連載第五回目をむかえる美人女医インタビュー、今回はもともと内科医として多くの病院で勤務後、美容皮膚科医になられ、2014年に東京・日比谷に美容皮膚科・医療痩身をメインとするKUMIKO CLINIC(クミコクリニック)を開設された、院長の下島久美子先生です。
美容皮膚科に携わろうと思った想い、医療として美を提供する側としてのこだわりをじっくり聞いてきました。

もっと身近に美容医療を普及させていく一旦を担えたらなと思い転科しました

ー最初に、医師になろうと思った理由を教えてください

下島先生(以下S):祖父も父も医師でその影響は大きかったと思います。だからといって親から、医師になるように言われたことは一度もありませんでしたが、これからは女性も自立する時代だから何か資格をとるようにというのは両親から常々言われ育ちました。そういった考えと周囲の環境も手伝って自然に医師の道を目指しました。

ーもともと内科をされていたとのことですが、美容医療のように健康な方の外見をよくする治療との違いはなんでしょうか。また美容医療に携わろうと思ったきっかけはなんですか

S:美容医療はいい状態をよりいい状態にするのが目標ですので病的意義が低い場合がほとんどですが、シミを一個とるだけでコンプレックスが解消され精神的にも健全になる場合は良く見られます。
基本は健康ありきの美容ですので、心身共に健康でなければ外見の美しさは伴いません。そこは包括して治療していかなければと思っています。

美容医療に携わろうと思ったきっかけは、元々色素沈着しやすい肌質で足に虫刺されの痕が残りスカートをはけないのが悩みでした。保険診療では内服や外用にとどまり大きな改善は見られず、知り合いの先生のところでレーザー治療を受けました。それにより色素沈着が薄くなり、スカートをはけるようになりました。何気ない経験でしたが美容医療というと、整形するとか、顔をいじるとか少しブラックなイメージがあり敷居が高くなかなか入りづらい世界のように思っていましたが、ニーズは意外と身近にあり、決して怖いものではないんだなと我が身をもって経験し、もっと敷居を下げるべきだと思いました。

ちょうどその頃「アンチエイジング」という言葉が提唱され始め予防医学が重要視されていました。生活習慣病の予防だけではなく見た目のアンチエイジングも医療の現場で一般の方々のニーズとして需要が伸びてくる分野だろうと思い、もっと身近に美容医療を普及させていく一旦を担えたらなと思い転科しました。実際に、女同士だから話せる、女同士だから理解できるという場面が多く美容医療の現場では必要とされる場面が以前より増えたように思えます。

KUMIKO CLINIC(クミコクリニック、旧名クリニックB) 下島久美子先生

ー内科に携わられた後、美容クリニックに勤めておられて、そこから独立されようと思ったきっかけはなんですか。独立の決め手になるようなことはありましたでしょうか

S:内科から美容医療の世界に飛び込み、まずは知識と手技を身に付けることに必死でした。美容医療は医者が百人いたら百通りの治療法があります。同じ機器を使用しても、同じ注射製剤を使用しても全く異なる結果が出ます。
恩師のクリニックでご教授頂き、ある程度患者様を満足させれる結果を出せるようになってきた頃から自分ならではの治療を追及していきたくなりました。自分が良いと思えるものをとことん追求して結果をだせるフィールドが欲しくて独立を考え始めました。

ー勤務医時代と開業医になられてでは、診療にあたり変化はありますか

S:患者様一人一人にかける診療時間は明らかに長くなりました。たくさんある美容クリニックの中でKUMIKO CLINIC(クミコクリニック)を選んできてくださったことが嬉しくて、カウンセリングもつい長く話してしまいます。
また自分の判断で治療法を決められますから、例えば注入治療にしても仕上がりを重視して自分の判断で製剤を使用することができます。時に採算度外視しになって経営的には良くないのかもしれませんが(笑)、満足する結果が出るまでとことん追求して治療を提供することができるので治療成績も大きく躍進したと思います。

ー先生は美容皮膚科医ですが、美容外科(美容整形)との違いはなんでしょうか

S:大きな違いはメスを使うか使わないかです。私は美容皮膚科医ですのでメスは使いません。ので、それぞれ適応が異なってきます。メスを使わず大きなダウンタイムを出さずに、機器や注入を中心に行うのが美容皮膚科で、ダウンタイムは伴いますがメスを使って大胆に結果を出していくのが美容外科です。

症状の程度によって、美容皮膚科レベルで改善できるか、美容外科レベルでなければ改善できないかは異なりますのでどちらも必要な治療で協業しながらすみ分けていけると思っています。
カウンセリングをする下島久美子先生

ー(クリニック名変更前の)クリニックBのBは「Body」「Beauty」の意味とのことですが、Bodyである身体の治療を全面に出した理由を教えてください

S:ボディのクリニックとして、機器を使用した痩身治療をコンセプトに開業しました。痩身治療というと脂肪吸引が一番にあがりますが、死亡例やダウンタイムが大きいのも現状としてあります。
また実際に、脂肪吸引まではしたくないけど部分痩せしたいという声は多々ありました。だったら、機器を使用して痩身治療を追求してみようというのが開業のコンセプトでした。
痩身と言うと体重を減らす治療と思われがちですが、ただ単に体重を落とすのではなくボディラインを彫刻するように仕上げていく「Body Countouring」を追求しています。実際に、痩身機器を単独で使用したり複数組み合わせる事でかなりいい結果が出てきます。脂肪吸引のように一発逆転の治療ではありませんが、継続することで確実にボディラインを変えることはできると思っています。

KUMIKO CLINIC医師による痩身対談記事はこちら

予防しながら年齢を重ねた方の方が、同じ年齢で同じ治療を施しても結果が異なりますし、費用対効果も大きいです

ークリニックで力を入れている施術、得意な施術はありますか

S:一番の人気治療はクールスカルプティングという脂肪を凍らせて破壊するという痩身治療です。一回の治療で効果を実感することができます。また当院では2台のクールスカルプティングを導入し、2台同時に行うデュアルスカルプティングという治療を行っています。米国では3割のクリニックに導入されていますが、日本で2台同時に行っているのは当院だけです。
クールスカルプティングは一カ所あたり一時間の施術時間がかかりますので2台同時に行うことで効率的に治療を進めることができます。

フェイシャルですと、ヒアルロン酸とボトックスが人気です。ヒアルロン酸もその手法が年々進化し最近は−5歳の自然な若返りというナチュラルな仕上がりが好まれます。ヒアルロン酸とボトックスを組み合わせたり、機器と組み合わせることでメスを使わなくてもかなり良好な結果を出せるようになりました。

下島医師監修施術詳細(概要、ダウンタイム、費用、リスク等)についてはこちら

ーどんなときに医師として喜びを感じますか

S:やはり、施した術に対しいい結果が出て「先生ありがとう。またお願いします」といわれた時が何よりも嬉しいです。

ー女性は何歳からアンチエイジングを意識すればよいでしょうか。またそのサインなどはありますか

S:私は初めて美容医療を受けたのが35歳でした。自分の経験上も40歳を越えると身体のサインが異なってきます。身体の不調もきたしやすくなってきます。実際の美容医療の現場で思うのは、やはり予防に勝るものはありません。予防しながら年齢を重ねた方の方が、同じ年齢で同じ治療を施しても結果が異なりますし、費用対効果も大きいです。30代後半から少しづつ意識し始めるといいかと思います。

痩身治療をする下島久美子先生

ーヒアルロン酸、ボトックスなどお顔のアンチエイジングの注入治療のときに気をつけていることはありますか

S:とにかく自然の仕上がりになるよう心がけています。教科書通りに注入しても決していい結果は出ません。また、患者様の要求は、決して大きく変わりたいのではなく誰にも気づかれず自然な少しの変化を好む傾向にあります。
決してやりすぎないように、バランスをみながら引き算の治療をするよう心がけています。患者様に行う治療は自分の顔でも試して、ダウンタイムの出方や効果は常に検証するようにしています。見るとやるとは大違いですからね。

ー痛みに対して敏感な方は多いと思いますが、なにか対策はありますか?

S:施術前は麻酔クリームを塗布したり笑気麻酔を併用したりを、医学的に可能な限り除痛は行います。それ以外に、施術中は冷やしたり、ボールを握ってもらったりしてお話しながらリラックスした状態で行うよう心がけ、また注入する時のスピードや針を刺入するスピードによっても痛みの感じ方は違いますのでそこも施術する側の努力として気を付けるようにしています。

「先生は普段何をされているんですか?」というご質問にリアルな言葉で答えられるように、治療は全て自分で試しています

ー医療機器は、同じ機器が他のクリニックさんに導入されていることもあると思いますが、クリニックによって違いを出せるとしたらどの部分でしょうか。医療機器治療に関してこだわっていることを聞かせてください

S:クリニックによっては医師以外のスタッフが施術する場合もありますが、私はなるべく自分で施術するよう心がけています。例えば痩身治療でも、女性だから見せれる部分もありますし女同士だからこそ相談してもらえる場面も多くあります。また美容皮膚科は繰り返し行って結果を出す治療が多いですが、自分で施術することでそのちょっとした変化を認識し、状態にあった施術と声掛けをすることができます。それによって患者様との信頼関係もできますし、今欲しているものをタイムリーに提供することができますので満足度を上げ良好な結果を出すことに繋がります。

ー部分痩せの特徴・メリットを教えてください。治療後に体重の変化はあるのでしょうか

S:体重を落とさなくても部分痩せは可能です。ある程度体重が落ちても減らない部分というのはあります。例えば、下腹部や腰、膝上の脂肪など筋トレでも落とせない部分などは機器による部分痩せのいい適応です。逆に体重を減らす治療ではありませんので、BMIが大幅に正常より超え、まずは体重を減らしたいという方は運動や食事療法を行ってからいらしてください、それでも落ちない部位は器械で行いましょうとお話しています。

ーこの連載にも関係しているのですが、女性の美容皮膚科の先生は、自ら患者さんの憧れであり、目標になるということに関して留意されていることはありますでしょうか

S:患者さんに良く「先生は普段何をされているんですか?」というご質問をお受けします。リアルな言葉で答えられるように、治療は全て自分で試しています。美容医療のど真ん中にいると、いつでも治療を受けれる環境ですので逆に過剰になりすぎないように気をつけています。適切な感覚で適切な回数で行うこともいい結果をもたらすには重要ですので、やり過ぎないように気を付けています。

ー患者さんにもよく聞かれると思いますが、先生の美の秘訣と普段どのようなケアをされていますでしょうか

S:月に一回は、肌に「熱」を入れることでコラーゲンの生成を促し、肌の代謝を上げてくれます。やり過ぎはいけませんが、最低月一回はレーザーやフォトフェイシャルを行って肌のベースを維持しています。また定期的にボトックスやヒアルロン酸を注入してシワの改善や今以上に深くならないように予防しています。

ー女性にとって、肌がきれいということはどんな利点がありますか

S:「色白は七難隠す」とはよく言われたもので、顔の作り以上に肌や髪の綺麗さは重要だと思います。パッと見た美しさを左右する重要な要素だと思っています。

ー今年で開業2年目を迎えられますが、これからどのような美容皮膚科クリニックになっていくのでしょうか。展望を聞かせてください

S:ボディのクリニックとして、脂肪吸引を行わないボディライン作りに引き続きこだわっていきたいと思っています。
またフェイシャル治療では、得意のヒアルロン酸やボトックスを中心にメスを使わない自然な若返り、大きく変化するのではなく自分のベストに戻すようなヘルシーな美しさを追求していきたいです。

ー若い頃の恋愛で印象的な出来事を教えてください

S:ほろ苦い思い出ですが大学の時にお付き合いしていた彼と、卒業後遠距離恋愛になりお互いのすれ違いでお別れすることになりました。帰りの飛行機で号泣して涙が止まらなかったのを覚えています。あの時が初めて真剣に恋愛したのかなと思います。

KUMIKO CLINICエントランス

KUMIKO CLINIC
住所:東京都港区白金台4-19-13白金台TFビル2F(受付)・3F
電話番号:0120-001-935
診療時間:10:00~18:00
休診日:水・日・祝

KUMIKO CLINIC公式サイト

*本記事内でご紹介した治療機器、施術内容は、個人の体質や状況によって効果などに差が出る場合があります。記事により効果を保証するものではありません。価格は、特に記載がない場合、すべて税込みです。また価格は変更になる場合があります。記事内の施術については、基本的に公的医療保険が適用されません。実際に施術を検討される時は、担当医によく相談の上、その指示に従ってください。

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監修:

下島久美子 医師

KUMIKO CLINIC

金沢医科大卒業。大学病院にて臨床研修を行い、都内美容クリニックに勤務し、2014年KUMIKO CLINICを開院し院長に就任。
色素沈着しやすい肌質でレーザー治療を受けコンプレックスを解消した時に美容医療の道に魅力を感じたそうです。美容医療は本来身近にある医療で、敷居を下げたいという気持ちで開院。現在では痩身機器を中心としたダイエット、ボディライン改善を中心に診療している。

日本内科学会認定医
アラガン社ボトックス・ヒアルロン酸注入指導医など

金沢医科大卒
杏林大学第一内科入局
都立広尾病院
美容系クリニック等
KUMIKO CLINIC院長

この記事の監修ドクターが所属するクリニック

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