※この記事は高野先生がプリモ麻布十番クリニックに在籍されていた当時の記事です。
あえて「女子ならば」と大きく出てみるが、女子ならば誰しも「小顔」に憧れた経験があるのではないだろうか。「このほっぺたの肉がもう少し少なければ……」と鏡の前でため息をついた経験は、2度や3度ではあるまい。ダイエットや美容に関心のある女性であればなおさらだ。そんなみなさまのために今回筆者が経験してきたのは、夢の痩せる注射「BNLS」である。ダウンタイムなし、最短3日で顔痩せが叶うという、まさに夢の小顔注射だ。今回はイケメンドクター、プリモ麻布十番クリニックの高野敏郎先生に、プスプスと何十箇所も注射をしていただいた。結果やいかに!?

▼前編はコチラ

大流行のBNLS注射、どうしても試してみたい!

痩せていたときは気にならなかったのに、最近、頬の贅肉がとても気になる。ここ半年ほどで数キロ太り、特に顔がふくらんで見えるようになった。知人にも「顔にお肉がついたね」「ちょっとふっくらしましたか?」と言われる。すべて頬の贅肉のせいである。急に太ったので、年齢によるたるみというよりは、頬やアゴ周りの肉が顔を大きくみせているのだろう。無理なダイエットをすると、私の場合は頬がこけ、目元がくぼんでしまう。これはアラサーなので仕方がない。どうすべきか。

そこで見つけたのが「顔やせ注射」BNLSである。2015年頃から美容外科・美容皮膚科の広告でよく見かけるようになったBNLSは、注射を打つだけで脂肪を体外へ排出させるという。しかも、従来の脂肪溶解注射にあった「腫れ」「赤み」などのダウンタイムがほとんどなし、最短3日ほどで顔やせ効果が見られるというから、まさに「夢の痩せる注射」ではないか。

横を向くと、顔のお肉がぷにっとなる

カウンセリング風景

早速、プリモ麻布十番クリニックのイケメンドクター、高野先生に診ていただく。私が気になるのは、ほっぺたの肉。写真の角度によってはうまくごまかせるのだが、少し横を向いたショットを撮られると、自分でもびっくりするほど「ぷにっ」とたるんだ贅肉が出現する。数キロ太っただけで、こうも顔の肉が充実してしまうとは。

私は高野先生に、「顔を横に向けると、頬の肉がたくさんあるように見えるんです」と相談してみた。すると先生は私の頬を支えてさまざまな角度から見ながら、「確かに、正面から見たときよりも、角度を変えたときの方が、お顔が大きく見えるのかもしれません」。

高野先生による触診

そうなんですよ! この悩み、分かっていただけたでしょうか! 勝手にテンションが上がる。ただ、先生はいたずらにコンプレックスをあおるタイプではないので、「北条さんは、そんなに沢山のお肉がついているタイプではありませんよ」と、優しく諭してくれる。ここが美容外科のカウンセリングで難しいところだ。患者側は「この肉が」「このシミが」と、非常にコンプレックスを気にしているが、医師の客観的な目からすれば「治療を焦るほどのことではない」というケースはよくあるはず。高野先生も、私の「頬肉へのコンプレックス」に、少しとまどってしまったかもしれない。でも、私はこの肉が憎いんです。

患者の「主観」と向き合う難しさ

美容外科の「美容」さらに「美」とは主観的なものである。黄金率のような美しさの基準はあっても、ほとんどの「美しさ」はそれぞれの主観にすぎないのではないだろうか。美容整形についての本を出し、現場での取材をこなすようになって、私はそう考えるようになった。個々人が「きれい」と思う感覚は大きく違う。同じ顔でも同じ体型でも、美容外科を訪れる人とそうでない人がいるのは、「もっときれいになりたい」の「きれい」が、個人個人で全く違うからだ。

もちろん私にも「きれい」の基準があって、それは「頬の肉が少ないこと、小顔であること」。顔が小さい華奢な人に憧れてダイエットをしてきたし、リバウンドして頬の肉がつけば落ち込んできた。あまりに食事制限ばかりでは身体を壊すので、こうして美容外科クリニックを訪れるようになったのである。過去にはエラの筋肉を縮小させて小顔にみせる「ボトックス注射」も何度か試した。高野先生にそのことを申し出ると、「ちょっと歯を食いしばってみてください」といわれ、エラの筋肉の発達度合いをみてくれる。「エラはそこまで発達していませんので、BNLS注射の方が合っているかもしれませんね」とのことである。
やった! 夢の痩せる注射の「適応」があったのだ。

脂肪溶解注射の一種「BNLS」

高野先生は、パソコンの症例写真を見ながら丁寧に説明してくれる。BNLSは、韓国のBNクリニックで開発された「脂肪溶解注射の一種」。自然界に由来する多くの有効成分が混じっており、皮膚の下のたるみを取る、脂肪細胞自体を減らす作用があるそうだ。もちろん、カニューレで脂肪細胞を取り除く「脂肪吸引」よりは効果がマイルドだが、注射1本ですむのが大きな特徴。つまりダウンタイムがない。顔の脂肪を排出させる施術といえば、これまで多くのクリニックが行ってきた「脂肪溶解注射」があるが、それだと浮腫が出てしまい、顔やせ効果は2~3週間経たないと分からない。これがBNLSだと2~3日で変化を実感する人もいる(個人差はあるが)から、すごい技術ができたものだと思う。

先生によると、BNLSは1回20ccまで打つことができる。私は最大量を打ってほしかったが、予算もそんなにないし(というのが最も大きな理由だったりする)、先生が「そこまで打つ方はなかなかいらっしゃらないですよ」と忠告してくれたのもあって、思いとどまった。結果的に、頬に3cc打ってもらうことに。本当は1週間ごとに3回打つのがよいらしいのだが、まずはお試しということで、処置室に向かう。

バランスを考えて、広範囲に何度も打つ

メイクを落とす

美しい処置室に入ると、まずは看護師さんが患部のメイクを拭き取ってくれる。さらに、注射を打つ頬の下部分に、麻酔クリームをぬりぬり。麻酔クリームは白くてやや固めで、ニベアクリームのようである。エステのパックをされているようで、ちょっと気持ちがいい。「30分くらい待ちますと、頬の感覚が変わってくると思います」というが、BNLS注射が楽しみで、そんなに待てなかった。10分で「もう大丈夫です!」と宣言し、麻酔クリームを拭き取っていただく。今回、使用する注射針は非常に細いらしいので、麻酔が多少効いていなくても大丈夫だろう。

麻酔クリームを塗布

麻酔が終わったら、高野先生が登場。注射を打つ脂肪の箇所に、マジックでマーキングをし、さらに消毒をおこなう。その上で、麻酔注射を軽く打つ。チクッとするくらいなので、全く平気だった。

高野先生によるマーキング

いよいよBNLSである。まずは左頬から。「注射の液体をまんべんなく行き渡らせるため、広範囲にわたって多めに針を刺していきますので、少し痛いかもしれませんが我慢して下さいね」。そ、そうか。一箇所から注入するとバランスが悪くなるため、丁寧にバランスを考えて「多めに」刺していくのか……思わず手のひらにぐっと力を入れてしまう。

高野先生によるBNLS注射施術

痛みを我慢するにも、先生との信頼関係は大事

処置が始まった。「おっ……」という痛みは感じたが、プスプスと刺されているのは5~6分ほど。「ちょっと痛いですね」「そうですね、少し痛みはあるかと思います。ごめんなさいね。あと少しなので、頑張ってください」と諭されているうちに左側が終わり、一息ついて右側。こういうとき、先生との信頼関係ができていないと、「このドクターは一体、患者の痛みをどう考えているのか、ケアする気はあるのだろうか」などと疑り深くなってしまうが、高野先生は優しいので安心感がある。今どこを刺しているか実況もしてくれるので、安心して身を任せられた。

最終的には痛みにも慣れ、「あ、頬骨の近くは痛みが少し増すんだな」などと分析してみたり、頬肉が消えたらどんなメイクをしようか考えたりしていた。そんなこんなで、「はい、お疲れ様でした!」といわれ、すべて終了。鏡を渡されてみると、傷跡は全くわからなかった。消毒などをしてもらい、メイクは落としたままで帰宅する。注射を刺した跡の痛みは少しあるが、腫れなどは一切なかった。

<1カ月たってみて>

BNLSの1カ月before_after写真
●左がビフォア、右がアフター(1カ月後)

さて、「夢の痩せる注射」BNLSから1カ月がたった。先生のおっしゃる通りダウンタイムはほぼなし。ただ、1週間たったときに記録した写真では、まだ頬の細さはそこまで実感できなかった。さらにその1週間後に二の腕の脂肪吸引をしたので、顔がむくんでしまった。「あれ、太ったかな? 顔が大きくなったかな?」と感じたが、体重の変動はないので、おそらくむくみだったと思う。すべてが引いたあとの写真がこちら。いかがだろうか。本当は1週間毎に3回打ちたかったが、今回は1回だけ。それでこの効果と思えば、かなり良いのではないだろうか。回数を重ねるごとに効果は増加する。また先生のところへ行って、BNLSを3cc、追加で打ってもらおうかと考えているところだ。

■プリモ麻布十番クリニックのBNLSneo(脂肪溶解注射)の料金

  • BNLSneo(脂肪溶解注射)1本1cc 11,000円

■リスク・副作用
1.あざができても、1週間で消失します。
2.注射当日は注入部位に触れたり、こすったりしないで下さい。
3.飲酒は控えて下さい。
4.治療後3日間はサウナを控えて下さい。
5.治療後3日間の有酸素運動(エアロビクス)を推奨します。少なくとも1時間は行って下さい。
6.RF(ラジオ波)治療を行う場合は、リンパ排液を介して身体から溶解した脂肪を排出させるために、本治療の3-5日後を推奨します。

プリモ麻布十番クリニック高野敏郎先生と北条かや

プリモ麻布十番クリニック内観

プリモ麻布十番クリニック
住所:東京都港区麻布十番1-10-10 ジュールA B1階
電話番号:0120-062-069
受付時間:10:00~19:00  診療日:月~土曜日(祝祭日も診療)
HP:https://www.primo-clinic.jp/

撮影:田中利幸

*本記事内でご紹介した治療機器、施術内容は、個人の体質や状況によって効果などに差が出る場合があります。記事により効果を保証するものではありません。価格は、特に記載がない場合、すべて税込みです。また価格は変更になる場合があります。記事内の施術については、基本的に公的医療保険が適用されません。実際に施術を検討される時は、担当医によく相談の上、その指示に従ってください。

北条かや

北条かや

1986年、石川県金沢市生まれ。ライター。同志社大学社会学部、京都大学大学院文学研究科修士課程修了。最新著書は『こじらせ女子の日常』(宝島社)『本当は結婚したくないのだ症候群』(青春出版社)。その他の著書に『整形した女は幸せになっているのか』『キャバ嬢の社会学』(いずれも星海社)がある。NHK「新世代が解く!ニッポンのジレンマ」、TOKYO MX「モーニングCROSS」などに出演。
【Twitter】@kaya_hojo

高野敏郎

高野 敏郎(たかの としろう)先生

医師。日本形成外科学会専門医。福井医科大学(現福井大学)医学部卒業後、新潟大学医歯学総合病院、函館中央病院、山形県立中央病院等を経て、新潟県立中央病院形成外科医長に就任。2016年から東京港区のプリモ麻布十番クリニック勤務。
【クリニック公式ページ】プリモ麻布十番クリニック

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監修:

高野敏郎 医師

KAUNIS CLINIC

福井医科大学医学部卒業。大学病院で形成外科部長、プリモ麻布十番クリニックで美容に転じ、2020年末に東京表参道にKAUNIS CLINICを開院。形成外科専門医。
形成外科医としての経験から眼瞼下垂などの目や鼻の外科手術を得意としています。症例写真にはこだわりを持ち、「大きな手術でなくても変化が分かりやすいのが美容外科の醍醐味の一つ」と捉える。

日本形成外科学会 専門医・指導医
日本頭蓋顎顔面外科学会専門医など

2003 福井医科大学(現 福井大学)医学部卒業
2003 新潟大学医歯学総合病院 形成外科 入局 大学病院、函館中央病院、
山形県立中央病院で形成外科全般について研鑽を積む
2012 新潟大学医歯学総合病院 形成・美容外科 特任助教
2014 新潟県立中央病院 形成外科 医長 、新潟大学医歯学総合病院 形成・美容外科非常勤講師
2016 プリモ麻布十番クリニック
2019 プリモ麻布十番クリニック 院長
2020 KAUNIS CLINIC開院

執筆:

北条かやライター

1986年、石川県金沢市生まれ。ライター。同志社大学社会学部、京都大学大学院文学研究科修士課程修了。著書に『こじらせ女子の日常』(宝島社)『本当は結婚したくないのだ症候群』(青春出版社)。その他の著書に『整形した女は幸せになっているのか』『キャバ嬢の社会学』(いずれも星海社)がある。NHK「新世代が解く!ニッポンのジレンマ」、TOKYO MX「モーニングCROSS」などに出演。

同志社大学社会学部卒
京都大学大学院文学研究科修士課程修了
民間企業勤務を経てライター、著述家として活動

出演
『新世代が解く!ニッポンのジレンマ』(NHK)、『モーニングCROSS』(TOKYO MX)

著書
『キャバ嬢の社会学』(2014年星海社新書)
『整形した女は幸せになっているのか』(2015年星海社新書)
『本当は結婚したくないのだ症候群』(2016年青春出版社)
『王子様はどこへ消えた?――恋愛迷宮と婚活ブームの末路』(2019年青春出版社青春文庫)
『こじらせ女子の日常』(2016年宝島社)
『インターネットで死ぬということ』(2017年イースト・プレス )