皮膚削除(削皮・皮膚剥削・アブレーション)(刺青・タトゥー除去)とは(概要・基礎知識)

刺青が入っている部分の皮膚を、カミソリのような特殊な機械で削り取る方法です。墨と皮膚を削り取る方法で削皮、皮膚剥削、アブレーションとも呼ばれます。刺青を消すというより、とにかく刺青であることを分からないようにしたい、どんな傷になってもいいという方が選ぶ術法です。

削皮した部分は擦り傷のような状態になります。その傷が治癒する過程で残った墨も薄くなります。この状態でさらにレーザーの治療をプラスするとさらに刺青であったことが分かりにくくなります。術後、2カ月くらい経過すると新しい皮膚が再生されはじめ、数年かけて傷が落ち着いていきます。

どんな色の刺青でも対応できるのがメリットですが、色素が肌の深い層まで入っている場合、その分、皮膚を深く削らなければならず、術後に植皮などをしなければならないこともあります。削皮だけで済むのは肌の浅い層に色素が入っている場合になります。また、痛みや赤みが落ち着くまでに時間がかかるケースもあります。

皮膚削除(削皮・皮膚剥削・アブレーション)(刺青・タトゥー除去)が向いている人(こんなお悩みに)

・広範囲の刺青を短時間で確実に除去したい方

ダウンタイム/経過

刺青の大きさや個人差がありますが、痛みを伴う治療です。全身麻酔による手術で行うこともあります。

傷が乾くまで毎日ガーゼ交換が必要です。創傷被覆材を使用する場合は2週間から1カ月、皮膚を覆う必要があります。

深く皮膚を削った場合、その分、ダウンタイムも長くなります。傷の盛り上がり(肥厚性瘢痕)に対してはステロイドの貼付剤や注射、トラニラストの服用を併用していきます。

費用

30~120万円程度(ハガキ大サイズの目安)

リスク・副作用

痛み、皮膚削除部分に火傷のような痕が残ります。しっかりと深くまで入っている刺青は完全に除去できないこともあります。
赤みや盛り上がりが引くまで数年単位かかる可能性もあります。また、皮膚を深く削ると強いケロイド状態が残ってしまう場合もあります。

*本記事内でご紹介した治療機器、施術内容は、個人の体質や状況によって効果などに差が出る場合があります。記事により効果を保証するものではありません。価格は、特に記載がない場合、すべて税込みです。また価格は変更になる場合があります。記事内の施術については、基本的に公的医療保険が適用されません。実際に施術を検討される時は、担当医によく相談の上、その指示に従ってください。

監修:

依田拓之医師

よだ形成外科クリニック

東邦大学医学部卒業。形成外科医として経験を積み、美容外科院長を歴任。宮城県仙台市に2010年よだ形成外科クリニックを開業。2020年で開院10周年。
日本形成外科学会認定専門医の資格を持ち、現在では少なくなった総合的な美容医療を地域に提供しています。目元、鼻などの美容外科治療はもちろん、エイジングケア、美肌、男性・女性のAGA、男性診療まで幅広いメニューは安心してかかりつけ医にできそうです。

東邦大学医学部卒
東京警察病院形成外科入局
美容外科クリニック院長
よだ形成外科クリニック院長

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