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たるみ治療といえば、最近ではハイフが1番人気のある施術かもしれません。ですが、もっとよく調べるとハイフ以外にもたくさんのたるみ治療があることに気がつくと思います。超音波、RF、ヒアルロン酸……一体自分的にはどれがたるみに効果のある治療なのか、調べても一般の方が理解するのはとても難しいと思います。
多くの治療を比較して、どの治療が自分に1番効果があるのか、皆さん迷ってしまうのではないでしょうか?
今回はそんなたるみ治療難民の皆さまに、クリニックではどういった考え方でたるみ治療を提案しているのか、ドクターはどこを診てたるみ治療をすすめているのか、そのひとつの極意をお伝えしていきます。
Contents
- みんなはどこが気になっている? 老け顔の構造を理解しよう
- どんな顔が若々しく美しいのか
- そもそもたるみの原因は?
- たるみ治療の考え方
- たるみ治療の選び方
- それぞれの層へのアプローチと施術
- 注目の機械、ソフウェーブとは
- たるみと内服・サプリメント
- たるみ治療のおまけの効果(毛穴と色味)
- おわりに
みんなはどこが気になっている? 老け顔の構造を理解しよう
顔のたるみは上顔面、中顔面、下顔面の3つに分けて考えられます。
それぞれどのような変化が起こるのかをまとめました。たるみとしわは密接に関わっているため、しわについても言及しています。
顔の上部
- ・額のしわ
- ・額の形が直線的になる(凹む)
- ・眉間のしわ
- ・目尻のしわ
- ・こめかみの凹み
- ・眉の下垂
中顔面
- ・目の下のたるみ、くま
- ・頬のたるみ
- ・フェイスラインのたるみ(顔が四角になる)
- ・鼻の形
- ・笑った時のしわ
下顔面
- ・口周りの小じわ
- ・マリオネットラインが目立つ
- ・ほうれい線が目立つ
- ・顎のしわ
- ・顎の形の変化
- ・二重顎
- ・顎周りのたるみ
- ・フェイスラインのたるみ
顔を3つに分けて細かく見ていくとこのような変化が起こっています。
年齢とともにこのように見た目が変わっていくため、段々と顔つきが普段から疲れてみたり、怒って見える、老けてきたといったお悩みに繋がっていくのです。
どんな顔が若々しく美しいのか
輪郭の美しさ
頬の位置が高く、丸みを帯びていて、顎がシャープなハート型やたまご型の顔が美しい輪郭と言われています。年齢を重ねると、だんだんと皮膚や脂肪組織などが下垂し、顔が四角くなっていき輪郭が崩れてしまいます。
顔の対称性
顔が左右対称である人は、パッとみた時にバランスが良く見えるため美しく見えます。加齢とともに頬のコケやたるみによってバランスが崩れてしまいます。
曲線の美しさ
Ogee(オージー)カーブがある顔が美しいとされています。Ogee(オージー)カーブとは、建築やデザインの世界で理想とされているS字の滑らかなカーブのことで、非常に美しい曲線のことです。若い人には頬の部分にOgee(オージー)カーブがあり、加齢とともに崩れていきます。頬の高さは若さの象徴とも言われます。
Eラインの美しさ
Eラインとはエステティックラインのことで、美しい口元の基準として用いられます。鼻と顎を結んだ真上、または少し内側に唇がある横顔が美しいとされています。年齢を重ねるとだんだんと顎が小さくなったり鼻が大きくなったりと変化があり、少しずつ崩れていってしまいます。
そもそもたるみの原因は?
私たちの顔は5つの層から成り立っています。加齢による顔のたるみは、皮膚の表面だけでおこっているように感じますが、実は5つ全ての層が関わっています。
- ・骨(歯を含む):密度が減少して骨が小さくなる、縮む。眼窩(眼球のある窪み)は広がり、こめかみや頬、顎周りの骨は痩せこけていく→たるみ、たるみジワ
- ・筋肉(筋層):繰り返し表情を作る→表情ジワ
- ・皮下組織:皮下脂肪の量の変化や位置の移動が起こる→たるみ、たるみジワ
- ・皮膚(表皮・真皮):皮膚の弾力低下、光老化→しわ、たるみ
たるみは全ての層に及ぶ変化によって総合的に生じています。その要因は大きく分けて二つあり、皮膚から皮下の浅い層にある脂肪の下垂や容量の変化によるものと、深い層の脂肪組織や骨の萎縮による支持組織の下垂や減少によるものです。この二つの要因が複合的に起こってたるみが生じています。
たるみ治療の考え方
先ほどもお話しした通り、たるみは人間の皮膚や脂肪、筋膜、骨などの全ての層が関わって起こっています。ですから、どこか一つの層だけに対する治療を行っても、すぐに効果が失われてしまったり、満足のいく結果が得られないことが多いです。
例えば、骨が痩せてしまっている方に、皮膚にアプローチばかりする治療を行っても、全く効果が得られないわけではありませんが、その方の求める姿になれるかはわかりません。骨という土台が痩せてしまっている方は土台を補強する治療をしないと、根本的なお悩みは解決できないでしょう。それぞれの方のお顔の組織の状態をみて、適切な層にアプローチをしていくと満足度の高い施術が受けられます。
たるみ治療の選び方
たるみ治療を選ぶ際に注意したいのがダウンタイムと効果の出方です。
適切な治療というだけではなく、『どのような経過をたどるのか』『どこまでのゴールを求めるか』まで考慮して治療を選ぶとうまくいくと思います。経過のダウンタイムが辛い、思っていたのと違う、といったことにならないよう注意しましょう。
たるみ治療はマイルドなものから、強めの治療まで揃っていること、注入治療(特にヒアルロン酸など)はすぐに効果が出る反面、やりすぎに注意しながら行う必要があります。
また、さまざまな治療を組み合わせれば組み合わせるほど、お金もかかります。どこまで治療に投資するかラインを決めて治療を組み合わせましょう。
それぞれの層へのアプローチと施術
骨へのアプローチ
骨は全ての土台になる部分です。土台が痩せてしまうと何をしても物足りなさを感じてしまいます。土台を綺麗にできるのはヒアルロン酸です。硬めのヒアルロン酸をコケてしまっている部分に注入することで形が整い、満足感も上がります。
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中務秀一医師が監修しています。
筋肉層へのアプローチ
筋肉・筋層へアプローチできるのは、ハイフやボトックス治療です。ハイフは超音波でドット状に熱を加えることで、SMASを引き締めることが可能です。ボトックスは、広頚筋(首の筋肉)やフェイスラインあたりに満遍なく注入することで、筋肉の収縮による下に引っ張る力が減り、たるみ感が解消されることがあります。また、口角下制筋に作用させると口角を下に引っ張る力が緩まるので口角が上がるなどの作用が期待できます。
他にも、顔の輪郭を整える際に、エラボトックスをされる方も多くいると思いますが、その方のお肉のつき方や元々の輪郭によっては、エラが縮小することでたるみ感を強く感じる場合があります。たるみに元々悩んでいる方は、エラボトックスは要注意です。
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伊藤裕子医師が監修しています。
脂肪層へのアプローチ
脂肪層へアプローチできる機器は多くあります。
- ・ボルニューマ
- ・サーマジェン
- ・サーマクール
- ・テノール
- ・オリジオX
- ・ハイフ
など、他にも多くの機器がありかなり選択肢が広いです。どれも熱を加えることでその熱エネルギーにより真皮と皮下組織を収縮させ、たるみを解消します。またしっかり熱を加えられる機器は脂肪を減らす作用があり、顔のボリューム感を整えることができます。
高周波機器は機械によって熱の入る深達度が変わったり、熱の入り方が違いますのでしっかりと適応を見極めてもらえるクリニックを選択されると良いです。
逆に頬がこけている、頬の位置が低くなったなどが気になる場合はヒアルロン酸を注入し、ボリュームを加えることで非常に若々しくなります。ほうれい線が目立って気になるといった場合、ほうれい線に直接ヒアルロン酸を注入する場合もありますが、多くは年齢による顔のバランスの変化によるものであり、目の下や頬骨付近にヒアルロン酸を注入することでなくなったボリュームが復活しほうれい線が目立たなくなることがあります。
他、糸リフトで物理的に引っ張り上げることでたるみを解消することもあります。糸リフトに使用される素材は分解・吸収される際に線維芽細胞を刺激しコラーゲンを作るのを手伝ってくれます。
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サーマクールFLXとウルセラを二宮医師(東京美容皮膚科クリニック)が特別講義!
東京・浜松町にある東京美容皮膚科クリニック院長の二宮先生にアンチエイジング治療、特にサーマクールFLX、ウルセラについて解説してもらいました。 アンチエイジング機器の代名詞といっても過言ではないこの2機器。実際に毎日クリニックで治療にあたり、多数の症例を見てきたからこその解説は貴重です。アンチエイジング治療の変遷、機器の進化、類似の機器についてなど、普段医師からはなかなか聞けない情報満載です。治療を検討している方は是非ご覧ください。 目次 ・若返りの種類について ・切る施術 ・切らない施術 ・サーマクールFLXについて ・サーマクールを受ける際の注意点 ・ウルセラについて ・ウルセラを受ける際の注意点 ・多様化するレーザーについて違いを知りたい ・女性はいつからアンチエイジングをするべきか ・年齢や症状に合った施術の選択方法 ・アンチエイジング治療をする際
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東京美容皮膚科クリニックの
二宮幸三医師が監修しています。
真皮へのアプローチ
真皮層へのアプローチ方法も多くあります。高周波や超音波による施術だけでなく、レーザーやピーリング、薬剤注入などさまざまなアプローチ方法があります。
- ・ピコフラクショナル
- ・ポテンツァ ダイヤモンドチップ
- ・ソフウェーブ
- ・テノール
- ・ハイフ
- ・ジェネシス
- ・マッサージピール
- ・ミラノリピール
- ・水光注射
ざっと紹介してみましたが、まだまだ多くの施術があります。熱で真皮層を刺激するか、薬剤で刺激するか、物理的に刺激するか、さまざまな方向から真皮層のコラーゲンやエラスチンの造成を目指します。真皮層の環境が整うと肌にハリ感が生まれます。
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注目の機械、ソフウェーブとは
最近SNSで話題になっているたるみ治療機でソフウェーブというものがあります。まだまだ置いている施設が少ないため受けたことがある人も少ないと思われますので、少しソフウェーブについてご紹介します。
ソフウェーブは同期並行型超音波ビーム=スパーブという技術によって、皮膚表面・下層組織にはダメージを与えずに、真皮層に正確な間隔で超音波エネルギーを与えフラクショナルエフェクトを起こすことができる機械です。真皮では熱損傷によって、円柱状のトリートメントゾーンが形成され、創傷治癒反応が起こることで、コラーゲンやエラスチンの再形成を誘発し、コラーゲンの再構築によるタイトニング効果が得られます。
筆者はソフウェーブを実際に受けたことがあるのですが、1回の照射の照射時間がやたらと長く、照射中に突然熱さを感じる瞬間があり驚きました。その熱さもかなり痛みを伴いますが、一瞬のことでもあるので耐えられないほどではありませんでした。
しっかりと麻酔をして、冷風器で風を当てて冷やしてもらえると、スムーズに施術可能でした。その日かなり疲れている状態で施術を受けたため、額の照射時には寝てしまったのですが、多分これは稀なことです。大体の方は痛がります。しかし、照射後1〜2カ月ほどすると、肌のハリ感が実感でき、やってよかったと感じました。
たるみと内服・サプリメント
たるみ治療をしている際には、ビタミンなどのサプリメントを同時に摂取することも大切です。例えばビタミンDはカルシウムとリンの吸収を促進し、骨の形成と成長を促し丈夫にします。しかし、日本人の8割でビタミンDは不足しており、4割で欠乏していると言われています。
普段からサプリメントを摂取することで、骨がもろくならないように予防していくことが大切です。また、ビタミンCや鉄分もたるみ治療には欠かせないサプリメントです。たるみ治療は真皮層にあるコラーゲンを造成することを目的としたものが多くあります。
コラーゲンはそのものを内服しても定着しないと言われており、体の中でつくるようサポートしてあげるほうが重要です。コラーゲンはビタミンCとアミノ酸を材料にして鉄分のサポートを受けて合成されます。ですから特にたるみ治療を行っている期間は十分に栄養に注意して、足りない成分(特に摂取が足りないのはビタミンC)はサプリメントを内服して補うのが良いでしょう。
たるみ治療のおまけの効果(毛穴と色味)
たるみ治療を行うと、治療によっては副次的な効果が得られます。よく実感いただけるのが毛穴の変化です。熱作用のある治療や真皮層の環境を整えるような治療をしていくと、コラーゲン造成の作用によって、毛穴の引き締まりがおこり、以前より目立たなくなることがあります。毛穴の種類には、たるみによるたるみ毛穴もあり、顔のたるみが解消されることで自然と毛穴が目立ちにくくなったりします。
また、肌の色味もたるみ治療をしていく中で改善する場合があります。真皮層をターゲットにしている治療では、熱作用により真皮の環境が整っていくことで、シミをつくる工場であるメラノサイトの活動を抑えられる場合があります。
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美容皮膚科でのケミカルピーリングのバリエーションとは。お肌悩みに合ったピーリングの選択とダーマペンとの親和性
美容皮膚科で施術を受けるお肌の生まれ変わりを助けるケミカルピーリングですがマッサージピール(コラーゲンピール)、ミラノリピール(バイオリピール)、リバースピール、ウーバーピールなど沢山の種類があります。 それぞれどのような効果があり、どのような肌悩みの改善が期待できるのかご存じですか?美容皮膚科で勤めている経験を活かし、レーザーやダーマペンなど他の施術との相乗効果が高い組み合わせについてもお話ししていきます。 【監修医師からのワンポイント】 ピーリングには様々な種類があり、さらに他の施術と組み合わせることもできるので、お肌のお悩みに合わせた施術が可能です。1回でもピーリング効果を感じられますが、 肌質改善を実感するためには、定期的に複数回の施術をおすすめします。 市販品と美容皮膚科で受けられるピーリングの違いとは そもそも薬局やデパートで売っている市販のピ
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おわりに
自分のたるみが何から来ているものなのかを判断するのはとても難しいかもしれませんが、こういった考え方で治療が選択されていることを理解してもらえるだけでも、クリニックにカウンセリングに行った際に、正しい判断の指標になるかなと思います。
たるみ治療も自分にあったものを選択しなければ、目指す効果が得られません。クリニックで医師に相談して、自分自身にあった治療を受けてください。
【記事の執筆・レビューに使用した参考文献等】
記事の正確性等の確保方法及び参考文献の取り扱いについては、Call to Beautyの編集プロセスをご覧ください。
・『Allergan Aesthetics Japan 』 AbbVie合同会社
・『株式会社JMEC公式ページ』株式会社ジェイメック
*本記事内でご紹介した治療機器、施術内容は、個人の体質や状況によって効果などに差が出る場合があります。記事により効果を保証するものではありません。価格は、特に記載がない場合、すべて税込みです。また価格は変更になる場合があります。記事内の施術については、基本的に公的医療保険が適用されません。実際に施術を検討される時は、担当医によく相談の上、その指示に従ってください。
YuNi
都内で働くフリーランス美容ナース。美容皮膚科、脱毛専門、痩身クリニックにて勤務経験あり。クリニックの立ち上げに関わり、師長を務めていたことも。現在はいくつかの美容皮膚科にて勤務しており美容皮膚施術とアートメイクを担当している。Twitterでは同名義で4000人以上のフォロワーがおり、正しい美容医療の知識の普及に努めている。飛鳥塾という講習会にて講師を務め、美容看護師の知識や技術の向上に尽力している。
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執筆:
YuNi看護師
都内で働くフリーランス美容ナース。美容皮膚科、脱毛専門、痩身クリニックにて勤務経験あり。クリニックの立ち上げに関わり、師長を務めていたことも。現在はいくつかの美容皮膚科にて勤務しており美容皮膚施術とアートメイクを担当している。
X(旧Twitter)では同名義で4,000人以上のフォロワーがおり、正しい美容医療の知識の普及に努めている。飛鳥塾という講習会にて講師を務め、美容看護師の知識や技術の向上に尽力している。
大学病院勤務(血液内科、耳鼻咽喉科、頭頸部外科勤務)
大手美容皮膚科
個人美容皮膚科
大手脱毛専門クリニック
脱毛専門クリニック
脱毛専門クリニック立ち上げ協力
個人美容皮膚科(保険診療込み)
バイト勤務含め10院以上のクリニック勤務経験あり
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