頬のラインを中心に顔全体がもう少し、リフトアップしたら見た目年齢がぐんと若返るのに……。鏡を見ていて、そんな風に思ったことはありませんか? エイジングサインの中でもコスメやサプリメントなどで解消しにくい、たるみ。しかし現在では、さまざまな方法でたるみにアプローチできるようになっています。ここで最新の顔のリフトアップ方法について詳しく説明しましょう。

目次

1.美容外科でできる顔のリフトアップ方法とは? 〜手術による切る顔のリフトアップ〜
2.切らない顔のリフトアップ方法いろいろ
3.顔のリフトアップまとめ〜効果の現れ方や持続時間、費用も考慮して決めよう

美容外科でできる顔のリフトアップ方法とは? 〜手術による切る顔のリフトアップ〜

美容外科で受けられる顔のリフトアップ方法は大きくわけて「手術による切るリフトアップ=フェイスリフト」と糸による引き上げ、レーザー、医療機器などの「切らないリフトアップ」の2種類があり、費用や持続期間なども大きく異なります。それぞれ、どんな種類があるのかみてみましょう。

顔のリフトアップ法、切る方法

メスを入れるリフトアップは怖い……という人も多いかもしれませんが、切って皮膚を引き上げる顔のリフトアップ手術=フェイスリフトは目に見える効果的な方法であることは事実です。

SMAS(スマス)法

SMAS(superficial musculo-aponeurotic system)とは表在性筋膜群と呼ばれる顔の筋膜のこと。顔の皮膚だけではなく、表情筋を覆っている筋膜から持ち上げることでより高い効果が期待できるリフトアップ方法です。

リガメント法

切るフェイスリフトのなかで最も効果的と言われているのが、リガメント法と呼ばれる手術です。

顔の皮膚はリガメントと呼ばれる靭帯によって骨に固定されています。リガメントは筋肉のように大きいものではなく、貝柱のような点のイメージで皮膚を固定しています。このリガメントがない部分は皮膚が骨に固定されていないため、加齢によってたるんできます。

一般的な切るフェイスリフト手術は耳の前の肌を引っ張って固定しますが、肌全体のたるみをリフトアップさせようとすると、逆にこのリガメントが邪魔になって均一に肌を引き上げることができません。リガメント法ではリガメントを一度切り離して、肌を持ち上げ、改めてリフティングした部分を再固定するために使用します。

靭帯であるリガメントは非常に強靭な組織であるため、広い範囲の皮膚をしっかりと持ち上げることができるうえ、後戻りが起こりにくいと言われています。

切らない顔のリフトアップ方法いろいろ

いろいろな顔のリフトアップ法

切開するリフトアップ方法が一番効果的とはいえ、傷が残ったり、不自然な仕上がりになったりするかも……という不安をお持ちの方は多いのではないでしょうか。では続いて、切らない顔のリフトアップ方法についてみてみましょう。

サーマクール

肌の引き締め効果・小顔効果がでは一番!と言われているのがサーマクールです。サーマクールは高周波(ラジオ波)の熱を当てて、肌のコラーゲンの収縮、再生促進をするという方法です。たるみを引き上げるというよりも立体的に顔を引き締めてボリュームダウンさせる効果があります。
2009年のサーマクールCPTリリースから、現在はサーマクールFLXが各クリニックにメインで導入されいる機種になり、チップの拡大による効果面等が改善されています。

ウルセラ

ウルセラとはアメリカで、日本の厚生労働省にあたるFDAという機関で認可されたリフトアップ方法を採用したマシンのこと。高密度焦点式超音波と呼ばれる熱エネルギーを筋膜であるSMASに照射し、ダメージを与えることでリフトアップをはかるという方法です。

超音波の熱エネルギーを当てるとSMASは収縮するため、その場でリフトアップ効果が実感できるだけではなく、時間とともにSMASのダメージが回復される際に時間をかけてコラーゲンが再生されていくため、持続性のある効果も期待できます。

リフトアップ効果は半年から最大で1年程度。ウルセラはたるんだ皮膚を上方向に引き上げる施術なので、サーマクールのようなボリュームを減らす小顔効果はありませんが、ウルセラとサーマクールの手術を同日に受けることも可能です。

スプリングスレッドリフト

伸縮性のあるスプリングスレッドと呼ばれる糸を針で挿入する方法です。ばねのような形をした糸が肌の中で伸縮し、弾力をキープしながら顔をリフトアップしてくれます。肌に刺激が与えられることによって、コラーゲンの生成が促進され、肌全体のハリがアップするというメリットもあります。

また従来の切る手術やウルセラなどでもアプローチしづらい、法令線をはじめとする顔正面のリフティングにも効果があるのも特徴でリピーターも多い施術方法です。

スプリングスレッドリフトは顔の中に溶けない糸が残る方法です。クリニックによって針でスプリングスレッドを注入した後はこめかみやもみあげに小さく穴をあけて縫合するところもありますが、縫合した部分は顔の正面から見ても分かりません。また切開しないで施術を行うクリニックもあります。

ウルトラVリフト

鍼灸院で使用されるような、鍼を使用して極細の溶ける糸を挿入するリフトアップがウルトラVリフトです。肌に吸収される短い糸を鍼で挿入すると、この糸だけが肌に残り、刺激を与え続けます。このことでコラーゲン再生のはたらきが促進され、たるみの改善効果が期待できます。

ウルトラVリフトはフェイスラインのもたつきの解消、小顔効果、肌のハリアップ効果などが期待できます。糸が自然に吸収され、効果は半年から1年程度持続します。内出血が少なく、ダウンタイムもほとんどありません。スプリングスレッドリフトと違って、糸が溶けるので切開や縫合を行う必要もなく、気軽に受けられる顔のリフトアップ方法として人気を呼んでいます。

テノール

高周波の熱エネルギーを肌の真皮層に当てて、コラーゲンの再生を促す施術です。血行が促進されることで、新陳代謝が促され、肌質改善効果も期待できます。

テノールは痛みがなく、施術中は心地いいと感じられるほど。施術は20分程度、ダウンタイムもなく、メイクをして帰ることができます。顔全体に照射しても1回1~3万円以下とエステ感覚で施術を受けることができるのも嬉しいポイントです。

テノールは数週間の間隔をあけて繰り返し施術を受けると、より効果を実感しやすいようです。ウルセラやサーマクールに比べると効果は低いため、老化の予防のための施術と考えたほうがいいかもしれません。

顔のリフトアップまとめ〜効果の現れ方や持続時間、費用も考慮して決めよう

顔のリフトアップまとめ〜効果の現れ方や持続時間、費用も考慮して決めよう

切開するリフトアップはアンチエイジング効果が高いものの、費用が高額、見た目がガラリと変わるといった点に抵抗を覚える人も多い方法です。

これに対して、切らないリフトアップで加齢のスピードを遅らせるスローエイジングは定期的に施術を繰り返す必要がありますが、見た目が自然で費用もそれほど高くありません。もちろん、なにもしてない人に比べれば、長い目でみて確実に若々しい印象を保つことができることは言うまでもありません。

また顔のリフトアップの施術は肌のたるみの程度や範囲、皮下組織の厚さなどによっても料金が異なります。ネットで検索するなどして、しっかり情報収集し、相性のいいクリニックを見つけて自分の希望とライフスタイルに合った方法を提案してもらいましょう。

*本記事内でご紹介した治療機器、施術内容は、個人の体質や状況によって効果などに差が出る場合があります。記事により効果を保証するものではありません。価格は、特に記載がない場合、すべて税込です。また価格は変更になる場合があります。記事内の施術については、基本的に公的医療保険が適用されません。実際に施術を検討される時は、担当医によく相談の上、その指示に従ってください。

Emiri

Emiri

美容系全般得意なライター。自身でも美容医療を実践。

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