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よく、芸能人で顔はとても若々しく綺麗なのに、体のパーツで老いを感じるなんてことありませんか? よく言われるパーツとしては首と手の甲が挙げられます。また、美容医療に初めてくる方の中にお悩みとして顔と一緒に相談されるケースもとても多いです。
「普段は気にしていなかったけれど、気づいたらしわしわでおばあさんのような手になってしまって、どうして良いのかわからない。なんとかなりませんか」と患者様からよく聞かれます。確かに、手の甲や首はパーツとしてよく目に入る部分ですし、顔はUVケアや保湿をしっかりしていても、体はUVケアや保湿ができていないという方がとても多いです。
ロート製薬の調査では、半数が顔と髪の次に、手に老化を感じていることがわかりました。また、他の女性の手を見て老化を感じている方が73.2%もいることがわかったのです。多くの方が手を見て老いを感じていることがわかりやすく調査の結果として出ています。
他にも、50〜60代では2人に1人が血管が目立つ手を気にしており、老けて見える手の1位はシワが目立つ手となっています。手の甲の血管やシワが目立つとより年齢を感じることがこの調査により出ていることがわかりますね。
70%以上もの方が手を見て老化を感じていると聞いてドキッとした方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、手の甲の美容医療施術と自宅でできるケアについて詳しく解説していきます。
なぜ手の甲(手背)で特に老いを感じるのか
では、なぜ手の甲でそんなに老いを感じるのでしょうか。手の甲というのは、日常生活で最も使われている体の部位であり、服からも常に出ていますよね。そのため、紫外線による老化が起こりやすくシミやシワが生じる確率も高くなります。また、特に家事で洗剤を使う方などでは乾燥が強く起こりシワや乾燥の原因にもなります。
それだけでなく、手の甲は脂肪が元々少ない部位であり、年齢を重ねることによってさらに脂肪が減少することでボリュームがなくなります。それにより、血管が目立ったりシワが目立つようになってしまいます。
また、血管も老化により弾力がなくなると血管が拡張し、さらに血管の目立つ手になってしまうのです。紫外線だけでなく老化によっても皮膚のコラーゲンは減少してしまいます。紫外線と加齢によりハリがなく、薄い肌になることでより皮膚にシワが起こりやすい状態にもなります。
このように、老化と紫外線によるダメージが主な原因となり手の甲の老化が起こっています。ハンドクリームを冬はこまめに塗る方でも、夏は億劫になって塗らない方も多く、老いが気になるパーツです。
しかし、しっかりとケアをされている方が少ないこともあり、より年齢を感じるパーツになってしまうケースもとても多いのです。実際にクリニックへ顔のトーニングに通っていて手の甲のくすみを相談され、手の甲もトーニングできると説明すると驚かれる方もいらっしゃいます。それだけ手の甲は悩んではいるもののケアができるという発想がない方が多いのです。
筆者が担当させていただいている方でも、顔のシミやくすみにある程度満足してから手の甲が気になる方が多いため、まずは顔のケアが気になりその次に手の甲をケアしたい方が多い印象です。
手の甲(手背)への美容医療施術
老いを感じる手の甲を若々しくする美容医療施術はどのようなものがあるのか、ダウンタイムや痛みなども含めて詳しく解説していきます。それぞれの施術の効果やデメリット、その施術があっているかなどは、実際にクリニックで医師に相談してから選ばれることを推奨いたします。
マッサージピール
マッサージピールは顔の施術でも人気のあるピーリングで、有効成分のトリクロロ酢酸を高濃度に配合しています。トリクロロ酢酸によって真皮層のコラーゲンを増加させ、ハリとツヤを出すことができるため、シワとハリのない手の甲の方におすすめです。
コウジ酸も配合されており、美白効果もあるのでくすみが気になる方にも良いでしょう。痛みやひりつきはほぼなく、ダウンタイムもまれに皮剥けがあるる程度でストレスなく受けられる施術です。2〜4週間に1回を5回程度継続して受けるとより効果的です。まず何かやってみたいという方に1番におすすめできる施術です。ピーリングのため一時的に乾燥しやすくなる場合があり、施術の後はしっかりと保湿してください。
▼マッサージピールの詳細はこちら【医師監修記事】
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マッサージピールとは
マッサージピールはPRX-T33というトリクロロ酢酸(TCA)にコウジ酸、過酸化水素(H2O2)などが配合された薬剤を使用するピーリング治療です。マッサージしながら浸透させることで、角化細胞の成長因子の活性化と、真皮刺激作用等により線維芽細胞からのコラーゲン生成を促進します。
過酸化水素は繰り返し刺激を起こすことで組織修復作用を反復させる効果があり、コウジ酸は炎症後色素沈着を防ぐ作用があります。レーザー治療に抵抗のある方にもおすすめの施術になります。マッサージピールは皮膚の剥離が少なく、刺激感があまりなく赤みや皮むけなどが起こりにくいため、従来のピーリングと比べてダウンタイムが短く済み、施術後にメイクをすることもできます。
マッサージピールは施術直後から効果を実感できる施術になりますが、持続効果が短いので7~10日ほどで効果が薄くなる場合があります。 そのため1~3週間ごとに5回ほど施術感覚が推奨されています。この記事は、
城本クリニック 立川院の
滝本磨理香医師が監修しています。
ジェネシス(Yagシャワー)
ジェネシスは1064nmmのレーザーを使用した施術で、皮下組織に熱を加えることによりコラーゲンを産生させることが可能です。そのため、皮膚にふっくらとハリが出てシワの予防にも効果的です。痛みはほぼなく、部分的に熱を感じる程度のレーザーです。
ダウンタイムは直後に軽い赤みが出る程度であり、初めてのレーザーにもおすすめできます。2〜4週間に1回を10回程度継続するとハリのある肌を維持することが可能です。やめると年齢による老化が進んでいくため少しずつ長く続けると良いでしょう。
トーニング
トーニングは手の甲のシミやくすみが気になる方におすすめの施術です。手の甲は色素沈着しやすいため、シミのスポット治療はあまり向いておらず、逆にシミが濃くなってしまう場合もあります。そのため、トーニングでゆっくりとメラニンを排出していく方が向いていると言えるでしょう。
痛みは、チリチリと少し痛痒い感じで我慢できる程度のものです。ダウンタイムもほぼなく、続けやすい施術かと思います。1〜2週間に1回を20回程度行うと満足される方が多いもので、時間はかかりますがトーンアップしてシミが薄くなるため満足度は高い施術です。レーザー施術だけでなく、UVケアも一年中しっかり行うことでシミの発生を予防することも重要です。
ヒアルロン酸
ボリュームを足して血管の目立つ手の甲の改善をしたい方には、ヒアルロン酸がおすすめです。1カ所に局所麻酔をしてカニューレ(鈍針)を使用して、少しずつヒアルロン酸を注入していきます。この時に押されるような感覚と皮下にカニューレが通るので気持ち悪い感じがします。
ヒアルロン酸の種類としては、ジュビダームビスタのボリューマやボリフトを注入することが多く、まずは1本1ccで気になる筋や血管の周りに注入すると筋や血管が目立ちにくくなり若々しい印象になります。ヒアルロン酸の量は目安であり、気になる部分に追加していくため、多い方で片側2〜3cc使用する場合もあります。
痛みは局所麻酔の際のチクッとした痛みとカニューレで押されるような違和感がある程度で我慢できる方がほとんどです。ダウンタイムはほぼなく、2〜3日浮腫む程度です。ヒアルロン酸は手軽で痛みやダウンタイムも少ないため、脂肪注入が怖い方やまずは手軽に治療したい方におすすめできます。
ヒアルロン酸はゆっくり吸収されていくため12〜18カ月かけて少しずつボリュームがなくなってきます。その都度足りなくなったら追加すると良いでしょう。リスクとして、血管塞栓や青白くなるチンダル現象といったものが挙げられます。
血管塞栓はとても低い確率でのリスクですのでそこまで心配は要りませんが、チンダル現象は特に皮膚が薄い方では起こる可能性がありますので、施術前に医師にリスクについて相談をされると安心できると思います。
まだまだ手の甲のボリュームを出す施術をされる方は少なく、トーニングやピーリングがケアの中心となっています。しかし、50代以上の方で手の甲のヒアルロン酸施術をされた方は「もっと早くやっておけば良かった」とおっしゃる方も多く、知名度も低いため気にしている方にはこちらからご提案することが多いです。
患者様から手の甲にヒアルロン酸をしたいと言われることはほとんどないため、悩んでいらっしゃる方はまず相談されると良いでしょう。実際、施術はできるものの、メニュー化はしていないクリニックも数多くあります。
▼さまざなヒアルロン酸を深掘りする医師監修記事はこちらから
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脂肪注入
脂肪注入は太ももの内側にある脂肪を採取して精製し、良質な脂肪を手の甲に注入するというものです。注入した脂肪は個人差はあるのですが、5〜7割程度生着すると言われているため、一度注入すると生着した脂肪は手の甲に残り、減ることはほとんどありません。
そのため、ヒアルロン酸と比較すると高価ですが、長期的な効果の持続が望めます。内出血や腫れなどのダウンタイムが足と手の甲に出るため、ダウンタイムが取れる際に行うことをおすすめします。長期的な効果の持続や自分自身の組織を使用して治療したい方にはとても良い施術かと思います。
血管レーザー
手の甲の血管が弾力を失い拡張して目立つ場合は、レーザーが適応になる場合もあります。熱を加えることによって、血管の弾力を増して拡張を抑えると言うものです。レーザーの種類もいくつかあるためカウンセリングでどのレーザーが適応なのか、そもそも血管が拡張しているのかなど医師に診察してもらうと良いでしょう。
皮膚の外側から行うものや、血管の内側から行うものなど方法は様々です。レーザーはダウンタイムもほぼないものが多く、痛みも我慢できる程度のものです。ただ、血管の内側から行うレーザーはダウンタイムが出る場合もあります。
自宅でできる手の甲(手背)のケア
美容医療だけでなく、自宅でも手の甲の老化を予防するためにできるケアがいくつかありますので、習慣化すると若々しい手を維持することが期待できます。一度きりの美容医療よりも、日々継続するケアのほうが効果が高いと言う方もいます。
UVケア
まず、紫外線による光老化が皮膚の老化の8割の原因だと言われているため、紫外線対策はマストです。UVクリームを朝しっかり塗って、夏場はさらに日傘やグローブを使用してUV対策をしっかりと行いましょう。
それだけでシミやシワの予防が可能です。ただ、汗や手を洗うことで日焼け止めは落ちやすいので、2〜3時間おきに塗り直しをする必要があり注意が必要です。毎日のことですので大変ですが10年、20年後には必ず差が出てくる大事なポイントです。
家事の際に手袋をする
掃除や皿洗いなどで洗剤を使用する際は手袋を使用しましょう。特に、冬は温水で皿洗いをすることが多く油分が失われやすいため、皮膚がとても乾燥します。それにより、乾燥が強くなりシワが生じる可能性が高いため、手袋で洗剤から手をガードすることを忘れないようにしましょう。パッと手袋をつけるだけで手の潤いを守ることができます。
保湿
夏も冬もエアコンによる冷房や暖房によって、空気は乾燥していることが多くなっています。そのため、ハンドクリームやバーム・スプレーなどを使用して保湿も忘れないように行いましょう。保湿を行うと肌のバリア機能も守られるため、あかぎれやささくれからも手を守ることができます。保湿するだけでも角質層がふっくらするため乾燥による小皺を改善することも可能です。
ハイドロキノン、シスペラ
シミやくすみの目立つ場合は、肌の漂白剤とも言われる薬剤を使用することをおすすめします。ハイドロキノンはまれにアレルギーの方がいますが、顔よりも皮膚が厚くトラブルが出にくいため、刺激のあるハイドロキノンでも比較的使用しやすいです。
ハイドロキノンアレルギーの方や肌が弱い方はシスペラが使用しやすいです。毎日10〜15分程度塗布して洗い流すだけで美白効果が実感できます。ハイドロキノンやシスペラと一緒にプラスでレチノール入りのハンドクリームやボディクリームを塗ると肌代謝が良くなり、より効果的に美白効果が得られます。
まとめ
顔や髪の次によく目につく部位である手の甲が綺麗なだけで、若々しい印象を与えることができるため、顔だけのケアではなく手の甲のケアも忘れずに行いましょう。女性は男性よりも多く家事を行っている傾向にあるため、特に乾燥しやすい冬場は少し気をつけてあげるだけで乾燥知らずのふっくらハリのある手に近づけることができます。
ロート製薬の調査では、エイジングケアで注力している体の部位について手は24.5%と体の中でも4位であり、ケアをしている優先順位が低くなっています。これにより、手のケアを行っている方が少ないということがわかります。
そのため、積極的に自宅でできるケアから行い、上手く美容医療も取り入れてあげることで周りの方との差が格段について若々しい印象を与えることも可能になります。顔だけケアをしていると、手の老化とのギャップが生じて、若作りしているといった印象を与えてしまう可能性があるため、よくみられる手も顔と同じくらいケアをするように意識してみてくださいね。
【記事の執筆・レビューに使用した参考文献等】
記事の正確性等の確保方法及び参考文献の取り扱いについては、Call to Beautyの編集プロセスをご覧ください。
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ロート製薬株式会社
*本記事内でご紹介した治療機器、施術内容は、個人の体質や状況によって効果などに差が出る場合があります。記事により効果を保証するものではありません。価格は、特に記載がない場合、すべて税込みです。また価格は変更になる場合があります。記事内の施術については、基本的に公的医療保険が適用されません。実際に施術を検討される時は、担当医によく相談の上、その指示に従ってください。
トマト看
4年制大学の看護学科を卒業後総合病院のICUで1年勤務。その後、美容クリニックに勤務して3年目の、看護師としては4年目になる。美容クリニックはパート含め計6院の美容外科・皮膚科勤務歴があり使用した機械や介助についたオペも多い。高校生の頃から肌荒れに悩んでおり、スキンケアマニアのため市販のスキンケアやドクターズコスメの知識も豊富である。
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執筆:
トマト看看護師
4年生大学の看護科を卒業後ICUを1年経験し、救急医療や重症看護を学んだ。その後、複数の美容皮膚科や美容外科で経験を積み美容看護師として働いて3年目になる。日頃からエビデンスやその方それぞれにあった美容医療を提案している。
患者さんからの指名も多く、美容の豆知識を呟いているX(旧Twitter)ではフォロワー2,500人と支持を得ている。
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