たれ目形成(下眼瞼下制術、下眼瞼拡大術)とは(概要・基礎知識)

下まぶた中央から目尻のカーブを下に下げて垂れ目にして目をぱっちりとさせ愛らしく、優しい印象にします。クリニックによって「グラマラスライン形成術」と呼ぶこともあります。
下げすぎると「三白眼」という黒目の下の白目が見えてしまう状態や、目が閉じづらくなるためドライアイや結膜炎を発症する恐れがあります。

施術方法は糸によるタッキング法、結膜側切開、皮膚切開の3つの施術法があります。タッキング法、結膜側切開では皮膚の表側には傷がつかず、抜糸の必要もありません。もし術後に元に戻したいときは、糸を外すことができれば元に戻すことも可能です。この方法は下げ幅が控えめになったり、術後の後戻りや、皮膚がかぶりやすく逆さまつげが生じる可能性があります。

皮膚切開を行う方法の一つとして、下まぶたの皮膚側を切開しさらに結膜即を切開して瞼板を露出させます。その後、眼窩隔膜を切開しCPF(瞼板を固定させる膜)を露出させ、溶ける糸でCPFと瞼板を固定して黒目の中央から外側の下眼瞼縁を下げます。皮膚切開の際に余分な皮膚を切除して逆さまつげを防ぎます。

効果は大きいですが、メスを使用して切除するため術後に元に戻したい場合は困難なことが多く、術後の腫れが強く、抜糸までは傷が目立つためダウンタイムが長めに必要になります。

たれ目形成(下眼瞼下制術、下眼瞼拡大術)が向いている人(こんなお悩みに)

・小さい目を大きくしたい方
・つり目が気になる方
・優しい目の印象にしたい方

ダウンタイム/経過

結膜側の場合、手術直後ちくちくとした痛みが多少ありますが内服薬や点眼薬でカバーしていきます。白目を覆っている膜がゼリー状に膨れることがあります。術後の腫れは2~3日がピーク、約1週間で落ち着きます。
皮膚切開の場合は強い腫れが2~3日出ます。4~7日で抜糸となり抜糸後はメイクで傷跡をカバー可能です。傷跡は最初赤く目立ちますが時間の経過とともに白く目立ちにくくなります。

費用

7万~40万円前後

リスク・副作用

腫れ、痛み、内出血、逆さまつげ、三白眼、過剰な変化、下げ幅の左右差、目が閉じずらい

【すぐに探せます![地域✕施術]全国の目もとおすすめクリニック一覧はこちら】

*本記事内でご紹介した治療機器、施術内容は、個人の体質や状況によって効果などに差が出る場合があります。記事により効果を保証するものではありません。価格は、特に記載がない場合、すべて税込みです。また価格は変更になる場合があります。記事内の施術については、基本的に公的医療保険が適用されません。実際に施術を検討される時は、担当医によく相談の上、その指示に従ってください。

監修:

依田拓之医師

よだ形成外科クリニック

東邦大学医学部卒業。形成外科医として経験を積み、美容外科院長を歴任。宮城県仙台市に2010年よだ形成外科クリニックを開業。2020年で開院10周年。
日本形成外科学会認定専門医の資格を持ち、現在では少なくなった総合的な美容医療を地域に提供しています。目元、鼻などの美容外科治療はもちろん、エイジングケア、美肌、男性・女性のAGA、男性診療まで幅広いメニューは安心してかかりつけ医にできそうです。

東邦大学医学部卒
東京警察病院形成外科入局
美容外科クリニック院長
よだ形成外科クリニック院長

目もとの他の治療

目もとに関連する記事

  • 眼瞼下垂が3分で理解できる!「なんか眠そう」と言われたことがある人必見!

    目の開きが悪く、周りの人から眠たそうに見られてしまうという人は、眼瞼下垂(がんけんかすい)かもしれません。 今回は、眼瞼下垂の原因や治療法、注意点について詳しく解説していきたいと思います。 眼瞼下垂とは 眼瞼下垂とは、まぶたが瞳孔の上まで上げられない状態をいい、主に先天性眼瞼下垂と後天性眼瞼下垂に分けられます。両目に症状が出ることもあれば片側だけの場合もあります。 <先天性眼瞼下垂> まぶたを動かす筋肉(眼瞼挙筋)の発達が生まれつき悪かったり、この筋肉を動かす神経に異常がある場合を先天性眼瞼下垂といいます。 <後天性眼瞼下垂> もともとまぶたが開いていた人が、少しずつまぶたが下がってくるケースを後天性眼瞼下垂といいます。加齢、コンタクトレンズ装着歴のある人、アレルギーで目をこすることが多い人が起こりや

    この記事は、
    牧野美容クリニック
    牧野太郎医師が監修しています。

  • 目の下のたるみに効果的な予防・解消法総まとめ!

    鏡をのぞいて、目の下のたるみにギョッとしてしまったことはありませんか?シワやシミと違って、日々ジワジワと進んでいくたるみは、ある日、突然気になりだすもの。また、他のエイジングサインと違ってコスメで改善しにくいのが特徴です。とはいえ、目の下がたるみだすと一気に見た目年齢がアップしてしまうので、1日も早くなんとかしたいですよね。ここで、メイク、美容液等自宅でできるケアからクリニックで行う美容医療まで、目の下のたるみに効果的な予防・解消方法について紹介します。 目次 1.目の下のたるみを解消する方法 1-1.目の下のたるみやクマが起こる原因 1-2.目の下のたるみを防ぐセルフケア 2.クリニックで行う目の下のたるみケア 2-1.目の下のたるみを改善する切らないケア 2-2.目の下のたるみを解消するレーザー 2-3.目の下のたるみをとる手術とは 3.まとめ

    この記事は、
    六本木スキンクリニック
    鈴木稚子医師が監修しています。

  • きれいな目を持つ女優・芸能人ランキング

    目はメイクなどでも手をかけて作り上げるパーツで、人の印象を左右する効果を持ちます。きれいな目は、女性の“美人・かわいい”を実現させ、またその人ならではの特徴(キャラクター)も生み出します。 今回は惹きつけられる魅力を持つ、目がきれいな芸能人をランキングでご紹介します。さまざまな瞳の色・形を持つ“きれいな目”をご堪能ください! 第1位橋本環奈 22歳になりました。感覚的には、20歳まではすごく長かったのにそこから21歳22歳になるのはすごく早くてびっくりしてます。。色々な人に支えられ22歳になり、そんな皆様の気持ちに応えられるように頑張りたいと思います。仕事に誠実に向き合い、そして楽しんでいきたいと思います。 pic.twitter.com/AfC0F7Q7MF— 橋本環奈 (@H_KANNA_0203) February 3, 2021 第1位は透き通るよう

  • 眼瞼下垂手術の経過ブログ10選

    テレビ番組でその症状が紹介されてから、注目が集まっている眼瞼下垂(がんけんかすい)。頭痛や肩こり、軽いうつ症状やおでこのしわまで、女性にとって気になる症状の原因にもなると考えられています。日本人の8割が眼瞼下垂になるとも言われている今、「私も眼瞼下垂なのかも?」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。 最近では若い頃に埋没法や切開法などの二重手術を受けている方が年齢を重ねるうちに眼瞼下垂に悩むようになったというケースが増えているといいます。こうしたケースでも問題なく眼瞼下垂の手術を受けることができるのか、気になりますよね。 さらに眼瞼下垂の手術を検討するにあたって考えておきたいのが「手術後の経過はどんな風に変化していくのか」「自由診療で受けるか、保険診療で受けるか」などのポイントです。ここでは実際に眼瞼下垂の手術を受けた方のブログを紹介しながら、それぞれの手術の詳細について考

  • 埋没法が取れる原因と確率、取れない埋没法とは

    アイプチやアイテープで長年、二重を作り続けているという人はいませんか?「これって永久に続けるの……?」 「結婚が決まったらどうしよう」「アイプチを一生買い続けるなら、埋没法で二重にした方が安いのでは?」そんな悩みをお持ちの方も多いでしょう。でも、二重埋没法はよく取れて元に戻ってしまうともいいますよね。ここでは二重埋没法がどのくらいの確率で取れるのか、なぜ取れるのかを説明しながら、取れにくい埋没法について紹介していきます。 目次 1.二重埋没法はよく取れるって本当?取れる前兆ってあるの? 1-1.二重埋没法の取れる確率 1-2.二重埋没法の取れる原因 1-3.二重埋没法の取れる前兆・取れる瞬間は? 2.取れない二重埋没法とは 2-1.挙筋法か、瞼板法のどちらが取れづらい? 2-2.糸で留める点数の違い 2-3.埋没法が適している?医師のアドバイスを聞こう 3

    この記事は、
    よだ形成外科クリニック
    依田拓之医師が監修しています。

  • 目の下のくま解消にメイク、ツボ、整形などあらゆる策を!

    寝不足が続いて目の下のくまがなかなか消えない……。そんなとき、皆さんはどんなお手入れをしていますか?アイケア用のコスメやマッサージなどでケアしているけれど、なかなか効果が現れないという人もいるのではないでしょうか。ここで、目の下にくまができる原因やくまの種類、改善方法などについて詳しくお話していきます。 【監修医師からのワンポイント】目の下にあるだけで、疲れて老けた印象に見えてしまうクマ。しっかり寝ても「疲れてるの?」と言われて、困ったことはありませんか?実は、クマには大きく分けて3つのタイプがあり、それぞれに原因や対処法が異なります。目の下のクマを解消して明るく若々しい印象にするために、今回は、クマのタイプに応じた治療方法をご紹介します。 目次 1.目の下のくまはなぜできる? 1-1.目の下にくまがあるとこんな印象を持たれてしまう 1-2.目の下のくまが

    この記事は、
    ゼティスビューティークリニック 池袋院
    沈竟卉医師が監修しています。

目もとのコラムを見る

の治療カテゴリ