肝斑治療とは(概要・基礎知識)

30代〜40代の女性に多く見られる左右対称のシミが肝斑です。出産後や30代後半以降に現れることが多く、女性ホルモンが影響しているシミの一種であると考えられています。現在、クリニックで行われている肝斑の治療には主に以下の5種類があります。

(1)ハイドロキノンやトレチノイン塗布薬処方によるホームケア
(2)内服薬処方によるホームケア
(3)レーザー治療(ピコレーザー)
(4)光治療器によるレーザートーニング
(5)メソダーム導入(イオン導入)

各クリニックによって独自の処方で薬を配合し、他のクリニックと差別化している場合もあるので、ホームページなどでよく確認しましょう。レーザーや光などのマシン治療に外用薬と内服薬を使ったホームケアを併用することで、さらに高い効果が期待でできます。

なお、シミにはさまざな種類があり不適切な治療を受けると悪化してしまうことがあります。まずは、本当に肝斑であるのかどうか専門医による鑑別してもらうこと、そして適切な治療を受けることが大切です。

肝斑治療が向いている人(こんなお悩みに)

・肝斑が気になる方

ダウンタイム/経過

レーザーや光治療では、施術後に赤みが出ることがありますが、数時間で消失します。
施術後は紫外線対策と保湿を心がけましょう。症状に合わせて経過観察しながら、複数回治療を受ける必要があります。
注射や塗り薬の場合、痛みや腫れが起こることはほぼありません。

費用

レーザーや光治療などのマシン治療は1回につき10,000~30,000円 メソダームは1回12,000~15,000円外用薬 内服薬はそれぞれ1カ月分5,000~8,000円程度 

リスク・副作用

レーザーや光治療は施術後、赤みやヒリヒリ感が出ることがあります。また、一時的に肝斑が濃くなったと感じることもあります。

【すぐに探せます![地域✕施術]全国おすすめクリニック一覧はこちら】

*本記事内でご紹介した治療機器、施術内容は、個人の体質や状況によって効果などに差が出る場合があります。記事により効果を保証するものではありません。価格は、特に記載がない場合、すべて税込みです。また価格は変更になる場合があります。記事内の施術については、基本的に公的医療保険が適用されません。実際に施術を検討される時は、担当医によく相談の上、その指示に従ってください。

監修:

蘇原しのぶ医師

しのぶ皮膚科

東海大学医学部卒業。皮膚科医として大学病院で経験を積み、都内の皮膚科にて副院長を歴任。2016年しのぶ皮膚科開院し院長に就任。
しのぶ皮膚科では、一般皮膚科治療はもちろん、美容治療はヒアルロン酸注入を中心に、先生目当てに患者様が来ている。安心してリピートできるクリニックとして人気に。さまざまなSNSで積極的に発信、テレビ出演も多数。

日本アンチエイジング外科・美容再生研究会認定医
日本皮膚科学会会員など

東海大学医学部卒
北里大学皮膚科
獨協大学皮膚科
新宿皮フ科副院長
しのぶ皮膚科院長

美容皮膚科(シミ、しわ、毛穴、ニキビ治療等)の他の治療

美容皮膚科(シミ、しわ、毛穴、ニキビ治療等)に関連する記事

  • イオン導入の効果とビタミンCほか導入成分一覧+市販も紹介

    美容皮膚科でのイオン導入は価格も安く気軽に受けられる施術のひとつです。ここからは美容皮膚科で行われている最新のイオン導入の施術について詳しく説明していきます。 2-1.美容皮膚科のイオン導入は何が違うの? ■マシンの性能が高い イオン導入はそれほど出力パワーを上げる必要のない施術ですが、マシンそのものが高品質であるのがポイント。効果が持続しやすく、家庭用美顔器とは使用感も異なるようです。 ■医療機関でしか使えない成分を導入できる ビタミンC誘導体やプラセンタは化粧品原料を販売しているショップで購入することができますが、トランサミンのように医療機関でしか扱えない成分もあります。クリニックならこのような、より効果が高い成分もイオン導入することが可能です。 2-2.イオン導入とエレクトロポーションの違い イオン

    この記事は、
    しのぶ皮膚科
    蘇原しのぶ医師が監修しています。

  • イオン導入の20倍の効果を誇るケアシスS。お悩みに合った美容成分も紹介

    Contents ケアシスSとは イオン導入との違い ケアシスSの症例 導入する美容成分の選び方 ケアシスSとはエレクトロポレーションという美容成分を導入する施術です。 似たような導入の施術だとイオン導入がありますが、ケアシスSはその20倍もの高い効果があると言われています。今回はそんなケアシスSを徹底的に解説し、お悩みに合った導入成分についてもお話ししていきます! 【監修医師からのワンポイント】エレクトロポレーションは針を使用せず有効成分を肌の深部まで浸透させることができ、ダウンタイムもほぼないという超万能な美肌メニュー。各施術との相性が良く同日施術できるメニューが多いこと、大事なイベント当日でも施術ができることがおすすめポイントです。 ケアシスSとは ケアシスとは分子の大きな薬剤を45℃から-20℃まで温度を調整しな

    この記事は、
    ちぐさ内科クリニック覚王山
    近藤千種医師が監修しています。

  • カスタマイズ治療は、美容治療機器、スキンケア、内服の三位一体! エビデンスベースの治療の全貌に迫る

    Contents カスタマイズ治療とは カスタマイズ治療、3つの重要なこと カスタマイズ治療の費用 カスタマイズ治療実際の治療例 まとめ 筆者の勤務するクリニックでは、美容外科だけでなくピーリングやトーニングなどの美容皮膚科の治療も根強い人気があります。体の表面を覆う皮膚は1番大きい体の臓器であるとも言われており、顔の中でも皮膚が綺麗であれば、清潔感があり綺麗な人といった印象を与えることもあるとても重要な部位です。 シミやくすみ・シワ・毛穴・ニキビやニキビ跡など、ひとりひとり患者さんによって皮膚のお悩みも変わってきます。皮膚は厚さや皮脂の量で脂性肌、乾燥肌など、それぞれ特徴が異なるため多様な悩みが起こりやすい部分なのです。そのため、ひとりひとりに合った治療が異なり、どの施術が自分に合っているのか思い悩む方も少なくないのではないでしょうか? 筆者の担当する

    この記事は、
    美容皮膚科医
    古市ゆり医師が監修しています。

  • アレキサンドライトレーザーの効果、特徴とは。美肌治療に

    数あるレーザー治療のなかでも、その名前を目にすることが多いのがアレキサンドライトレーザーです。現在では脱毛に使用されるアレキサンドライトレーザーとシミやアザの治療に用いられるQスイッチアレキサンドライトレーザーの2種類が使用されています。ここでは、この2つのレーザーの違いやアレキサンドライトレーザーについて詳しく説明していきます。 目次 1.シミ治療に使われるアレキサンドライトレーザーとは? 1-1.アレキサンドライトレーザーとは 1-2.アレキサンドライトレーザーの効果 1-3.アレキサンドライトレーザーの効果・こんな人におすすめ 1-4.アレキサンドライトレーザーのデメリット・痛みは? 1-5.アレキサンドライトレーザーの副作用・失敗例 1-6.アレキサンドライトレーザーは1回でシミがとれる? 2.アレキサンドライトレーザーの施術について 2-1.アレキサン

    この記事は、
    いなばクリニック
    稲葉岳也医師が監修しています。

  • これってもしかして肝斑……? 多くの女性を悩ませる肝斑の特徴とその治療法とは

    【監修医師からのワンポイント】 肝斑は完治が難しい、やっかいなシミの一種です。内服治療や外用治療、レーザーなどを組み合わせて複合的な治療が必要になります。ご自身でも普段から紫外線ケアや、洗顔やメイクのときにこすらないように注意するなど、肝斑を悪化させない工夫をしっかりと行ってくださいね。 そもそも肝斑って何? 肝斑(かんぱん)という言葉を一度は耳にしたことがある人は多いと思いますが、肝斑はいわゆるシミの一つです。 ほほ骨から鼻にかけての部分や額、口の周りにみられることが多い薄茶色の色素斑で、左右対称に出現するのが特徴です。また輪郭はあいまいではっきりしないものが多く、広い範囲にもやっと広がって見えます。 一般的にシミと呼ばれているものは老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん)といい、こちらは左右対称にできるものではなく輪郭もはっきりとしているものが多いため、

    この記事は、
    PRIMA CLINIC (プリマクリニック)
    佐藤亜美子医師が監修しています。

  • ケミカルピーリング各種のリスクや痛み、ダウンタイムをピーリング薬剤ごとに解説

    美容クリニックではたくさんの種類のピーリング剤が取り扱われています。ピーリングは他の美容医療に比べるとダウンタイムや痛みが少ないことから初めての施術でも手を伸ばしやすく、読者の中にも受けたことがある方は多くいらっしゃるかと思います。 ひとえにピーリングといってもシミでお悩みの方、ニキビでお悩みの方、ハリ感のなさが気になる方におすすめのもの、ダウンタイムがほとんどないもの、皮がしっかりと剥けるものなどたくさんの種類があります。 今回は施術の効果だけでなく、ピーリングを受ける上で知っておきたいリスクやダウンタイムも詳しく解説していきます! 【監修医師からのワンポイント】ピーリングは、肌のターンオーバーを正常化、促進する作用があります。ターンオーバーとは古い皮膚が剥がれ落ち、新しい皮膚に細胞が生まれ変わるサイクルのことです。通常健康な肌の場合は約4週間ですが、さまざまな原因でこのサ

    この記事は、
    MOMO CLINIC
    笠井彩香医師が監修しています。

美容皮膚科(シミ、しわ、毛穴、ニキビ治療等)のコラムを見る

の治療カテゴリ