スポンサーリンク
恒例「美人女医インタビュー」も早いもので今回で20回目。今回は東京駅の八重洲口から徒歩すぐの場所にある八重洲形成外科・美容皮膚科に勤務されている矢沢真子先生です。
もとは形成外科出身で、そこから美容皮膚科を中心とする美容の領域へ入られました。
この10年間ありとあらゆる美容法を試され、自分に合う方法を確立した、美容オタクの一面も。
美肌、紫外線対策のことはかなり詳しく話してくれました。これからアンチエイジング美容を検討している方には必ず役に立つ内容になっています!
形成外科は頭からつま先まで全身の解剖の知識が必要で、医師になってからは本当にたくさん勉強しました
ーまず医師を志した理由を教えてください。
矢沢先生(以下Y):はい。私は父が医師で、親戚にも医師が多く、大きくなったら医者になるんだよね、という刷り込みがあり、自然と医師を目指していました。母や祖母は専業主婦ですが、女性でも資格をとって、自立して稼げるようになっておいた方が良いという考えで、医者になることに非常に協力してくれました。
ー大学はどちらに行かれたのでしょうか。
Y:大学は東京女子医科大学です。
ー東京女子医大で学ばれたことを教えてください。
Y:大学では、それまでずっと医学部受験の勉強のため、あまり部活動や運動や友人と遊ぶことなどが十分にできなかったので、国家試験まではそういう人間活動を主にしており、正直あまり勉強はしていませんでした。要領はよかったので、テスト前だけ勉強するというような……(笑)。
ーなるほど。大学卒業後のご経歴を簡単でいいので、振り返りをお願いします。
Y:大学卒業後は、母校を離れ、北里大学の形成外科・美容外科に入局しました。
北里大学の形成外科は非常に厳しく、軍隊と呼ばれているほどでしたが、救急救命センターや一般外科、整形外科、麻酔科と幅広く研修ができることと、専門医取得までの教育システムがしっかりしているところに魅かれて選びました。
形成外科は頭からつま先まで全身の解剖の知識が必要で、手術の方法も何通りもあり、非常に勉強量が多く、医師になってからは本当にたくさん勉強しました。
形成外科専門医を取得後は、関連病院や都内近郊の形成外科、皮膚科、美容皮膚科、美容外科などに勤務し、現在にいたります。
私は曜日ごとに、異なる複数のクリニックに非常勤で勤務しています。八重洲形成外科・美容皮膚科には水曜日のみ、他は六本木ヒルズや銀座、渋谷、恵比寿のクリニックに勤務しております。ブログなどもやっておりますので、名前で検索してみてください!
ーいろんな科目がある中で、形成外科を志した理由はなんですか?
Y:学生時代に形成外科の授業で、奇形やひどい怪我などが手術できれいになっているのを見て、興味を持ちました。
もともと裁縫など手が器用で、内科系の頭で考えるよりは、手を動かす方が好きだったので、向いているかなと思いました。
ー現在勤務されている複数のクリニックは形成外科、美容外科メインですか?
Y:皮膚科、美容皮膚科もあります。
ー形成外科と皮膚科は近いんですかね。形成外科は壊れたものを治すと思いますけど、結局、治す時に皮膚が表面にあるわけだから、そのことも知っておかないといけないと。
Y:確かに形成外科と皮膚科で被ってる分野はかなり多いと思います。
ーやはり多いんですね。
Y:メスを握る皮膚科の先生もいます。形成外科は「なんでも屋」と言われていて、整形外科、耳鼻科など様々な科と連携して治療することも多いですね。
ーそこから美容医療のほうでやって行こうと思われた理由はありますか。
今でも美容皮膚がメインではありますが、保険診療や手術も行っています
Y:美容医療に本格的に携わるようになったのは、専門医を取るころからですので、10年になります。形成外科学会でも基礎的な幅広い知識を学んでから美容に進むべきだという考えです。最初に美容を始めるきっかけはアルバイトでしたが、時代のニーズもあったのかもしれませんが、自然とウェイトが大きくなった感じです。今でも美容皮膚がメインではありますが、保険診療や手術も行っています。
最近は医局制度も崩壊しつつあり、必ずしも医局に入らなくても研修後すぐに美容クリニックに入職することもできます。私はそのような先生達とお話しする機会もありますが、必ずしも悪くはないと思っています。
ーもともと形成ご出身なんで、二重形成、眼瞼下垂のオペなどもされていますか。
Y:今は保険の腫瘍切除手術とか、わきがの手術ぐらいですね。数年前までは眼瞼の手術とかもやっていたんですけれども、今はあまりやりません。いろいろ経験してきた結果、たまにしかやらない手術は、自分ではやらないほうがよいという結論です。もちろん、患者様のためにも慣れてる先生がよいとも思いますし、自分自身のためにもやることとやらないことを決めておかないとエネルギーが分散してしまうと思っています。
ーなるほど。餅は餅屋というか、全部はもうやらないで得意なところに注力するというわけですね。
Y:そうですね。若い頃は何でもやってみたいという時代もありましたけど、今はそういう方針でやってます(笑)。
美容皮膚科の場合は、美容外科と違って、ダウンタイムやわかりやすい効果を求めない方もいますので、カウンセリングでよく汲み取る必要がありますね
ー先生の得意な施術を教えてください。
Y:ボトックスやヒアルロン酸注入は、不自然にならないか今まで躊躇されていた方や、他院で満足いかなかった方にも好評いただいております。施術途中も鏡を見せながら、効果を実感していただきながら行っています。
もともと手術をやっていましたから、解剖のイメージは皮膚科出身の先生よりはしやすいし、器具を使うのに慣れているので手先も器用だと思います。特にヒアルロン酸注入は針先がどこにあるのかのイメージと、注射器の扱い方など手先の動かし方で、仕上がりに差が出ます。
もともと外科医ですので、見た目にわかりやすい結果を出したいというところはありますが、美容皮膚科の場合は、美容外科と違って、ダウンタイムやわかりやすい効果を求めない方もいますので、カウンセリングでよく汲み取る必要がありますね。
経験豊富なドクターの間でよく言われることは、やりすぎないこと。良かれと思ってやりすぎて、逆に仕上がりやダウンタイムに満足いかないことが時々あります。足りなければ後で足すことはできますから。
ーなるほど。主にアンチエイジング治療ですね。20代半ばくらいの女性から出てくるシワをなくしたり、40代だと若い頃の肌に戻したりする治療ですね。
Y:そうですね。
ーボトックスやヒアルロン酸など多くのクリニックで導入されている施術はどうやって差別化するべきでしょうか。
Y:価格に関しては製剤の違いと、症例数が多いところは納入価格が下がりますので安くできるということはあります。
ただし、安すぎるところは注意した方が良いと思います。本来、原価は安いものではありませんから、体用のものを小分けにして顔に使用したり、薄めて使用したりして、使用量が少ない可能性もあります。
あとはドクターのセンスや技術の差ももちろんあります。有名な先生が必ずしも上手とか、自分に合うとも限りません。カウンセリングを受けて、自分で納得できてから受けることをお勧めします。
ーさきほどいろいろなクリニックで勤務されているとのことでしたが、八重洲形成外科・美容皮膚科の特徴を教えてください。
Y:保険診療と自費診療を両方行っているというのが一番の特徴でしょうか。保険で受診した際についでに相談して自費診療を始められる方も多くいらっしゃいます。自費、美容と聞くと敷居が高いとか、男性は行きづらい方もいると思いますし、どこに相談するのかわからない、治療法があることも知らない方も多いですから、保険のついでというのはきっかけとして始めやすいかもしれません。同じ悩みでも保険と自費と両方の選択肢があると治療の幅が大きく広がります。
ーどういう悩みで来られる方が多いですか。
Y:できものの手術やニキビの方が多いです。特に女性の陰部の手術は多いです。女医が手術するということで、ネットで検索してきていただけるようです。あと、オフィス街に近いので仕事の合間に診察にこられる方もいらっしゃいます。 私は、曜日ごとに異なるクリニックに勤務していますので、土地柄とかそのクリニックの特色によって客層やニーズの違いは実感しています。
間違ったお手入れや、やりすぎによって逆に悪くしている方も非常に多くお見掛けします
ー美容医療の先生をしていてよかったことはありますか。あと、美容医療の医師として言われてうれしかったことなど。
Y:1番は医学的根拠に基づいて考えられるため、あやしい美容情報に惑わされにくい、ところでしょうか。今は誰でもTV、雑誌、特にネットなどで無責任な情報を発信できるので、公正な情報を得ることが難しくなっています。
どれか一つが正しいということではなく、一長一短がありますし、自分にあったものかどうか、もありますから、あふれる情報量の中から自分に必要な情報を吟味するのは難しいですね。間違ったお手入れや、やりすぎによって逆に悪くしている方も非常に多くお見掛けします。
あとは、さまざまな化粧品や美容医療機器を、資料をいただいて内容をしっかり比較検討できること、一通り試せること、自分で定期的にメンテナンスできるところです。ボトックスや機械類は自分でやります。
言われてというか、自分を指名して継続して来ていただけることはうれしいですね。特にいろいろなクリニックに通っている目の肥えた患者様の場合は自信になります。技術だけでなく、話やすい雰囲気なども心掛けています。
ー注射もご自分で?
Y:ボトックス注射は自分でやります。
ーそれは鏡を見て?
Y:そうです(笑)。
ーそれは麻酔なしでですか?
Y:私は非常に痛がりなので、自分でやるときは麻酔クリームを塗ってやりますが、普通は冷やしながらで充分ですね。
ーご自分でやる時は痛くないですか。
Y:痛くないことはないですけど、自分でやるときは多少緊張しますし、考えながらやっているので人にやってもらうよりは痛くないかもしれません。
ーレーザーはやってもらいますか。
Y:光治療などの顔全体に満遍なく当てるようなものは自分で当てますが、シミとりレーザーやヒアルロン酸注入は、正面から見えないのでやってもらいます。
ーなるほど。分かりました。次に行きますね。痛みについてお聞きします。特に初めて美容クリニックに来る方は、結構痛いんだろうとか、注射のときも麻酔なしで耐えられるのかなど、よく分からないと思うんです。そういうときに痛みの対策はありますかね、ここを気をつけてやっているとか。
Y:美容医療では痛みだけでなく、施術後の内出血なども極力少ないように心がけますので、まずは非常に細い針を使っています。形成外科や美容外科でないと取り扱わないような特別なものです。あとは冷やしながら行ったり、局所麻酔のクリームを使用することもあります。
きれいな肌、若さを保つには、病気と同じで予防という概念が必要です
ーなるほど。分かりました。女性はいつからアンチエイジングをするべきかを具体的な年齢でビシッと言ってほしいんですが。
Y:生まれたときから(笑)。
ー特に紫外線ですか?
Y:子供のころから紫外線対策はするべきだと思います。老化の8割は紫外線によるといわれていますからね。若いころに日焼けして、その時は大丈夫でも、年を取ってからしみが多量に出てきます。しわも増えます。 アンチエイジングとは少し離れるかもしれませんが、にきびは跡が残るとそのあとの治療がとても大変ですので、できるだけ早く治すように、医療機関でしっかり治療したほうが良いと思います。
ーなるほど。
Y:さらに、シワ、たるみの治療としてボトックス、ヒアルロン酸は30代から始めるべきだと思っています。予防として始めておくと悪化しにくくなります。
ーやっぱり予防が大切だと?
Y:そうですね。アンチエイジングというか、きれいな肌、若さを保つには、病気と同じで予防という概念が必要です。ひどくなる前から始めたほうが、歯医者と同じで結果的にコストパフォーマンスもいいですし、取り返しがつかないことになりづらくなります。
病気と違い治って終わりではありませんから、継続できることを続けてください。クニリックでのメンテナンスを継続すれば、老化の下り坂のカーブが緩やかになるイメージです。
ー子供の頃に医者に行ったら「何でこんなになるまでほっとくんですか」って大体の医者に言われますからね。風邪のときとか。
Y:(笑)。自己流のお手入れでは、限界がありますから早めに相談してほしいですね。
ー対症療法でなくてまずは予防。
Y:予防をしておけば対症療法にかかる負担が減らせると思います。
ー紫外線ケアは曇りの日でもしっかりしたほうがいいですか。
Y:もちろんです。
ーやったほうがいい?
Y:曇りでも紫外線はかなりありますので、絶対した方がいいと思います。
ー曇ってるから、雨が降りそうだからってやらないっていうのは駄目で……。
Y:はい、駄目です。日焼け止めを塗るのはもちろんですが、適切な量を数時間おきに塗りなおすことが必要です。
ー塗りなおしがいるんですね。
どの日焼け止めを使うかというよりも使い方です
Y:そうですね。数時間おきに塗る。しかもかなりたっぷり多めの量を塗る。表示されている数値は思っているよりもしっかり多めの量を塗ったときの数値なので、ちゃんとした塗り方をしてないと効果が半減しています。だから、どの日焼け止めを使うかというよりも使い方です。飲む日焼け止めもありますが、あくまで日焼け後の反応を抑えるもので補助的なものです。
ーなるほど。日焼け止めを選ぶ前に、基本的なところでしっかり塗りましょうっていう。
Y:そうですね。細かく置いてムラなく伸ばすとか、とにかく塗りなおしが大切です。
ー塗りすぎると能楽のお面みたいに白くなるやつありますよね。
Y:最近は白くなりにくいものもあると思います。ただ、日常で使う分でしたらあまりSPF(sun protection factor。日焼け止めの効果を表す表示)が高すぎないもののほうが肌に負担がかからないと思います。
ーやはりあれは負担があるんですか。50とか高いものだと。
Y:日本だとSPF50+が最大ですが、普段だと50まで要らないと思います。
ーそうなんですね。
Y:30もあれば充分です。
ーそんなもんでいいんですか。
Y:はい。その代わり塗りなおしが必要です。SPFは、日焼けに対する抵抗力の強さではなくて、日焼けをするまでの時間が長くなるという概念です。長時間、日に当たる場合であれば50を使った方がいいと思います。いずれにしても2~3時間おきには塗りなおしてほしいです。
ーなるほど。肌がちょっと荒れるというか、50のものをいつでも塗りこむのはあまりよくないんですね。
Y:そうですね。やはりSPFが高いものはそれなりに肌に負担がかかりますし、ウォータープルーフも必要時に限定した方が良いと思います。
ー紫外線の話しだと、海水浴はかなり怖いですね(笑)。
Y:まあ……(笑)。紫外線っていう意味ではそうですけど、楽しみも必要ですから。
ーずっと紫外線を気にしながら泳ぐという……。
Y:あと、ラッシュガード(スポーツ用で日焼けなどを防ぐための薄手の生地でできた上着)を着るとか。
ーサーファーのウエットスーツ系の完全遮断のやつですね。
Y:ウエットスーツ、ラッシュガードはいいと思います。
ーあれはもう完全に紫外線遮断されてますか。
Y:いや、完全ではないと思います。ぶ厚ければある程度、遮断されているかもしれませんが、生地を日に透かしてみて、日が透けるようだったら入ってますよね。
ーガラス越しでも入ってくるって言いますよね。部屋の中で安心していても、直接当たってるとよくない。
Y:そうですね。紫外線カット加工されてるガラスもあるのかもしれないですけど、完全ではないですね。
ーなるほど。そうしたらアンチエイジングという意味では、まずゼロ歳から対策をずっとやる。
昔は日焼けのことってあんまり言わなかったじゃないですか。子供が焼けてるのは健康的な証とか。
Y:そうですね。
ー時間が経てば変わってくるということですね。
Y:皮膚科の学会でも、例えば子供の頃からの日焼けが、皮膚がんになるリスクが高まるとか言われ始めたのも確かに最近かもしれませんね。私達の子供の頃は、そういう概念がなかったと思うので。ただ、あまりにも日にあたらな過ぎても良くないそうで、ヒジャブ(ムスリムの女性が被る黒い布)をずっと被っているとビタミンD不足になると聞いたこともありますので、多少は当たってもいいんでしょうけどね。
ーなるほど。
Y:ただ、海外では日焼けしている方がかっこいいとか光老化による、シミ、シワとかを含めてそういう成熟した女性として美しいと捉える文化もあるので、必ずしも美白に執着する必要もないとは思うのですが、ただ、日本はロリコン文化なので……。
ー若ければ若いほうがいいという……。
Y:若く見えるほうがいいという文化だから、日本では紫外線の対策などはしたほうがいいかもしれませんね。
ー海外の有名なファッション誌の編集長がアンチエイジングという言葉をもう使わないようにしようと言ったり。
Y:アンチというのがね。ウェルエイジングって言ったりしますね。
ーケネディ元駐日大使とか、60代目前ですよね。シワなどそのままで、そういう美に対して、ナチュラルな姿勢がネットやSNSで話題になったりとか。だから、価値観ですよね。それが確かに日本だとやっぱり若く見えるほうがいいという価値観は残っているかもしれないですね。
Y:男性もやはり若い女性がいいという方が比較的多い(笑)。生物学的にはしかたないことかもしれませんが。
普段のメンテナンスとしてはピーリングとフォトフェイシャルは10年間ほぼ毎月やっています
ー分かりました。
次に……ご自身の美容法を教えてください。結果が出た美容法すべてお願いします。
Y:長くなりますよ(笑)。普段のメンテナンスとしてはピーリングとフォトフェイシャルは10年間ほぼ毎月やっています。
ー10年ですか。
Y:美容医療に携わるようになってからなので、10年ぐらいはやっています。この2つはどなたにも基本としてお勧めしたいです。
あと3カ月おきに額と眉間と目尻と顎のボトックスと、半年おきには脇汗のボトックス、半年から1年に1回はヒアルロン酸注入もしています。
小顔になるエラボトックスも、若い頃からやっていました。最近は噛みしめ癖のために注入していますが、あまり年を取ってからやると、逆にたるむことがありますので、少量を注入しています。あと高濃度ビタミンC点滴は、風邪をひきそうな時や日焼けした後、フライトのあと等にしています。
また、プラセンタの注射を毎週打っていたときもあります。今にして思えばお酒はよく飲めていたと思います(笑)。
サプリメントも一通り飲んでいます。脱毛も見えるところは大体終わってます。
まつ毛の美容液はあらゆるものを試して、今いくつか使い分けてます。あとはヨガやピラティス、筋トレなど定期的な運動や体のゆがみを整えるメンテナンスもパーソナルトレーナーにお願いしています。ダイエットではなくウエストヒップ比を重視しています。
ー結構一通り試されてますね。
Y:もう習慣になっていますね。ちなみに、私はベースメイクを一切しません。日焼け止め、下地、ファンデーションは普段は使いません。30分以上外出する際にのみ日焼け止めを使用します。
その代わり、日傘帽子サングラスなどの物理的遮光を徹底しています。私の場合は普段はどこの肌も露出させていませんし、遮光100%のものをなるべく使用しています。見た目かなりあやしいので皆さんにお勧めできるものではありませんが、私の美肌の大きな要因になっているとは思います。
ー徹底されてますね。
Y:老化の8割は紫外線ですからね。予防できるものはしておかないと。あとは昔、化粧品やシャンプー、石鹸も一切使わないというのもやったことがあります。北里大学の形成外科の大先輩が推奨しているものです。加齢により肌に必要なものが作られにくくなってきますから、補うような化粧品は使用しても良いかなと思っています。
ただし、若さや美しさは食事、運動、睡眠、メンタル、腸内環境など、様々な要因の表われですから、気を遣うべきところはたくさんあります。情報は日々進化していますから、私はコレと決めつけず、いろいろと試してみることをお勧めします。好みや肌、体調など、その時に必要なものは変わってきますから。
あと一部の方の間で保険で処方される保湿剤が流行っていますけれども、私はお勧めしません。赤みを増長をさせますし、何より日本の医療費高騰の一因になっています。
ーそうですね。
Y:どうしても合う化粧品がない方とか、にきび治療中の保湿剤として使用するのはともかくとして、アンチエイジングの薬として宣伝されているのは問題だと考えます。
ーそう、確かに。
Y:今はもっと機能の優れた肌に補うべき成分の含まれたいい化粧品がたくさんありますので、実際に医学的根拠がないものを使用する理由はありません。
ー雑誌〜ブログ経由で広まったやつでしたっけ?
Y:そのようですね。アンチエイジングに敏感な方の間で広まっているという。
ーもう実際その商品名をだして、こういうのをちょっと処方してほしいんですみたいな。
Y:そうですね。以前から継続している方もいます。ただ、実際に赤みが出ている方も時々拝見します。これを使うことでより赤みが増長すると言われてますから、使い続けないほうがいいと思います。
ーなるほど。ブロガー間、SNSでの流行もあると思いますが、しっかり美容に興味を持って自分の合うものと合わないものを確かめたりとか、そういうものが必要だという。10年やってたら結構いろんな薬、商品、機械とかを試して。
Y:私はいろんなクリニックに勤めていますので、それぞれ扱っている施術、機械が違うので、いろいろ試す機会が多いというのもあると思うんですけど。
ー今後はラインナップは変えないというか、この(美容法の)スタメンで行くという。
手術に勝るものはないので、ある程度限界に来たら、私は手術をしてもいいかなと思いますけどね
Y:もう少し時期がきたら、たるみの機械をまだ取り入れていないので、半年に1回とか3カ月に1回ぐらいは入れていこうかなと思います。
ー外科的治療、いわゆる美容整形は考えていますか。
Y:私の友人で40後半ぐらいですけど、もうフェイスリフト手術を考えてるっていう方も何人かいますし、やはり機械類、ヒアルロン酸、ボトックスは限界がありますから、手術に勝るものはないので、ある程度限界に来たら、私は手術をしてもいいかなと思いますけどね。あまりやりすぎないようにはしたいですけど。
ーそれまでしっかりできることを自分でやってということですね。
Y:メンテナンスをずっとやっていると、外科的治療が必要になるまでの時間が長くなると思います。
ーなるほどですね。普通の人だと40歳でやらないといけないものが47~48歳になったりとか、そういうことですよね。分かりました。
ー今後八重洲形成外科・美容皮膚科をどのようなクリニックにしていきたいですか? またどのような貢献をしていきたいですか?
Y:私は曜日ごとに異なるクリニックに勤務しているので、どのようなクリニックにしていきたいかというか、自分自身で心掛けていることは、誠実、丁寧、よく観察する、話しやすい雰囲気、空気を読む、ですかね。
美容クリニックはたくさんありますし、技術の差はあまり出にくいし、患者様からはわかりにくい、といわれています。結局は人柄や相性なのではないかと最近は思っています。
受診の際に施術内容を決めてきていただく方がほとんどですが、カウンセリングはあまり聞かずに、施術を早くやってほしい方や、ご自身が受けたい治療法に固執する方もいらっしゃいます。ほかにもっとよい治療があるのに、せっかく来たのだからいろいろ聞いてほしい、もったいないな、と思うことはあります。
複数のクリニックに勤務しているので、様々な治療法を知っているのが私の強みですので、そこのクリニックになくても、よい治療があればご提案することもあります。
私は歩合制じゃないので、無理強いすることはないですよ(笑)。
興味のある方は美容医療も選択肢として入れていただきたいです
ー女性なら美容医療や肌がきれいになること、アンチエイジングに一度は興味を持つと思います。ただ、美容クリニックとなるとハードルが高いのもまた事実です。美容医療に興味があるが、行動に移すことをためらっている方に一言いただいてもいいでしょうか。
Y:国民性とか価値観の違いは無理に変える必要はないと思います。人から言われても自分で納得できなければ結局は続かないからです。アンチエイジングは1回で終わるものではありません。きれいになれると思ってエステや高い化粧品に投資し続けている方に対しては、クリニックに行けば同じくらいの投資でもっと効果が出せるということを知ってほしいですね。
興味のある方は美容医療も選択肢として入れていただきたいです。美容にいくら使えるか、自分のお小遣いの中での配分は人それぞれですが、洋服などの服飾品よりも確実な自己投資ですよ。肌がきれい、若く見えるということがどれだけ得か。最終的には美人よりも価値があるんじゃないかと思っています。
ー肌がきれい、若く見えるメリットはありますか。また年齢を経るにつれ、美に対する考えで変わったことはありますか?
Y:肌のきれいさとは、しみ、くすみなどの色の不均一、しわ、たるみ、毛穴などの凹凸がないことが理想です。美容医療によりこれらを全くなくすことはできないですが、少なくすることで数歳から10歳若く見えることは可能です。見た目年齢が若い人は寿命も長いというエビデンスもあります。毎日見るものですから、自信にはなりますよね。
年を取るほどに、肌の美しさが、造形の美しさより重要になってくると、日々実感しています。若いうちは目鼻立ちや顔の形などが気になると思いますが、最終的には肌がきれいな方がより美しくみえるように思います。ただ肌は人生の積み重ねですから、若いうちから対策をとる必要があります。
ーよく分かりました。それでは少し大きな視点で、美容医療業界全体に関することなどあれば。
クリニック経営としては、(ブログ、SNS等の)インフルエンサーの方の投稿は無視できない時代だとは感じています。ただ実際としては、あまりそういう流行りに影響されている方は続かない印象があります。1回で終われるものではなく、メンテナンスは常に必要ですから、続けられることをできる範囲でもいいので続けて下さい。
厚生労働省による医療機関に対する広告規制強化も気になっています。クリニックよりも健康食品やトクホ(特定保健用食品)、健康器具、化粧品、エステ、美容器具など、効果があいまいなものに対する、イメージ先行の過大広告のほうが、よっぽど消費者を惑わせていると思います。
恋愛マニュアル、婚活、合コンやり尽くしました。恋愛、婚活の相談も受け付けております(笑)
ー最後の質問なんですけど、若い頃の忘れられない恋愛はありますか。
Y:これは……、いくらでもあります(笑)。恋愛では本当に苦労しました。女医というのはモテないですから、ね。
ーそうですか。
Y:最近はそうでもないのかもしれないのですけど、男性にとって自分と同等かそれ以上に稼ぐ女性っていうのはやっぱり敬遠されます。恋愛マニュアル本は論文を書けるぐらい何十冊も読んで実践もしましたし、結婚相談所も含めて婚活もしましたし、合コンも飲み会もさんざん行きました。キャリア女性は仕事と同じような感覚で男性とやり取りしてしまったりとか、駆け引きとか、男性を立てるとかが苦手ですので。
結局、主人とは恋愛結婚で、同じ医局の同僚なんです。恋愛マニュアルから全く外れていますが、なれそめもすべて私主導です。女は愛されてるほうが幸せとかいいますけど、自分が好きなほうが楽しいですよ。付き合ってからも含めると10年以上になりますが、今でも大好きです。恋愛、婚活の相談も受け付けております(笑)。
ーそっちのほうの悩みもカウンセリングすると。それは自由診療ですね。
Y:それはそうですね(笑)。
ー婚活相談とか、過去のご自身の体験もいろいろ含めて。
Y:(笑)。
▼八重洲形成外科・美容皮膚科所属医師の『美人女医インタビュー』はこちら
-
八重洲形成外科・美容皮膚科 原かや医師【美人女医インタビュー第四回】
美容医療に携わる美人女医の熱い想いをインタビュー形式で聞く連載第四回目です。 今回は東京駅近くの八重洲形成外科・美容皮膚科の原かや院長です。 形成外科から美容領域進出の経緯、現在でも診療にあたる大学病院と開業医の違いなどを語ってもらい、興味深い内容になりました。インタビューから、その真摯な想いが伝わってきますね。 手術や熱傷治療の傍らで、私の心を奪ったのは当時最先端の機器を揃えたレーザー治療です ー最初に医者の道を志そうと思ったのはなぜですか? 原先生(以下H):親族に医者が多く、小さな頃から空の注射器をおもちゃ替わりにしていたり、医者という存在が身近だったという点が大きいと思います。子供心に一族から頼りにされている叔父達の姿が格好良く映ったのだと思います。幼稚園の頃のアルバムに「将来の夢はお医者さんになること」と書いていました。 また、手塚治虫氏のブラックジャックというマ
この記事は、
八重洲形成外科・美容皮膚科の
原かや医師が監修しています。 -
八重洲形成外科・美容皮膚科 伊藤和子医師【美人女医インタビュー第十九回】
長期連載企画「美人女医インタビュー」第十九回は、東京駅八重洲中央口から徒歩2分、八重洲形成外科・美容皮膚科の伊藤和子先生です。もともと形成外科で乳房の再建などに携わり、その後美容領域へ。インタビューは苦手とおっしゃってましたが、常に笑みを絶やさず、丁寧に伝えようという姿勢が印象的でした。女性特有の症状の相談も多く、言いにくいこともなんでも相談できそうな雰囲気がしました。 皮膚科、形成外科を志したのは、目に見えるものを治療していきたいという気持ちが強かったのが理由です ー最初にまずお医者さんを志した理由を教えていただけますでしょうか。 伊藤先生(以下I):はい。弁護士や医師のような資格職に就きたいと考えていたのですが、最愛の曽祖父が亡くなる現場に立ち会ったのが、とても印象的で、それをきっかけに本格的に医師を志すようになりました。 ー大学は地元に行かれたのですか
この記事は、
八重洲形成外科・美容皮膚科の
伊藤和子医師が監修しています。
*本記事内でご紹介した治療機器、施術内容は、個人の体質や状況によって効果などに差が出る場合があります。記事により効果を保証するものではありません。価格は、特に記載がない場合、すべて税込みです。また価格は変更になる場合があります。記事内の施術については、基本的に公的医療保険が適用されません。実際に施術を検討される時は、担当医によく相談の上、その指示に従ってください。
八重洲形成外科・美容皮膚科
住所:東京都中央区日本橋3-4-14 八重洲N3ビル4F
電話番号:03-6265-1981
受付時間:10:00~18:30(月〜木・土 ※土は不定休)。金・祝・日は休診
【八重洲形成外科・美容皮膚科公式サイト】
http://yaesukeisei.com/
撮影:take ohta(SIMA)
スポンサーリンク
監修:
矢沢真子 医師
八重洲形成外科・美容皮膚科
東京女子医科大学医学部卒業。大学病院にて美容外科・形成外科を経験し、大手美容外科、美容皮膚科に勤務し、八重洲形成外科・美容皮膚科に勤務。
10年間様々な美容方法を試し、自分にあう方法を確立するほどの美容知識が豊富な先生です。アンチエイジングの注入を得意とし、注入層や角度にこだわりを持っています。美肌を保つために徹底的な紫外線対策を実施している。
日本形成外科学会専門医
日本抗加齢医学会専門医など
東京女子医科大学医学部卒業
北里大学形成外科・美容外科入局
都内の形成外科、皮膚科、美容皮膚科、美容外科勤務
八重洲形成外科・美容皮膚科
この記事の監修ドクターが所属するクリニック
- 住所: 東京都中央区日本橋3-4-14 八重洲N3ビル4F
- 最寄駅: JR東京駅八重洲中央口徒歩4分(八重洲地下街22番出口徒歩0分) , 東京メトロ銀座線京橋駅徒歩4分(7番出口),東京メトロ 銀座線日本橋駅徒歩4分(B3出口)), 東京メトロ東西線日本橋駅徒歩4分(B3出口)
- 院長: 原かや
- 診療時間: 月曜〜金曜10:00〜17:30 ※土曜は隔週
- 休診日: 日・祝
スポンサーリンク