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人気企画「美人女医インタビュー」第七十回は、共立美容 池袋院で院長を務める谷治春香(やじ はるか)先生です。
創立35年以上の歴史ある共立美容外科の皮膚科部門を立ち上げ、発展を牽引する谷治先生。「共立といえば外科も皮膚科も行っているオールマイティなクリニック」という新たなイメージを浸透させるべく、日々尽力されています。
医師の家系に育ち、女性ならではの視点で患者さんに寄り添う医療を志した谷治先生の原点は、幼少期から見ている医師であるお母様の姿にありました。
印象的だったのは、なんでも美容の機器や施術をすすめるのではなく、日々のベーシックなスキンケアが重要だと力説されていた点でした。ご自身の美肌もあいまって、説得力がありました。インタビュー中も、インタビュアーの体調を気遣ってくださる細やかな配慮から、いつもされているであろう患者さんへの温かい対応が伝わってきました。
谷治先生が得意とするのは、お肌を土台から育む「スキンブースター」を用いた治療。スキンケアも加え、自然な美しさを追求し、患者さんのライフスタイルに合わせた治療法を提案するそのスタンスは、“肌の主治医”として頼れる存在です。
さらに、美容に進んだ理由、子育て論、そして旦那様の神対応とも言えるエピソードなど、普段は見えないプライベートにも深く触れていただきました!
それでは、谷治先生の魅力の全貌をご覧ください!
目次
- ・医師を志した理由は?
- ・大学ご卒業の経歴は?
- ・美容医療を志した理由は?
- ・得意な施術について
- ・共立美容 池袋院の特徴について
- ・どのようなクリニックにしていきたいか
- ・美容医療の医師をしていて良かったことは?
- ・来られる患者様に多いお悩みについて
- ・痛み対策について
- ・女性のエイジングケア開始時期について
- ・ご自身の美容法(結果が出た美容医療施術)は?
- ・オフ、休みの過ごし方、趣味特技など
- ・ワークライフバランス、働き方について
- ・忘れられない恋愛について
- ・憧れの医師
- ・SNSで注目している医師
女性が働きながら子育てをし、独立して自立する上で、専門的な資格が必要だと感じ、最も身近にあったのが医師という道でした
ー谷治先生が医師を志した理由をお聞かせください。
谷治先生(以下T):私の家系は祖父の代から医師で、正直なところ、他の職業を選択する機会がほとんどありませんでした。祖父、叔父、叔母、両親が皆医師であったため、幼少期から常に医師や医療従事者が身近にいる環境で育ちました。
具体的に医師を目指そうと決意したのは中学に入ってからです。母が開業し、クリニックで日々の診察風景を間近で見るようになり、患者様への寄り添い方、スタッフをまとめる牽引力、医師として女性として自立した姿に、憧れを抱くようになりました。
女性として自身のライフスタイルをどのように確立していくかを考えた時、まず医師の免許を取得し、その後子育てをしながらどのような未来を描くか考えました。女性が働きながら子育てをし、独立して自立する上で、専門的な資格が必要だと感じ、最も身近にあったのが医師という道でした。
ーご両親は、何科を開業されたのですか。
T:母は糖尿病内科、父は呼吸器内科です。私の現在の専門分野とは全く異なる診療科です。
ー大学ご卒業後のご経歴を教えてください。
T:大学は東京女子医科大学を卒業しました。その後、東邦大学医療センター大森病院で研修を積み、同病院の皮膚科に勤務しました。現在は八重洲形成外科・美容皮膚科に常勤でも勤務しており、当院と実家のクリニックでも一部の保険診療の皮膚科に従事しています。
保険診療ではカバーできない領域や、より専門的な知識を深く学びたいと考えるようになりました。それがたまたま美容というジャンルでした
ー谷治先生が美容医療を志した理由は何ですか。
T:もともとは美容そのものに興味があったわけではないんです。私自身がアトピーやニキビなどの肌トラブルに悩むことが多く、学生の頃から最も興味を持ったのが皮膚科でした。
皮膚科を学ぶうちに、保険診療ではカバーできない領域や、より専門的な知識を深く学びたいと考えるようになりました。それがたまたま美容というジャンルでした。
具体的に学びたかったのは、レーザー治療や薬剤に関する知識です。保険診療をしている中でもシミ、シワ、たるみ、脱毛などのご相談を受けることがあります。
ただ、整容的なお悩みは保険でケアできる範疇ではないので、そういった患者様に広く情報提供できるようになりたいと考えた際に、手を広げる先が美容診療であり、保険診療にプラスアルファとして美容診療があったという位置付けです。
ー肌を治すことを目的としたら、自然と美容診療も必要になったということですね。
T:そうですね。 例えば脂漏性角化症のようなものでも、保険では液体窒素、自費診療ではレーザー治療が可能です。肌荒れやニキビであっても、保険診療だけでは対応が難しいケースや、より肌を整えてきれいにしたいとしたときに自費診療を+αすることで叶えられるお悩みがあります。
適切な自費診療をご案内できる知識がなければ、患者様の悩みに応えることができません。そういった保険診療ではカバーできない部分を学びたいという思いから、自費診療にも進みました。
私が特に好きなのは、いわゆるスキンブースターと呼ばれる注入製剤を用いた治療でお肌を土台から育てるようなアプローチを重視しています
ー谷治先生が得意とされている治療を教えてください。
T:得意と言うと少し語弊があるかもしれませんが、私が特に好きなのは、いわゆるスキンブースターと呼ばれる注入製剤を用いた治療です。当院でも様々な種類の製剤を取り扱っています。
具体的には、ボトックスやヒアルロン酸とは異なり、スネコスやジャルプロといった製剤を用いて、お肌を土台から育てるようなアプローチを重視しています。
これらの注入製剤は、患者様のお悩みに合わせて定期的に施術することで、若々しい肌を育んだり、シミができにくい肌質へと改善したりする効果が期待できます。
それでいて、ナチュラルな変化が得られるのが特徴です。製品にもよりますが、アレルギーやしこりのリスクが少なく、保険の延長線上で治療でき、ナチュラルな仕上がりを大切にしています。そのため、これらの製剤に関する知識を深めることに注力しています。
ー人気の注入製剤はありますか。
T:私自身が好きで、よくお勧めしている製剤、また特定のお悩みだけでなく幅広い悩みに適用できる使いやすい製剤は、スネコスです。
アレルギーリスクが少なく安全性が高いのと、加齢性変化の要因となる真皮層にアプローチできるので、シワやたるみといったエイジングケアから、皮膚が薄くなることで目立つ青ぐまの緩和にも効果的です。
その本質は皮膚の土台を育てるという、非常に基礎的な部分に作用する製剤です。注入部位も、目元のギリギリから顔全体、首や手など非常に広い範囲に適用できるため、汎用性が高いと感じています。
何よりも患者様との信頼関係を築くことが大切です。治療・医療において、保険診療であれ自費診療であれ、基本的な「き」の部分だと思います
ー谷治先生が肌治療を行う上で大切にしている思いはありますか。
T:例えば「このシミが悩みです」と来院されたとしても、シミの治療法は数多く存在します。そこから最適な治療法を選択する際には、患者様のコスト感覚、ライフスタイル、仕事の状況、お子さんの有無、日中屋外で活動する機会の多さなどを総合的に考慮する必要があります。
そのため、何よりもまず患者様との信頼関係を築くことが大切だと考えています。これは治療・医療において、保険診療であれ自費診療であれ、基本的な「き」の部分だと思っています。
信頼関係が築けていれば、1回の治療効果が自分の理想とずれていてもまた別の治療提案をできますし、患者様も「ここはやっぱり先生に」と、再び来院してくれるはずです。
しかし、関係性に少しでもズレが生じ、信頼関係が築けていないと「やっぱり全然ダメだったじゃないか」と、患者様はフェードアウトしてしまいます。
だからこそ、最も重要なのはまず関係性を築くことです。患者様との距離をできるだけ縮めて、患者様のご希望やお悩みに寄り添えるよう、生活環境やお仕事なども含めて丁寧にお伺いするようにしています。スタッフも同様の配慮をしてくれています。
もっと身近な距離で普段から相談できる場所として患者様に皮膚科治療も選択肢に入れてほしいという思いを抱くようになりました
ー現在所属されている共立美容 池袋院と、共立美容外科との違いなど、池袋院のコンセプトを教えていただけますか。
T:共立美容外科は、非常に歴史のある外科グループで、外科の分野においては長年の経験と実績を積み重ねてきました。一方で、外科以外の皮膚科領域は、世の中の流れにやや遅れを取っている部分もありました。
美容外科手術をお受けになる機会は、ライフステージの中で何回あるだろうか、と。そこで、外科手術だけでなくもっと身近な距離で普段から相談できる場所として、患者様に皮膚科治療も選択肢に入れてほしいという思いを抱くようになり、ライフステージに合わせた外科と、その間に通院できる皮膚科という形で、一人の患者様の人生に寄り添い伴走していくような、教育的にも豊かなグループ環境を目指し、皮膚科部門を立ち上げました。
ー共立美容外科グループの中で、皮膚科に特化したクリニックの院長は、谷治先生が初めてなのでしょうか。
T:はい。私が入職した経緯も、皮膚科を立ち上げたいというお話をいただいたからでした。当時、私以外は外科の医師しかおらず、皮膚科の施術の種類もまだ少ない状況だったので正直なところ、皮膚科領域はまだ弱いと感じていました。でも「これから立ち上げていきたい」というお声がけをいただき、お受けすることにしました。
長年の歴史を積み重ねてきた老舗グループでありながら皮膚科をやらないという選択肢はもったいないと感じました。むしろ、皮膚科があった方がクリニックにとってもプラスになりますし、元々共立美容外科という名前は広く浸透しているため、そこに少しプラスするだけで良いと考え、入職を決めました。
「ちょっと相談に行こうかな」と気軽に立ち寄っていただける、敷居の低い身近なクリニックを目指していきたいと考えています
ー今後、共立美容 池袋院をどのようなクリニックにしていきたいですか。
T:大手クリニックのイメージとして、流れ作業のように患者様を診察するような印象を持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、共立美容外科は外科においても、きちんと医師が診察を行い、そこで初めて施術をご案内するという運営方針です。
皮膚科も同様に、医師がしっかりと診察を行い、その上で治療計画を立て、少しずつ実行していくことを重視しています。
保険診療では、月に1回や2カ月に1回通院するのが当たり前ですよね。例えば、風邪が治った後でも念のため診てもらいに行くように、美容医療も「ちょっと相談に行こうかな」と気軽に立ち寄っていただける、敷居の低い身近なクリニックを目指していきたいと考えています。
ー池袋院の医師は谷治先生お一人ですか。
T:はい、基本的には私が一人で担当しています。現在、外科にも皮膚科的知識や経験がおありの先生がいて、月1回ほど診療日を設けています。今後は、より多くの患者様にご来院いただけるよう開院日を増やしていければいいなと考えています。
保険診療の段階で患者様と信頼関係が築けていたからこそ「自費の診療もこの医師に任せよう」と思ってくださるのだと感じています
ー美容医療の医師をしていて良かったことは何でしょうか。
T:一番は、保険診療でも同じですが、治療によって患者様の状態が良くなった時に心から感謝されることです。特に印象深いのは、保険診療で診ている患者様が、抱えているお悩みを相談するためにわざわざ池袋院まで足を運んでくださるケースです。
保険診療では対応できない内容であったため「これは保険では診られないから、こちらのクリニックに来てくれませんか」とお伝えした際に、そのまま付いてきてくださることがあります。
これは、保険診療の段階で患者様との間にしっかりとした信頼関係が築けていたからこそ自費の診療もこの医師に任せようと思ってくださるのだと感じています。
60代~70代の自費診療が初めての患者様もいらっしゃって、本当に信頼していただいているのだという喜びに繋がります。
開院前は若い方が多いと予想していました。しかし結果的に幅広い層の患者様がいらっしゃいます
ーこちらにいらっしゃる患者さんに多いお悩みはありますか。
T:当院に導入されている機械の特性上、最も多いのはたるみに関するお悩みです。外科的な切開や、いわゆる糸リフトのような処置ではなく、まずは機械で何とかできないかというニーズが多いです。
重度のたるみは機械だけでは難しい場合もありますが「何かしたいけれど、手術は怖いし、糸リフトもちょっと……」と考えている方が、まずは機械の照射で少しでも緩和したいという思いで来院されるケースが圧倒的に多いです。
ウェブサイト上でも、肌のたるみに関してのアプローチを重視していることも影響していると思います。
ー具体的にたるみ治療では、どのような機械を使っているのですか。
T:お顔立ちによってご案内する施術は異なりますが、最も多く使用するのはオリジオXという高周波の機械です。深い層から浅い層まで熱を加え、顔全体を引き締める効果とともに肌のキメが整う効果もあります。
HIFU(ハイフ:高密度焦点式超音波)という施術を併用することもありますし、表面的な皮膚のたるみにはニードルRF(微細な針とラジオ波を組み合わせた機械)も使用します。また、全体的なボリューム不足によるたるみには、注入治療でボリュームを補うアプローチも少しずつ加えながら行います。
ー池袋という土地柄で、患者さんの層に特徴はありますか。
T:開院前は若い方が多いと予想していました。池袋は繁華街ですし、サンシャイン通りには若い方が多いですからね。しかし、実際に通院されている方の年齢層を見ると、20代前半、30代の方も多いですが、最高齢は70代の方もいらっしゃいます。
最近では40代、50代で「切る前に相談したい」という方や、たるみのご相談でいらっしゃる方もいて、結果的に幅広い層の患者様がいらっしゃいます。また、ありがたいことにご紹介で来院される方が多く、その場合は若い方よりも30代以降の働く女性の方が多い印象です。
ー皮膚科に特化していると、女性の患者さんが多いイメージがありますが、男性はいらっしゃいますか。
T:割合としては少ないですが、いらっしゃいます。男性の場合、シミの相談や目元のシワの相談が多いです。注入治療に対してやや抵抗があるため、できるだけ痛みの少ない施術をご希望されることが多いです。
ー施術の痛みに対してはどのような対策がありますか。
T:基本的に、高周波やHIFUのような機械の場合、痛みを完全に無くしてしまうと、火傷などのリスクにもなりえます。痛みのレベル感で照射の強度を調整するため、必ずしも強く照射したからといって効果が劇的に上がるわけではありません。
逆に、痛みを無くして無理にレベルを上げて照射した際に火傷が発生する方が重症なリスクとなるため、それを回避するために、基本的に当院ではそのような照射の際に麻酔は使用しません。
注入の際は、もちろん痛みに配慮し、麻酔クリームやテープ、神経ブロック麻酔(痛みを感じる神経やその周辺に局所麻酔を注射して痛みを止める方法)などを使用します。また、単純に冷やしたり、振動を与えたりといった対策も行います。
私から見ればそれはまだ「たるみ」とは言えないレベルですが、20代前半の段階で「たるみ」という言葉を使う時代になったのだと感じます
ー女性はいつからエイジングケアを始めた方が良いか、谷治先生のお考えを教えてください。
T:「エイジング」という言葉の捉え方が難しいと感じています。最近の若い方、例えば20代前半の方でも「年齢を感じます」と言って来院され「たるみ」というワードを使われることがあります。
正直なところ、私から見ればそれはまだ「たるみ」とは言えないレベルなのですが、20代前半の段階で「たるみ」という言葉を使う時代になったのだと感じます。
そのため、ご自身が「10代とは違うな」と感じ始めた時が、もうケアを始める時期だと思います。10代の方であれば、きれいな肌を保つために、ニキビが悪化しないようスキンケアからしっかり始めるのが基本です。20代以降であれば、ご自身が肌の変化に気づいた時から、やはりケアを始めていくのが良いと思います。
例えば、25歳で変化に気付いていたのに先延ばしにし、30歳を過ぎてから「目のシワが気になる」と深く刻まれてしまってからでは、治療に倍の時間がかかり、倍のパワーが必要になります。そのため、気になり始めた時から、大きなことでなくて良いので、スキンケアを整えるなど、少しずつ始めることが大切です。
毛穴も開きっぱなしになってからでは元に戻すのが大変ですし、戻る力も衰えてきます。気になり始めた時から積み重ねることが、皮膚科治療としてのエイジングケアのスタートではないかと考えています。
私は肌質も非常に弱く合わないものも多いためダウンタイムが出る施術はあまりしません。スネコスをはじめとしたスキンブースターは定期的に受けています
ー谷治先生が実際に美容医療の施術を自身にされて、効果を実感された治療を教えてください。
T:ダウンタイムを要する施術は普段はあまり行いません。肌質も非常に弱く、合わないものも多いです。その中で効果を実感しているのは、先ほどお話ししたスキンブースターの注入です。
表面的な小じわにアプローチするスネコスパフォルマや、赤みに対してリズネ、肌にボリュームがなくなってきたと感じたり、影が落ちてきたと感じる時には、少量ヒアルロン酸を足すこともありますが、全てをそれで形作るのではなく、深い層にアプローチしてボリュームやハリを出すスネコス1200やジャルプロスーパーハイドロなどの製剤で、少しずつメンテナンスをしながら維持しています。
そして、最も重視しているのは日々のスキンケアです。スキンケアの種類は非常に幅広く使っており、自分の肌質や時期に合わせて組み合わせを変え、特定のメーカーにこだわらず使用しています。クリニックでの施術効果の維持や底上げにも毎日のケアの積み重ねが非常に大切だと感じています。
クリニックで取り扱っている化粧品類は、自身の肌にぴったり合うものが見つかると、1回や1カ月で劇的な変化は無理ですが、1年後には肌質が変化していくことが多いので、注入治療と並行して、本当に自分に合ったスキンケアアイテムを選んで使うことをおすすめしています。
ースキンケアは二の次にしてしまいがちでしたが、やはり大切なのですね。
T:はい、非常に大切です。エイジングに対して貯金のように働きかけてくれるものもあれば、例えば「肝斑」という有名なワードがありますが、肝斑にアプローチできるスキンケアもあります。
また、クリニックでシミの治療を受けたとしても、そのままにしておけば結局また出てくる可能性があります。シワの治療も同様で、治療しただけで何もしなければまたシワになります。
だからこそ、クリニックで行った施術や治療の効果の底上げ、あるいは良い状態を維持する目的で日々のスキンケアは非常に重要です。そのため、皆様にも重視していただきたいと考えています。
以前はゴルフをしていましたが、今はまとまった時間を取るのが難しく、最近は、空いた時間に昔の洋画をよく観ています
ーここからプライベートについてお伺いします。谷治先生は休日はどのように過ごしていますか。
T:正直なところ、最近は休みが非常に少ないです。週のうち半日や、一日休みがあれば良い方で、決まった休みというよりも、季節ごとにまとまった休みを取るようにしています。
息子に四季の感覚を体験や記憶で覚えさせたいという思いがあるので、例えば秋には紅葉を見せに少し遠出をしたり、冬場はスキー場に連れて行って雪に触れさせたり、春は桜が満開な伊豆の方へ連れて行ったりと、必ず時間を取るようにしています。それ以外の短い休みは、息子との時間に費やすことが多いですね。
ー今年の夏はどちらに行くご予定ですか。
T:ずっと海外旅行を控えていたのですが、息子が3歳半になり、場の空気を読むことを覚え始め、飛行機で遠出もいいかなと思い、家族でハワイへ行く予定です。
ー趣味はありますか。
T:以前はゴルフをしていましたが、今はまとまった時間を取るのが難しくなってしまいました。最近は、空いた時間に昔の洋画をよく観ています。『ティファニーで朝食を』『ローマの休日』などオードリー・ヘプバーンさんが出演されている作品が特に好きで、何度も見返しています。
「共立といえば外科」ではなく「外科も皮膚科も行っているオールマイティなクリニック」という認識をどう浸透させるかに注力しています
ー今、とてもお忙しい時期かと思いますが、プライベートとお仕事の両立はどのようにバランスを取っていらっしゃいますか。
T:基本的に今は全てが仕事の延長線上にあることが多いのですが、何にウェイトを置くかという自分の中の軸はブレていません。
今はまず、このクリニックの立ち上げ段階にいるため、クリニックを確立させること。そして、外科の中に皮膚科を導入することは、正直非常に大変なことです。良い意味で積み上げられてきた歴史の中に新しいものを取り入れていくのは大変ですよね。
「共立といえば外科」ではなく「外科も皮膚科も行っているオールマイティなクリニック」という認識をどう浸透させるかに注力しているため、現在は仕事が8~9割を占め、残りのエネルギーは全て息子に注ぎ込むような状態です。
息子は現在3歳半で、間もなく4歳になりますが、将来の小学校受験なども考えています。まだ3年前と言われる段階ですが、すでに3年前という意識で、少しずつ準備を進めています。そのため、残りのプライベートの時間はほとんど息子に充てています。
ーご家族の協力はありますか。
T:それは本当にしてもらっています。家族の協力がなければ、仕事はできません。また、共立美容外科は、働く女性にとって非常に融通が利く職場だと感じています。
自由診療のクリニックは、夜遅くまで診療しているのが一般的で、当院に来る前は、夜7時や8時までの勤務は普通でした。しかし、入職時の条件として、子供がいるためできれば午後5時までの勤務にしてほしいとお願いしたところ、それを快く受け入れてくれたのはこのグループだけでした。
私以外にも時短勤務のママさん医師もいらっしゃいますし、働く女性に非常に寄り添ってくれています。今一緒に働いているスタッフも私のライフワークを理解してくれていますし、クリニック全体に支えられています。
普通であれば「7時までいてくれた方が患者様も来られるし、予約も取れるのに」と考えると思いますが、そのようなことは全く言われません。
もちろん家族も、両親が近くに住んでおり、私の両親、義理の両親、主人を含めて、周囲のサポートが非常に充実しています。私自身も、そのようなサポート体制を築けるよう、職場を選んだり環境を整えたりしています。
結局交際して11年目に結婚に至りました。よく続いたものだと思います
ー皆様にお伺いしているのですが、若い頃の忘れられない恋愛を教えてください。
T:私は今の主人と19歳の時に出会って、11年間の交際を経て結婚しました。きちんと交際したのは彼が初めてなんです。19歳で付き合い始めて、当時は彼にずいぶん無理を言ったと思いますね。主人は医師ではないので、通常であれば大学を卒業してから結婚という流れになるでしょう。
しかし、私が研修や医局に入局で延ばしに延ばしてしまって。結局交際して11年目に結婚に至りました。よく続いたものだと思います。
ー先生も一途ですね。ご主人はどんな方なのですか。
T:多分、これまで出会ったことがないくらい、彼が自分の軸ではなく、私を軸に時間を作ってくれる人なんです。今は私と息子が軸ですね。夫は友人との予定があっても、私が勉強会などがあれば、それをキャンセルして調整してくれます。本当に彼の支えがなければ、このような生活は難しいです。
尊敬している医師は、母、原かや先生、久次米秋人理事長です。SNSで注目している医師は、竹井賢二郎先生です
ー谷治先生の憧れの医師を教えてください。
T:まず一人目は、母です。目標とする存在として、本当に幼い頃からずっと見てきました。美容とは全く異なりますが、保険診療での患者様との関係性の築き方は、母を見て学んだ部分が大きいと思います。
内科では「3分診療」などと言われますが、母のクリニックは、診察のためというよりも、お話をするだけのために来院される患者様が大勢いらっしゃいます。お休みの前に「聴診器だけ当ててほしい」という方もたくさんいらっしゃるくらいです。
ーお母様に会いに来院されるのですね。
T:はい、そうです。今は看護師さんが血圧を測ってくれる時代ですが「母に血圧を測ってほしい」という方もいらっしゃいます(笑)。患者様とのコミュニケーションの取り方などは、母の姿を見て育ってきたので、本当に女性としても医師としても尊敬する存在として、昔から母がいます。
次に、八重洲形成外科・美容皮膚科の原かや先生です。非常に知識が深く、私は先生のことを以前から存じ上げていました。まさかその先生のクリニックで働けるとは思っていなかったので、先生が募集をかけられた時に、ダメ元で応募しました。
見学に行きお話をさせていただき、ご縁をいただきましたが、そこから約2年、先生の診療の軸は全くブレません。患者様に不利益なことは決して行わず、エビデンスに基づいた治療をしっかり行い、積み重ねていく。そして、データも取得し、それを患者様に還元するという姿勢も素晴らしいです。
お子さんを2人育てながらフルタイムで勤務され、多くの医師を指導し、知識を提供する場も設けています。一番身近なところで働く女性医師として、目標にしたい先生です。
もうお一人は、 久次米秋人理事長です。美容医療業界にいると分かるのですが、37年間も自費診療のクリニックを継続することは、相当大変なことです。最近は開業しては閉鎖、という厳しい時代ですが、昔は美容外科という言葉すら口にしにくい時代でしたから、その頃からずっと積み重ねてこられた苦労は計り知れないと思います。
その基盤を築かれた久次米理事長先生も、尊敬しています。
ー ネット番組の「バチェラー」でも拝見しましたが、とても優しそうな先生ですね。
T:はい、そうですね。
ー最後の質問です。SNSの症例写真で一目置いている医師はいらっしゃいますか。
T:症例写真というよりは、SNSで参考にしている先生がいます。天神竹井皮膚科・美容皮膚科の竹井賢二郎先生です。竹井先生は、医師が知識として通常は公開しないような内容でも、惜しみなくSNSで発信されています。このような先生は、竹井先生くらいではないでしょうか。
画像など症例写真はほとんど載せず、ご自身の知識をまとめたものや、論文のデータとともにひたすら配信してくださいます。
それは医師からすると非常にありがたいことですし、他の先生方とは全くSNSの使い方が異なります。他の先生方は自分の症例のアピールが多いと思いますが、竹井先生は知識の探求に重きを置いているのだと思います。
SNSの使い方の視点が全く違うと感じますが、逆にそれが同業者から見ても非常に尊敬できます。一般の方が見ても「へえ!」と思うような情報が詰まっており、とても面白いです。少し専門的な内容もありますが、ニキビのことや赤みのことなど、分かりやすい内容もありますので、ぜひご覧いただきたいですね。
ーありがとうございます。インタビューは以上です。
プラス5(谷治先生をよく知るための5つの質問)
Q:ゴルフの最高スコアは?
A:全然上手くないです(笑)一番やっていた時でも90代でした。
Q:息子さんとの会話、やりとりで一番嬉しかったことは?
A:まだ3歳と幼いのですが「大丈夫、ぼくはママの味方だよ。大好きだよ。」と声をかけてくれます。小さな恋人を持った気持ちです。
Q:ある日突然、ポケットから無限に出てくるものがあるとします。それが何であってほしいですか? そして、それを使って一番最初に何をしますか?
A:記憶力です。ひとまず皮膚科学大系と美容皮膚科学大系を全部読破します。最近の悩みは物忘れが激しくて……年齢のせいでしょうか。息子の無限ポケットのような吸収力をみると羨ましくなります。
Q:もし、ご自身の「推し」(人物、モノ、場所、概念など何でも可)について5分間熱弁できるとしたら、何を推して、どのようにプレゼンしますか?
A:人や物で「推し活」といったものがないので、唯一ずっと大切にしているのは概念になりますが「人は鏡」という言葉です。他人は自分を映す鏡と思い、自分の発する言葉、行動、表情や視線などに気を付けています。子育てをするようになると、子は親を映す鏡、まさにそのとおりで、私のとる行動、言葉がそのままそっくり帰ってきます。患者様、スタッフ、家族、友人との関係性においても、私の発する言葉、行動、雰囲気次第で関係性がスムーズにいくか、変わりますよね。
Q:ご家族との旅行で再訪したい街や国は?
A:離島の小浜島です。人生のうちで最も落ち込んだターニングポイントがあるのですが、その時母が突然飛行機の予約を取り、弾丸旅行で連れて行ってくれました。ひたすらきれいな景色と海と……思い出の場所ですね。
*本記事内でご紹介した治療機器、施術内容は、個人の体質や状況によって効果などに差が出る場合があります。記事により効果を保証するものではありません。価格は、特に記載がない場合、すべて税込です。また価格は変更になる場合があります。記事内の施術については、基本的に公的医療保険が適用されません。実際に施術を検討される時は、担当医によく相談の上、その指示に従ってください。
共立美容 池袋院
住所:東京都豊島区東池袋1-11-4 大和ビル4F
電話番号:0120-340-800
診療時間:10:00〜19:00
休診日:年中無休
カウンセリングを申し込む
※谷治医師の診察をご希望の場合、ご予約時にその旨お伝え下さい。
撮影:田淵日香里
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監修:
谷治春香 医師
共立美容 池袋院
東京女子医科大学医学部医学科を卒業。その後、東邦大学医療センター大森病院で研修を積み、同病院の皮膚科に勤務。現在は、創立35年以上の歴史ある共立美容外科で皮膚科部門を立ち上げ、その発展を牽引している。また、八重洲形成外科・美容皮膚科にも在籍している。
患者との信頼関係構築を第一に考え、一人ひとりのパーソナルな部分にも配慮し、安心して治療を受けられる環境づくりを大切にする。
得意な施術は、「スキンブースター」を用いた治療。日々のベーシックなスキンケアも重視し、自然な美しさを追求しながら、患者のライフスタイルに合わせた最適な治療法を提案している。
東京女子医科大学 医学部医学科卒業
東邦大学医療センター大森病院 初期臨床研修
東邦大学医療センター大森病院
JCHO 東京高輪病院
東京美容クリニック 表参道院
医療社団法人リバイブ 吉野クリニック
東邦大学大森病院
湘南AGAクリニック新宿本院
ダリア銀座スキンクリニック
アークスキンクリニック
八重洲形成外科・美容皮膚科
共立美容外科入職
この記事の監修ドクターが所属するクリニック
- 住所: 東京都豊島区東池袋1-11-4大和ビル4F
- 最寄駅: 西武池袋線池袋駅東口徒歩3分、JR池袋駅東口徒歩3分、東京メトロ池袋駅東口徒歩3分、東武東上線池袋駅東口徒歩3分
- 院長: 谷治 春香
- 診療時間: 10:00~19:00
- 休診日: 年中無休
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