのように非架橋で肌のブースター的な働きを行いハリを出していくものなど様々ありますのでお悩みに合わせて選んでいくことをお勧めします。
プロファイロのダウンタイムは?
プロファイロのダウンタイムとしては、針を複数回刺すため針穴が目立つ場合があることや内出血を起こすと2週間程度で吸収されていくのでコンシーラーなどで内出血を隠す必要があります。
また、プロファイロは高分子のヒアルロン酸も成分としてあるため吸収されるまで少しポコっとした感じが気になるという方もいらっしゃいます。ただ、プロファイロは吸収が早いため1〜2週間程度で気にならなくなります。注入量も多量ではないため不快感は少ないという声が多く、安心して受けられます。また、赤みやむくみ感が数日程度ありますので施術後は長時間の入浴やサウナ、岩盤浴、飲酒など代謝の良くなることは1〜2日控えると良いかと思います。
実際に施術される患者さんの中でもダウンタイムは少ない方がほとんどですし、全くダウンタイムがでなかったという方も稀にいますが、何もないというのはほんとうに稀です。ダウンタイムが気になるという方は1〜2週間は予定を入れないことが多い傾向にあります。普通ダウンタイムはあるが、内出血や腫れが出なければラッキーだと思っておいた方が良いかと思います。
プロファイロの効果持続期間は?
では、プロファイロのもちはどうなんでしょうか。ヒアルロン酸といえば美容クリニックで1番シェアのあるものとして一般的なアラガン社のもので短いものは半年、長いものは1年半と長期間持続します。
プロファイロはその点でみるともちがいいのかどうかを患者さんにも多くご質問いただきます。継続して美容医療を続けていく上でコスパはとても重要ですよね。プロファイロはボリュームをしっかりと出すことをメインの目的にしておらず、皮膚の深い部分で細胞を再構築(リモデリング)することによりハリや弾力が出て小ジワやたるみを改善するものです。
そのため一度でも効果を発揮し実感することができます。直後はたるみがスッキリした感じがして2〜3週間かけてハリを出してくれるのです。そのため吸収されてなくなるから次また打たなければならないということはありません。ただ、1カ月おきに2〜3回程度継続して施術し、その後はメンテナス程度に半年から1年おきに施術することでより効果を実感することができ、効果を持続することができます。
プロファイロの価格
プロファイロの価格は1本価格や2回セットなどで価格が変わってきますが、20万円から30万円程度と価格帯としては高めです。
実際、患者様におすすめしてもコストが高いので検討したいと言われる方が多いです。ただ、シワの改善だけでなく皮膚のエイジングケアができるため注入するだけでたるみ改善と肌のハリツヤというダブルの効果を得ることができるため様々な注入を組み合わせたりするよりもコスパは良いと言えるでしょう。
似ている施術としてスネコスがありますがスネコスは2週間に1回を4回1クールで行い目元のみで1クール15万円から20万円程度かかるため顔全体的な若返りとしてはプロファイロの方がトータル的に考えるとお得なのではないかと考えます。
プロファイロを実際受けた患者さんの反応
実際に施術を受けた患者さんの反応としては悩んでいた首や手の甲のシワが改善されて嬉しい、目元のシワだけでなく肌にハリが出た感じがすると言ったお声が多くあります。
ただ、ハリが出た気がするが期待していた効果よりは劣っているという方もいるためビフォーアフターの写真を見て自分の悩みに施術するとどこまでの改善がみられるのか理想と現実のギャップを埋めておく必要があると思います。
どこまで改善できるのかはよく患者さんに質問されるのでこの小ジワは改善されるが深く入ったシワに関しては残る可能性があるなど細かくお話ししていますので受けられるクリニックや看護師・医師に質問してみると良いと思います。
プロファイロと併用すべき施術
では、プロファイロを2回しっかり注入した後はどのような施術を行うとより効果を維持できるのでしょうか。まず、1つはプロファイロを半年から1年おきに継続するということです。
2回で効果を実感されてもお肌のコラーゲンやエラスチンは加齢に伴い減少してしまうため、増やしてあげる必要があります。効果を実感できたということはプロファイロでお肌のコラーゲンやエラスチンが増加してハリツヤが出たということですのでご自身に合っている施術ということになります。合っている施術であれば不安なく継続もできますので私は効果を感じる施術に関してぜひ継続をとご説明しています。
さらに、高周波(ラジオ派)やハイフも併用すると肌に熱を加えることによりリフトアップ効果やハリが出るためプロファイロを行った後も子ジワやたるみ防止をすることができます。特に皮膚の柔らかい方(皮膚が下垂しやすい方)に関してはショートスレッドや糸リフトも併用すると物理的にグッとリフトアップされ糸が解ける過程でもコラーゲンが生成されより長くたるみを防止することができます。
1番良くないのはプロファイロを2回行ったからと満足してあとは何もしないことです。何もケアをしなくなると加齢や摩擦などでお肌はどんどん下垂したりハリがなくなってしまいます。
美容医療は長期的なプランを考えたり継続がとても重要になるためせっかく改善しているのなら医師や看護師などと今後どのような施術をすれば維持できるのか、より良くすることができるのかプランを立てることをおすすめします。
そのプランにより次は何をしたら良いのかという不安もなくなりますし、安心してクリニックに通うことができます。私が担当している患者さんもこれから何をすれば良いのか不安という方が多いです。そのためプロファイロのメンテナンス込みで半年から1年間のスケジュールをコストやダウンタイムも説明しながら計画を一緒に立てることで、クリニックと患者さんとの信頼関係もしっかり構築することができています。
プロファイロと似ている施術
プロファイロと似ている施術としてあがることが多いのがスネコスとボライトです。スネコスとは非架橋の比較的サラサラとしたヒアルロン酸でスネコス200とスネコス1200という種類があります。
スネコス200は低分子のヒアルロン酸とアミノ酸で肌のブースター(栄養剤)として目元の子ジワを改善したり首や手の甲の細かいシワを改善することに使われています。スネコス1200は中分子のヒアルロン酸とアミノ酸でほうれい線や目元の深めのシワの改善や肌のボリュームも出すことが可能です。
プロファイロは低分子と高分子のヒアルロン酸のためスネコス200と1200を合わせたような製剤と考えていただくとわかりやすいかと思います。そのため細かいシワだけ気になる方はスネコス200で十分である場合もありますし深いシワも浅いシワも気になる方はスネコス1200かプロファイロを注入されると良いと思います。
ボライトは架橋のヒアルロン酸で皮膚に注入すると保水力が上がり潤うため肌質改善ができることや架橋のヒアルロン酸であるため効果が9カ月(1年弱)程度の長期持続するという特徴があります。
肌のハリや弾力が出るためプロファイロ同様の効果もありますがボリュームアップすることはできずあくまでも皮膚表面のハリツヤが出て肌質改善することができるというものです。一度の注射で長期的に肌のハリを出したい方にはボライトが適しているかと思います。
▼スネコスをもっと深く知りたい方はこちらの医師監修記事も
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原かや医師(八重洲形成外科・美容皮膚科)が語る“第3”のヒアルロン酸治療とコロナ禍での美容医療、SNS論など
新連載企画『美容医療よもやま話』は、開業されている医師を中心に、最新の美容医療事情はもちろんのこと、経営論、医師論、SNS論、美容論など、メディアなどでもあまり話す機会のない視点のインタビューにしています。激変する美容医療業界で、普段どんなことを考えて診療しているのか、患者側からの視点ではなかなか見えないこと、美容業界裏話!まで、さまざまな角度からの質問で、医師の人柄、美容医療に対する姿勢がよくわかる! 第一回は、「美人女医インタビュー」にも出ていただいた東京駅チカの八重洲形成外科・美容皮膚科の原かや院長です。 目次 ・最近の美容医療の流れ ・開院してからの患者様に対する気持ちの変化、クリニックの運営方針の変化 ・男性の美容医療に対する意識の変化やどんなご要望が多いか ・美容女医としてのあり方、若手美容医師に対するアドバイス ・美容クリニック新規開院が多いことについ
この記事は、
八重洲形成外科・美容皮膚科の
原かや医師が監修しています。
まとめ
今回は次世代のヒアルロン酸であるプロファイロについて細かく解説していきました。注入に使われる薬剤も多岐に渡るため、何がいいのかわからない、私に合ってるのは何かなと悩む方が多くいます。
もちろん医師の診察のもと適している製剤を選択されますが、新しい製剤が毎年のように多く世に出てくるためひとつひとつどのようなものかわかっている方が自分の肌と相談しながら選ぶことができると思います。また、コスパや持続は特に質問されることの多い内容でしたので特に詳しく解説しております。
美容医療は続けることにも大いに意味があるためストレスなく効果を持続させながら継続していただけると満足のいく結果がついてきます。熱を入れるハイフや高周波の治療も併用することによりリフトアップ効果の持続やたるみ改善可能であり、されている方とされていない方で明確に違いが出てくるところになりますので患者さんの効果を見ている立場としてはぜひ併用していただきたいと思います。
*本記事内でご紹介した治療機器、施術内容は、個人の体質や状況によって効果などに差が出る場合があります。記事により効果を保証するものではありません。価格は、特に記載がない場合、すべて税込みです。また価格は変更になる場合があります。記事内の施術については、基本的に公的医療保険が適用されません。実際に施術を検討される時は、担当医によく相談の上、その指示に従ってください。

ゆー
4年制大学の看護学科を卒業後総合病院のICUで1年勤務。その後、美容クリニックに勤務して3年目の、看護師としては4年目になる。美容クリニックはパート含め計6院の美容外科・皮膚科勤務歴があり使用した機械や介助についたオペも多い。高校生の頃から肌荒れに悩んでおり、スキンケアマニアのため市販のスキンケアやドクターズコスメの知識も豊富である。
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