芸能人やモデルのような「プロの美しい人」と私たち一般女性の顔で大きく異なるパーツといえば、鼻。鼻が大きい、横に広がっている、低い……などいろいろな悩みがあると思いますが、意外に多いのが鼻の穴を小さくしたいという悩みです。「正面を向いたとき鼻の穴が見えるのがイヤ」「笑うと鼻が横に広がって鼻の穴が強調されてみえる」こんな悩みを改善する方法について考えてみましょう。
美しい鼻の条件は鼻の高さや形、鼻筋が通っているかなど、いろいろな条件があります。「正面から見て鼻の穴が丸見えになっている鼻」や「小鼻が横に広がっている鼻」は美しくないとされています。いわゆる「ブタ鼻」や「あぐら鼻」ですね。
こうしたタイプの鼻は顔の中で鼻が目立ちすぎてしまい、洗練された印象を損なってしまいます。普段は意識していなくても、写真を撮ったときなどに「あれ、自分ってこんな鼻をしているんだ……」と気がついて悩み始めるという人もいるようです。
鼻の穴の大きさは生まれつき決まってしまいそうなイメージがありますが、実はそれだけではありません。ちょっとした習慣で鼻の穴が大きくなってしまうこともあるので「これ以上鼻の穴を大きくしたくない!という方は気をつけてみましょう。
■鼻の穴に詰め物をする
鼻血が出たときや花粉症やその他のアレルギーで鼻水が止まらないとき、鼻の穴に丸めたティッシュを詰めたりしていませんか? 鼻に詰めものをすると、内側から鼻の穴の形を変形させてしまうことになります。ご存知の通り、小鼻は軟骨で構成されているので、形が変化しやすいパーツ。繰り返しているうちに鼻の穴が大きくなってしまうことがあるのでやめましょう。
■鼻の穴に指を入れる
鼻の穴の中の汚れをとるために指でぐりぐりほじったりしていませんか? これも鼻の穴を広げてしまう恐れがあるのでNG。同様に鼻をかむときに鼻の穴にティッシュを押し込むのもやめましょう。小さいころからこうした習慣を繰り返していると徐々に鼻の穴が大きくなってしまいます。お子さんをお持ちの方は是非、気をつけてあげるようにしてくださいね。
■加齢による顔のたるみ
年齢とともになんだか鼻の穴が大きく見えるようになった気がする……。そんな風に感じたら要注意。口の周りや頬がたるむと鼻の穴も下に引っ張られて大きく見えるようになることも。普段から口呼吸をしていて、いつも口がぽかんと開いているという方も要注意です。
なんとか鼻の穴を小さくして洗練された顔つきを目指したい!でも整形は怖いからイヤ……という方は多いですよね。そんな場合、自力で鼻の穴を小さくすることは可能なのでしょうか。また美容整形としてのアプローチ法にはどんなものがあるか、詳しく説明していきます。
ちょっとした習慣で鼻の穴が大きくなる……ということは、裏を返せばマッサージなどで鼻を小さくすることも100%不可能ではないということではないでしょうか。家庭でできるケアで鼻を小さくする方法を考えてみましょう。
■片鼻呼吸
片方の鼻だけを使って呼吸する方法です。まず、指で鼻をつまんでから、片方の鼻だけ開くように手を放します。もう片方の鼻の穴からゆっくり息を吸います。力まずに、細く長く吸うことを意識してくださいね。息を吸う方の鼻の穴をへこませるようなイメージで行いましょう。吸いきったら、口からゆっくり息を吐きます。片方、5分程度から始め、慣れてきたら10分続けてみましょう。
■鼻の形を整えるエクササイズ
まず人差し指の腹で両方の鼻の穴をしっかりとふさぎます。少し鼻を持ち上げるように指に力を入れながら、鼻自体を下に押し下げるようにして動かします。鼻の頭で指を押し下げるようなイメージで「力を入れる」「ゆるめる」を30回繰り返します。小鼻が横にはっていて鼻の穴が大きく見えがちなひとにオススメのエクササイズです。
■鼻の穴を小さくするマッサージ
小鼻に人差し指と中指を当てて少し、小鼻を少し上に持ち上げるようにしながらくるくると円を描くようにマッサージします。これを30秒繰り返しましょう。
■鼻の穴を小さくする器具
・ノーズアップ
1日10分程度装着することで、小鼻を細く整え鼻の穴を小さく見せてくれるという器具。税込370円というプチプラなので「洗濯バサミより痛くない」「気休め程度に」使う人が多くなっています。効果のほどはそれほど高くないようですが、若い女性を中心に人気があります。
■自力で鼻の穴を小さくする方法を試すときの注意点
自力で鼻を小さくする方法を試すときには「力を入れすぎないこと」「長時間やりすぎないこと」この2つを守るようにしましょう。洗濯ばさみでつまむなど、無理な力を長時間かけ続けると軟骨が思わぬ形に変形してしまうことがあるようです。マッサージもやりすぎると小鼻が腫れて余計に目立ってしまうことがあるので注意しましょう。
ケイト
鼻筋をすっと高く見せるためのアイテムとして人気が高いケイトのノーズシャドウ。このノーズシャドウを小鼻にちょこんと入れるだけで、鼻の穴を小さく見せることができます。プロのメイク講師をされている梶恵理子さんのブログでも紹介されていますが、簡単なテクニックなのに効果は歴然! これは試さないと損ですね。ドラッグストアなどで税込1,200円程度で購入できます。
「鼻先の側面だけにチョン、チョンっと小鼻ノーズシャドウを入れていきます。これは小鼻を小さくみせる
効果があります。笑うと鼻が横に広がる、鼻が大きい、鼻ペチャが悩みという方にオススメ」
確かに小鼻全体と鼻の穴が小さく見えるように感じます。ノーズシャドウやハイライトと組み合わせることで、鼻全体がスマートで洗練されたイメージに仕上がっていることが分かりますよね。このテクニックは是非習得しましょう!
自力でできる鼻の穴を小さくする方法やメイクは恒久的な効果は期待できません。持続する効果を希望するならやはり美容整形が一番の方法と言えます。美容外科における鼻の穴を小さくする施術は「鼻翼縮小」あるいは「小鼻縮小」と呼ばれています。続いてこれらの最新の施術について詳しく説明していきます。
■筋肉縮小剤・脂肪溶解剤の注射
鼻の穴が大きく見える原因は小鼻が張っていること。すべての人に適応するわけではありませんが、脂肪や筋肉の付き具合によっては注射で鼻の穴の大きさを小さくすることができるケースもあります。使用するのは「筋肉縮小剤」と「脂肪溶解剤」の2種類です。「筋肉縮小剤」の詳細については、次の項目「ボトックス注射」で詳しく説明していきます。
銀座よしえクリニックではカウンセリングで患者さんの鼻の状態をチェックし、脂肪溶解剤と筋肉縮小剤を使い分けているそうです。注射で気になる鼻の穴の大きさが改善できたら嬉しいですよね。
「鼻の施術は、ここ10年ほどで新しい薬剤が登場したことにより、注射による施術が進歩してきました。世界各地で1年間に数万回以上も使用されている薬剤を利用するためとても安心です。当院では2種の薬剤を利用して要望に応じて使い分けます。
鼻先が丸い、いわゆる『団子鼻』を解消したいという方にもこの施術は有効です。顔のバランス、脂肪の厚さなどを診察した後に、その方に適した方法を選びます」
出典 銀座よしえクリニック
脂肪溶解注射はBNLS注射とも呼ばれています。植物性由来の成分を使用しており、抗炎症作用もあるので、腫れやむくみが少なく、ダウンタイムがほとんどないというメリットがあります。
「従来の脂肪融解剤注射では術後に腫れや筋肉痛のような痒みがありましたが、輪郭注射は植物由来成分を主成分としているためダウンタイム、副作用がほとんどありません。1~2週間の間隔で5回以上の治療が効果的です。(中略)BNLS注射は、これまでの脂肪溶解注射ではできなかった、鼻先や小鼻、目周りや口まわりなど、細かい部位の治療に適しています。オペをするのは望まない方、わずかな変化を少しずつ得たい方に適しています。顔用の注射ですが、体にも使用可能です」
出典 あつぎ美容クリニック
ダウンタイムが短い、メスを使う必要がないというメリットがある反面、効果が永続的ではないこと、メスを使った手術のような大幅な変化は望めないというデメリットもあります。元に戻るので安心と考えることもできます。手術が怖いという方には適していると言えるでしょう。注射する量によって費用は異なり、BNLS注射は8,000円~6万円程度までと幅が広くなっています。
・脂肪溶解注射をモニターされた湘南美容外科クリニック・沖津まりこ先生のブログ
湘南美容クリニックの沖津まりこ先生のブログ。自身でBNLS注射を試された様子を紹介しています。脂肪溶解という性質上、効果が出るか出ないかは個人差があると率直に述べていらっしゃいます。
「BNLS(鼻)効くか効かないかはあなた次第です。元々お鼻に十分な脂肪量や軟部組織がある方(見た目では鼻尖や鼻翼にプリっと丸みのある方など)はBNLSの効果を実感しやすい印象があります。逆にペラっとしたお鼻の方は効果を感じにくいかもしれません」
■ボトックス注射
筋肉の動きを抑制するボトックスを注射することで小鼻を縮小する方法です。費用は税抜きで15,000~20,000円程度が相場となっています。注射後、4、5日から効果が現れ持続期間は4カ月程度となっています。費用も安いので試しやすい施術と言えそうですね。
「特に日本人に多くみられるのが、いわゆる“団子鼻”。多くの場合、小鼻の運動筋が発達したことが原因と推察されているため、この筋肉の動きを和らげる“ボトックス”を注入することで、小鼻の広がりを引き締め、すっきりとしたノーズラインを手に入れることができます」
・小鼻ボトックスを受けた方のブログ
施術を受けたクリニックの様子から、鼻のどの部分に注射を打つか、どのくらい痛いかなども詳細に紹介してくれているnanaさんのブログ。Before、afterの写真も掲載されています。
鼻の穴を小さくする方法には「埋没法」と呼ばれる糸を使った方法があります。同じ外科手術でもメスを使って切開するのは抵抗があるという方にお勧めです。鼻の穴の大きさが気になる方だけではなく、笑うと鼻が横に広がるのがイヤという方にも適しています。
ダウンタイムは3日程度ありますが傷跡は目立たず、直後からメイクして帰宅することが可能です。クリニックによって使用する糸や縫う手技に差はありますが、費用は20万円弱というところが多くなっています。費用を考えるとコストパフォーマンスの高い施術と言えるでしょう。
ただし、二重の埋没法と同様、糸がゆるんで鼻が元に戻ってしまうこともあります。
出典 湘南美容クリニック
「鼻の形を変えたいが、メスを使った施術に抵抗がある方へおすすめの施術です。糸を埋没させて両小鼻を縫い縮めて小鼻を小さくし、丸みを減らします。これにより小鼻の膨らみを改善し、笑った時に小鼻が広がりを目立たなくします」
出典 湘南美容クリニック
また、クリニック独自の方法で糸を使った切らない小鼻縮小術を行っているところもあります。東京皮膚科・形成外科では口唇裂の手術を応用して鼻の形を整える方法で施術を行っています。抜糸すると元に戻すことができるというのも大きなメリットと言えるのではないでしょうか。
「(元となっている手術は)鼻の穴の中から、鼻孔の形を整えながら口唇裂で先天的に位置がずれている軟骨の位置を矯正する手術です。 傷跡を皮膚に残さないのがメリットなのですが、非常に難しく職人技が必要であまり普及していないようです。 東京皮膚科形成外科では口唇裂向けのreverse-U incision 法を鼻尖縮小術に応用し、鼻孔の形も整えながら鼻尖縮小を行う方法で団子鼻の縮小を行っています。
切らない鼻翼縮小術は銀座・いけだクリニック(※編注 旧クリニック名)オリジナルの手術です。この、切らない鼻翼縮小では、特殊な道具と糸の使用により、切らずにできるようになりました。鼻は目と一緒でミリ単位の調整が必要です。
ナイロン糸よりも効果が半永久的に持続するオリジナルのエンジェスレッド(PVDF縫合糸)を使用することにより、当院では鼻翼縮小も切らずに出来るようになりました。切らないため翌日からお化粧が可能なことと、抜糸をすると元に戻すことができるために、失敗のリスクがなくなったのが特徴です」
出典 東京皮膚科・形成外科
出典 ヴェリテクリニック
最後は切開して余分な部分を取り除き、鼻を縫合しなおす方法です。切除して縫合すると言っても、傷口はあまり目立たちません。はっきりとした変化を希望する人には最適な方法でしょう。
「鼻翼縮小術とは鼻の穴と鼻翼の一部を切り取って小鼻を小さくする手術です。どの部分から何ミリ切り取るのかを決めるのが重要です。手術の善し悪しの80%はこのデザインで決まります。残りの20%は正確に切り取るメスさばきと傷口をぴったり合わせる縫合の技術にかかっています」
出典 ヴェリテクリニック
画像を見ても分かるように、「鼻の内側だけを切除すればいいケース」「鼻の内側と外側の両方を切除する必要があるケース」など、一番美しく見える方法は患者さんによって異なります。手術後、鼻を下から見たとき、いわゆる「コンセントの穴」のような不自然な形になるのを避けるためには医師の高い技術とセンスが要求されることは言うまでもありません。費用は30~45万円程度が相場となっています。
■手術による小鼻縮小手術を受けた方のブログ
手術後の経過だけではなく、気になる鼻を下から見た画像も掲載されているので、鼻の穴の形や大きさがどのように変化するのか気になる方は要チェックです。
いかがでしたか? 気になる鼻の穴は加齢とともに大きくなると言われています。自力で鼻の穴を小さくする方法は効果がなかなか実感しにくいのが実情のようです。
美容外科でも注射系の施術であれば、費用も安く数カ月で元に戻るので比較的トライしやすいと言えるのではないでしょうか。また、外科手術も小鼻縮小の場合、他の施術に比べて傷跡が目立ちにくいというメリットがあります。
ただし、医師の技術やセンスに結果が大きく左右されるため、口コミなどを見て技術レベルの高い医師が在籍するクリニックを選ぶ必要があるでしょう。
*本記事内でご紹介した治療機器、施術内容は、個人の体質や状況によって効果などに差が出る場合があります。記事により効果を保証するものではありません。価格は、特に記載がない場合、すべて税抜きです。また価格は変更になる場合があります。記事内の施術については、基本的に公的医療保険が適用されません。実際に施術を検討される時は、担当医によく相談の上、その指示に従ってください。
美容系全般得意なライター。自身でも美容医療を実践。
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