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顔のボリュームやたるみで悩んでいる方はマスクを外す機会が増えてさらに多くなっています。鏡を見て頬やほうれい線で悩んでいて何をしていいのかわからないと相談されることも以前のコロナ禍より増えています。
その方のお顔の形や脂肪のつき方、痩せやすい場所などによりハイフや高周波の治療では対応できない場合もあります。顔のボリュームやたるみの原因についても1番大きく関わっているのは脂肪です。そもそも、顔では脂肪のパーツが分かれており特にほうれい線付近にある脂肪として気になる部分がメーラーファットです。
頬の骨が高かったり笑った時に頬が盛り上がるタイプの方に対してはハイフや高周波の治療もとても有効なのですが、ハイフは神経の損傷をするリスクがあるため真っ直ぐに向いた時の黒目の線を結んだ部分の内側は照射できません。そのため、ほうれい線のぎりぎりにある脂肪はハイフではしっかり照射することが難しいため気になるボリュームを減らすことができないのです。
では、頬のボリュームやたるみは対処することができないのでしょうか? 悩んでいるのにその悩みを解消する方法がないのではと思っている方もとても多いのです。もうどうすることもできないから諦めているんですとよく吐露されますが、何もできないなんてことはありません。その部分のいらない脂肪を取ってしまえばよいのです。その方法やメリット、デメリットなど細かく解説していきます。
顔の脂肪メーラーファットの位置は?
メーラーファットとは、ほうれい線の上あたりから目の下くらいまでに広がる部分にある脂肪のことをさします。メーラーファットの脂肪細胞が大きくなると笑った時に頬が大きく盛り上がるため横から見ると太っているように顔が大きく見えてしまいます。
さらに、加齢すると脂肪が下垂するためゴルゴラインやほうれい線が目立ってしまいます。ほうれい線は加齢により骨が萎縮して凹むことによっても目立ちますが、メーラーファットの脂肪細胞が肥大している状態で下垂することによって靱帯に堰き止められ覆い被るような状態になることでより目立ってしまうのです。
そのため、若いうちに太って見えるメーラーファットを除去してしまうと加齢により垂れ下がった脂肪が下垂してたるんでほうれい線が目立つことを予防できるとも言われています。メーラーファットを除去することによって将来のたるみやほうれい線、ゴルゴラインなどのシワ予防できるだけでなく、顔がシュッと痩せて見えるため若いうちにもメリットが大きくなります。
メーラーファットがすごく多いという方は多くなく、皮膚のたるみなのか脂肪が多く垂れ下がっているのか知識のある医師による診察でしっかり判断してもらいましょう。メーラーファットがあまりないのに除去してしまうと頬骨の下が窪んでしまい不健康で病的な印象が出てしまい脂肪は一度除去すると元に戻らないため注意が必要です。
メーラーファット除去の方法
メーラーファット除去の方法としては、口角の横から小さな穴を開けてカニューレと呼ばれる先が丸くなった長い特殊な針を使用して麻酔をメーラーファットがある部分全体に広げて痛みをなくし、メーラーファットを細かく柔らかくほぐしてから吸引するという方法です。
よくある脂肪吸引のように吸引する機械を使う場合もありますがシリンジ(注射器)を使用して医師の手で陰圧をかけて吸引することもあります。機械で吸引するとパワーが強く取りすぎてしまうこともありますが、シリンジで人の手を使い吸引することによって本当にいらない部分の脂肪を取ることができます。組織を必要以上に傷つけることもないのでシリンジの方が腫れも少ないと言われています。
また、オペ後の圧迫はフェイスバンドを利用してオペ後から翌日までしっかりと圧迫することによって腫れや内出血を予防することが可能です。圧迫は必要ないというクリニックもありますが、脂肪を吸引しているので細胞は破壊されたり出血も僅かでもあるため圧迫はしておくほうが腫れにくく無難かと思います。
メーラーファット除去の手術中の痛み
痛みに関しては、局所麻酔のちくっとする痛みやカニューレが入ってくる押されるような痛みが主です。その後吸引する際には局所麻酔が効いているため痛みはほとんどありません。
ちくっとする痛みは一瞬のため我慢できる方が多いですが、その後の麻酔をカニューレで入れる際に押される感覚や痛みが辛いという方もいらっしゃいます。不安な方は笑気麻酔や静脈麻酔を使用して苦痛を減らした状態でオペを行うと痛みに対する恐怖が減るため安心して行えるでしょう。
メーラーファット除去の価格
メーラーファット除去の価格帯としては100,000円から250,000円と幅が広く、キャンペーンやモニター制度を利用することにより割引価格でオペが可能になるケースが多いです。モニターに関してはオペ後に1週間後や1カ月後など写真を撮ったりSNSやホームページに載ることがあるため事前にどういった内容なのか理解しておくことが必要です。
メーラーファット除去のデメリット
デメリットとして挙げられるものは脂肪の取りすぎによる痩せ感(コケる感じ)があることです。頬骨が元々高い方は特により頬骨が際立ってしまい頬のすぐ下がげっそりとした印象を与えて病的で不健康そうに見えることもあります。
適応かどうか判断してもらうことも大切ですが、自分がどこの部分を痩せさせたいのかどこの部分は残したいのか理想をしっかり医師に伝えることも重要です。理想と医師による現実的な範囲をすり合わせることによってオペ後の完成がバランス良くなるのか、思っていた理想とかけ離れているのかが変わってくるからです。
ご自身では頬骨が出ていてそこのお肉が気になる方でも脂肪は全然なく、頬の骨の影響ということもあるため相談してすぐオペできるクリニックよりも相談して適応が適応ではないか判断してもらい治療の方向性を一緒に考えてもらえるようなクリニックが理想的かと思いますのでいくつかのクリニックを回ってどこでオペを行うのか検討することをおすすめします。そうすることで、自分の状態やどの方法が自分に合っているのかがより明確に見えてくるかと思います
メーラーファット除去と併用される施術
メーラーファット除去と併用される施術としては、ほうれい線をどう改善するのかという所がミソかと思います。頬骨が高い方は若々しく見えるというメリットもあるためその良い部分は生かして、いらない部分をメーラーファット除去でなくします。さらに、よりほうれい線を目立ちにくくするというところに目線をシフトさせて併用施術をされると悩みがより改善されていきます。
・スレッドリフト
スレッドリフトによってメーラーファット除去後の皮膚のたるみをぐっと引っ張り上げてあげることができ、たるみによるほうれい線はほぼ満足できる程度には改善することが可能だと思います。
風船が萎むように皮膚はその内側にある脂肪の厚みがなくなると余ってしまいたるむためその皮膚のたるみをスレッドリフトで持ち上げてあげるということです。これにより皮膚も引き締まるので皮膚が柔らかい方は特に皮膚がたるみやすいため併用することをおすすめします。
・ジョールファット除去
ジョールファットとは口横のぽよっとしたたるみにつながる脂肪のことでこれを一緒に除去することによってよりすっきりとした下顔面のラインができます。ほうれい線上のメーラーファットと除去方法が同じで口横からカニューレを入れて吸引するということもあり、ダウンタイムも1回で済ませられるため適応の方は併用するとより満足度が高くなります。また、将来のブルドッグラインとほうれい線を予防できるという面からもおすすめできる治療です。
除去後にすると良い施術
メーラーファット除去後には皮膚のたるみが出てくるため皮膚のたるみ予防としてハイフやサーマジェンなどの高周波治療を行うことが多くのクリニックで推奨されています。そのほかの理由としては脂肪はある程度除去できたとしてもそのほかの組織によるたるみが生じる可能性があるからです。
靭帯の緩みや加齢によるスマス筋膜の緩み、ほかの部分の脂肪の下垂などが主になります。そのため、しっかりと熱を与える事によりコラーゲンやエラスチンが生成され皮膚のハリが出るとともに筋膜層も引き締まり脂肪も加熱された分は体外に排出されます。
皮膚が柔らかい方はサーマジェンやポテンツァのダイヤモンドチップを2〜3カ月おきに、脂肪が多い片や皮膚が厚い方はハイフを3〜6カ月おきに施行するとたるみの少ない引き締まった状態を維持することが可能になります。
さらに、皮膚が柔らかく下垂しやすい方にはショートスレッドも皮膚の引き締めをしてくれるためサーマジェンやポテンツァのダイヤモンドチップと併用することをおすすめします。ショートスレッドの糸は6〜12カ月かけて体内で溶けていくため、溶ける過程でも皮膚を引き締めてくれたり弾力を出してくれます。
ショートスレッドを年に1〜2回、サーマジェンやポテンツァのダイヤモンドチップをその間に施術すると皮膚の弾力が低下して柔らかすぎるという状態を改善させて皮膚をグッと引き締めることができます。
別の角度から見るとほうれい線はたるみだけが原因ではなく、骨の萎縮による小鼻横の窪みもほうれい線の原因になります。そのため、ほうれい線の根元付近の窪みを埋めるようにヒアルロン酸を注入すると窪みがうまりフラットになることによって若々しい印象になります。患者様の中でも、ほうれい線をなくしたいとおっしゃる方のほとんどがヒアルロン酸の適応になり、実際に施術すると満足度がとても高いです。ヒアルロン酸は医師のセンスが出る部分になるため症例をよく見て医師選びをされることをおすすめします。
メーラーファット除去と似ている施術
メーラーファット除去と似ている施術として挙げられるのは、ハイフの中でもリニアというモードです。リニアモードは熱が広く伝わるため脂肪溶解のカートリッジとして知られています。頬骨の下もしっかり当てると1回でもスッキリ感を感じることができ脂肪によるもたつきには効果を高く感じることができます。
脂肪溶解注射なども良く用いられますが回数が多くかかり金額もトータル的に考えると高くなることや効果もわかりづらいため積極的にはおすすめしませんが、ハイフと併用したりするとリンパの流れも良くしてくれるので併用して効果を上げてあげるものとして上手く使うことをお勧めします。
まとめ
顔の骨格だったり脂肪のつき方で全く違うため同じほうれい線が気になるという悩みであっても対処法が変わってきます。その中でもメーラーファットはほうれい線の原因の大きなひとつであり、ハイフや脂肪吸引で脂肪の量を減らしたり糸リフトで脂肪を移動させたりとメーラーファットの位置を変えるだけでもほうれい線が改善される例もあるほどです。
顔の脂肪は痩せてもなかなか取れない部分であるため脂肪吸引で除去するということは根本的なメーラーファットによるほうれい線などのたるみの改善ができるのです。ただ、皮膚のたるみが原因の場合もあるためメーラーファットだけに注目するのではなく皮膚の柔らかさや薄さにも気を配り、サーマジェンやポテンツァのダイヤモンドチップのように熱を与えて引き締める等を併用したり、スキンケアでペプチドの入っているものを使用して肌のハリ感を出したり脂肪の上の皮膚にも注目して治療していくこともポイントになります。
*本記事内でご紹介した治療機器、施術内容は、個人の体質や状況によって効果などに差が出る場合があります。記事により効果を保証するものではありません。価格は、特に記載がない場合、すべて税込みです。また価格は変更になる場合があります。記事内の施術については、基本的に公的医療保険が適用されません。実際に施術を検討される時は、担当医によく相談の上、その指示に従ってください。

ゆー
4年制大学の看護学科を卒業後総合病院のICUで1年勤務。その後、美容クリニックに勤務して3年目の、看護師としては4年目になる。美容クリニックはパート含め計6院の美容外科・皮膚科勤務歴があり使用した機械や介助についたオペも多い。高校生の頃から肌荒れに悩んでおり、スキンケアマニアのため市販のスキンケアやドクターズコスメの知識も豊富である。
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執筆:
ゆー看護師
4年生大学の看護科を卒業後ICUを1年経験し、救急医療や重症看護を学んだ。その後、複数の美容皮膚科や美容外科で経験を積み美容看護師として働いて3年目になる。日頃からエビデンスやその方それぞれにあった美容医療を提案している。
患者さんからの指名も多く、美容の豆知識を呟いているX(旧Twitter)ではフォロワー1,500人と支持を得ている。
3次救急病院(ICU)
美容皮膚科
美容皮膚科・外科
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