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マツコ・デラックスにまで批判された「ブリッコ」
※この記事は2016年に発表されたものです。
最近、同い年の芸能人やタレントが気になって仕方ない。特に元TBSアナウンサーの田中みな実さんは、折にふれてチェックしてしまう。私が新卒で会社に入った頃は、田中みな実さん=ブリッコキャラ、ということで、週刊文春の「嫌いな女子アナ」にランクインしていたと思う。あのマツコ・デラックスも著作で、彼女のブリッコぶりを痛烈に批判していた。「いちテレビ局の社員に、そこまで言わなくても……」と思ったが、女子アナは社員でありながら、会社の顔として良くも悪くも注目されてしまう業を背負っている。重たいものを背負いながら、テレビではニコニコしていじられている田中みな実が、私は大好きだ。
フリーに転向してからは、お笑い芸人とのスキャンダルもあったり、最近ではMCを務める番組の終了が相次ぐなど、「不幸説」を唱えるメディアも多いが、そういう記事を見るたびに私は怒っている。私は彼女を守りたいのだ。
いくらなんでも、可哀想すぎる
最初に彼女を見たのは、「嫌いな女子アナ」ランキングで上位に入っていたから。ぐぐってみると、確かに「ブリッコ」っぽい画像がたくさん出てきた。「この可愛いルックスと小柄な体型、そしてしゃべり方は、きっと多くの女性(とミソジニーにまみれた一部の男性)」を敵に回すと思った。予想通り彼女は「若くて可愛いのを武器にして、人気を集めるイヤな女」と位置づけられていった。あんなに可愛いのに可哀想だと思った。だいたい女子アナは、自分が可愛いことくらい分かっているはずだ。それを利用してのし上がって、何が悪い。あるとき、テレビのバラエティで田中みな実がマツコ・デラックスと共演していた。彼女がちょこちょこ歩いていると、マツコ・デラックスがスッと脚を前に出し、彼女は引っ掛かってすっ転んでしまった。スタジオは皆わらっていた。が、私は思わず「なんてことするんだ!」と思った。いくらなんでも、かわいそうではないか。彼女をいじりたいからといって、それが面白いからといって、暴力はダメ、絶対。あの映像を見て以来、私は彼女を守ろうと思ったのだ。狂気の沙汰でもなんでもいい。密かに応援しようと心に決めたのだ。
あの顔になりたい
田中みな実は小さい。背丈は153センチほどで、体重は40キロないはずだ。そういう華奢なところも、私は大好き。最近の彼女はちょっと疲れているのか、映像で見ると「ガリガリ」に近い気もするが、顔は違えど同じ「ガリ体型」の自分としては、共感がもてる。あのくらい細い体型は、一部の男からはウケが悪い。「肉感的」じゃないからだ。でも、ソレのどこが悪いのか。彼女は全身で「女としての、守ってほしい弱さ」を体現している。好感がもてる。一方で、女子アナとして苦労してきただろうから、きっと芯は強いんだろう。折れそうな体に強い心。なんて羨ましい女子なんだ。あの顔もいい。目はクリッと大きく、下がり気味の眉毛と、やや大きめの鼻。バランスよくふっくらした頬と、控えめな口元。およそグラマラスとはいえない顔立ちだが、ずっと見ていても飽きない。あの顔、いいなぁと思って、私は次のような加工画像を作った。一時はスマホの待ち受け画面にしていたほどだ。ああ、可愛い。モチベーションが上がる。よく、安室奈美恵やテイラー・スウィフトの画像を待ち受けにしている女子がいるが、私は断然、田中みな実がいい。
好きすぎて自作した携帯の待受画像
「鼻を整形したい」と発言してバッシングされた彼女を守りたい
昨年、田中みな実がゲストとして出演したバラエティで、「鼻が大きいから直したい」と発言したのがちょっとした話題になった。芸能ニュースを引用しよう。
(略)日本テレビ系「ザ!世界仰天ニュース」に出演した田中。(略)田中は美容整形について「してみたいという願望はありますよ」と告白。観客席からは「え~!」と疑うような声がわきあがったが、「鼻をちっちゃくして、チョコンとしたい」と明かした。「鼻が大きいので」と劣等感を抱いていることを明かすも、共演者のお笑い芸人、土田晃之からは「ああ、『大きくはないでしょ』って言われたいんだ」とツッコまれ、「違う違う!」と必死に否定。(略)
出典 http://www.nikkansports.com/
ニュースが報じられると、ネットでは彼女を妬み、非難する声があふれた。「整形したいなんて思ったことないくせに」「可愛いって言われたいだけでしょ」……おかしいではないか。美容整形を扱う番組にゲストとして登場し、「整形したいところはある?」と振られ、「ありません!」と言ったら、もっとバッシングされるに決まっている。「鼻が大きいのがコンプレックス」という彼女の発言は、多少の非難は覚悟したうえでの、ギリギリの選択だ。そんな、いつもギリギリの彼女を、私は守りたい。守ることはできなくても、見守りたい。今度ファンレターを書こうと思っている。今年30歳を迎える同じ独身女性として、そして、フリーで生きる女のひとりとして、田中みな実の今後と「我が身」を勝手に、重ね合わせているのかもしれない。女がひとりで生きるのは、いつも大変だ。その意味で私は、彼女に勝手なシンパシーを抱いている。彼女も頑張っているのだから、私も頑張ろう……やっぱり私、男より女が好きなのかもしれない。それも、嫌われがちな女が。
北条かや
1986年、石川県金沢市生まれ。ライター。同志社大学社会学部、京都大学大学院文学研究科修士課程修了。最新著書は『こじらせ女子の日常』(宝島社)『本当は結婚したくないのだ症候群』(青春出版社)。その他の著書に『整形した女は幸せになっているのか』『キャバ嬢の社会学』(いずれも星海社)がある。NHK「新世代が解く!ニッポンのジレンマ」、TOKYO MX「モーニングCROSS」などに出演。
【Twitter】@kaya_hojo
【Facebookページ】北条かや
【ブログ】コスプレで女やってますけど
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執筆:
北条かやライター
1986年、石川県金沢市生まれ。ライター。同志社大学社会学部、京都大学大学院文学研究科修士課程修了。著書に『こじらせ女子の日常』(宝島社)『本当は結婚したくないのだ症候群』(青春出版社)。その他の著書に『整形した女は幸せになっているのか』『キャバ嬢の社会学』(いずれも星海社)がある。NHK「新世代が解く!ニッポンのジレンマ」、TOKYO MX「モーニングCROSS」などに出演。
同志社大学社会学部卒
京都大学大学院文学研究科修士課程修了
民間企業勤務を経てライター、著述家として活動
出演
『新世代が解く!ニッポンのジレンマ』(NHK)、『モーニングCROSS』(TOKYO MX)
著書
『キャバ嬢の社会学』(2014年星海社新書)
『整形した女は幸せになっているのか』(2015年星海社新書)
『本当は結婚したくないのだ症候群』(2016年青春出版社)
『王子様はどこへ消えた?――恋愛迷宮と婚活ブームの末路』(2019年青春出版社青春文庫)
『こじらせ女子の日常』(2016年宝島社)
『インターネットで死ぬということ』(2017年イースト・プレス )
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